Nepal ネパールってお祭りがいっぱ～い♪(3/14)　危機に瀕する世界遺産＆ドゥワリカズ・ホテル

2003/08 - 2003/08

ある方がおっしゃいました。

「ネパールには世界遺産に指定されている遺跡が7つもある。
が、それが最近『危機に瀕する世界遺産』と認定された。
危機に瀕するとは
バーミヤンの大仏のように破壊されるとか大地震で崩れかけたとか
なんらかの大変なことが原因になっているのに
ネパールのは何も原因がないんですよ。

つまり何もしないことによって崩壊の危機を招いてるんです。
これってさびしくないですか？
ネパールは世界で4番目に貧しい国だそうです。
でも、どうにかしなくちゃと思って一生懸命動いているのは外国人ばかりで。
ちっとは自分の手で何とかしてみろ！と思いません？」

う～む。
確かにネワールの古い町並みは統一感があってほんとうに美しく
世界遺産に登録されるのは当然として。

屋根が苔むし壁穴から羊歯が生えた家にがまんしいしいずっと昔から何世帯もが暮らしているだけで
世界遺産に登録されたからもっときれいにしろと言われてもねえ。
大規模修繕費積み立てているわけもねーし。

でも、ネパール人でもなんとかしなくちゃと立ち上がった人がいたのでした。

★Nepal ネパールってお祭りがいっぱ～い♪　14編のサイトマップ
http://4travel.jp/traveler/tougarashibaba/album/10424990/

エリア ネパール

ドゥワリカ・ダス・シュレスタ氏。

４０年前
精緻な木彫りの柱が切られて材木と化すのをみすごせず
かわりの材木を買ってあげるからそれをちょうだいと貰ってきたのがはじまりで、集めに集めた窓枠や柱や家具の山。

それをもとにホテルを造り始めたのだそうです。
それがドゥワリカズ・ホテルです。

（パンフレットより抜粋）

白いパラソルの用意された美しい中庭やお部屋を
案内してくれながら
ダージリンで育ったと言うレセプショニスト（ネパール女性）が話してくれました。

（写真：パンフレットより）

「このホテルは
ただの商業ベースのホテルではないんですよ。
プロジェクト・ホテルなんです。

過去の遺産を修復しながら建物を造って
収入をまた研究と修復にあてています。

ほら、この部分の色が違うでしょう。
欠けたところに新しくはめこんだので。」

（写真：パンフレットより）

（写真：パンフレットより）

「今でも職人達が
昔のやり方を研究しては造っているんです。」

（写真：パンフレットより）

「泳ぐためのプールではなく
王様が沐浴するために作られたものを再現しています。
だからあまり深くはないけれど、リラックスできるでしょう？

ここが図書室。
今、ジムも造ろうとしています。
国連の方たちも長期で滞在してらっしゃいますよ。」

（写真：パンフレットより）

「ドゥワリカズ・ホテルは
・ネパール一国のみならず
人類の遺産と理解して楽しむ「生きた 博物館」
・いにしえの技術を探索する「研究所」
・伝統的な技術と芸術を学ぶ「学校」
・傷んだ木彫りの傑作が本来の美しさをとりもどす「病院」となった。

ネパールは８つの世界遺産をもっているが
２つの「遺産賞」を勝ちとっている。
ひとつはバクタプル市で
もうひとつがドゥワリカズ・ホテルである。」

（パンフレットより）

賢いやり方！

パタンの王宮の一部は博物館になり
かなり手入れされているけど
入場料の微々たる収入では維持費にもならない。

高級ホテルじゃ
「生きた博物館」を楽しめるのは一部の外人だけだ
という人もいるでしょうが
多くの雇用を生み出しているし、職人を育てている。

何よりもネパール人に
「価値ある遺産を大事にすればいいことがある。」
と知らせることができているわけですから。

（写真：パンフレットより）

（写真：パンフレットより）

（写真：パンフレットより）

（写真：パンフレットより）

屋根が苔むしてとっても風情がありましたよ。

（写真：パンフレットより）

（写真：パンフレットより）

それぞれの民族の衣装をまとったウェイトレスたち。

（写真：パンフレットより）

見にくいですが、連絡先です。
唐辛子婆の滞在してた頃の地球の歩き方には
載ってなかったような。

パタンの路地に面する家のひとつ。
入り口をくぐりぬけると表紙の中庭にでます。
ラブリーなアンティークハウスに洗濯物がひるがえる。

この建物にあいたくて
毎日のようにパタンに通いました。

中庭から奥の建物にはいるドア

パタンの博物館

「地球の歩き方」に
「博物館を見る時間があまりないならパタンのだけ見ればよい。カトマンズのはあまり充実していないから。」と書いてありました。
ジャカルタでも博物館のはあまり価値のあるものがなく
個人のコレクションの方が素晴らしかったのを思い出します。

もと王宮の一部を修復してできたパタンの博物館は
中庭のある回廊に飾ったヒンドゥーの神々や仏像や
チベットのタンカ（曼荼羅絵）を間接照明が照らして
なかなか洗練されている。
カフェテラスのあるお庭も手入れがいきとどいて美しい。
王宮前広場の喧騒がうそみたいな静けさ。

