2006/04/28 - 2006/05/07
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azianokazeさん
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漁村ニゴンボから古都キャンディへ移動します。
13年前のスリランカ旅行のときはキャンディ観光中に大統領爆殺事件があって外出禁令が交付され、一時ホテルに缶詰め状態になり、その後コロンボに引き返すことになりました。
そんな記憶をたどりながらの旅の予定でしたが、いろいろ“親切に”接触してくる人達もいて、旅は予定外のスタイルに変更されることになりました。
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5月2日、月曜日、朝方ニゴンボの魚市場を再度見学して、その後バスステーションに向かいます。バスでコロンボまで移動した後、そのままキャンディに列車で向かう予定です。
最初から尾篭な話で恐縮ですが、スリーウィーラーで魚市場に行く段階で少しおなかにもよすものを感じていました。
ただ、あまり差し迫った感じではなく、市場を歩いている間には殆ど感じなくなりました。
今はさほどでもありませんが、若い頃は通勤途中の地下鉄の中で急にトイレに行きたくなり冷や汗を流すようなことがよくありました。
そんな体質なので、旅行中も長時間のバスはかなり気を使います。
でも今回のニゴンボからコロンボは1時間あまりですし、バスステーションで出発前にトイレに行けば問題ないだろうと考えていました。
“コロンボにバスで行く”と言っておいたのでスリーウィーラーのドライバーが気を利かしてコロンボ行きのバスの前で降ろしてくれました。バスはもう出発しそうな雰囲気です。
「あのバスだよ!」「ああ、ありがとう。」とコロンボ行きのバスに飛び乗りました。
バスはすぐに発車しましたが、そのときトイレに行かなかったことを思い出しました。
なんだかおなかに再び異変を感じます。
「でも1時間だし・・・」
バスは満席で私の前は補助席が使われ身動きできない状態です。
「こんな状態でどうしようもなくなったら降りることさえできない・・・」
そんなことを考えるとますますおなかの異変は強くなるような感じがします。
「だめだ!考えたら余計具合悪くなる。」
窓からも離れた席で外の景色で気を紛らわすことも難しいので、頻繁に時計をみながらひたすら掛け算の九九を頭の中で念じます。
「あと30分ぐらい・・・」「建物が増えてきたからコロンボが近そうだ・・・」
久しぶりにそんな悪夢と闘いつつなんとかコロンボ到着。
「もうすぐだ。大丈夫だ。」とホットすると異変も静まり、バスを降りるときには全く感じなくなっていました。ヤレヤレ。
駅へ行きたいのですが、バスの中のプチパニックで付近の地図も確認していなかったので、とりあえず適当な方向に歩き出します。
すぐ近くだとは思うのですが、暑いし、方向もわからないし面倒になったのでしきりに声をかけてくるスリーウィーラーに乗ります。
ようやくコロンボ・フォート駅到着。 -
駅に着くとすぐに一人の男性(“親切な”人?)が声をかけてきます。
「私は駅の案内係だ。どこに行くんだ?」
もちろん善意のフリーサービスだとは思いませんが、駅でうろうろしたくもなかったのでその“親切な”人?に任せることにしました。
最初にインターシティ・エクスプレスの窓口を教えてくれましたが、大分待たないといけなかったのでローカルに変更。一応構内の出発ホームまで案内してくれました。
50か100ルピー(60〜110円程度)ぐらい渡したと思います。
