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ヒヴァ<br /><br />5月20日(火)<br />洗面所の窓から、朝日を受けた城壁を撮っている。<br />なんせ世界遺産の中にいるのだから、前も後も世界遺産だ。<br /><br />今日も暑そうだ。ちょっとお腹の具合が悪いので用心して正露丸を飲む。連日の暑さがこたえているようだ。ツアーだと一般的にはヒヴァは1泊なのだそうだが、私たちは2泊取った。アルカンチに泊まっている外国人たちも同じ日程のようだ。隣部屋はスイスのご家族、その前はベルギーのご夫妻。3階にもいたけど、話さなかったのでわからない。フランス語は聞えていたけど。<br /><br />ヒヴァ二日目の観光だ。<br />9時出発。といってもイチャンカラは狭いから歩いて回れる。<br />今日は王の夏の宮殿から。壁にはめ込められたタイルのアラベスクが美しい。タイルの一枚一枚が違った模様なのがすごい。しかも全体のバランスもとれている。「これは綿の花の模様です」とスウェタが説明する。なるほど、綿は昔から生活に密着していたのだ。いまも、チャイの茶碗にはこの模様が使われている。<br /><br />後宮には180人もの妾を囲い、王がその部屋を訪ねても他の人にはわからないようになっていた。正妻は妾の部屋に入ることはできたが、妾は正妻の部屋に入ることはできなかった。<br />「タラク、タラク、タラク」と3回唱えれば男は妻を離婚できた、なんて話を「むかしのことだからね」と我慢して聞いている。<br /><br />そのあとバザールへ行った。生活用品から貴金属までなんでも売っている。ひとまわりして、キャラバンサライを通って戻ることにしたが、そこでHさんがいなくなった。探したが見つからない。<br /><br />11年生だという女の子たちに声をかけられた。<br />彼女達は将来インタープリターになりたいのだという。<br />英語、フランス語、ドイツ語を習っている、日本語もすこし勉強中だ、と。<br />「私たちのガイドは日本語の先生だよ」なんて話していると、<br />スウェタが「何回も探しに行ったけど、まだ見つかりません」<br />と心配そうな顔をして言いに来た。女子たちが「私の家に来ませんか、学校も案内します」というが、スウェタが心配しているので、残念だけど申し出を断って、私もカメラバッグを持ったままバザールへ戻って探してみた。まだ探しに歩いて行くスウェタの後姿が見える。<br /><br />決断は私。「ホテルへ戻ろう」そしてスウェタに「大丈夫だよ、旅慣れているから、ホテルに帰っているよ。案外、ちゃっかりどっかで買い物なんかしてね」ってみるとHさんはちゃんと帰っていた。案の定、スウェタの心配をよそに買い物まして。それもオールドタイルだという2枚の重いタイルまで買って。<br />私に大いに怒鳴られたことはいうまでもない。Hさんはひたすらスウェタにわびている。<br /><br />「そんなもの買って、税関でつかまっても知らないよ。文化財だったら持ち出し禁止だよ」<br />「エアポートOK?って聞いたらOKと言ったから大丈夫」<br />「なに言っての。売り手はいつでもOKというわよ。いくらで買ったの?」<br />「50ドル」<br />「オールドの偽物だといいね」<br />「ひどいこといわないでよ」<br /><br />二階のテラスで風に吹かれながら、ひとやすみ。<br />1時食事。お昼はよく食べられた。<br />スープはヒツジとジャガイモと黄色いニンジン。<br />メインはヒツジのミンチをソーセージのようにやいたケバブ。サラダ2種。<br /><br />ヒヴァには見所がたくさんある。いちいちメモしているわけでないから、どこへ行ったか覚えていない。一応メモ代わりに入り口の標識を写真に撮っては置いたけれど。<br /><br />詩人で、哲学者であった人の霊廟で、イマームからお祈りをしてもらっている、お揃いの服を着た二人の若い美女と一人の男性にあった。結婚の時にはカップルでお祈りしてもらいに来る習慣があるのだという。<br /><br />外にある井戸の水を飲むと美しくなるというので、参拝に来た人たちはみな飲んでいる。二人の美女も飲んでいるので、男性に「フィアンセか?」と聞くと二人ともフィアンセだという。これにはびっくり。「えっ、二人ともフィアンセ?」男性はにこやかに「ダー」。うふふ、数多くの妾を抱えていた王様の話ばかり聞いていたので、頭が中世になってしまっていた私の早とちり。もう1人男性がいて、彼らはフィアンセ同士だといいたかったらしい。それにしても同じドレスを着ているなんて。<br /><br />ミーハーおばさんたちも、井戸水を飲んで「塩辛い」と言っている。これ以上美人にならなくてもいいと私はパス。暑いので早々に戻ってくる。<br /><br />街中では土産物屋の客引きが熱心。袋物が2ドルから3ドル、高くて5ドル。めがね入れを首からつるしていたがカメラのひもに引っかかって紐が切れてしまった。<br />「安物ですからね」とスウェタに言われてしまった。<br />シャクだからホテルに戻って、しっかりと縫いつけた。<br />日本円にすればすべて安い。お土産にはいいのだが、必要もないので私は買わない。絹のショールだといって3ドルのものを差し出されたが、どう見ても化繊。さわってみて絹だと思ったのは80ドル。いくら絹が安いといっても、やっぱりなぁ。<br /><br />夕日を受けて輝くミナレットを見ながら2階のテラスで食事。<br />ワインはカベルネ、ウズベキスタン・ワインだ。これは甘くはない。「おつかれさまでした〜」「ザヴァーシュ ズダローヴィエ」(健康を祝って乾杯)。先生は「ザ バーシュ」だけでいいという。「ザ ヴァーシュ」「ザ ヴァーシュ」いい雰囲気だ。<br /><br />

