2005/04/14 - 2005/04/14
201位(同エリア252件中)
ソフィさん
フージェールは雨だった。
灰色の空を背に、黒々とした城壁や搭が、どっしりと構えている。
ここはノルマンディーに接する、ブルターニュの入口だ。
それだけに、二つの民族のせめぎ合いの場であった。
ブルターニュは独自の文化・言語を保ち、常に隣接部族との戦いにさらされていたのだろう。
ケルト民族を祖先としているブルタ−ニュの人々(ブルトン)は、自由な気風を持ち、自然を畏れ、神秘的なものを敬い続けた民族であった。
同時にブルトンは海を愛し、ブルターニュ半島の先端ブレストには、ピエール・ロチ(1850-1923)が学んだフランス海軍兵学校がある。海軍のエリート幹部を育てる、重要な機関だ。
私の大好きなロチの小説「氷島の漁夫」には、ブルターニュの生活が生々しく描かれている。
フージェール城は、12世紀にブルトン公爵ラウール2世が要塞を石造の城に建て替え、現存する部分は13世紀に再建されたのものだ。
その堅固さと規模は西ヨーロッパ一といわれている。
13の塔と厚さ3メートルもの城壁は、当時の苦労を物語っている。
天守閣(ドンジョン)こそ残っていないが、当時の城がこれだけ保存されているのは、珍しい。
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