現地価格基準からすれば高めのチップでしょうが、日本の価格基準からすれば“そんなとこかな”という気もします。
日本の感覚でお金を“ばらまく”ことへの批判もありますが、所詮外国人旅行者は彼等の“飯の種”だし、お金で彼等のサービスを買って外国旅行という“豪遊”をしている身分ですので、多少のお金を落として行くのもいいのではないかとも思えます。
「もう少しもらえないか?」「これで充分だろう。」といったやりとりをするのが面倒というか、どうせ渡すならスムーズにすませたいという気持ちもあります。
このあたりはいつも迷うところではあります。
(写真は列車内の物売りの様子です。いろんな食べ物やお菓子を売る人達が「〇〇はいらんかねー」って感じで列車内を歩いています。) -
2時間ぐらい待ち時間があったと思います。
荷物を持って出歩く気もしなかったのでホームでそのまま待つことにしました。
そこに“親切な”人?が現われます。
彼はクマルとかいう名前で、今回の旅行のキーパーソンです。
「インフォメーションオフィスで働いているのだが、今日はメーデーでオフィスが休みなので・・・、キャンディのホテルは決まっているのか?明日はどこに行くんだ?」
そんなよくある誘いです。
また、今までの利用者の“推薦文”を記録したノートを見せたりもします。
「明日からどうするかは決めていない。車をチャーター?バスや列車でのんびり回るよ。」と取り合いませんでした。
ただ、宿については一応クイーンズホテルを考えてはいたのですが、「ホテルは高いぞ。AC?キャンディは涼しいからACなんていらないよ。それにキャンディの街中は自爆テロのせいで道路封鎖になっているぞ」なんて言われているうちに、彼の勧めるゲストハウスでもいいかな・・・なんて気になってきました。
結局、ゲストハウス(“Rodney’s” ファンのみ 朝食付き 1800ルピー(約2000円)) を彼に頼んだところ、前渡で500ルピー払えとのこと。
断ると300ルピーでいいと言ってきます。
胡散臭いことこの上ないのですが、“乗りかかった舟”といった感もあり、それで決定。
ゲストハウスには電話で連絡。
“また詐欺にひっかかったかな・・・”と後悔もしましたが、もう一度名前を確認すると「大丈夫、自分も一緒にキャンディのゲストハウスまで行くから。キャンディに着いたら迎えの車を呼ぶから。」
キャンディまでは3時間半ぐらいかかります。
“なんでキャンディまで来るのかね?”とも思いましたが、前渡のこともあるので一緒に行ってもらえば好都合の面もあります。
そんなこんなでキャンディまで同行することになりました。
発車時刻頃にまた来るからと行って一旦別れます。
その間風通しの悪い駅のホームのカフェで、コーラとカレーパンみたいなもので昼食。
(写真は車窓の景色。ヤシやバナナの木の濃密な緑がきれいです。ただし、日差しが差し込むと大変ですが。車内の気温は33〜34℃ぐらい。) -
列車を待つ間に“親切な”人?が登場。
口がきけない人のようですが、しきりに線路をはさんだ反対側のホームへ移動するように身振りで指示しています。
確かに反対側もこちらと同じ3番ホームではありますが・・・まあ、“親切な”人?クマル氏も戻ってくるかわからないので、?の後について荷物は自分でかかえて跨線橋の階段を登って反対側に移動。
そこへ?が戻ってきて「なんでそっちにいるんだ!戻って来い!」と叫びます。
「いや・・・?がこっちだって言ってるけど・・・」
ベンチに腰掛けている人に訊いても「こっちでいい。」とのこと。
「ちがう!こっちだ!」
“一度手にしたカモは放さないぞ!”というところでしょうか。
結局?の押しに負ける感じでまた跨線橋を登ってもとのホームへ戻ります。
?は“?の言うとおりでOK”って感じ。一体なんだったの?
