1972/09/21 - 1972/09/21
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片瀬貴文さん
1961年9月21日(木)
先日、フランス国鉄の工事契約方式が合理的で、わが意を得たりと書いたが,あらましは次のとおりだ。
フランス国鉄の工事見積もりは、「積算基準」が公開されていて、誰が積算しても大差がない。
日本ならば、積算は名人芸的で、やる人の熟練度に関係するところ少なくない。
「積算基準」は、二年に一度改訂され、本屋に並んでいるので、誰でも買うことが出来る。
工事見積もりで作られた予定価格は、内訳明細と共に、入札参加業者に公開される。
参加業者は、予定価格の何%で受注するかを、入札する。
業者への通知と入札は、全て郵便で行われる。
これは参加資格のある全業者に通知されるので、談合は不可能に近い。
入札時には、国鉄の設計以上の案があれば、内容と価格を添付することが出来る。
そうすれば、各業者の専売特許にかかわる、ベストの案の採用が可能となる。
工事開始後の設計変更のやり方は、日本のように抽象的でなく、契約書に具体的に書かれている。
公示価格の妥当性チェックは、日本のように発注者に対してよりも、受注者のダンピングや、工事の質に向けられる。
以上のやり方をすれば、工事事態の値段が安くなり、発注者側の技術者が格段に減ることになるだろう。
ただしこの案を仮に日本に提示すれば、天下りの影が薄れ、業界の「旨味」が減るので、反対が強いだろう。
午後になって、数日来の暑さがようやく収まる。
今日の課題は、鉄筋コンクリートの保守管理。
相手をしてくれた、Gさんの人柄に感動する。
フランス国鉄の人たちは、非常に親切である。
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