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ユルタキャンプ→ヒヴァ<br /><br />5月19日(月)<br /><br />6時、目を覚ますと外は明るい。トイレに行くために外に出ると、太陽が昇るところ。ちょっと寒いのでコートを羽織り、カメラを持って飛び出していく。赤くなった空をバックに座っているラクダの写真を撮る。立ってくれた方が絵にはなるんだけど。<br /><br />3人はカラまで散歩に出かけ、私は外のベンチにPCを持ち出し、日記を打っている。ところが途中で「電池が少なくなくなりました」表示が出て、それでも打っていると真っ暗になってしまった。やだぁ〜、閉じられない。強制的にメインスウィッチを切る。せっかく書いたけど、だめかも。まぁ、いいや。<br /><br />カラの方を見ると、3人が歩いているのが見える。「ヤッホー」と手を振る。私は真っ赤なコートを着ているから目立つはずなんだけど、彼女らが手を振るようすはない。気がつかないのかな。<br />戻ってきたので、聞いてみると、彼女らも手を振ったのだけど、<br />mamasan気がつかないみたいだ、と同じ様なことを言っていた。<br />近く見えるけど、距離はあるんだ。<br /><br />8時食事。パン、はちみつ、ジャム、サモサのようだけど揚げてあるもの。これは美味しい。キャンプとは思えないような素敵な朝食だ。お手製らしい杏のジャムがとても美味。<br />「これ、貰っていこうか」<br />「アンズジャムなら、どこでも美味しいのがあります」とスウェタがいう。<br /><br />9時出発。一路ヒヴァへ。もっとも、いつもの幹線道路が工事中とかで、道を聞きながら回り道をしていく。途中、アムダリアを渡る。仮設の橋のような、浮橋をゆっくりと渡る。川はゆったりと流れている。川幅は広い、1km近くあるのだろうか。<br />橋にさえぎられ、砂がたまり、底は浅いようだ。復習すると、アムダリアはパミール高原から流れ、かつてはアラル海に流れ込んでいたが、いまは他の湖に入っている。ここら辺では一番長い河だ。<br /><br />ウルゲンチに入る。ウルゲンチは大きな市。飛行場もある。<br />ヒヴァはここから20km。ツアーでは大抵ここに宿を取り、ヒヴァへ向かう。<br /><br />ヒヴァに入る。ヒヴァはかつてのホラズム帝国(太陽の都)の首都。6000年ぐらい前から人がすんでいた。ホテルはイチャンカラにあるアルカンチ。小さいけどきれいなホテルだ。<br /><br />イチャンカラは世界遺産に指定されている城壁の中にある旧市街。イチャンカラに入るには4つの門がある。ホテル・アルカンチと道一つ隔てて、未完成のミナレット、カルタ・ミナルのメドレッセがある。アルカンチとは紐を作る人たちのこと。このホテルの祖先は紐を作っていたし、ホテルはその工房を利用して建てられている。でも部屋はちょっと狭い。それに暑い。天井に大きな扇風機がついているが、まわすと音を立ててうるさい。先ずはPCに充電、充電。<br />幸いなことに、今朝書いた日記はそのまま残っていた。<br /><br />アルカンチは家族で経営しているホテルとか。部屋の前の廊下にはおみやげ物が置いてある。さっそくオバサンたちが物色して買っている。<br /><br />2階のテラスからはヒヴァで最高45mのイスラム・ホジャのミナレットが正面に見える。テラスの下は中庭で、リンゴや桑の木が植わっている。入り口へと続く道の脇には、バラがいっぱい咲いている。テラスから手を延ばすと桑の実が取れる。薄緑が熟れると白くなるようだ。果物好きのHさんが手の届くところから取って食べている。ハトも来るのだが、オバサンに遠慮して屋根から見下ろしている。<br /><br />ジーンズを1ドルで洗濯してくれるというので、綿パンにはきかえ洗濯を頼んだ。ゆっくりでいいといったのだが、夕方には仕上がってきた。ジーンズにアイロンがかかっている。<br />「ダサイなぁ」というと、聞きつけたスウェタが「ダサイ」の意味を聞く。