?は「二等車がどこに止まるか日によって違うからお前はここにいろ。俺が席をとるから。」
なんて言っています。
列車が入線すると、?が右へ連れて行こうとしますが、?が左の車両に全速力で飛び込み「早く来い!」と呼んでいます。
なんだかんだで一応席は確保。(そんなに混んでもいなかったけど・・・)
?は通路をはさんだ反対側のシートに座ります。
(キャンディまでの数時間はひとりにしてくれるようです。)
?が隣に腰掛け、口がきけない障害者である旨の証明書などを見せて、聾唖者教育に関する寄付金リストみたいなものを押し付けてきます。
“結局あんたの指示で階段を上り下りしただけじゃない・・・なんでお金を払わなければいけないの?“
全く払わないと長引きそうなので30か40ルピー渡して「ありがとう。これで」
相当不満げな様子でアピールしていましたが、やがて降りていきました。
列車はゆっくりと古都キャンディへ向けて出発します。
(写真は車窓の風景。緑が覆いかぶさるように迫る中を列車はゆっくり、ゆっくり高度をあげていきます。) -
キャンディの駅で迎えの車を呼びます。
全て?クマル氏にまかせてのんびり待ちます。
ゲストハウスへの途中車から眺めると、確かに湖畔の道路は封鎖されています。
スリランカへの出発直前4月25日(火)にコロンボの陸軍病院敷地内で軍司令官をねらった女性による自爆テロがあり9人が死亡しています。その影響のようです。
テロはタミル・イーラム解放の虎(LTTE)(以下、“タイガー”と略)によるものですが、そのあたりの民族紛争がらみ問題についてはまた別の場所で触れたいと思います。
ゲストハウス“Rodney’s”はクマル氏の話では街まで歩いて10分ぐらいということでしたが、どんどん街の北側山手に入っていきます。
“どこまで行くつもりだよ・・・”
途中、「ガソリンを入れるので200ルピー出してくれ。」「この送迎はフリーだろう!なんで私が金をだすんだ!」「少しの間立て替えるだけだ!大丈夫だ!ホテル代はその分減らすから!」なんて穏やかな会話を楽しむうちにゲストハウスに到着。
崖に乗り出すように建てられた小さな建物。
部屋に案内されてベランダに出ると、思いがけず絶景です。(表紙写真)
湖を包み込むようなヤシなどの木々、遠くの山々。
今まで利用したホテルの中でも眺めのよさでは一番です。
クマル氏への警戒感が少し緩みます。
朝からのバスのプチパニック、コロンボ駅でのいろいろなどで少し疲れた感じもあります。
「明日からについてプランがあるなら聞くから、スケジュールを紙に書いてくれ。これからキャンディアン・ダンスを見に行くので帰ってから相談しよう。」
「いや。自分はこれからコロンボに帰らないと行けないからダンスに行く前に相談しよう。ダンスは車で送るから。」(なお、ダンスが見学できる場所もテロ・道路封鎖の影響で変更になっていました。)
そんな訳で急遽、明日から4日間車・ドライバーをチャーターしていわゆる文化三角地帯を周遊するプランを検討することになりました。
(写真はキャンディ駅前の風景) -
私のおおまかな予定ではアヌラーダプラはポロンナルワと“かぶる”ような感じがしていたので、13年前行けなかったポロンナルワに重点をおいてアヌラーダプラはカットするつもりでした。
「アヌラーダプラをカットして、かわりにポロンナルワの日時を増やして」
「ポロンナルワで一体そんなに何をするんだ。」
「自転車でゆっくりまわるんだ」
「車があるのに。暑いぞ!」
「一人でゆっくりするのが好きなんだ」
「アヌラーダプラを回るスケジュールで十分ゆっくりだぞ」
「私の休日だ!」「そう、お前の休日だ。好きにしろ。でも暑いぞ!」
そんな友好的な感じで結局ポロンナルワの時間を増やすがアヌラーダプラにも行く、車(ワゴン車)に自転車も積んで行く、他にダンブッラ、シーギリア、アウカナを回る、アーユルヴェーダのオイルマッサージも組み込む・・・といった大枠が決まりました。
「で、いくら?」
当初の言い値はこの地域の観光に必要な周遊チケット・食事込みで500ドルを超える金額。
「高い!」ということで500は割る金額に。
「そんな簡単に決められない。もう時間がない。ダンスの時間だ!」
「あわてるな!ダンスは車で5分で行ける」
「とにかく、金額の根拠・内訳を示す情報がないと妥当かどうか判断できない。」
積算根拠の数字を明示してもらいました。
「ゲストハウスが1泊3000ルピーで2泊、ホテルが5000で1泊、周遊チケットが・・・、車のチャーター料が16000、ガソリン代が・・・・」
