ミャンマー②カックー遺跡　パオ族のおもてなし編

2020/02/06 - 2020/02/11

ミャンマー インレー湖での2日目。
昨日出会ったタクシードライバーのジャナイさんに１日チャーターをお願いし、カックー遺跡やタウンジーを廻ります。
途中、パオ族の修道院で思わぬおもてなしを受けることになりました。

エリア インレー湖周辺(ミャンマー)

インレー湖東岸、ノボテルホテルの朝。
湖の向こうへ沈んだ夕日が、地球を一周して反対側の山から昇ってきた。
もやもやした空気のベールをオレンジの太陽が一気にはがす。

朝食はビュッフェ。
エッグベネディクトをオーダー。
スタッフのニコニコは今日も健在だ。

と、後ろから日本語が…
ツアーで来ている方々だ。
いいホテル風な部屋なのに、お湯が少ない、ぬるい、空調が寒い、と不満をぶちまけている。まぁまぁ。ここは日本の10分の1程の物価で、１人あたりのGDPアジアで下から2番目の国なのだ。それでこれは凄くラグジュアリーだと思う。
時に、言葉は分からないほうがよいな。

さぁ、これからカックー遺跡などをめぐる１日ツアーへ出発！

8時にドライバーのジャナイさんがホテルエントランスで私たちをピックアップ。
「ミンガラーバー！」
今日もはにかみスマイルの彼。
車はインレー湖を南へ。

湖畔南端のナンパン村に差し掛かったあたりで、ジャナイさんがダッシュボードから真新しい箱を取り出して包みを開け、これを渡してくれた。

葉っぱで巻いたタバコだそうで、この辺の名産だそう。キレイに巻かれていい香りがする。
普段タバコを吸うのですか？と聞くと
吸いません。説明のためです。とのこと。
プロフェッショナルないいドライバーさんだ。

湖畔の分岐を左折し進路は山側へ。
舗装されているのは1車線(車1台が通れる幅)のみで、すれ違うときは路肩の砂利道へどちらかが譲り合い。

牛にも道を譲ったり、譲られたり。

そうこうして1時間半ほどでカックー遺跡に到着！
受付で１人5000チャット(380円程)を払って中へ。
ここから先は土足厳禁。
ガイド誌にはニャウンシェからタウンジーへ行き、パオ族のガイドを連れてガイド料金を払って入るとあったが、そんなものはなかった。しかもニャウンシェとは反対側から来た。

ここの起源はアショーカ王が建てたパゴダ(仏塔)が始まりらしい。紀元前300年頃だろうか。その後バガン王朝時代に辺りの家から1塔ずつパゴダを献上させたそうだ。

2470塔あり、同じに見えるが各家で少しずつ違う。
上には鈴がついていて風があるとシャララと鳴るらしい。この日は無風。

パゴダに掘られたレリーフや彫刻は笑顔率が高い。
半人半獣だろうか。

パゴダの中には仏様が鎮座

一番奥の白いのがアショーカ王のパゴダらしい。
スリランカのパゴダよりもシュッとしてる。

パオ族の方々に混じってお祈り。
正座し、手を合わせ、腰を浮かせて額と手を前方床につける、再び手を合わせる、というやり方を見て学ぶ。

鐘をついてみる。
コーーーン！と高い音色だ。

やっていないが、インスタ映えっぽく撮ってみる。

お！ニャア発見！
お元気ですか～

ガイド誌にこうやって掲載されていたのでさぞかし美しい池かと思って来たら、4メートル四方くらいコンクリートのため池だった。なーんだ。

隣のマーケットへ

豆、乾物、調味料、ニンニクなどを売る地元の市場だ。当然旅行客の買うようなものはなかった。

しばらく車では走ると一面のニンニク畑。

ヒマワリ畑も多い。
種を食べるために栽培してるそう。

こっちはキャベツ。
標高が高いから栽培に向いているのかも。

旦那さんが「あそこに牛がたくさんいる！」と。
ジャナイさんが行ってみましょうと車を停めてくれた。
牛の競り中だった。
役畜として運搬や農工に使うそうだ。
一部の悪い人たちは牛を中国の国境まで連れていき密売して問題になってるらしい。中国では最終的に食べてしまうらしい。そうだろうな。

さらに少し走ると修道院でお祭りのようだ。
気になったので停めてもらった。
入っていいか聞いてきますね！ジャナイさんがパオ族の方に声をかけると、ここから思わぬ展開に。
え！わざわざ日本からお越しになったんですか？どうどどうぞ！是非中へ！ようこそ！

地元の人とお祈りをする。
どうやら、ここのパオ族の修道院の僧侶がタイで修行を終えて高貴な位を取ったというお祭りのようだ。

外の広い敷地にテントがいくつも張り詰められて、もしやパオ族全員が来ているのではないかというぐらいたくさんの人たちが民族衣装とターバンで昼御飯を食べている。
そのなかで、私たちはかなりの浮いた存在だ。
この会を仕切っているらしきメンバーの方に紹介されこちらへどうぞと案内される。

