1961年7月1日（土）続<br /><br />熊野灘トルコ軍艦遭難事件(1890年)の後、日本は日露戦争（1904-1905年）ロシアと戦って勝った。<br />露土戦争に苦杯をなめたトルコは、ロシアと戦って勝った日本を一層尊敬するようになる。<br /><br />ロシアは、1768年開始から百年以上も続いた露土戦争の結果、1878年サン・ステファノ条約で、勢力圏が大きく南に広がることになった。<br />しかしこの条約にイギリスが強く反対し、ビスマルク全盛時代のドイツが仲裁して、新たにベルリン条約が結ばれる。<br /><br />ビスマルクは中立を宣言しながらも、終始イギリスを支持し、ロシアの得た利益は否定された。<br />これ以降ロシアは、バルカン半島への南下を断念、進出の矛先を極東に向けることになる。<br /><br />もともとロシア海軍は、沿海州のウラジオストック（東方を征服せよというロシア語が由来）に基地を構えつつあった。<br /><br />ウラジオストックは中国の支配地だったが、1860年北京条約により、ロシアの領土となった。<br />この軍港は冬季になると凍結してしまうという欠点があり、冬でも利用できる不凍港を求め、朝鮮を狙う。<br /><br />朝鮮は、清の朝鮮に対する宗主権拡大の動きに不安不満を抱き、南下政策で極東に関心の強い帝政ロシアに依存しようとしていた。<br /><br />閔妃政権は、1885年（明治17年）韓露密約を結び、ロシアから軍事教官を招き、ロシア海軍に元山の基地を提供することを約束する。<br />だがことは露見し、清国の反対に遭い中止となった。<br />

パリ日記 234 トルコから見る日露戦争（１）

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1971/07/01 - 1971/07/01

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#美術館・博物館

ソフィさん

1961年7月1日（土）続

熊野灘トルコ軍艦遭難事件(1890年)の後、日本は日露戦争（1904-1905年）ロシアと戦って勝った。
露土戦争に苦杯をなめたトルコは、ロシアと戦って勝った日本を一層尊敬するようになる。

ロシアは、1768年開始から百年以上も続いた露土戦争の結果、1878年サン・ステファノ条約で、勢力圏が大きく南に広がることになった。
しかしこの条約にイギリスが強く反対し、ビスマルク全盛時代のドイツが仲裁して、新たにベルリン条約が結ばれる。

ビスマルクは中立を宣言しながらも、終始イギリスを支持し、ロシアの得た利益は否定された。
これ以降ロシアは、バルカン半島への南下を断念、進出の矛先を極東に向けることになる。

もともとロシア海軍は、沿海州のウラジオストック（東方を征服せよというロシア語が由来）に基地を構えつつあった。

ウラジオストックは中国の支配地だったが、1860年北京条約により、ロシアの領土となった。
この軍港は冬季になると凍結してしまうという欠点があり、冬でも利用できる不凍港を求め、朝鮮を狙う。

朝鮮は、清の朝鮮に対する宗主権拡大の動きに不安不満を抱き、南下政策で極東に関心の強い帝政ロシアに依存しようとしていた。

閔妃政権は、1885年（明治17年）韓露密約を結び、ロシアから軍事教官を招き、ロシア海軍に元山の基地を提供することを約束する。
だがことは露見し、清国の反対に遭い中止となった。