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クスコ→オリャンタイタンボ<br /><br />5月23日(月)晴<br /><br />いよいよ今日から高地トレーニングが始まる。ダイアモックスは昨夜から飲み始めた。この薬は利尿作用がある。4時カンツータを出る。飛行機は6時発なのだが、国際線並みに2時間前までに行かなければならない。ミゲルが手続きをしてくれた。空港は昨日に続いて2度目なのでわかっている。クスコは6番ゲート。ゲート近くに座ってカンツータで作ってくれたお弁当を食べた。海苔をまいた二種類のおにぎりと卵のしょうゆ煮、つけもの、水、みかんや和菓子まで入っていた。美味しかったので、おにぎりはぺろりと平らげた。なるほど、夕べ、渡辺さんが言っていた「心がこもっているから」の気持ちが分かった。<br /><br />6時発、座席はウィンドサイドなのに、いつしか眠ってしまった。気がつくと、眼下の山々の尾根にぺったりとついた雪が見える。幾重にも重なるアンデスの峰々。機内食が配られた。温かいサンドウィッチだ。中のチーズが溶けて美味しい。ご飯を食べたあとなのに、これもぺろりと平らげた。健啖家だ。<br /><br />7時クスコ着。お迎えのガイドのミチコさんとNAOツアーの事務所に行く。直子さんともお会いできた。イースター島で瓜生君との話題に出ていたので初めて会った気がしない。コカ茶をご馳走になる。コカ茶は利尿作用があり、高山病予防には有効なのだそうだ。飲めなくはないが、そんなに飲みたいとは思わなかったが、Papasanはえらく気に入って、そのあとも飲み続ける。あげくにコカ茶を買って帰りたいと言い出す始末。ところがコカは持ち出し禁止。乾燥したコカの葉に熱湯を注いだだけのものが普通の飲み方のようだが、砂糖を入れたり、レモンを入れたりもしている。コカアメもある。Papasanはそれを買ってなめている。よほど気に入ったらしい。ダイアモックスが効くがどうか不安だったが、ミチコさんが薬の有効性は高山学会で専門家たちが実証済みだと教えてくれた。<br /><br />まずはドルをソルに替えた。車はクスコの、町を見下ろせる高台にあがった。町の写真を撮っていると、近くにアルパカを連れ、民族衣装を着た女の子がいるのに気がついた。「あの子の写真撮りたいんですが」とミチコさんにいうと、<br />「お金かかりますよ」「はいわかっています。Papasan払ってやって」と女の子を光の中に連れだした。アルパカの子どもがかわいい。(この日記の初めに載せてあるのがそのアルパカの顔写真)近くに学校がある。ミチコさんがペルーの学制について説明してくれる。「あの子、学校へ行ってないの?」「学校は午後からもありますから」「へ〜、そうなんですか。じゃぁ午前中お仕事して、午後から学校ってわけかな。ペルーの識字率ってどのくらいだったっけ」<br />調べるとペルーの識字率は85.5%(、男性91%、女性80%)だった。悪くない。南米は該して高い。<br />さらに高台から、今度は下ってウルバンバを目指す。普通はクスコ(3400m)からマチュピチュへ行くのだが、私たちは高度になれるためにクスコより低いウルバンバ(2863m)で泊る。峠は3700mある。3700mというと富士山なみの高度だ。しかしここには緑が生い茂り、畑もたくさん作られている。富士山を考えると、とても作物が出来る高度ではないのだが、緯度が低いので水さえあれば、作物は出来る。インカの民がなんでこんな高山で暮らしのたのか疑問に思ったことはあるが、ここに来てみると、けっして不思議なことではなかったと実感できる。<br />辞書を引いたら、赤道では高木限界は標高3500m、3000m以上では牧畜が行われ、ジャガイモ、オート麦の栽培が主と載っていた。<br /><br />リャマ、アルパカ、ピクーニャ、グアナコが飼育されているところを見学。中では染や織もしている。入口にチップを入れていくようになっている。<br /><br />聖なる谷にあるピサックの村。ウルバンバ川が中央を流れている。ここはとうもろこしの産地。とうもろこしは神に捧げるお酒を作るためだったので、聖なる谷と呼ばれるようになったそうだ。<br />バザールを見学。母と子の写真を撮る。カンツータの花を教えてもらった。カンツータとはひまわりのことだと思っていたが、赤いラッパ状の花、花もそんなに大きくない。ペルーとボリヴィアの国花だそうだ。<br /><br />オリャンタイタンボ(Ollantaytambo)の遺跡。オリャンタイタンボというのは将軍の名前。伝説でも、実際でも、激しい攻防戦があったという。インカ最後の皇帝マンコとスペインとの戦いでは難攻不落でスペイン軍も引き上げたそうだ。水の使い方がいい。遺跡は高い階段を上らなければならない。私はパスだとわめく。で、遺跡に上がるのはやめて、村を歩くことにする。村の中を細い水路が縦横に流れている。フライブルクみたいだ、と言いながら、いやこっちの方がずっと古いと言いなおす。水路はウルバンバ川の水を引き込んでいるのである。ここの村は被写体がいっぱいあったが、フィルムを車においてきてしまったので、残念ながら我慢。<br /><br />農家で昼食。パパリサの入ったスープ。パパリサとはジャガイモとウコンを足したような野菜。味はジャガイモに似ているが、歯ごたえはジャガイモがようやく火が通ったくらいの固さがある。ソラマメとコーンのゆでたもの。野菜炒めと大きなジャガイモのゆでたものと果物が出た。果物はグラナディアというのだとミチコさんが教えてくれた。土色の洋ナシみたいな形をしている。表皮は固い。それをつぶすと堅い皮がぱりっとわれ、中から白いアケビのようなものが現れる。それを抑えて上下から種をすうように飲む。パッションフルーツの仲間だそうだ。味も似ている。美味しい果物だ。土間にはクイがごちゃごちゃいる。ソラマメの皮をむいて投げてやると競って食べている。グラナディアの白い皮もやると食べている。ほんと無駄がない。たのしかった。クイもネコも犬も鶏もアヒルもみんな同居している。外にはヤギも羊もいた。自給自足が基本なのだろう。裏には倉庫があり、二階にはとうもろこし、下にはジャガイモが貯蔵してあった。ジャガイモの種類も多い。庭にはハーブや唐辛子が植わっていた。<br /><br />ホテル インカランドに着くやぐっすりと寝てしまった。<br />ミチコさんに暖房機の使い方を教わって、つけっぱなしにしておく。<br />夕食は7時。キヌアの入ったスープとチキンのペルー料理を食べた。美味しかった。デザートは果物のコンポート。紅茶。<br />生演奏がつく。はじめはアルパというハープ演奏。いい演奏なので、CDを買った。次にケーナとギター。ケーナの音はいいのだが、でも演奏には不満足。<br />安っぽい。でCDは買わない。<br /><br />今夜は満月なんだ。でも南十字星がよく見えた。Papasanは南十字星にはお初にお目にかかる。<br />

