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11月9日(土)<br /><br />本来なら今日からシチリアに行くことになっていた。<br />航空券はあるので行こうと思えば行けないことはない。<br />こちらのニュースではエトナ火山の噴火は全然取り上げていない。噴火は落ち着いたのかもしれない。<br />しかし、まぁ無理して行くこともないと中止する。<br /><br />7時半朝食。ここのは美味しくない。こんなことならフィレンツェにもう1泊したものをとブスブス言っている。しかたがないね。先が見えれば、後悔なんかないよ。<br /><br />8:55のESで再びフィレンツェに戻る。このESには1等を買ってくれた。窓口が二人用の席を探してくれたと喜んでいた。<br />ところが席につくと、タバコの匂いが流れてきて、思わず咳き込んでしまった。見ると、向こうの女の人がタバコを吸っている。後の男の人も。車内は禁煙のはずだが。<br /><br />車掌が来たので聞くと、ここは喫煙車両、禁煙車両は隣だと言う。おやまぁ、No smokingの指定を忘れたらしい。隣車両を探しに行ったpapasanが席がないから我慢、と言いに来る。<br />1等買って損したね。さらにこのES、途中で止まってしまい、遅れて到着。<br /><br />10:39のシエナ行きは発車してしまった後。次は11時15分。<br /><br />それまでの時間を利用して、デモの集会場へ出かけていく。<br />PACEという文字が目立つ。「英米よ、イラクを攻撃するな」という英語のプラカードも見える。プラカードを持ったり、風船をあげたり、犬をつれたり、ギターを弾いたり、思い思いに平和を訴えるパフォーマンスをしている。<br /><br />そうだった。湾岸戦争がまさに起ころうとしていたとき、教職員組合主催のデモがあった。私たちは2匹のコリー犬の背中に「私たちも平和がいい」と大きく書いたゼッケンをつけさせてデモに参加した。静かに歩いていても、2匹の大きなコリーは目立つ。先生方のデモなので沿道には親たちの姿が多かった。<br />「ほら、みんなのためにわんちゃんも参加しているよ」と子どもを連れたお母さんがいうのが聞こえた。2匹のコリーは代替わりしてしまったが、攻撃する側と攻撃される側はあの時と変わらない。あの攻撃で多くの子どもたちや女性や老人が傷つき、後遺症に苦しみ、さらに不発弾などによる被害で、いまなお多くの命が脅かされている。どんな理由にせよ、戦争は悪だ。<br /><br />デモに参加する人々の写真を撮っている。もし若くなることが出来たら、報道写真家になりたいよ、と言いながら。<br /><br />時間なので、駅に戻る。シエナまでは2時間。車窓からの田園風景がとってもいい。<br /><br />駅からバスでセンター広場まで行く。ここで下り、papasanはバッグを背負って街を歩く。石の建物に囲まれた静かな細い石畳の道。こういう雰囲気好きだね。アッシジやサン・マリノに似ているね。<br /><br />どこからかフルートの音が聞こえる。いい音だ。音のほうに進んでいくと、道端で演奏をしている若者を見つけた。いくらか箱にいれ、「いい音だよ」と言うと、若者はにっこりと会釈を返した。<br /><br />先ずはカンポ広場へ。貝殻型の広場。そしてぐるっと周りにマンジャの塔のあるブッブリコ宮を始め、中世の建物が並ぶ。光はなくはないのだが、きつくない。その光がなんとも落ち着いたムードをかもし出している。<br /><br />500段もあるというマンジャの塔には登らなかった。いくら褒美をやると言われてもいやだ、と頑張った。昔は塔の上から町の甍の波を撮るのが好きだったくせに。そのかわりMUSEOにはつきあった。<br /><br />塔の正面にあるリストランテでChainti Classicoを飲みながら食事。テラスにはストーブがたかれて、ガラスのフェンスが張ってあるので外でも寒くない。すぐ近くに足を引きずったハトがいる。パンを小さくちぎってポンと投げると、ハトはそれを拾い、<br />投げ主がここだとわかると中まで入ってきて顔を見ている。