ロンドン日記 03・・近代化遺産＞グリニッジ、スミスフィールド・・・

2006/04/30 - 2006/05/04

ロンドン３日目です。天候にも恵まれ順調に予定をこなしています。が、朝はちょっと寝坊し、テムズ川を下るコミューター（平日に走っている）には間に合わず、といって、それより値段の高い観光船では時間はかかるは、お金はかかるは。で、結局、Travelcard（7Days）がそのまま使えるDLR(ドックランズ・ライト・レイルウェイ）で、グリニッジを往復。途中の新都心のような高層ビル群も目の当たりにできるし、これはこれでよい小旅行。いざ、GMTの里へ。
GMTってそれがグリニッジ標準時を意味することは知ってても、はて、何の略と問われると、案外知らないもの。今回、旧王立天文台（Royal Observatory Greenwich)に行ってみて、Greenwich Mean Timeと判明。即座に忘れたのでした。左は標準時の時計。これは、旧王立天文台の外にあるので、開館時間以外に行っても記念写真は撮れます。
※DLRは、旅行ガイドには記載が少ないのですが、Bankから出ているロンドン東部、東南部への自動運転（ゆりかもめみたいな）の電車です。Bankへの乗り換えは、サークルラインのMonumentからもつながっています。

エリア ロンドン(イギリス)

誰もがするであろう、東経と西経を分ける子午線０を跨っての写真です。右足がTokyoを指しています。

天文台といっても、昔々、東京天文台が港区にあった頃のような小規模のものです。

13時になると、風向計の下の赤い玉がストンと落ちて、13時であることを川を上り下りする船に知らせたそうです。12時でないのは、正午前後は、天文台の職員が測候その他で忙しかったから、らしいです。

子午線０を内部から見ると、このようになります。

天文台は丘の頂上にあって、周囲は公園になっています（登ってくるとき、最後の坂は、かなり急です）。DLRで来る場合、Cutty Sark駅からも、Greenwich駅からも、だいたい同じくらい。テムズ川の向こうは新都心。

丘を下って、カティーサーク号に会いに行きました。19世紀末、中国〜イギリスを107日間で航海するという新記録を打ち立てた伝説の船です。こうしたものが現存するところが、なんとも、です。

船首の女性像は、魔女ナニー。馬を追いかけたときに、わずかに尻尾まで追いついてそのホースヘアをむしりとったという俊足にあやかろうという装飾、とのことです。左手に尾っぽのようなものをつかんでいるのが見てとれます。リアル！
このナニーが着ている短い下着、それをスコットランド語で、Cutty（Cut）、Sark（Shirt）と呼ぶところから、船名が付けられたというわけです。

さて、グリニッジを後に、シティーに戻ってきました。ここは、何処？

こんなきれいな窓枠。それにしても、普通のオフィスではなさそうな・・・

周囲には、このような飾り塀がめぐらされています。この色彩感に、ただただ呆然。

これで少しは、想像が・・・つくか、と。無理かなー。無理でしょう。
ここは、地下鉄Barbican駅徒歩２分のスミスフィールド精肉市場。1855年完成、いまだ現役の市場です。それにしても、精肉市場がこの色彩とは・・・・

市場を抜ける通りの中央に下がる時計。なんとなくパディントン駅のものとダブります。

市場で仕事をしている人って、買い物した商品とお金なり伝票が入っているバッグと、そうしたモノしか注意がいきませんよね。なのに、この鋳鉄のデザイン、この色彩は、一体何なのでしょう？天井を見上げてたら、犬か猫か鳥かに、お肉、取られちゃいますよ、ね。

内部は、こんな感じで、時代を感じさせる天井と、現役の市場という目線下の光景とが、バランスよくカメラに収まりました。

外の門だって、こんなに立派です。

さすがに、シティーのヘリテイジ・アワードに選ばれています。

所変わって、ここはクイズにしなくとも、お分かりでしょう？
市場つながりということで、コヴェント・ガーデン。市場というより、オードリー・ヘップバーンが、マイ・フェア・レディーの冒頭で花を売っていた場所として余りにも有名。中央部の鉄とガラスの天井は1833年の設計。1980年代からは再開発されて、ショッピングモールとなっています。

建物好きには、ショッピングより、人気（ひとけ）のない、こうしたモールが魅惑的。

あー、この鋳鉄のフォルムが、たまりません。