2002/11/05 - 2002/11/16
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buchijoyceさん
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アマルフィ→ソレント→ナポリ→イスキア
11月11日(月)
夜明け前、カーテンを引き、外を見ると、あれ、オリオンとシリウスがいる。夕べ確かにオリオンを見たように覚えているのだが酔っ払っていたのかな。同じ北半球なのに、この時期、夜明けにオリオンとは、と不思議がっている。
(きっとだれかが教えてくれるね)
薄明からやがて水平線が赤く染まる。太陽は山向こうから上って来る。港に係留されたボートに赤い光が細い線のように当たる。
それがだんだん太くなり面となる。反対の崖っぷちの上はもういちめん日が当たっている。今日もいい天気だ。
朝食前に散歩に出かけた。船着場の突堤から町全体を撮りたかったのだ。ユリカモメがいる。おや、海にアヒルが群れをなしている。おいおい、お前たち、いつから海鳥になったんだ。
ポケットのパンを投げると、アヒルたちは一斉にやってきて海水つきのパンを食べ、もっとくれと上を見る。かわいい。我が家のがーちゃんたちはどうしているかな。小魚もたくさんいる。こぼれたパンに群がっている。
昨日のドゥオモにも行った。ドゥオモは逆光で正面には光がない。夕べは暗くて見えなかったが、正面の壁画は豪華。町も朝は店がほとんど閉まったまま。まだ目覚めていない。ちょっとあの迷路を撮りたいから、と少し上まで上っていく。でもムードとしては夜の 点々とした灯りを過ぎると闇に消えていく迷路の方がずっと魅力的だ。
ホテルに戻って朝食をすませ、マダムに薦められて4階のテラスにのぼる。裏側は切り立った絶壁。しかしよく見ると、崖には目立たないように崩落防止の網がかけられている。崖にはブーゲンビリアがいろとりどりで美しい。修道院のような建物。エレベーターが上下している。あそこはホテルだそうだ。
展望を楽しんだ後チェックアウト。94ユーロ。
草書のかなをJapanese calligraphyだと説明して、マダムに折鶴を渡すと大喜びされた。
船が来た。客を乗せると船はさっさと出航して行く。
遠ざかっていく光いっぱいのアマルフィの町。船はいいね。
船尾のオープンスペースからカメラを構えている。
現金なものであんなに歩くのを嫌がるくせに、カメラを持たせると、潮風に吹かれながら、1時間以上ずっと立ち続けている。
アマルフィ海岸は同じように切り立った絶壁が続き、地層が横に走っているのが見える。はげ山ののすってんてんにも家が建っている。バスの道が崖を縫うように走っている。光は当たっているのだが、海の色は想像していたようなセルリアンブルーではない。遠くは薄いベールがかかっている。
島が見えてきた。船員に「あれは何?」と聞くと「カプリ」だという。「じゃぁ、イスキアは向こうだね」というとうなずいている。ここからのカプリは姿が違う。カプリには行ったことがある。
やがて、これまた崖の上に出来たようなソレントに着く。
この船はそのままナポリへ向かうが、私たちはここで下り、
船のチケット売り場に荷物を預け、ソレントを散策することにする。船着場の広場には大きな犬がそれぞれベンチの下で、ごろりとなって眠っている。ベンチの下の方が涼しいのだろう。
私が愛唱しているナポリ民謡に「帰れソレントへ」がある。
だけど、この坂の町は辛い。お年寄りが石段を、やはり休み休みしながら上って行く。その後をついて、いっしょに立ち止まり、立ち止まり上っていくと、振り返って、お年よりがにっこり。もう仲間、お互いにBuon giorno!