<br />お前は利口だね。<br /><br />ドゥオモまで行く。初めの予定ではシエナで一泊し、翌日サン・ジミニャーノへ行くつもりだった。本音は国営エノテカでトスカーナのワインを試飲したかったのだ。だけど寒いのと、フィレンツェに野次馬的心残りがあるので、予定を変更して南へ行くことにした。<br /><br />シエナのセンターのバス停から16:10発のSITAバスに乗る。<br />シエナからフィレンツェまで電車で2時間。バスだとノンストップで1時間。しかもバスの乗り心地は快適。料金は電車だと二人で16ユーロ。バスだと二人で6.5ユーロ。半分以下だ。<br /><br />町は静かだ。フィレンツェ駅前のclubホテルに泊まる。<br />駅に明日のナポリまでの電車の予約に行く。<br />ところがESは日曜日は極端に少ない。<br />Long wayなのになぁ。仕方がなくICを予約する。<br /><br />食事に近くのピッツェリアに行く。<br />禁煙の席でChainti Classicoと野菜スープときのことプロシュートのピザを頼む。ドルチェはジェラートとパンナコッタだ。<br />ワインを飲みながらテレビでデモの様子を見ている。<br />ずいぶん大勢の人が集まったが、デモは整然と行われたようだ。<br />そうだよね、平和を訴え、暴力を否定するデモが暴力デモになったらおかしい。<br /><br />左隣の席でワインを飲んでいる若者たちはデモの参加者だ。胸にあのカードが下がっている。<br /><br />右隣へ日本人の50代くらいのご夫婦が席をとった。<br />デモのおかげでどこも人が少なくて、ゆっくり見学できたと言う。なるほどね。朝7時からこの時間までほぼ12時間歩きに歩き回ったのだそうだ。50代はまだ歩けるんだ、と感心して聞いている。二人は美術に興味があるとかで、いっしょに話が盛り上がる。<br /><br />「シエナにいらっしゃいます?いらっしゃるなら、あそこからバスが出てますからバスでいらっしゃい。その方が快適ではるかに安いですよ」なんて余計なことを口走ると、彼らはツアーで来ているのだという。「この人が心配するので、まだ個人旅行をしたことはありませんが魅力があります」とダンナの方は個人旅行に関心があるよう。<br /><br />そこで個人旅行のよさを力説する。奥さんは「言葉が出来ないので。それが不安なんです」と言う。「言葉なんて不安がることありませんよ。私たちなんていい加減なものです。英語が通じない国も行きましたが、なんとかなりました。ホテルに行けばどこでも大抵英語は通じます。英語だって必要最低限の言葉さえ知っていれば、苦労しません。なれることですよ」<br /><br />「もちろん失敗も多々あったけれど、振り返ると失敗もまた愉し、なんですよねぇ。いきなり全部フリーが心配だったら、ホテルだけ予約して行ったら。それも1,2日は空けておいて自分でホテルを見つけてみたら。下手に予約していくと、そのホテルを探すのに苦労するし、意外と不便だったりするんですよ」なんて今回のことも例に挙げて、経験談を披露している。<br /><br />天気予報は明日はミラノは晴れ、気温も高くなると報じている。<br />「よかったですね。私のおかげですよ。私が毎日マリアさまにお天気をお願いして毎日ちゃんとお礼を言って、またお天気を頼んでいるからですよ」<br />「私たちもその恩恵を被っているのですね。ありがとうございます」<br />とお礼を言われてしまった。ほんと、マリアさまは霊験あらたか。こんなこと言ったら、クリスチャンに怒られるかなぁ。<br /><br />帰ってから、クリスチャンのOにこのことを言うと「信じてもいないくせに」と一言のもとにはねつけられてしまった。<br />「なんでイエスさまでなく、マリアさまなの?」<br />「だってマリアさまは女性だよ。おそらく世界で一番尊敬されてる女性じゃないかな。私は男より女の方がいい」<br />「まったく!」<br />でもね、祈ると不思議とお天気になるんだよ。<br />私の方が純なのかもね。<br /><br />

