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バルドー博物館では、約2時間費やしました。<br />イスを見つけたので、休憩しがてら、これまでのことを日記に書いていたら、なんだか思った以上に注目を浴びていたようです。今までのヨーロッパの博物館では、そんなことはほとんどありませんでした。<br />英語で話しかけてきた人もいました。「私は教師ですが、あなたは作家か、研究者ですか」と。<br />書いているのはただの日記だとわかると、少しがっかりしていました。期待に添えなくて申し訳なかったくらいです。<br /><br />しかし、この勘違いは、後で時々、利用させてもらいました。<br />例えば、夕方、イスラム墓地まで足を伸ばして、中を見学しようとしたとき。<br />誰かの参拝ではなく、単に珍しいからぶらぶら散策したい、というのが、門番のおじさんになかなかわかってもらえませんでした。目当ての墓に連れていってあげる、と言われてしまいました。<br />不意に思いついて、「私は作家なんです」と言ってみたら、あっさり納得してもらえました。<br /><br />ただ、この先の旅程のドゥーズで、同じく面倒くさくなったので「作家なんです」とやったら、小さな町のせいか、翌日には噂が広まっていて、あせりました。<br />「日本でどのくらい有名な作家なのか?」と聞かれるし、「本を書いたら、ぜひ送ってくれ!」と目を輝かされてしまい、ごまかす私は、内心、冷や汗たらたら。<br />いやぁ、嘘はいけませんねぇ、嘘は。

1997年秋のイタリア&チュニジア旅行20日間その10:チュニス2日目(その2:バルドー博物館)

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1997/09/14 - 1997/09/14

372位(同エリア388件中)

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まみ

まみさん

バルドー博物館では、約2時間費やしました。
イスを見つけたので、休憩しがてら、これまでのことを日記に書いていたら、なんだか思った以上に注目を浴びていたようです。今までのヨーロッパの博物館では、そんなことはほとんどありませんでした。
英語で話しかけてきた人もいました。「私は教師ですが、あなたは作家か、研究者ですか」と。
書いているのはただの日記だとわかると、少しがっかりしていました。期待に添えなくて申し訳なかったくらいです。

しかし、この勘違いは、後で時々、利用させてもらいました。
例えば、夕方、イスラム墓地まで足を伸ばして、中を見学しようとしたとき。
誰かの参拝ではなく、単に珍しいからぶらぶら散策したい、というのが、門番のおじさんになかなかわかってもらえませんでした。目当ての墓に連れていってあげる、と言われてしまいました。
不意に思いついて、「私は作家なんです」と言ってみたら、あっさり納得してもらえました。

ただ、この先の旅程のドゥーズで、同じく面倒くさくなったので「作家なんです」とやったら、小さな町のせいか、翌日には噂が広まっていて、あせりました。
「日本でどのくらい有名な作家なのか?」と聞かれるし、「本を書いたら、ぜひ送ってくれ!」と目を輝かされてしまい、ごまかす私は、内心、冷や汗たらたら。
いやぁ、嘘はいけませんねぇ、嘘は。

  • バルドー博物館最寄りのバス停です。私はバスを使わず、トラムで行きました。<br /><br />この写真を撮ったのは、実際には、バルドー博物館見学が終わったあと、最寄りのトラム駅に戻る途上で、です。<br />「あっ、あんなところにバス停があるじゃん!」<br /><br />でも路線がわからないので帰りもトラムでセントラルに戻りました。トラム駅でも十分近いです。

    バルドー博物館最寄りのバス停です。私はバスを使わず、トラムで行きました。

    この写真を撮ったのは、実際には、バルドー博物館見学が終わったあと、最寄りのトラム駅に戻る途上で、です。
    「あっ、あんなところにバス停があるじゃん!」

    でも路線がわからないので帰りもトラムでセントラルに戻りました。トラム駅でも十分近いです。

  • 「いよいよチュニジア、プロローグ」編の表紙に使った写真と同じものです。<br />バルドー博物館の、噴水のあるタイル装飾の美しい中庭です。

    「いよいよチュニジア、プロローグ」編の表紙に使った写真と同じものです。
    バルドー博物館の、噴水のあるタイル装飾の美しい中庭です。

  • さきほどの噴水のある中庭に出る手前の部屋です。<br />写真は暗めになってしまいましたが、細かな装飾がなされた大理石の壁や天井がとても美しくて、期待以上でした。

    さきほどの噴水のある中庭に出る手前の部屋です。
    写真は暗めになってしまいましたが、細かな装飾がなされた大理石の壁や天井がとても美しくて、期待以上でした。

  • バルドー博物館「カルタゴの間」です。カルタゴ遺跡からの出土品が展示されています。<br />展示もいいけど、2階の歩廊が美しい……。

    バルドー博物館「カルタゴの間」です。カルタゴ遺跡からの出土品が展示されています。
    展示もいいけど、2階の歩廊が美しい……。

  • バルドー博物館。古代ローマのモザイクの展示もいいですが、天井もすばらしいです。<br />お気に入りの、別荘を描いたモザイクと一緒にシャッターを切りました。<br /><br />こういう美しい天井装飾、それからいままでも見てきた細かい大理石の装飾は、スペインのアルハンブラ宮殿をモデルにしたものだそうです。<br /><br />といった情報は、「その1」で触れた押し売りガイドに教えてもらったものです。<br /><br />当時(1997年)、スペインはまだ見ぬ国で、特に行く予定も考えていませんでした。それでもアルハンブラ宮殿にはもともとあこがれがありました。<br />でも、バルドー博物館を訪れ、そしてさらに先の旅程のケルーアンでもアルハンブラ風という内装を見る機会があり、スペインへのあこがれを募らせた覚えがあります。

