トレド旅行記(ブログ) 一覧に戻る
6月5日<br /> いよいよ最後の日となってしまった。午前中はトレド観光。バスが郊外に出ると、再びオリーブの木々が点在する丘となる。道端にちらっと赤い花が見えた。スペインに群生する、15センチくらいの可愛い花、アマポーラとの最初の出会い。<br /><br /> やがてトレドが見えてきた。丘の上に、乾いた土色の建物がひしめきあって建っている。城門を潜って町へ入ると、さすがに観光客でいっぱい。狭い路地が曲がりくねって、うっかりすると迷子になりそう。不意に大きなゴシック様式のカテドラルが現れる。内部も広大で、聖人ごとの礼拝室が並んでいる。有名なトランスパレンテと呼ばれる彫刻群は、中央祭壇の裏にあって、天井からの光が降り注ぎ、まるで天国へつながっているかのよう。<br /><br /> サント・トメ教会で、グレコの絵、「オルガス伯の埋葬」を見る。絵に描かれた人物について、ガイド氏がかたっぱしから説明、これは結構面白かった。<br /><br /> お土産ショッピングの後、バスはトレドを後に、再びマドリッド目指して走る。「少しお休みください。」景色も同じだし、少し眠って、午後のフリータイムに備えよう。<br /><br /> 昼食はマドリッドのレストランで、パエリャを頂く。見たことも無いような大鍋を抱えたウェイターが、出来たてのパエリャをみんなに見せて回った。ワインやサングリアもじゃんじゃん運ばれてきて、すっかり満足。<br /><br /> 午後、途中でバスを降り、仲間たちとセラーの通りを歩く。ここは高級ブティックが立ち並び、店の警護もしっかりしているようで、いちいち鍵を開けてもらって中に入る。ちょっと面倒ではあったけど。しばらくして、タクシーでプエルタ・デル・ソルに向かった。広場を中心に、道路が放射状に伸びている。土産物屋もたくさん並んでいるけど、扇だのフラメンコ人形だのがショーウィンドウに詰め込まれていて、さすがに見飽きた感じ。<br /><br /> 手袋屋を見つけた。広い店内には、たくさんの引き出しのついた家具。茶色のが欲しいと言うと、にこにことおばさんがいくつか取り出してきた。手に取ろうとすると、小型のクッションの上に肘を乗せるよう、ジェスチャーで示す。「ああ、こうね。」「si, si!」ちゃんとはめてくれるのだ。革をぎゅうぎゅう引っ張って伸ばして、やっと手が中に入った。すごい、なんて柔らかな革!冬が待ち遠しい。<br /><br /> ホテルにて、最後の夜を、みんなで食べて飲んで、楽しく過ごし、やがて名残惜しげに席を立つ。部屋に戻ると、外から音楽が流れてきた。窓を開けてみると、道端にはカフェテラスがあって、賑わっている。そう、今日は週末だった。荷物の整理をして、お風呂に入って、また覗いてみると、さらに人が増えていた。楽しげな音楽につられて、通りがかりの人まで加わって、踊りだした。その様子を友人と無言のままいつまでも眺めていた。<br />

VIVA! エスパーニャ ?

0いいね!

1987/05/30 - 1987/06/05

776位(同エリア813件中)

0

2

アーマ

アーマさん

6月5日
 いよいよ最後の日となってしまった。午前中はトレド観光。バスが郊外に出ると、再びオリーブの木々が点在する丘となる。道端にちらっと赤い花が見えた。スペインに群生する、15センチくらいの可愛い花、アマポーラとの最初の出会い。

 やがてトレドが見えてきた。丘の上に、乾いた土色の建物がひしめきあって建っている。城門を潜って町へ入ると、さすがに観光客でいっぱい。狭い路地が曲がりくねって、うっかりすると迷子になりそう。不意に大きなゴシック様式のカテドラルが現れる。内部も広大で、聖人ごとの礼拝室が並んでいる。有名なトランスパレンテと呼ばれる彫刻群は、中央祭壇の裏にあって、天井からの光が降り注ぎ、まるで天国へつながっているかのよう。

 サント・トメ教会で、グレコの絵、「オルガス伯の埋葬」を見る。絵に描かれた人物について、ガイド氏がかたっぱしから説明、これは結構面白かった。

 お土産ショッピングの後、バスはトレドを後に、再びマドリッド目指して走る。「少しお休みください。」景色も同じだし、少し眠って、午後のフリータイムに備えよう。

 昼食はマドリッドのレストランで、パエリャを頂く。見たことも無いような大鍋を抱えたウェイターが、出来たてのパエリャをみんなに見せて回った。ワインやサングリアもじゃんじゃん運ばれてきて、すっかり満足。

 午後、途中でバスを降り、仲間たちとセラーの通りを歩く。ここは高級ブティックが立ち並び、店の警護もしっかりしているようで、いちいち鍵を開けてもらって中に入る。ちょっと面倒ではあったけど。しばらくして、タクシーでプエルタ・デル・ソルに向かった。広場を中心に、道路が放射状に伸びている。土産物屋もたくさん並んでいるけど、扇だのフラメンコ人形だのがショーウィンドウに詰め込まれていて、さすがに見飽きた感じ。

 手袋屋を見つけた。広い店内には、たくさんの引き出しのついた家具。茶色のが欲しいと言うと、にこにことおばさんがいくつか取り出してきた。手に取ろうとすると、小型のクッションの上に肘を乗せるよう、ジェスチャーで示す。「ああ、こうね。」「si, si!」ちゃんとはめてくれるのだ。革をぎゅうぎゅう引っ張って伸ばして、やっと手が中に入った。すごい、なんて柔らかな革!冬が待ち遠しい。

 ホテルにて、最後の夜を、みんなで食べて飲んで、楽しく過ごし、やがて名残惜しげに席を立つ。部屋に戻ると、外から音楽が流れてきた。窓を開けてみると、道端にはカフェテラスがあって、賑わっている。そう、今日は週末だった。荷物の整理をして、お風呂に入って、また覗いてみると、さらに人が増えていた。楽しげな音楽につられて、通りがかりの人まで加わって、踊りだした。その様子を友人と無言のままいつまでも眺めていた。

PR

  • トレド

    トレド

  • トレド<br /> 

    トレド
     

この旅行記のタグ

0いいね!

利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。 問題のある投稿を連絡する

コメントを投稿する前に

十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?

サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)

報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。

旅の計画・記録

マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?

スペインで使うWi-Fiはレンタルしましたか?

フォートラベル GLOBAL WiFiなら
スペイン最安 281円/日~

  • 空港で受取・返却可能
  • お得なポイントがたまる

スペインの料金プランを見る

フォートラベル公式LINE@

おすすめの旅行記や旬な旅行情報、お得なキャンペーン情報をお届けします!
QRコードが読み取れない場合はID「@4travel」で検索してください。

\その他の公式SNSはこちら/

PAGE TOP