祈りの像としてはともかく…。
- 5.0
- 旅行時期:2017/09(約7年前)
-
by たかちゃんティムちゃんはるおちゃん・ついでにおまけのまゆみはん。さん(非公開)
長崎市 クチコミ:57件
長崎に於ける被爆50周年記念事業の碑という位置付けで平成9(1997)年に建立されました。子を胸に抱く母の像は、解説を入れなくてもその意味がわかるものでしょう。その意図は十分理解できるものの、やはり『被爆50周年記念事業碑』と呼ばれるからには、やはりモニュメントとして捉えることに間違いはありません。
広島とは違い長崎では平和公園敷地内にも多くのモニュメントが建立されており、あまりにも異なるその背景の違いに戸惑いすら覚えます。ただこの母子像は計画の段階では別の場所に建立されるはずでした。黒御影石が張られている『原爆落下中心地』。ここは紛れもない原爆が投下され炸裂した場所になりますが、現在の碑を撤去して、この像を像を建立する予定だったそうです。しかしこれには市民団体をはじめとした反対運動が起こることとなり、結局それによって計画は頓挫し、現在の場所に『被爆50周年記念事業碑』として建立されました。
勿論モニュメントであろうが石票であろうが、場所を知らせることができれば目的は達成するのかも知れません。しかし記念するのと祈念するのとでは意味が全く異なるのではないでしょうか?
原爆投下という史実。それを後世に伝えることにデザインは全く関係がないと思います。粗末な木札一枚に『原爆投下地点』と書かれていれば、それで想いは伝えられるはずだと思えてなりません。立派なものがいつ何時でも必要だというのは明らかに間違っています。モニュメントはあくまで記念碑であり、慰霊碑にとって代わることなど出来る訳ありませんから…。
- 施設の満足度
-
5.0
- 利用した際の同行者:
- 一人旅
- アクセス:
- 5.0
- 夏山町電停から徒歩5分。
- 人混みの少なさ:
- 5.0
- 散歩されている方はちょくちょくおられました。
- バリアフリー:
- 5.0
- 舗装はされています。
- 見ごたえ:
- 5.0
- 像の持つ『建立意図』は理解できます。
クチコミ投稿日:2017/10/06
いいね!:14票