こちらがVIPルームです、とお部屋に案内された！
なんとなんと！！
パオ族の偉い人が、さぁ、たくさん食べてくださいね。日本からわざわざお越しくださってありがとうございます、とご挨拶。
私たち以上に恐縮するジャナイさん。

何もなかったテーブルは、あっという間に料理でいっぱい。
豆のスープ(甘くないおしるこに似ている)！野菜の炒め物、魚の佃煮、サラダ、辛い炒め物、など。

3人はとにかく早く食べておいとましようと、そそくさとかきこんで食べた。
しかしご飯やおかずが減るとどんどん補充されるもんだからぜんぜん減らない…
2人前は食べたろう。ごちそう様でした。チェーズーティンバーデー！どうもありがとうございました。thank-you very much for your kindness!
丁重にお礼を申し上げてVIPルームを出たら、別の方が、今度はお茶へどうぞと。

テーブルを用意してくれた。
地元の方々に混じって食後のティータイム。
なんてこった。ありがたや。そんなつもりじゃなかったのに嬉しいご招待でしたね。3人で話した。

パオ族のご飯は素朴だけれど本当に美味しかった。ご飯の進む味付けのおかずで、あのままいたら3人前食べてたろう。

車はタウンジーへ到着。
ジャナイさんの生まれ育ったところであり今も住んでいるそう。
丘の上のお寺の展望台から街を眺める。

記念写真をパチリ！

洞窟寺院へ。

ボー・ミン・ガウン像。
神様や仏様ではなく、実在したウェイザー(超能力者や錬金術師)である。
片あぐらがなかなかの迫力。

丘を下ったところの寺院にも寄ってくれた。
今日はタウンジー大学の卒業式なんだそうだ。
アカデミックドレスに身を包んだ学生もお参りに来ていた。

おお～、大きな立像。
東西南北4方向に面して4体。
それぞれにお参り。

おもむろに鐘をつく夫。
ミャンマーの若者がそれをみて真似る。

14時、レッドマウンテンワイナリーへ。

テイスティング4杯5000チャット(380円)
赤ワインが特に美味しかった！

15時ホテルへ戻って来た。7時間の充実したツアーだった。3人とも程よく疲れていた。
カーチャーターのお約束は80,000チャット(6,000円)だったが、チップも合わせて85,000チャット渡した。
明日も空港へ送ってもらう約束をして別れたが、ホテルロビーを駆け抜けてジャナイさんが追いかけてきた。
「間違えてます！5,000チャット多いです！」
「チップですよ！言わずにごめんなさい！」
彼はまた恐縮し、はにかんで帰っていった。

部屋で一眠り。
起きたら夕日がインレー湖を照らしていた。

またまた今夜もハッピーアワー♪
今夜は日曜なので空いている。

ディナーはサラダ

海老のグリル

アヒルのロースト。

このレイクフロントのレストランはなかなか美味しい。
朝食ビュッフェを頂くもうひとつのレストランではディナービュッフェもあるようだ。

それでも今日の昼におもてなしを受けたパオ族の地元ご飯が一番美味しかったね、としみじみ話した。
どこへいっても家のご飯に勝る美食はないのだな。

明日はいよいよインレー湖をボートでまわります。
また明日はどんな楽しい日になるだろうか。
どんな楽しい出会いが待っているかワクワクするなぁ！

この旅行記へのコメント （2）

• tabinakanotaekoさん 2020/02/22 20:11:31

  初めまして、tabinakanotaekoです。

  Cham さん、
  　いい旅をされてますね。　
  フォローをしてくださってありがとうございました。ミャンマーへ行かれる前の参考にご覧くださっているのかなと思ってましたが、今月に行って来られたんですね。ミャンマーは2月が良さそうなので、私達も2月に、inもoutもマンダレーの旅を計画して、航空券もホテルも予約していましたが、今回の新型コロナウィルスのせいで、航空会社からキャンセルを提案されたので中止しました。騒ぎが静まる日を待っています。
  　自分が行った場所のブログも大変興味深いものです。拝見していきます。スリランカにも行かれたと今編に書かれていたので拝見します。
  　　　　　taeko
  

  Chamさん からの返信 2020/02/22 22:22:41

  Re: 初めまして、tabinakanotaekoです。

  tabinakanotaekoさん
  
  ご挨拶遅くなりフォローしっぱなしで申し訳ありません。
  こちらこそ、ヤンゴンの大変興味深い旅行記をドキドキしながら楽しく拝見させていただきました！
  そんなところがあるのですね！
  私もスリランカで同じような目に会いました。腹立たしくも怖くも悲しくもあり、それでいながら貧しさゆえの商魂たくましい彼らの生きる姿に感心したりもして。
  2月にマンダレーを予約されていたのですね。マンダレーも良いところらしいですね。コロナは本当に早く静まってほしいです。
  これからも宜しくお願いします。