都営新宿線新宿三丁目の駅からすぐ。落語に足を運んだことがない方でも、テレビなどでこの寄席の外景ならご覧になったことのある方...
続きを読むは多いかと思われます。いかにも寄席の風情を漂わせる、時代のついた建物です。客席は上手下手両側に桟敷席。ここは中央に向かって緩く傾斜がついていて、混んでいる時に座るとなかなか窮屈な思いをします。中央の土間には椅子席。こちらは建物に比べればずっと最近に取り換えられたもので、都内の寄席の中ではスペース的に最も快適です。
文化財的価値のある建物の中に入るだけでも話のタネになりますが、夜の部の19時になると木戸銭がぐんと割引になるのが高ポイント。これを狙って来るお客さんは多く、自分も仕事終わりに間に合わせてよく足を運びました。末廣亭は昼夜入替なしで木戸銭は3000円ですが、一日中いられるのは学生くらいでしょう。これが19時割引になると半額の1500円。通常は、夜の部の仲入前の落語家が高座に上がるタイミングで、そこから落語・講談が4~5席と、曲芸とか紙切りとかの色物1~2席を楽しむことができます。終演は21時頃。
ただ、末廣の欠点は、代演情報が不親切であるところ。寄席というところは基本的に、ある一座が10日間興行を行っていると理解していただきたいのですが、一座の全員が10日間すべてに出演できるわけでもありません。一座の顔付を見て、オメアテが出ると思って出かけてみたらお休みだったということはよくあることなのですが、末廣の場合はホームページにその日の出演者の記載はなく、行ってみなけりゃわからない、まあ、電話で尋ねれば教えてもらえるでしょうけど、という感じです。なお、落語協会の一座であれば、協会のホームページには「本日の出演者」が記載されてます。
自分が直近で足を運んだのは2016年3月中席夜の部、もちろん19時割引でした。この日の出演者は古典落語の大御所・権太楼に、百栄・白鳥・小ゑん・彦いちという面々。仲入後の4人は落語協会の新作派で、末廣亭の場合、こうした固まりの顔付、企画性を好む傾向があるように感じます。
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投稿日:2016/09/21