2004/07/01 - 2004/07/13
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buchijoyceさん
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マサイマラ
7月6日(火)
5時起床。なんせ早寝をするので早起きしてしまう。実に健康的。窓の外でブタのようななき声が聞こえる。イノシシかな、サルかな。
6時半ちかく、お茶に行く。まだまだ暗い。木の上のハゲコウはまだ出かけてはいない。鳥より早起きだ。そこでお茶を飲みながら下の川をのぞくと、カバが岸にあがっていくところ。大きな体が見えた。「ヒッポ!ヒッポ」と叫ぶと他の人ものぞきにきた。
この川はマラ川につながっているので、カバもやってくるのだという。
7時半出発。今日はタンザニアとの国境ちかくにあるマラ川沿いのピホプール自然公園を見に行く予定。そこにはワニやカバがいる。
草原、もうひろいひろい草原を縫うように走る。キリン、ヌー、シマウマ、ガゼル、インパラ、もうすっかりおなじみになった動物たち。インパラはハーレムをつくっている。ハゲワシやワシ類、ライラックブッポウソウというきれいな鳥も見た。
シマウマのご出勤。静々と一列になってけもの道をすすむ。先頭は年寄りのメス。ラストが次の実力者。
「山岳部もね、先頭とラストがリーダーかサブリーダー。一番弱いのが2番目。私はいつも2番目だった」なんて変な自慢をしている。
車が集結している。ライオンだ。獲物を食べている。ごりごりという音まで聞こえる。こういう場面は、私たちにはドラマだが、彼らにとっては日常生活。毎日どこかでこういうドラマが繰り返されていることになる。
オスとメスにも会う。発情している。目の前で交尾が始まる。
ライオンもネコ科。することは同じ。私が先走って「ごろんごろんするよ」その通り、交尾のあと、メスはごろんごろん。「ほらね、大きなネコだ。」
メスライオンが一匹で食事をしている。向こうからもう一匹、叢を歩いてくるメスライオン。途中、草原ワシが舞い降りたので、そちらに気をとられていたが、しばらくすると二匹そろって、顔を寄せ合い、そのまま叢の中に消えていった。
ルートからそれてライオンに近づくと、罰金は2000シリング。
「みなさん、罰金のお金残っていますか?」
「大丈夫、大丈夫。泥舟に乗ったつもりで安心していて!」
「罰金、何回かなぁ、そのうち請求書がくるね」
でも喜んで見ている。
ヌーたちが草原に集結している。タンザニアからわたってきたのだ。まるで大行進のように果てしなく列が続く。時折シマウマが混じっている。
国境は目と鼻の先。川にそって緑の帯ができている。タンザニア側はセレンゲティ動物保護区だ。国境に三角の標識が立っている。
ダンカンさんが「みなさん、パスポートはもっていますか?これからタンザニアにはいります」と言う。
「は〜い。でもヌーはパスポートを持っていません」
「では私たちも今からヌーになります」
草原の真ん中に三角の石柱は立っている。石の上に線が引いてあり、KとTの文字がある。これが国境線だ。車はタンザニア地内にほんの数メートル入って、ぐるっと輪をかいて戻った。
「はい、これでタンザニアに密入国しました!」
マラ川の橋をわたると公園の入り口。川にはカバの姿が見える。
川の曲がっているところに、カバたちがごろりごろり昼寝をしている。真っ赤なお腹、川の中にいるもの、岸で寝ているもの、たくさんたくさん。カバカバカバカバ・・・、くだらないことを言っている。
上流に1匹死んでいるカバが岩に引っかかっている。近くにワニがこれまたたくさん昼寝をしている。そのカバの死体をワニが食べている。生きたカバをワニが襲うことはない。
「なんで死んだんだろう?」「たぶん病気」
隣のサファリカーはイタリア人のグループ。「チャオー」と声をかける。向こうは「コンニチハ」。
若い男性が下の岩に立って上から写真を撮ってもらっている。
私が「ハンサム!」とひやかしの声をかける。隣の男性が「英語が話せるか」と聞くので「Yes.」というと、ハンサムを指して、「あれはワニのブレックファーストだ」とジョークを言った。「
うん、でもいまワニは満腹だよ」程なくハンサムが上がってきた。
セレンゲティからマサイマラへもどりはじめるヌーたちに会う。
ヌーたちは川をわたっていくのだ。テレビでよくヌーの移動をやっている。この川を渡るときが最大の難所であるとナレイションがつく。たしかにワニはいっぱいいる。でも思いのほか川幅は狭い。今は乾季、川の水も少ない。
ヌーたち、お帰り。水が少ないから渡りいいよ。ワニも満腹だから、いまのうちにお渡り!
またまた広い広い草原を戻る。1m近くある稲科の植物が枯れたような色をしている。穂先には実もなっているようだ。これを食べにくるのがヌー。100万から150万のヌーが集結するそうだ。ヌーとシマウマとトッピと、草食動物で平原は埋め尽くされる。いまでさえ、ざっと1000頭以上がいる。でもまばらなのだから、100万頭集まったら、いかに広いマサイマラでも、すごいことになるだろう。見てみたいもんだ。
ホテルに戻ると、12時を過ぎていた。いそいで髪を洗い、シャワーを浴び、ジーンズを洗う。ここのシャワーは私にはぬるいので日中でないと浴びられない。
1時半、食事に行く。贅沢を言ってはいけないが、いささかメニューに飽きがきた。ラムのローストを切ってもらい、ソースをかけてもらった。今日のは塩辛かった。ナクル ロッジのローストラムはおいしかったなぁ。
午後からはフリータイム。3人はマサイ・ウォーキングに出かけた。マサイ・ウォーキングとは近くのマサイから案内人が来て、そこらへんを歩かせてくれるようだ。私は葉書を書き、ロッジのまわりを散歩している。客が出払って、ロッジ内は静か。ついでに停電もしている。窓の外に来ているのはカケスのような鳴き声のメタリックな鳥。投げておいたパンを食べに来ている。
パンに来ているのはその他にマングース、サバンナモンキー。
すごくきれいな声で鳴いている声が聞こえる。それはまゆが白いジョウビタキのような鳥。恋の季節らしい。調べると、ロビンの仲間。なるほど声がいいわけだ。
部屋に戻って、テラスで、持ってきた新書「日本の農業のゆくヘ」を読み始める。日本の農業が戦後史にどう組み込まれていったか、そして現在の日本農業の疲弊がここに原因があったことがよく説明してあるので、とってもおもしろい。ほどなく戻ってきたオバサンたちにもこの本を読めと勧めている。人に勧めたのはよかったが、帰ってきてバッグから出したのは覚えているが、その後どこかへやってしまった。まだ読みかけなのに。しかたがない、もう一冊買ってくるか。人にあげてもいいから。
ジーンズも乾いた。ジーンズは1本しか持ってこなかったので、これはラクだねぇ。夕食にハクアマタータ(ノープロブレムの意)というカクテルを飲んだ。ケニアブランディーにケニアラム、オレンジジュースのカクテルだ。スクリュードライバーを甘くしたような感じ。
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