「なんでゲストハウスが3000もするだ。普通1000もだせば泊まれるぞ!」
「そんな金額ではファミリータイプの宿には泊まれない。よし、2000にしよう。」
「時間がない!」「ダンスなら大丈夫だ!」
そんな和やかな雰囲気で話は進みます。
もちろん利益を含んだ金額ですので、払う方からすればもう少し安くなるのではとも思えますが、詐欺的な金額でもなさそうで、あとは了解するかどうかの問題。
「OK。じゃこれで行こう。ただし、ルピーが少しだけで、後は日本円しかないよ。」
今度は銀行でのレシートで為替レートを確認して計算。
バタバタで支払をすませ、「さあ、急げ!ダンスへ行こう!」
ダンスが始まった頃にクマル氏が席にやってきて、「契約内容を書いた書面が欲しいか?」「欲しい」
「あと、自分へのいくらかの謝礼が欲しい」「ホテルに帰ってから。」
結局、今晩コロンボに帰ると言っていたクマル氏はキャンディに泊まることに。
(写真はキャンディ駅の光景) -
13年前後述するようにキャンディ滞在中に大統領爆殺事件があり楽しみにしていたキャンディアン・ダンスは観ることができませんでした。
今回はそのリベンジでもあるのですが、男性ダンサーの激しいリズミカルな動き印象に残るダンスでした。
バク転、高速スピン、皿回し、火喰い・・・ジャニーズ系のかくし芸大会によさそうな内容で、個人的好みとしてはカンボジアのアプサラダンスのようにきれいなお姉さんの優雅な踊りの方が・・・。
キャンディアン・ダンスの最後は火渡りのパフォーマンス。
盛大に火を吹いたりして随分とショーアップされてはいます。
何枚も写真を撮りましたがまともに写っていたのは1枚もありませんでした。
やっぱり最近の“夜でもきれいに写る”カメラが欲しいな・・・。
すでに契約は始まっているので、ダンスが終わるまで9人乗りぐらいの大型ワゴン車が待機していて、終わると冷房の効いた車で宿に戻ります。
宿での夕食は“エビのスープヌードル”を頼んでありました。(こちらのゲストハウスではチェックイン時に事前にメニューを訊いてくることが多いみたい。)
小刻みにした大量のちゃんぽんの具にエビと少量のそうめんみたいな麺が混じっているという奇妙な料理でしたが、つくった本人から「どうだ?」と訊かれると気が弱いので「うまい!」と答えてしまいます。
「そうか!うまいか。初めてつくってみたけど」なんて言っているかも。
食後キャンディに泊まることになったクマル氏が部屋に契約書作成にやってきます。
「朝食、夕食つきで・・・」
「ランチは?」「ランチはこっちではあまり食べない。ビッグ・ブレックファストを食べればいいじゃないか。」
「マッサージが書いてないよ」「おお、そうか」
なんて適当にやりましたが、あとでもっとしっかり料金に含まれるもの、含まれないものを列挙しておくべきだったと後悔しました。
「これで契約書もできた。チップが欲しい。」
500渡すと、「今日キャンディに泊まることになった。1000は欲しい」とのこと。
それはそっちの都合だろうとも思いましたが穏やかに1日を終えたいので了承。
「4日間のツアーが終わったらドライバーにもチップを頼む」
「いくらぐらい?」
「2000から3000かな・・・」
「冗談じゃない!さっきあんなに高い金額を支払ったじゃないか!」
「あれは会社の金だ。」
「日本ではチップの習慣がないので理解できない。」
「ここはイギリス文化圏でチップが必要だ。とにかくお前の気持ちだ。金額は1000でも1500でもかまわないので渡すように!」
どうも面倒で悩ましい制度です。
この後4日間、ドライバーのソーミーとは話をしながら「これはチップを多く欲しいというメッセージだろうか?」なんて腹を探るようなことも多々ありました。
(写真はゲストハウスからの眺め) -
停電は頻繁にあるみたいです。
キャンディだけでなく、シーギリアでもポロンナルワでも経験しました。
ここはすぐにろうそくを持ってきてくれましたし、もともとTVもACもないのでノープロブレムです。
確かにベランダを開けておけばそこそこ涼しいのですが、蚊が入ってきます。
蚊帳はありますが、日本式の部屋全体ではなくベッドだけ覆うタイプですので息苦しくて使う気になれません。締め切って蚊取り線香をたいているとキャンディも暑苦しいです。
随分と文章が長くなってしまったので、ここらで一旦締めます。
次回“スリランカ?”ではキャンディ市内及びダンブッラあたりを記録する予定です。
(写真はゲストハウスの部屋)
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