1972/09/18 - 1972/09/18
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片瀬貴文さん
1961年9月18日（月）
フランス国鉄構造物設計事務所にて、鉄筋コンクリート設計のレクチャーを受ける。
ここは鉄筋コンクリートの元祖なので、原点に戻っての話が面白い。
自分に与えられた無限の可能性を、計画的に一歩一歩追うことは、人生の最大の楽しみだ。
諦めては、せっかくの幸福を、放棄することになる。
荷物3個受領。
これで寒さに向かって安心。
新しい背広は、無残にも雑巾のように草臥れてしまっていた。
どうしようかと、困っている処だった。
サンラザール駅の裏にある郵便局で、つり銭を10フラン（当時72円）間違えられ、取り戻すのに1時間掛かる。
窓口の女性は、当初間違っていないと主張していたが、私が引き下がらないので、ついに窓口を閉めて清算する。
あまり後味の良い出来事ではない。
日本人先輩諸氏は言う。
彼等は徹底して自分の正しさを主張する。
しかし我々は正しいと思っても、中途半端な主張でやめる。
それが彼等に「馬鹿にされる」原因なのだ、と。
相変らず、文献1ページ読むのに、一日かかったりしている。
だがここで諦めては、何時まで経っても前進できない。
一歩一歩焦らずに進むだけが、解決への道のりと考える。
一日単語を50覚えれば、30忘れても、20は残るだろう。
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