1972/08/05 - 1972/08/05
611位(同エリア728件中)
片瀬貴文さん
1961年8月5日(金)続
クライネ・シャイデックから登山電車で、1時間近くかけて登ってきた、ユングフラウ・ヨッホ。
一歩外に出ると、気温マイナス20度、一面の雪と氷だった。
しかし風がなく、日光が強いせいか、不思議と寒さは感じない。
だが、山の上は思っていたより平らな雪ばかりで、期待した峨々たる岩山の屹立はなく、麓から見たような山塊の重なりも展望できなかった。
氷河といっても、ただ広々して真っ白な雪の原っぱに過ぎない。
雲ひとつなく、穏やかな山は、迫力に欠ける。
それでも、驚いたことが三つあった。
第一に空の青さ。
空色でなく、濃紺に近い。
まるで夜の空のようで、ゆっくり見つめれば星さえ見えそうなのだ。
露出計が振れてしまい、使えない。
よほど紫外線が強いらしい。
第二に、橇をつけた飛行機が、らくらくと雪上に離着陸していること。
往時は近寄り難かった高山に、登山電車でやって来るだけでも抵抗を感じているのに、下からひと飛びで到達できるとは。
地球が小さくなり神秘性を失うことは、果たして人類の幸せなのだろうか。
そして第三は、氷で出来た「氷の宮殿」の内側から見た、氷を透過する日光の、この世とも思えない不思議な美しさだった。
もう少し氷原を歩き回りたかったが、私の靴では、滑って歩けない。
時間をもてあまして、予定より早く、12時の下山電車で山を降りることにする。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
片瀬貴文さんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
0