アンデスへ5

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2005/05/23 - 2005/05/23

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buchijoyce

buchijoyceさん

クスコ→オリャンタイタンボ

5月23日(月)晴

いよいよ今日から高地トレーニングが始まる。ダイアモックスは昨夜から飲み始めた。この薬は利尿作用がある。4時カンツータを出る。飛行機は6時発なのだが、国際線並みに2時間前までに行かなければならない。ミゲルが手続きをしてくれた。空港は昨日に続いて2度目なのでわかっている。クスコは6番ゲート。ゲート近くに座ってカンツータで作ってくれたお弁当を食べた。海苔をまいた二種類のおにぎりと卵のしょうゆ煮、つけもの、水、みかんや和菓子まで入っていた。美味しかったので、おにぎりはぺろりと平らげた。なるほど、夕べ、渡辺さんが言っていた「心がこもっているから」の気持ちが分かった。

6時発、座席はウィンドサイドなのに、いつしか眠ってしまった。気がつくと、眼下の山々の尾根にぺったりとついた雪が見える。幾重にも重なるアンデスの峰々。機内食が配られた。温かいサンドウィッチだ。中のチーズが溶けて美味しい。ご飯を食べたあとなのに、これもぺろりと平らげた。健啖家だ。

7時クスコ着。お迎えのガイドのミチコさんとNAOツアーの事務所に行く。直子さんともお会いできた。イースター島で瓜生君との話題に出ていたので初めて会った気がしない。コカ茶をご馳走になる。コカ茶は利尿作用があり、高山病予防には有効なのだそうだ。飲めなくはないが、そんなに飲みたいとは思わなかったが、Papasanはえらく気に入って、そのあとも飲み続ける。あげくにコカ茶を買って帰りたいと言い出す始末。ところがコカは持ち出し禁止。乾燥したコカの葉に熱湯を注いだだけのものが普通の飲み方のようだが、砂糖を入れたり、レモンを入れたりもしている。コカアメもある。Papasanはそれを買ってなめている。よほど気に入ったらしい。ダイアモックスが効くがどうか不安だったが、ミチコさんが薬の有効性は高山学会で専門家たちが実証済みだと教えてくれた。