イタリア6

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2002/11/05 - 2002/11/16

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7

buchijoyce

buchijoyceさん

11月9日(土)

本来なら今日からシチリアに行くことになっていた。
航空券はあるので行こうと思えば行けないことはない。
こちらのニュースではエトナ火山の噴火は全然取り上げていない。噴火は落ち着いたのかもしれない。
しかし、まぁ無理して行くこともないと中止する。

7時半朝食。ここのは美味しくない。こんなことならフィレンツェにもう1泊したものをとブスブス言っている。しかたがないね。先が見えれば、後悔なんかないよ。

8:55のESで再びフィレンツェに戻る。このESには1等を買ってくれた。窓口が二人用の席を探してくれたと喜んでいた。
ところが席につくと、タバコの匂いが流れてきて、思わず咳き込んでしまった。見ると、向こうの女の人がタバコを吸っている。後の男の人も。車内は禁煙のはずだが。

車掌が来たので聞くと、ここは喫煙車両、禁煙車両は隣だと言う。おやまぁ、No smokingの指定を忘れたらしい。隣車両を探しに行ったpapasanが席がないから我慢、と言いに来る。
1等買って損したね。さらにこのES、途中で止まってしまい、遅れて到着。

10:39のシエナ行きは発車してしまった後。次は11時15分。

それまでの時間を利用して、デモの集会場へ出かけていく。
PACEという文字が目立つ。「英米よ、イラクを攻撃するな」という英語のプラカードも見える。プラカードを持ったり、風船をあげたり、犬をつれたり、ギターを弾いたり、思い思いに平和を訴えるパフォーマンスをしている。

そうだった。湾岸戦争がまさに起ころうとしていたとき、教職員組合主催のデモがあった。私たちは2匹のコリー犬の背中に「私たちも平和がいい」と大きく書いたゼッケンをつけさせてデモに参加した。静かに歩いていても、2匹の大きなコリーは目立つ。先生方のデモなので沿道には親たちの姿が多かった。
「ほら、みんなのためにわんちゃんも参加しているよ」と子どもを連れたお母さんがいうのが聞こえた。2匹のコリーは代替わりしてしまったが、攻撃する側と攻撃される側はあの時と変わらない。あの攻撃で多くの子どもたちや女性や老人が傷つき、後遺症に苦しみ、さらに不発弾などによる被害で、いまなお多くの命が脅かされている。どんな理由にせよ、戦争は悪だ。

デモに参加する人々の写真を撮っている。もし若くなることが出来たら、報道写真家になりたいよ、と言いながら。

時間なので、駅に戻る。シエナまでは2時間。車窓からの田園風景がとってもいい。

駅からバスでセンター広場まで行く。ここで下り、papasanはバッグを背負って街を歩く。石の建物に囲まれた静かな細い石畳の道。こういう雰囲気好きだね。アッシジやサン・マリノに似ているね。

どこからかフルートの音が聞こえる。いい音だ。音のほうに進んでいくと、道端で演奏をしている若者を見つけた。いくらか箱にいれ、「いい音だよ」と言うと、若者はにっこりと会釈を返した。

先ずはカンポ広場へ。貝殻型の広場。そしてぐるっと周りにマンジャの塔のあるブッブリコ宮を始め、中世の建物が並ぶ。光はなくはないのだが、きつくない。その光がなんとも落ち着いたムードをかもし出している。

500段もあるというマンジャの塔には登らなかった。いくら褒美をやると言われてもいやだ、と頑張った。昔は塔の上から町の甍の波を撮るのが好きだったくせに。そのかわりMUSEOにはつきあった。

塔の正面にあるリストランテでChainti Classicoを飲みながら食事。テラスにはストーブがたかれて、ガラスのフェンスが張ってあるので外でも寒くない。すぐ近くに足を引きずったハトがいる。パンを小さくちぎってポンと投げると、ハトはそれを拾い、
投げ主がここだとわかると中まで入ってきて顔を見ている。
お前は利口だね。