「ミーハー」だとか「ヤバイ」とか、先生様にそんな言葉をいっぱい教えてしまった。<br /><br />旧市街を見て回る。日差しがとても暑い。先ずはアミン・ハーンのメドレッセ。イスラム弾圧でほとんどのメドレッセが神学校の役目を失った。このメドレッセはホテルになっている。<br />私たちが初め泊まることを予定したホテルだ。<br />「いっぱいで泊まれなかったのよ」<br />そういうと、スウェタがアルカンチの方がずっといいホテルだという。それはそうだろう。メドレッセはホテルとして建てられたわけではないんだから。ともかく、どこへ行ってもタイルのアラベスク模様はため息が出るくらい美しい。<br />アラビア文字は完全に装飾の一部だ。<br /><br />柱の多いジュマ・モスクは写真で見ると、一見アルハンブラを連想させる。しかし中に入ってみると、アルハンブラとは比べようもないが、212本の柱、1本1本に彫られた彫刻は精緻だ。<br />不思議なことに、こういうところでも、中でおみやげ物を売っている。サングラスを入れるために、メガネ入れを買って首からつるした。もうひとつには物売りの呼び止めを防ぐため。<br />メガネが入っていないときは、フィルムまで入れてしまった。<br /><br />イスラム・ホジャのミナレットは45m、118段の階段があり、上まで上ることが出来る。EさんとHさんが上る。私たちは下で待っている。まわりにいるほとんどの女性が、大きな派手な矢絣のワンピース、アトラス(正式にはクイナクというのだそうだ)を着ている。みんな体格が良いから、ワンピースは風通りもいいし、ラクだろう。<br /><br />近くにネットカフェがあったので行くが、係がいないので30分後にきてくれといわれ止めにする。ここは1時間6000スムだという。<br />アルカンチで昼食をとり、暑い時間はお昼寝。ほんと、暑い。外気温は35℃とか。ただ乾燥しているから、日陰にいれば涼しい。<br />イスラムの国だから長袖を、なんていわれて半袖持ってこなかったが、半袖がほしい。スウェタはタンクトップに大きな絹のショールを羽織っている。これでいいんだ。<br /><br />日中は化繊混紡のシャツ(日ごろ化繊は着ないのだが、今回の旅行のために500円で買った)を着て、夕方着替えて洗濯をする。朝までには乾くから、翌日またこれを着る。下着も交互に洗濯。夕方着用のシャツも2日に一度位の洗濯。ほんと、数はいらない。この旅のために特別用意したものはリップクリームと水分補給の乳液。自然食品のお店で買ったのですこぶる高かった。でも習慣がないので、ほとんどつけることもなかったが、肌荒れを感じることはなかった。<br /><br />旅行荷物の多少は、旅なれているかではなく、その人の生き方そのものにあると思う。他人からみれば、こんな重いカメラを担いで歩くなんて、さぞやばかげているだろう。<br /><br />午後からはメドレッセの上に上り、イチャンカラの景色をたのしむ。土色の城壁の中に、鮮やかなエメラルドの輝くドーム。<br />写真をいっぱい撮った。<br /><br />にぎやかな、音楽がひびく。あっ、サーカスが始まったのだ。<br />さっき、メドレッセの中庭で三兄弟が行う綱渡りをみてきたばかりだ。またお客さんがあってよかったね。<br /><br />夜もアルカンチで取る。夕食は外のバルコニーでと頼んでおいたのだが、間違えたらしく室内に支度がしてあった。でもワインは昼間選んでおいたカベルネが忘れずに出た。<br /><br />中庭で20人ぐらいの日本人団体客といっしょになった。<br />「4人だけで回っているの?」<br />「14日間、ウズベキスタンだけの旅行なの、いいわねぇ。私たちは3ケ国も回るので移動ばかり」<br />「それはきついわね。でもいろんなところへいけていいじゃない。頑張ってね」<br />一行は別棟で夕食をとり、いつしかいなくなってしまった。<br />ここに宿泊したのではなさそう。宿泊先はウルゲンチかも。<br /><br />

