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旅の終わり<br /><br />5月27日(火)<br /><br />こんなに朝が来るのを待ったことはない。<br />日が射せば暖かくなるし、それに夕食はケーキしか食べなかったし、機内食はニナーダと食べなかったから、お腹が空いてしまったのだ。9時に着くから機内で簡単な朝食ぐらいでるかと思ったが、結局出なかった。<br /><br />9時5分前にソウル着。早いくらいだ。係りの男性に「T2は?ロングウェイ?」と聞くと、彼はバレリーナのように、右手を差し出し「ロングウェ〜イ」だと教えてくれた。たのしい人だ。<br /><br />直行便がいい、乗り継ぎはイヤだといいながら、荷物を引きずりながらロングウェイを歩き、やっとトランスファーデスクへ到着。すると、昨日の日本人団体客も、にこにこしながらやってきた。「私たちは関空なの」「私たちは成田。じゃぁ、ここでお別れね」<br /><br />11時30分発だから時間は十分ある。お腹が空いてしまったので、Eさんにタシケントのパンを少し貰ってかじる。このパン、冷えても美味しい。そうそう、往きもそうだったけど、ここのトイレ、座る前にボタンを押すと、ビニールがかかった便座がターンする。中で滅菌されて出てくるのだろう。面白がって、2,3回押してしまった。SARSの影響かね。それにしては、お店の人はだれもマスクなんかかけていない。<br /><br />11時30分、アシアナ航空。さぁ出発だ。モニターを見ると、隠岐の上空を飛ぶようだ。下をのぞくが残念ながら雲が厚くて下界は見えない。つまんないなぁ。山陰の海岸線がちょっと見えたがそれっきり。あとは雲、雲、雲。<br /><br />13時40分、定刻どおり成田に着く。さすがに係員はマスクをしている。あんな大きなマスクじゃないけど。<br />サーモグラフィが待ち構えている。<br />「一列に並んでゆっくり通ってくださ〜い」と係員が誘導する。<br />「心は燃えているんだけど、心は写らない?」<br />係りは笑いながら「写りませ〜ん」<br />「残念ねぇ。この熱き思いが写らないとは機械はだめねぇ」<br />なんて冗談を言いながら通る。<br /><br />荷物を受け取るとHさんとEさんは荷物を宅配に頼みに行く。<br />それでも手荷物はある。ちょうど新宿行きのNEXがあった。<br />最近は帰りは車なので、乗るのは久しぶりだ。<br />「日本って狭いね、鼻がつきそう」<br />とは見渡す限りの平原に慣れてしまったオバサンたちの弁。<br /><br />新幹線の乗り継ぎもよく、小田原に着く。荷物があるので、小田原に来て、と迎えを頼んだので待っていてくれた。<br /><br />家に帰って着替えをしようとして、ハンガーの衣類に手をかけた。「これ生乾き。いつ洗濯したの?」<br />な〜んのことはない。出かけ前に自分で干して行ったものなのだ。乾燥したところから帰ったからだろうが、それにしても日本の湿気はすごい。ずっと、天気がわるくて、梅雨なみだったそうだが。<br /><br />mamasanがかえってきて喜んだのは猫たちだ。机の上に集合して寝ている。<br /><br />いつものようにフォションのパンにブルサンをつけての朝食を食べながら、「ウズベキスタンのパンは美味しかったよ。素材がいいんだろうね。とにかく食べ物は美味しかったよ」<br />「口のうるさいmamasanが言うんだから、美味しいんだろうね」<br />「うん、papasan。もういちど付き合うから、ウズベキスタンに行こうよ。遠い国だったけど、意外と近かったからね。」<br /><br />写真の現像もできてきた。ひとつひとつ眺めながら<br />「おや、カレーズがまだ使われていることを書き忘れちゃった」<br />などとつぶやいている。<br /><br />シルクロードを通って他の世界へ中国から伝えられたもの、<br />シルク、磁器、火薬、紙・・<br />シルクロードの往来は人間の往来ももちろん、<br />また多くの植物や動物の往来でもあった。<br />私たちもその恩恵を受けている。<br /><br />出掛け前に少し、歴史の本を読み直して行った。中央アジアの歴史も民族盛衰の物語でもある。ともすると、歴史は英雄(権力者)の歴史。読んでいる分にはおもしろいが、その裏で、戦乱や侵略に巻き込まれ、悲運にみまわれた人々も多かったろう。<br /><br />しかし、踏みつけられながらも、日々の生活を営み続けてきたのは名もない人々。歴史の華々しい舞台から退き、忘れられている地域にも、どっこい人々はラクダ草のように根強く生活している。主役はやっぱり住民だ。こういう姿を見ていると、人間って、たくましく、まだまだ捨てたもんでもないと思うんだが・・・。<br />                       (完)<br /><br />追記:<br />旅行記に現在のウズベキスタンの政治情勢にふれられていないと批判があった。確かにそうだ。しかし観光旅行ていどでは、その国の政治状況までは、本音言ってわからない。詳しい情報もない。中東問題の山口某氏、殺された秋山某氏の本は読んだことはあるが、印象は薄かった。<br />国民の明るさから判断すると、それほど抑圧的ではないように感じたが、実際のところは知らない。政治情勢が悪いところでは、私はむしろ、そこの国民と政治の話はしないことにしている。旅人は勝手なことを言ってもいい。しかし国民はそうではないのだ。下手をすると、命に関わることにもなりかねない。このことは自由を満喫している国民、即ち、私たちが理解しなければいけないことだろう。<br /><br /><br /><br />