    バルドー博物館。古代ローマのモザイクの展示もいいですが、天井もすばらしいです。
    お気に入りの、別荘を描いたモザイクと一緒にシャッターを切りました。

    こういう美しい天井装飾、それからいままでも見てきた細かい大理石の装飾は、スペインのアルハンブラ宮殿をモデルにしたものだそうです。

    といった情報は、「その1」で触れた押し売りガイドに教えてもらったものです。

    当時(1997年)、スペインはまだ見ぬ国で、特に行く予定も考えていませんでした。それでもアルハンブラ宮殿にはもともとあこがれがありました。
    でも、バルドー博物館を訪れ、そしてさらに先の旅程のケルーアンでもアルハンブラ風という内装を見る機会があり、スペインへのあこがれを募らせた覚えがあります。

  • Bay(オスマントルコ時代の総督)の屋敷だったころ、芝居や音楽などの私設の舞台となっていた部屋が残っていました。<br /><br />楽団席はこんな風に上にありました。<br />主賓のBayたちの席も、この楽団席の向かいにあって、見下ろすように鑑賞していたようです。<br />劇場でいうなら、さしずめ、2階席の真ん中のロイヤルボックスっていう位置関係かしら。<br /><br />ここが催し物のホールで、上部に楽団席や主賓席がある、といった情報は、「その1」で触れた押し売りガイドに教えてもらったものです。確かに私1人で回っていたら、そんなことは全くしらないまま、「すてき!」だけで通り過ぎたでしょう。

    Bay(オスマントルコ時代の総督)の屋敷だったころ、芝居や音楽などの私設の舞台となっていた部屋が残っていました。

    楽団席はこんな風に上にありました。
    主賓のBayたちの席も、この楽団席の向かいにあって、見下ろすように鑑賞していたようです。
    劇場でいうなら、さしずめ、2階席の真ん中のロイヤルボックスっていう位置関係かしら。

    ここが催し物のホールで、上部に楽団席や主賓席がある、といった情報は、「その1」で触れた押し売りガイドに教えてもらったものです。確かに私1人で回っていたら、そんなことは全くしらないまま、「すてき!」だけで通り過ぎたでしょう。

  • 「カルタゴの間」を見下ろす歩廊です。<br />近くで見たかったし、写真も撮りたかったの!

    「カルタゴの間」を見下ろす歩廊です。
    近くで見たかったし、写真も撮りたかったの!

  • バルドー博物館の元「愛妾の部屋」の天井です。<br />上部の壁から天井にかけての装飾がことさら美しい部屋でした。<br />この部屋の四隅が、4人の愛妾のそれぞれの部屋へと続いています。<br /><br />この部屋は詩人ヴェルギリウスのモザイクがあるので、「エ゛ェルギリウスの部屋」と呼ばれています。<br />天井と壁の境のあたりに使われている鍾乳洞に似せた装飾は、まさしくアルハンブラ宮殿からヒントを得たものでしょう。これのものすごい規模のものを実際に1999年にスペインを旅行したときに見てきました。<br /><br />大理石もスペイン・アンダルシア地方から取り寄せたものだそうです。押し売りガイドいわく。<br />さすが、オスマントルコ時代にチュニジアの王!のように権勢をふるっていたBayの宮殿だけあります。

    バルドー博物館の元「愛妾の部屋」の天井です。
    上部の壁から天井にかけての装飾がことさら美しい部屋でした。
    この部屋の四隅が、4人の愛妾のそれぞれの部屋へと続いています。

    この部屋は詩人ヴェルギリウスのモザイクがあるので、「エ゛ェルギリウスの部屋」と呼ばれています。
    天井と壁の境のあたりに使われている鍾乳洞に似せた装飾は、まさしくアルハンブラ宮殿からヒントを得たものでしょう。これのものすごい規模のものを実際に1999年にスペインを旅行したときに見てきました。

    大理石もスペイン・アンダルシア地方から取り寄せたものだそうです。押し売りガイドいわく。
    さすが、オスマントルコ時代にチュニジアの王!のように権勢をふるっていたBayの宮殿だけあります。

  • バルドー博物館の元「愛妾の部屋」の天井です。<br />部屋の角をファインダーに収めました。<br />アーチが2つ見えていますが、その下が愛妾の部屋へと続いていきます。

    バルドー博物館の元「愛妾の部屋」の天井です。
    部屋の角をファインダーに収めました。
    アーチが2つ見えていますが、その下が愛妾の部屋へと続いていきます。

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