ウズベキスタン8

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2003/05/14 - 2003/05/27

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buchijoyce

buchijoyceさん

ヒヴァ

5月20日(火)
洗面所の窓から、朝日を受けた城壁を撮っている。
なんせ世界遺産の中にいるのだから、前も後も世界遺産だ。

今日も暑そうだ。ちょっとお腹の具合が悪いので用心して正露丸を飲む。連日の暑さがこたえているようだ。ツアーだと一般的にはヒヴァは1泊なのだそうだが、私たちは2泊取った。アルカンチに泊まっている外国人たちも同じ日程のようだ。隣部屋はスイスのご家族、その前はベルギーのご夫妻。3階にもいたけど、話さなかったのでわからない。フランス語は聞えていたけど。

ヒヴァ二日目の観光だ。
9時出発。といってもイチャンカラは狭いから歩いて回れる。
今日は王の夏の宮殿から。壁にはめ込められたタイルのアラベスクが美しい。タイルの一枚一枚が違った模様なのがすごい。しかも全体のバランスもとれている。「これは綿の花の模様です」とスウェタが説明する。なるほど、綿は昔から生活に密着していたのだ。いまも、チャイの茶碗にはこの模様が使われている。

後宮には180人もの妾を囲い、王がその部屋を訪ねても他の人にはわからないようになっていた。正妻は妾の部屋に入ることはできたが、妾は正妻の部屋に入ることはできなかった。
「タラク、タラク、タラク」と3回唱えれば男は妻を離婚できた、なんて話を「むかしのことだからね」と我慢して聞いている。

そのあとバザールへ行った。生活用品から貴金属までなんでも売っている。ひとまわりして、キャラバンサライを通って戻ることにしたが、そこでHさんがいなくなった。探したが見つからない。

11年生だという女の子たちに声をかけられた。
彼女達は将来インタープリターになりたいのだという。
英語、フランス語、ドイツ語を習っている、日本語もすこし勉強中だ、と。
「私たちのガイドは日本語の先生だよ」なんて話していると、
スウェタが「何回も探しに行ったけど、まだ見つかりません」
と心配そうな顔をして言いに来た。女子たちが「私の家に来ませんか、学校も案内します」というが、スウェタが心配しているので、残念だけど申し出を断って、私もカメラバッグを持ったままバザールへ戻って探してみた。まだ探しに歩いて行くスウェタの後姿が見える。