ウズベキスタン16

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2003/05/14 - 2003/05/27

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buchijoyce

buchijoyceさん

旅の終わり

5月27日(火)

こんなに朝が来るのを待ったことはない。
日が射せば暖かくなるし、それに夕食はケーキしか食べなかったし、機内食はニナーダと食べなかったから、お腹が空いてしまったのだ。9時に着くから機内で簡単な朝食ぐらいでるかと思ったが、結局出なかった。

9時5分前にソウル着。早いくらいだ。係りの男性に「T2は?ロングウェイ?」と聞くと、彼はバレリーナのように、右手を差し出し「ロングウェ〜イ」だと教えてくれた。たのしい人だ。

直行便がいい、乗り継ぎはイヤだといいながら、荷物を引きずりながらロングウェイを歩き、やっとトランスファーデスクへ到着。すると、昨日の日本人団体客も、にこにこしながらやってきた。「私たちは関空なの」「私たちは成田。じゃぁ、ここでお別れね」

11時30分発だから時間は十分ある。お腹が空いてしまったので、Eさんにタシケントのパンを少し貰ってかじる。このパン、冷えても美味しい。そうそう、往きもそうだったけど、ここのトイレ、座る前にボタンを押すと、ビニールがかかった便座がターンする。中で滅菌されて出てくるのだろう。面白がって、2,3回押してしまった。SARSの影響かね。それにしては、お店の人はだれもマスクなんかかけていない。

11時30分、アシアナ航空。さぁ出発だ。モニターを見ると、隠岐の上空を飛ぶようだ。下をのぞくが残念ながら雲が厚くて下界は見えない。つまんないなぁ。山陰の海岸線がちょっと見えたがそれっきり。あとは雲、雲、雲。

13時40分、定刻どおり成田に着く。さすがに係員はマスクをしている。あんな大きなマスクじゃないけど。
サーモグラフィが待ち構えている。
「一列に並んでゆっくり通ってくださ〜い」と係員が誘導する。
「心は燃えているんだけど、心は写らない?」
係りは笑いながら「写りませ〜ん」
「残念ねぇ。この熱き思いが写らないとは機械はだめねぇ」
なんて冗談を言いながら通る。

荷物を受け取るとHさんとEさんは荷物を宅配に頼みに行く。
それでも手荷物はある。ちょうど新宿行きのNEXがあった。
最近は帰りは車なので、乗るのは久しぶりだ。
「日本って狭いね、鼻がつきそう」
とは見渡す限りの平原に慣れてしまったオバサンたちの弁。

