1972/08/07 - 1972/08/07
121位(同エリア168件中)
片瀬貴文さん
スイス【404】荒天覚悟でゴルナーグラードに登る
1961年8月7日(月)
雲行きは怪しいが、雨の気配はない。
思い切って、ゴルナーグラートに登ることにする。
天気が悪いせいか、駅はひっそりしていた。
しかし電車はスケジュール通り、動いていると言う。
寒々した空席だらけの電車からは、何も眺望がない。
天気がよければ、マッターホルンの勇姿が右に見えるはずなのだが。
この「コルナーグラート・モンテローザ鉄道」は、1896年に着工され、ツェルマットまでの鉄道より7年ほど遅れて、1898年に開通した。
パリのメトロが1900年だから、それより古い。
そのころは、電車が走り始めたころだから、この鉄道も最初は蒸気機関車で計画されたのかも知れない。
急勾配を、歯車を使った「アプト式」軌道で、カタコトとゆっくり登る。
ユングフラウ鉄道と違い、ここにはトンネルがないので、景色がいい。
標高1631mのツェルマットから、3089mのゴルナーグラート展望台の間は、全長9.3km。
42分かかるから、時速13キロ程度の早さだ。
毎分35メートルずつ、毎秒50センチずつ登る計算だから、相当な速さの登山スピードだ。
平均勾配1000分の160弱の、急勾配である。
途中三つの駅に停まる。
それぞれの駅からトレッキングルートが延びていて、アルプスの散歩を楽しむことが出来る。
途中から空がいくらか明るくなり始め、山が見える可能性に期待する。
登るにしたがい、樹が少なくなって、荒涼としてくる。
終点のゴルナーグラートに着いたときには、灰色の空ながらも、モンテローザ方向の展望が開けてきた。
マッターホルンは、依然としてまったく隠れたままだったが。
PR
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
片瀬貴文さんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
0