我が国独自の建築形態は地震にも強いというところがすごい。
- 4.5
- 旅行時期:2014/06(約12年前)
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by モッサンさん(男性)
東山・祇園・北白川 クチコミ:6件
中学の修学旅行以来、幾度となく京都に来ていながら久しぶりの来訪。というのも清水の舞台の建築形態が懸造りとよばれる我国独自のものであることを知り、改めて確認したいと思ったからである。懸造りは急な斜面や段差のある場所に、下から柱(束柱:つかばしら)を立てて空中に床を造り、その上に建屋が建てられるもので、束石の上に整然と束柱を並べ、束柱は水平な貫で繋ぎ、柱と貫の接合部は楔が打ちこまれているのみで釘は一切使われていない。この懸造りの工法がとられている寺院建築は少なくなく鳥取県の三徳山三仏寺投入堂など目を見張るものもある。清水寺の場合、平安時代初期(778年)に創建され平安時代末には現状と同じ崖上にひろがる舞台として存在していたといわれている。清水寺は1629年までに記録上9回焼失しており、現在の本堂は1633年に徳川家光により寄進再建されたものである。驚くことに舞台の床材(ヒノキ)が25~30年間隔で貼替えられているのに対し、束柱、貫の部分(ケヤキ)は再建当時以来約380年の間取り替えられておらず、この構造が地震にも強いことを示している。良く見ないとわからないが舞台部分の奥行きはかなりあり、束柱は139本も使用されているという。もっとも手前にせりだした舞台を支える束柱の長さは12mあり、6段の貫が通されている。是非、この素晴らしい世界に誇るべき我が国独自技術の面についてもよく見てほしいと思う。
- 施設の満足度
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4.5
- 利用した際の同行者:
- カップル・夫婦(シニア)
- アクセス:
- 4.0
- 人混みの少なさ:
- 4.0
- 見ごたえ:
- 4.5
- 予備知識があれば見る目も変わってきます。
クチコミ投稿日:2014/07/07
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