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川端道喜

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室町時代より続く「花びら餅」の元祖

  • 5.0
  • 旅行時期:2010/12(約15年前)
molmさん

by molmさん(男性)

下鴨・宝ヶ池・平安神宮 クチコミ:28件

京都では正月に、白味噌餡と牛蒡を餅に包んだ「はなびら餅」を
雑煮に見立てて頂く風習がございます。
室町時代後期に宮中の正月料理の一品として提供され、当時は
牛蒡の代わりに鮎だったそうで、江戸時代より現在の様式に。
明治の東京遷都まで川端道喜により献上され、「はなびら餅」の
名が広く親しまれるようになりました。
以後、裏千家家元十一世玄々斎が初釜の時に使うことを許可され
新年の裏千家大茶会(招待客は知事・市長・商工会議所会頭など
VIPクラス)でのお菓子として使われるようになり、全国の和菓子屋
でも作られるようになりました。

本来、茶道に出す菓子は一般販売しない風習があるものの、試餅
という試作品の名目上で少数販売されております。
もちろん完全予約制で、受付開始が12/1、受取が12/27~29のみ
引渡しは本店のみで行われるのが通例のようです。
電話予約も可能ですが、殆ど繋がらないでしょう。
箱は1個・3個・5個で対応され、単価は1,575円/個。
中の白味噌餡が柔らかいので、取扱に注意と言われます。

今回は12/2に予約し、12/28に3個確保しました。
1個の大きさが横約12cm、求肥は使用していないのに柔らかく、
餅には肌理細かさが伺えます。
写真を上手く撮れず申し訳ないですが、少しピンク色なのは内側に
色つき餅で二重構造になっており、中は白味噌餡と牛蒡が。
切ってみると白味噌餡が少しずつ流れ出し、餅皮と調和し上品な
味わいです。
製法は当時と殆ど変えておらず、味以外にも歴史を感じさせられる
逸品でした。

場所は下鴨本通と北山通の交差点南西角にありますが、外観で
何の店か(若しくは店なのかどうか)すらわかり辛いです。
京都市地下鉄:北山駅より東へ500mほど先にあり、ノートルダム
女子大学の向かいになります。

ここで川端道喜の歴史について触れておきます。
創業は室町時代の1503年で、当時の天皇家から「御粽司」の
称号を頂いた歴史ある店で、現在は16代目が継承されています。
元々は餅屋から始まったそうですが、創業者:渡辺進の婿養子で
継承したのが初代:道喜で、戦国時代に入ると朝廷が財政難に
陥った状況を慮って、朝廷に毎日餅や粽を献上していました。
その餅などは「お朝物」と呼ばれ、後に「朝餉」の儀として形式化
し、明治天皇が東京に移られるまで続いたそうです。
名残として、京都御所の正門「建礼門」の東隣に別名「道喜門」と
呼ばれる勝手口のような門が残っております。

川端道喜の名は、婿養子となった中村五郎左衛門が藍染川の
「川端」に住み、剃髪入道して「道喜」を名乗ったことが由来だとか。
初代:道喜こと五郎左衛門は、2代目に譲った後は武野紹鴎から
茶道を学び、同門下生の千利休や、利休の後継者:古田織部との
親交を深め、彼らへも道喜の菓子は贈られていたことで、レベルが
上がっていったとか。

以前に水仙粽を旅行記で紹介しましたが、御菱葩と同様に嘗ては
朝廷への献上用として作られておりました。
今はそれらを頂けることが貴重であり、また伝統を受け継ぐ大変さ
を垣間見えてしまうほどです。
値段は相当高価ですが、儲けは殆ど無く、手間や作り手の思い、
そして歴史の重みを感じながら丁重に頂くべきだと学びました。

施設の満足度

5.0

アクセス:
4.0
料理・味:
5.0

クチコミ投稿日:2010/12/29

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