まずはドルをソルに替えた。車はクスコの、町を見下ろせる高台にあがった。町の写真を撮っていると、近くにアルパカを連れ、民族衣装を着た女の子がいるのに気がついた。「あの子の写真撮りたいんですが」とミチコさんにいうと、
「お金かかりますよ」「はいわかっています。Papasan払ってやって」と女の子を光の中に連れだした。アルパカの子どもがかわいい。(この日記の初めに載せてあるのがそのアルパカの顔写真)近くに学校がある。ミチコさんがペルーの学制について説明してくれる。「あの子、学校へ行ってないの?」「学校は午後からもありますから」「へ〜、そうなんですか。じゃぁ午前中お仕事して、午後から学校ってわけかな。ペルーの識字率ってどのくらいだったっけ」
調べるとペルーの識字率は85.5%(、男性91%、女性80%)だった。悪くない。南米は該して高い。
さらに高台から、今度は下ってウルバンバを目指す。普通はクスコ(3400m)からマチュピチュへ行くのだが、私たちは高度になれるためにクスコより低いウルバンバ(2863m)で泊る。峠は3700mある。3700mというと富士山なみの高度だ。しかしここには緑が生い茂り、畑もたくさん作られている。富士山を考えると、とても作物が出来る高度ではないのだが、緯度が低いので水さえあれば、作物は出来る。インカの民がなんでこんな高山で暮らしのたのか疑問に思ったことはあるが、ここに来てみると、けっして不思議なことではなかったと実感できる。
辞書を引いたら、赤道では高木限界は標高3500m、3000m以上では牧畜が行われ、ジャガイモ、オート麦の栽培が主と載っていた。

リャマ、アルパカ、ピクーニャ、グアナコが飼育されているところを見学。中では染や織もしている。入口にチップを入れていくようになっている。

聖なる谷にあるピサックの村。ウルバンバ川が中央を流れている。ここはとうもろこしの産地。とうもろこしは神に捧げるお酒を作るためだったので、聖なる谷と呼ばれるようになったそうだ。
バザールを見学。母と子の写真を撮る。カンツータの花を教えてもらった。カンツータとはひまわりのことだと思っていたが、赤いラッパ状の花、花もそんなに大きくない。ペルーとボリヴィアの国花だそうだ。

オリャンタイタンボ(Ollantaytambo)の遺跡。オリャンタイタンボというのは将軍の名前。伝説でも、実際でも、激しい攻防戦があったという。インカ最後の皇帝マンコとスペインとの戦いでは難攻不落でスペイン軍も引き上げたそうだ。水の使い方がいい。遺跡は高い階段を上らなければならない。私はパスだとわめく。で、遺跡に上がるのはやめて、村を歩くことにする。村の中を細い水路が縦横に流れている。フライブルクみたいだ、と言いながら、いやこっちの方がずっと古いと言いなおす。水路はウルバンバ川の水を引き込んでいるのである。ここの村は被写体がいっぱいあったが、フィルムを車においてきてしまったので、残念ながら我慢。

農家で昼食。パパリサの入ったスープ。パパリサとはジャガイモとウコンを足したような野菜。味はジャガイモに似ているが、歯ごたえはジャガイモがようやく火が通ったくらいの固さがある。ソラマメとコーンのゆでたもの。野菜炒めと大きなジャガイモのゆでたものと果物が出た。果物はグラナディアというのだとミチコさんが教えてくれた。土色の洋ナシみたいな形をしている。表皮は固い。それをつぶすと堅い皮がぱりっとわれ、中から白いアケビのようなものが現れる。それを抑えて上下から種をすうように飲む。パッションフルーツの仲間だそうだ。味も似ている。美味しい果物だ。土間にはクイがごちゃごちゃいる。ソラマメの皮をむいて投げてやると競って食べている。グラナディアの白い皮もやると食べている。ほんと無駄がない。たのしかった。クイもネコも犬も鶏もアヒルもみんな同居している。外にはヤギも羊もいた。自給自足が基本なのだろう。裏には倉庫があり、二階にはとうもろこし、下にはジャガイモが貯蔵してあった。ジャガイモの種類も多い。庭にはハーブや唐辛子が植わっていた。

ホテル インカランドに着くやぐっすりと寝てしまった。
ミチコさんに暖房機の使い方を教わって、つけっぱなしにしておく。
夕食は7時。キヌアの入ったスープとチキンのペルー料理を食べた。美味しかった。デザートは果物のコンポート。紅茶。
生演奏がつく。はじめはアルパというハープ演奏。いい演奏なので、CDを買った。次にケーナとギター。ケーナの音はいいのだが、でも演奏には不満足。
安っぽい。でCDは買わない。

今夜は満月なんだ。でも南十字星がよく見えた。Papasanは南十字星にはお初にお目にかかる。

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  • ピサックの村とウルバンバ川

    ピサックの村とウルバンバ川

  • オリャンタイタンボ遺跡

    オリャンタイタンボ遺跡

  • ひまわり

    ひまわり

  • 遺跡の前のバザール

    遺跡の前のバザール

  • 村で<br />素敵な門扉を見つけた

    村で
    素敵な門扉を見つけた

  • ピサックバザール

    ピサックバザール

  • ビクーニャ

    ビクーニャ

  • 魔よけ<br />シーサーみたい

    魔よけ
    シーサーみたい

  • エニシダ

    エニシダ

  • コチニールをつぶす

    コチニールをつぶす

  • クイ

    クイ

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