ウズベキスタン7

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2003/05/14 - 2003/05/27

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buchijoyce

buchijoyceさん

ユルタキャンプ→ヒヴァ

5月19日(月)

6時、目を覚ますと外は明るい。トイレに行くために外に出ると、太陽が昇るところ。ちょっと寒いのでコートを羽織り、カメラを持って飛び出していく。赤くなった空をバックに座っているラクダの写真を撮る。立ってくれた方が絵にはなるんだけど。

3人はカラまで散歩に出かけ、私は外のベンチにPCを持ち出し、日記を打っている。ところが途中で「電池が少なくなくなりました」表示が出て、それでも打っていると真っ暗になってしまった。やだぁ〜、閉じられない。強制的にメインスウィッチを切る。せっかく書いたけど、だめかも。まぁ、いいや。

カラの方を見ると、3人が歩いているのが見える。「ヤッホー」と手を振る。私は真っ赤なコートを着ているから目立つはずなんだけど、彼女らが手を振るようすはない。気がつかないのかな。
戻ってきたので、聞いてみると、彼女らも手を振ったのだけど、
mamasan気がつかないみたいだ、と同じ様なことを言っていた。
近く見えるけど、距離はあるんだ。

8時食事。パン、はちみつ、ジャム、サモサのようだけど揚げてあるもの。これは美味しい。キャンプとは思えないような素敵な朝食だ。お手製らしい杏のジャムがとても美味。
「これ、貰っていこうか」
「アンズジャムなら、どこでも美味しいのがあります」とスウェタがいう。

9時出発。一路ヒヴァへ。もっとも、いつもの幹線道路が工事中とかで、道を聞きながら回り道をしていく。途中、アムダリアを渡る。仮設の橋のような、浮橋をゆっくりと渡る。川はゆったりと流れている。川幅は広い、1km近くあるのだろうか。
橋にさえぎられ、砂がたまり、底は浅いようだ。復習すると、アムダリアはパミール高原から流れ、かつてはアラル海に流れ込んでいたが、いまは他の湖に入っている。ここら辺では一番長い河だ。

ウルゲンチに入る。ウルゲンチは大きな市。飛行場もある。
ヒヴァはここから20km。ツアーでは大抵ここに宿を取り、ヒヴァへ向かう。

ヒヴァに入る。ヒヴァはかつてのホラズム帝国(太陽の都)の首都。6000年ぐらい前から人がすんでいた。ホテルはイチャンカラにあるアルカンチ。小さいけどきれいなホテルだ。

イチャンカラは世界遺産に指定されている城壁の中にある旧市街。イチャンカラに入るには4つの門がある。ホテル・アルカンチと道一つ隔てて、未完成のミナレット、カルタ・ミナルのメドレッセがある。アルカンチとは紐を作る人たちのこと。このホテルの祖先は紐を作っていたし、ホテルはその工房を利用して建てられている。でも部屋はちょっと狭い。それに暑い。天井に大きな扇風機がついているが、まわすと音を立ててうるさい。先ずはPCに充電、充電。
幸いなことに、今朝書いた日記はそのまま残っていた。

アルカンチは家族で経営しているホテルとか。部屋の前の廊下にはおみやげ物が置いてある。さっそくオバサンたちが物色して買っている。

2階のテラスからはヒヴァで最高45mのイスラム・ホジャのミナレットが正面に見える。テラスの下は中庭で、リンゴや桑の木が植わっている。入り口へと続く道の脇には、バラがいっぱい咲いている。テラスから手を延ばすと桑の実が取れる。薄緑が熟れると白くなるようだ。果物好きのHさんが手の届くところから取って食べている。ハトも来るのだが、オバサンに遠慮して屋根から見下ろしている。

ジーンズを1ドルで洗濯してくれるというので、綿パンにはきかえ洗濯を頼んだ。ゆっくりでいいといったのだが、夕方には仕上がってきた。ジーンズにアイロンがかかっている。
「ダサイなぁ」というと、聞きつけたスウェタが「ダサイ」の意味を聞く。「ミーハー」だとか「ヤバイ」とか、先生様にそんな言葉をいっぱい教えてしまった。