新幹線の乗り継ぎもよく、小田原に着く。荷物があるので、小田原に来て、と迎えを頼んだので待っていてくれた。

家に帰って着替えをしようとして、ハンガーの衣類に手をかけた。「これ生乾き。いつ洗濯したの?」
な〜んのことはない。出かけ前に自分で干して行ったものなのだ。乾燥したところから帰ったからだろうが、それにしても日本の湿気はすごい。ずっと、天気がわるくて、梅雨なみだったそうだが。

mamasanがかえってきて喜んだのは猫たちだ。机の上に集合して寝ている。

いつものようにフォションのパンにブルサンをつけての朝食を食べながら、「ウズベキスタンのパンは美味しかったよ。素材がいいんだろうね。とにかく食べ物は美味しかったよ」
「口のうるさいmamasanが言うんだから、美味しいんだろうね」
「うん、papasan。もういちど付き合うから、ウズベキスタンに行こうよ。遠い国だったけど、意外と近かったからね。」

写真の現像もできてきた。ひとつひとつ眺めながら
「おや、カレーズがまだ使われていることを書き忘れちゃった」
などとつぶやいている。

シルクロードを通って他の世界へ中国から伝えられたもの、
シルク、磁器、火薬、紙・・
シルクロードの往来は人間の往来ももちろん、
また多くの植物や動物の往来でもあった。
私たちもその恩恵を受けている。

出掛け前に少し、歴史の本を読み直して行った。中央アジアの歴史も民族盛衰の物語でもある。ともすると、歴史は英雄(権力者)の歴史。読んでいる分にはおもしろいが、その裏で、戦乱や侵略に巻き込まれ、悲運にみまわれた人々も多かったろう。

しかし、踏みつけられながらも、日々の生活を営み続けてきたのは名もない人々。歴史の華々しい舞台から退き、忘れられている地域にも、どっこい人々はラクダ草のように根強く生活している。主役はやっぱり住民だ。こういう姿を見ていると、人間って、たくましく、まだまだ捨てたもんでもないと思うんだが・・・。
                       (完)

追記:
旅行記に現在のウズベキスタンの政治情勢にふれられていないと批判があった。確かにそうだ。しかし観光旅行ていどでは、その国の政治状況までは、本音言ってわからない。詳しい情報もない。中東問題の山口某氏、殺された秋山某氏の本は読んだことはあるが、印象は薄かった。
国民の明るさから判断すると、それほど抑圧的ではないように感じたが、実際のところは知らない。政治情勢が悪いところでは、私はむしろ、そこの国民と政治の話はしないことにしている。旅人は勝手なことを言ってもいい。しかし国民はそうではないのだ。下手をすると、命に関わることにもなりかねない。このことは自由を満喫している国民、即ち、私たちが理解しなければいけないことだろう。



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この旅行記へのコメント (2)

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  • osdさん 2006/07/03 23:21:07
    ウズベキスタン完読!
    bichijoyceさん

    ウズベキスタン旅行日記16冊完読しました。たいへん楽しかったです。海外経験があるとしても、国際社会に窓を開いたばかりのウズベキスタンを、まるで我が家わが町周りのごとく平常感覚で消化している。外国旅にとかくつきものの変なハイテンションがなく、冷静なエスプリ精神ありの文章は平易・平明で読みやすかったです。「食べて飲んで!青空トイレ!オバサンが楽しむウズベキスタン」こんな風なタイトルをつけたい読み物です。
    ※同じ時期(\'03/6)トルコの旅にウズベキスタン航空を利用しました。「ブランケット・プリーズ!」に「Finish!」にべもない。関空(成田経由)〜タシケント間の寒かったこと。
    おまけにトランジェットのタシケントでは、空港待合室は出稼ぎのアラブ・インド人に占領され、大理石の階段での5時間は辛かった。トルコの初日から発熱ダウン、SARSの直後でえらく心配しました。この旅文でウズベキスタンの印象が回復、UPしました。1票なのだ。     osd

    buchijoyce

    buchijoyceさん からの返信 2006/07/04 00:32:11
    RE: ウズベキスタン完読!
    ありがとうございました、osdさん
    オバサン精神むき出しで、あはは、ですね。
    それにしても、ウズベキスタン航空、よくお使いになりましたね。
    あの空港で、5時間とはきついですね。
    きっとお若いのでしょう。

    ウズベキスタンはお気に入りの国です。
    ぜひ、ご自分の目で見てください。
    でも、死者が出る騒ぎがあって、現状は分かりませんが。

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