決断は私。「ホテルへ戻ろう」そしてスウェタに「大丈夫だよ、旅慣れているから、ホテルに帰っているよ。案外、ちゃっかりどっかで買い物なんかしてね」ってみるとHさんはちゃんと帰っていた。案の定、スウェタの心配をよそに買い物まして。それもオールドタイルだという2枚の重いタイルまで買って。
私に大いに怒鳴られたことはいうまでもない。Hさんはひたすらスウェタにわびている。

「そんなもの買って、税関でつかまっても知らないよ。文化財だったら持ち出し禁止だよ」
「エアポートOK?って聞いたらOKと言ったから大丈夫」
「なに言っての。売り手はいつでもOKというわよ。いくらで買ったの?」
「50ドル」
「オールドの偽物だといいね」
「ひどいこといわないでよ」

二階のテラスで風に吹かれながら、ひとやすみ。
1時食事。お昼はよく食べられた。
スープはヒツジとジャガイモと黄色いニンジン。
メインはヒツジのミンチをソーセージのようにやいたケバブ。サラダ2種。

ヒヴァには見所がたくさんある。いちいちメモしているわけでないから、どこへ行ったか覚えていない。一応メモ代わりに入り口の標識を写真に撮っては置いたけれど。

詩人で、哲学者であった人の霊廟で、イマームからお祈りをしてもらっている、お揃いの服を着た二人の若い美女と一人の男性にあった。結婚の時にはカップルでお祈りしてもらいに来る習慣があるのだという。

外にある井戸の水を飲むと美しくなるというので、参拝に来た人たちはみな飲んでいる。二人の美女も飲んでいるので、男性に「フィアンセか?」と聞くと二人ともフィアンセだという。これにはびっくり。「えっ、二人ともフィアンセ?」男性はにこやかに「ダー」。うふふ、数多くの妾を抱えていた王様の話ばかり聞いていたので、頭が中世になってしまっていた私の早とちり。もう1人男性がいて、彼らはフィアンセ同士だといいたかったらしい。それにしても同じドレスを着ているなんて。

ミーハーおばさんたちも、井戸水を飲んで「塩辛い」と言っている。これ以上美人にならなくてもいいと私はパス。暑いので早々に戻ってくる。

街中では土産物屋の客引きが熱心。袋物が2ドルから3ドル、高くて5ドル。めがね入れを首からつるしていたがカメラのひもに引っかかって紐が切れてしまった。
「安物ですからね」とスウェタに言われてしまった。
シャクだからホテルに戻って、しっかりと縫いつけた。
日本円にすればすべて安い。お土産にはいいのだが、必要もないので私は買わない。絹のショールだといって3ドルのものを差し出されたが、どう見ても化繊。さわってみて絹だと思ったのは80ドル。いくら絹が安いといっても、やっぱりなぁ。

夕日を受けて輝くミナレットを見ながら2階のテラスで食事。
ワインはカベルネ、ウズベキスタン・ワインだ。これは甘くはない。「おつかれさまでした〜」「ザヴァーシュ ズダローヴィエ」(健康を祝って乾杯)。先生は「ザ バーシュ」だけでいいという。「ザ ヴァーシュ」「ザ ヴァーシュ」いい雰囲気だ。

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  • 11年生

    11年生

  • 朝焼けの城壁

    朝焼けの城壁

  • お惣菜やさん

    お惣菜やさん

  • 小さな帽子やさん

    小さな帽子やさん

  • 足、脚、肢

    足、脚、肢

  • 柱の浮き彫り<br />綿の模様

    柱の浮き彫り
    綿の模様

  • ミナレットが見える

    ミナレットが見える

  • 木工所で働く

    木工所で働く

  • 廟

  • 廟の中へ

    廟の中へ

  • カレーズ

    カレーズ

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