旧市街を見て回る。日差しがとても暑い。先ずはアミン・ハーンのメドレッセ。イスラム弾圧でほとんどのメドレッセが神学校の役目を失った。このメドレッセはホテルになっている。
私たちが初め泊まることを予定したホテルだ。
「いっぱいで泊まれなかったのよ」
そういうと、スウェタがアルカンチの方がずっといいホテルだという。それはそうだろう。メドレッセはホテルとして建てられたわけではないんだから。ともかく、どこへ行ってもタイルのアラベスク模様はため息が出るくらい美しい。
アラビア文字は完全に装飾の一部だ。

柱の多いジュマ・モスクは写真で見ると、一見アルハンブラを連想させる。しかし中に入ってみると、アルハンブラとは比べようもないが、212本の柱、1本1本に彫られた彫刻は精緻だ。
不思議なことに、こういうところでも、中でおみやげ物を売っている。サングラスを入れるために、メガネ入れを買って首からつるした。もうひとつには物売りの呼び止めを防ぐため。
メガネが入っていないときは、フィルムまで入れてしまった。

イスラム・ホジャのミナレットは45m、118段の階段があり、上まで上ることが出来る。EさんとHさんが上る。私たちは下で待っている。まわりにいるほとんどの女性が、大きな派手な矢絣のワンピース、アトラス(正式にはクイナクというのだそうだ)を着ている。みんな体格が良いから、ワンピースは風通りもいいし、ラクだろう。

近くにネットカフェがあったので行くが、係がいないので30分後にきてくれといわれ止めにする。ここは1時間6000スムだという。
アルカンチで昼食をとり、暑い時間はお昼寝。ほんと、暑い。外気温は35℃とか。ただ乾燥しているから、日陰にいれば涼しい。
イスラムの国だから長袖を、なんていわれて半袖持ってこなかったが、半袖がほしい。スウェタはタンクトップに大きな絹のショールを羽織っている。これでいいんだ。

日中は化繊混紡のシャツ(日ごろ化繊は着ないのだが、今回の旅行のために500円で買った)を着て、夕方着替えて洗濯をする。朝までには乾くから、翌日またこれを着る。下着も交互に洗濯。夕方着用のシャツも2日に一度位の洗濯。ほんと、数はいらない。この旅のために特別用意したものはリップクリームと水分補給の乳液。自然食品のお店で買ったのですこぶる高かった。でも習慣がないので、ほとんどつけることもなかったが、肌荒れを感じることはなかった。

旅行荷物の多少は、旅なれているかではなく、その人の生き方そのものにあると思う。他人からみれば、こんな重いカメラを担いで歩くなんて、さぞやばかげているだろう。

午後からはメドレッセの上に上り、イチャンカラの景色をたのしむ。土色の城壁の中に、鮮やかなエメラルドの輝くドーム。
写真をいっぱい撮った。

にぎやかな、音楽がひびく。あっ、サーカスが始まったのだ。
さっき、メドレッセの中庭で三兄弟が行う綱渡りをみてきたばかりだ。またお客さんがあってよかったね。

夜もアルカンチで取る。夕食は外のバルコニーでと頼んでおいたのだが、間違えたらしく室内に支度がしてあった。でもワインは昼間選んでおいたカベルネが忘れずに出た。

中庭で20人ぐらいの日本人団体客といっしょになった。
「4人だけで回っているの?」
「14日間、ウズベキスタンだけの旅行なの、いいわねぇ。私たちは3ケ国も回るので移動ばかり」
「それはきついわね。でもいろんなところへいけていいじゃない。頑張ってね」
一行は別棟で夕食をとり、いつしかいなくなってしまった。
ここに宿泊したのではなさそう。宿泊先はウルゲンチかも。

  • ホテルから見るイスラム・ホジャ<br />ミナレット

    ホテルから見るイスラム・ホジャ
    ミナレット

  • ミナレットの先端

    ミナレットの先端

  • 夕日に赤く映えるイスラム・ホジャ

    夕日に赤く映えるイスラム・ホジャ

  • アルカンチの二人

    アルカンチの二人

  • 王宮のタイル

    王宮のタイル

  • ジュマ・モスク

    ジュマ・モスク

  • 半分のミナレット

    半分のミナレット

  • メドレッセの上からミナレットをのぞむ

    メドレッセの上からミナレットをのぞむ

  • サーカス

    サーカス

  • サーカス

    サーカス

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