ドゥオモまで行く。初めの予定ではシエナで一泊し、翌日サン・ジミニャーノへ行くつもりだった。本音は国営エノテカでトスカーナのワインを試飲したかったのだ。だけど寒いのと、フィレンツェに野次馬的心残りがあるので、予定を変更して南へ行くことにした。

シエナのセンターのバス停から16:10発のSITAバスに乗る。
シエナからフィレンツェまで電車で2時間。バスだとノンストップで1時間。しかもバスの乗り心地は快適。料金は電車だと二人で16ユーロ。バスだと二人で6.5ユーロ。半分以下だ。

町は静かだ。フィレンツェ駅前のclubホテルに泊まる。
駅に明日のナポリまでの電車の予約に行く。
ところがESは日曜日は極端に少ない。
Long wayなのになぁ。仕方がなくICを予約する。

食事に近くのピッツェリアに行く。
禁煙の席でChainti Classicoと野菜スープときのことプロシュートのピザを頼む。ドルチェはジェラートとパンナコッタだ。
ワインを飲みながらテレビでデモの様子を見ている。
ずいぶん大勢の人が集まったが、デモは整然と行われたようだ。
そうだよね、平和を訴え、暴力を否定するデモが暴力デモになったらおかしい。

左隣の席でワインを飲んでいる若者たちはデモの参加者だ。胸にあのカードが下がっている。

右隣へ日本人の50代くらいのご夫婦が席をとった。
デモのおかげでどこも人が少なくて、ゆっくり見学できたと言う。なるほどね。朝7時からこの時間までほぼ12時間歩きに歩き回ったのだそうだ。50代はまだ歩けるんだ、と感心して聞いている。二人は美術に興味があるとかで、いっしょに話が盛り上がる。

「シエナにいらっしゃいます?いらっしゃるなら、あそこからバスが出てますからバスでいらっしゃい。その方が快適ではるかに安いですよ」なんて余計なことを口走ると、彼らはツアーで来ているのだという。「この人が心配するので、まだ個人旅行をしたことはありませんが魅力があります」とダンナの方は個人旅行に関心があるよう。

そこで個人旅行のよさを力説する。奥さんは「言葉が出来ないので。それが不安なんです」と言う。「言葉なんて不安がることありませんよ。私たちなんていい加減なものです。英語が通じない国も行きましたが、なんとかなりました。ホテルに行けばどこでも大抵英語は通じます。英語だって必要最低限の言葉さえ知っていれば、苦労しません。なれることですよ」

「もちろん失敗も多々あったけれど、振り返ると失敗もまた愉し、なんですよねぇ。いきなり全部フリーが心配だったら、ホテルだけ予約して行ったら。それも1,2日は空けておいて自分でホテルを見つけてみたら。下手に予約していくと、そのホテルを探すのに苦労するし、意外と不便だったりするんですよ」なんて今回のことも例に挙げて、経験談を披露している。

天気予報は明日はミラノは晴れ、気温も高くなると報じている。
「よかったですね。私のおかげですよ。私が毎日マリアさまにお天気をお願いして毎日ちゃんとお礼を言って、またお天気を頼んでいるからですよ」
「私たちもその恩恵を被っているのですね。ありがとうございます」
とお礼を言われてしまった。ほんと、マリアさまは霊験あらたか。こんなこと言ったら、クリスチャンに怒られるかなぁ。

帰ってから、クリスチャンのOにこのことを言うと「信じてもいないくせに」と一言のもとにはねつけられてしまった。
「なんでイエスさまでなく、マリアさまなの?」
「だってマリアさまは女性だよ。おそらく世界で一番尊敬されてる女性じゃないかな。私は男より女の方がいい」
「まったく!」
でもね、祈ると不思議とお天気になるんだよ。
私の方が純なのかもね。

  • マンジャの塔

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  • カンポ広場

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