修復されてない王宮の部分は
窓枠や柱の痛みが目立つし材木そのものの質が悪い。
修復には硬くて丈夫な木が使われたのでしょう。
屋根瓦も剥げ落ちかかっている部分がある。
王宮の一部は女学校になっている。

私が一番印象に残ったのは1枚の古い写真でした。
絵かも。
広大な畑に規則正しく作物が植えられている。
解説には「留学を終えて帰国した王様が貧民に食事を与えている風景」とある。
作物と見えたのは地面にすわって食事をしている何千？もの人々だったのです。

博物館の水場

博物館のあるダルバール・スクエア近くの家々は
よく手入れが行き届いていました。

こちらは風化が足元から忍び寄ってきてるような。

こちらも。

ようやくネパールも少し落ち着いたようで
また訪れてみたくなりました。

この旅行記へのコメント （7）

• ほいみさん 2022/01/28 22:29:17

  援助され慣れ

  こんばんは・・・古い日記にお邪魔してます。
  
  ＞どうにかしなくちゃと思って一生懸命動いているのは外国人ばかりで。
  ちっとは自分の手で何とかしてみろ！と思いません？
  
  2015年だったかなの大地震の直後にボラティアのお手つだい？をしましたが、小さな貧しい村に物資を分けに行くと、大人から子供まで1列に並んで静かに待ってる。なんて道徳や教育が行き届いてるんだろう・・・って感心したら、現地のスタッフに「援助されることに慣れちゃってるんです」だとか。
  
  確かに、ヒマラヤトレッキングに行くと、みんなネパールファンになっちゃうから、こちらも「何かと助けたくなっちゃう」んですよね。
  
  ほいみ

  唐辛子婆さん からの返信 2022/01/29 22:43:43

  Re: 援助され慣れ

  ほいみさん
  
  ネパール編へのご訪問ありがとうございます。
  
  難しい問題ではありますがネパール人だって努力してる人はいっぱいいるように思います。
  この節、石を投げればインド料理店にあたるぐらいの勢いですが実際にはネパール人経営。そしてやはりピンキリです。
  
  同じような最貧国でも熱帯の国では飢えることはあっても凍え死ぬことはない・・・。そうするとやっぱり凍え死ぬ危険のある方を助けたくなっちゃうんですよね。
  
  ネパール編でほいみさんに一番見ていただきたいのは以下の3編です。
  12/14 コカナ　2階の窓からヤギが顔出してる
  13/14 焼き物作りのティミの村で楽団にであう
  14/14ハサミ研ぎ師という言葉はありません
  
  押しつけがましくてすみません。
  でも現地の魅力をわかってくださる方って少ないもんですから。
  
  唐辛子婆

• わんぱく大将さん 2015/01/08 08:55:52

  懐かしのネパール

  唐辛子婆さん
  
  めちゃ、お久しぶりですね。　
  明けましておめでとうございました。（こちらはもう２日から仕事なので、やはり欧米はクリスマスが主体ですので）
  
  ネパールは３１年前に行ったきりで。。。　私にとっては２回目の海外旅行の行き先がネパールでした、初はエジプト。　で、同じ年にネパール行きましたね。　他のトラベラーさんのネパール旅行記では、公害がひどくなったと言われてましたが。残念ですね。
  　大将

  唐辛子婆さん からの返信 2015/01/09 17:35:36

  RE: 懐かしのネパール

  大将さん、おひさしぶりです！
  
  > 公害がひどくなったと言われてましたが。残念ですね。
  
  どこのアジアの国も都市の公害は凄いですね。
  でもネパールでは電気トゥクトゥクを導入したとか聞きましたかあれは夢だったのかしらん？
  
  今年もこんな調子のボケ婆デスが、呆れずにおつきあいくださいませ。
  
  唐辛子婆

• gamiさん 2006/02/16 12:57:08

  ネパール・・の風景

  唐辛子婆・・さんへ
  ﾊｼﾞﾒﾏｼﾃｇａｍｉ・ｇａｍｉ・・と申します。
  ネパール一度行きたいとずっと思っていますが・・
  航空券が高いので見合わせています・・
  イイ写真でヨカッタです。

• kyokosa-nさん 2006/01/27 13:37:24

  歴史を感じる建物が沢山。

  私は建物の上を向くようにして歩きます。
  木造の建造物の彫刻の素晴らしさに感心をしながら
  世界遺産に匹敵する建物が路地路地にあります。
  

  唐辛子婆さん からの返信 2006/01/27 18:12:24

  RE: 歴史を感じる建物が沢山。

  kyokosa-nへ
  
  投票ありがとうございました！
  
  >世界遺産に匹敵する建物が路地路地にあります。
  
  それこそがネパールの素晴らしさのひとつですね！
  
  それにしても　kyokosa-n　はタフですね。
  
  うらやましい。
  
  　　〜唐辛子婆〜