船着場に戻って、荷物をもらい、やっとpapasanが果物を買い始めた。バナナ、ぶどう、オレンジ。ぶどうを洗いに行くかなと思ったら、洗わずに食べている。おや、アライグマを卒業したようだ。
船に乗る。
ヴェスヴィオがよく見える。火口までしっかりと見える。
しかしナポリの空は曇っている。おっつけヴェスヴィオも雲に覆われるだろう。
ナポリに着いたので、港から予約してあるH・Iまではタクシーで行く。Oがこのホテルに泊まったことがあるというので選んだのだが、駅から1キロが結構遠い。駅のすぐ近くに以前泊まったホテルがある。3つ星だがここはレストランがあり、美味しかったんだが。やっぱり予約は不便だね。
タクシーを降りると、papasanが怒っている。
「どうしたの?」と聞くと「6.9ユーロだけど、細かいのがないから、10ユーロ出したら、チップだっておつりをよこさないんだ。ダメだって言ったら、1ユーロ、それも細かいので寄こして行ってしまった」とぷりぷりしている。黙ってたってチップはあげるのにね。
フロントにバウチャーを渡すと、予約は明日だという。
あわてて、バウチャーの表を見ると自分の字で明日の日付が書いてある。おやまぁ、どこで一日間違えちゃったんだろう。
日程表はpapasanに渡してしまったので、見ることもしなかったが、サン・ジミニャーノをやめてしまったので、一日狂ってしまったようだ。「明日を今日に変えられない?」と聞くが、変更は出来ないという。「じゃぁ、こんなところに2泊する必要はないよ。アルベロベッロに行こうよ」とホテルを出る。駅まで歩くと長い。
駅まで行くと(駅も様変わりしている)、バールにあるバスのチケット売り場を思い出した。「よく覚えているね」
「あのとき、苦労してさがしたじゃない」
バーリ行きのバスを聞くと5時までない。5時のバーリ行きに乗って行くと8時に着くから、バーリで泊まり、翌朝、アルベロベッロにも、プリンテージに行っても、夜までに帰ってくるのは可能だ。
「どうしようか」
「アルベロベッロには前にも行ったんだし、まだ行ってないイスキア島に行こうよ」とpapasanが言う。「じゃぁ、そうしよう」
R2の港行きのバスを探していると、タクシーが手招きしているので面倒だからと乗ってしまう。ところがこれまた10ユーロでおつりを返さない。だめだと言うがチップだと言って行ってしまった。「もうタクシーには乗らない」とpapasanはまたまたかんかんに怒っている。
船のチケットを買っていると、物乞いがやってきて手を出す。
見るとまだ若い青年だ。「働きなさい!」と思わず叫んでしまったが、職がないのだろうか。船を待っていると、今度は4年生ぐらいの少女がお金をねだりに来た。首をふると、次から次へとまわっている。とうとう男の人が小銭を出してやった。あの子は大きくなってどんな子になるんだろう。以前もナポリが一番物乞いが多かったけど、相変わらずなようだ。
イスキア島まで船で1時間。もう甲板には出ない。灯りがつくころに着いた。この島は温泉があり、保養施設があるからホテルはたくさんあるはずだ。さて、ホテルは?
近くに看板を見つけたので矢印のほうに坂を上っていくがホテルらしきものはない。途中で聞くと、こっちの方面にはホテルはないという。
坂を下りながら、papasanがナポリへ戻ろうかと言い出した。
せっかく来たんだから、もう少し探そうよと今度は右の方へ行く。するとホテルの看板がたくさんある。そっちへ向かうと、あった、あった。一番近くのホテルに入る。ここも空いている。ホテルの名前は忘れてしまった。1泊62ユーロ。
通りに面しているからうるさいかなと思ったが、やはり島。夜は静かになった。夕食に外に出る。目の前はバール。飲み物はあるが、サンドウィッチみたいなものしかない。リストランテは?と聞くと、下の方にあるという。そこで道を下っていく。島なら生牡蠣があるかもしれないと期待して。ところが、リストランテはあるにはあったが、今日は休み。他を探すのも面倒。途中ワインが並んでいる店があったので入ると、食品も売っていた。今夜はこれですまそう。
リストランテが休みだからと言うと主はわかったらしく、プロシュートは好きなだけ切ってあげると言う。ヨーグルト、牛乳、プロシュート、チーズ、パン、干しイチジク、ビール。ワインはイスキア産のEpomeo rossoを買い込んだ。これだけ買ってもリストランテの一人分以下だとpapasanが笑っている。プロシュートもワインも美味しい。うん、下手なリストランテよりいいかも。
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