2017/07/13 - 2017/07/14
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xiaomaiさん
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近江 城攻め夏の陣
7月13日:安土城
7月14日:彦根城・佐和山城
- 旅行の満足度
- 5.0
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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ホテルにチェックイン後、しばらく休んで、その後、彦根城を散策してみた。
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彦根キャッスルロード
道は広いけど、意外と閑散とした雰囲気だった。画像は近江牛の名店「千成亭」。 -
中堀に対し4つあった城門の一つの、京橋口。橋を渡ると、枡形の城門がある。
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京橋口を入って、すぐあるのが西郷屋敷長屋門。西郷家は家康の指示により井伊直政の附け家老となった。この門は、西郷の重臣庵原家の門として1742年に建てられたもので、1883年の裁判所整備の際、現在地に移された。
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門前にある石の渡しの下は猫の住処になっているようだ。子猫が数匹いた。
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そばの草原にいたのは子猫の両親だろうか。
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城の敷地内に学校があるのはよく見られるが、彦根城にも県立彦根東高校がある。この高校は、1798年に創設された藩校に起源を持ち、尋常中学校、彦根中学校などと改名を重ね、1949年に現在の名称となった。2013年には県代表として高校野球に初出場している。いわば文武両道の名門校。ジャーナリストの田原総一朗、トヨタ中興の祖と言われる石田退三などのほか、有名企業の社長や国会議員を多く輩出している。また、L'Arc~en~Cielのkenも彦根東高校の卒業生だ。
注記:7月26日の滋賀県決勝戦の結果、城内にある名門彦根東高校が4年ぶり2度目の県代表となった。おめでとう!頑張れ! -
平面L字形の馬屋
(内部は翌日参観した) -
多聞櫓と中堀
多門櫓は長い平屋が特徴的で、松永久秀が多門城で初めて築いたことにその名の由来がある。現在の多聞櫓は、昭和35年に井伊直弼没後100年を記念して復元されたもの。 -
宿泊した彦根キャッスル スパ&リゾートのから見た中堀と多聞櫓
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翌日、いよいよ城攻め。二ノ丸搦手に相当する佐和口より入城。
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現存していないが、高麗門があり、その両脇に多聞櫓。中堀に向かって、△と□の狭間が交互に配置されている。佐和口を突破しても、枡形になっているため、多方面から攻撃を受ける。
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佐和口を入ってすぐのところにある馬屋。大規模な馬屋が残る城は他に例がない。
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21頭の馬を収容でき、当主などの馬を常備していた。
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馬の糞を落とす穴
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内堀にかかる橋を渡り、表御門へ突進。
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ひこにゃんは毎日城内に現れ、来城者の心を和ましている。
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後方に見えるのは表御殿。現在は博物館となっている。
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内曲輪。全面石垣とするのではなく、上部の鉢巻石垣と下部の腰巻石垣の二艘構成。江戸城や会津若松城にも同様のものがある。
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復元された表御殿。直政のころは、ここに御殿はなく、門を守る重臣の屋敷があったらしい。大坂の陣の後、天下が太平になった元和年間に藩主の居住空間としての御殿になったようだ。現在は彦根城博物館となっている。
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「井伊の赤揃え」
井伊家では、藩主以下家臣にいたるまで、甲冑や旗指物を朱色で統一した。武田家の勇猛な武将、飯富虎昌の赤備えに肖ったものらしい。藩主所用の具足の兜には、金箔押しの巨大な天衝脇立があった。直政の具足は総重量が27.3kgもあった。 -
衣装も多く展示されている。
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井伊家は芸術にも造詣が深く、殊に能面のコレクションが充実している。
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御殿内に能舞台もあった。
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年に数回、能が演じられている。
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発掘調査の結果と古絵図を参考にして復元された御殿内の庭園
池を中心とした池泉庭園で、藩主の居間である御座之御間から観賞することを主眼にし、散策できるよう園路が設けられている。 -
御座之御間
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藩主の生活空間の基本は10畳であった模様。
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藩主がゆっくりくつろいだ御亭
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食器
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井伊直弼の直筆
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左の三幅は狩野由信の手になる日光三滝図
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博物館見学を終え、いよいよ城攻め。
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長い坂を上り切ると天秤櫓
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大堀切で両側から挟撃される。
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出曲輪である鏡の丸へ向かう。
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天秤櫓は長浜城から移築されたとされる(まだ断定されてはいない)。ただ、左右の櫓は後に増築されたもので、左は妻入り、右は棟入りになっている。現地にいた案内人によると、左のは京を向き、右のは江戸を向いているとのことだった。また、石垣の積み方も異なり、左が落とし積みなのに対し、右は牛蒡積みになっている。
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天秤櫓から橋を見る。長浜城は秀吉の城。秀吉もよく窓からこのように見ていたと現地の案内人。
この橋には仕掛けがあり、簡単に落とすことができるらしい。落とされてしまっては、先に進めず、上方から攻撃を受け続けることになり、攻め落とすことは難しい。 -
よく見ると、柱に細工がなされているのがわかる。
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鉋で削りデザインされている。
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本丸への最後の砦である太鼓門櫓(重要文化財)。この櫓もどこの城からかは不明だが、移築されたもの。
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本丸に到達。ここには天守閣と本丸御殿が配されていた。
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琵琶湖方面
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佐和山方面
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表御殿
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国宝の天守。三重三階構造で、逓減率の低い安定下どっしり型。千鳥破風、切妻破風、軒唐破風を用い、花頭窓や高欄付きの廻縁などを設け、外観を重視した壮麗さを持つ。石垣は角は算木積み、壁面は耐震性のある牛蒡積みとなっている。
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汗を拭き拭き、水を飲み飲み、ひこにゃんの登場を待った。出てくると、案内の通り、ゆる~いパフォーマンスが繰り広げられた。見ている人たちは、ちょっとした動きにも歓声をあげ、喜んでいた。確かに、動きがかわいく癒される。でも、あの暑さでは、中にいる人はとんでもなく体力を消耗していることだろう。実際、30分のパフォーマンスを途中で打ち切り、一度控え室に戻っている。冬のひこにゃんはもっと活発に激しい動きもするのだろうか。
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三角の狭間は鉄砲が使用し、長方形のものからは矢を放った。
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彦根城の天守は大津城にあった四重五階のものを移築したとされる。大津城城主京極高次(妻は寧々の妹、初)は関ヶ原の戦いにおいて東軍に属し、前哨戦として西軍から攻め立てられて、二ノ丸まで打ち破られた結果、降伏。しかし、天守は落ちず、その目出たさから直政が家康から拝領したと伝えられている。
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引違い坂戸の中は、切妻破風の空間を利用し、隠し狭間があった。
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左の破風部分に隠し狭間。
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梁は立派な赤松。板は檜。
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他の城と同様、階段は非常に勾配がきつい。
強固な構造で陥落させるのが難しい彦根城だが、一度も戦争をすることなく平和な江戸時代を迎えた。江戸時代以降、藩主が天守を訪れることはほとんどなく、歴代の甲冑を納める倉庫、城下から見上げる象徴という役割を、天守は担っていた。 -
西の丸三重櫓
装飾的な破風はなく、総漆喰塗りの簡素なもので、最上階にのみ攻撃用の窓がある。 -
これが最上階。風が吹き通り、ここに来た人すべてが一時の涼を得ていた。
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西の丸東側の登り石垣を見たかったが、工事のため、通行禁止になっていた。
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西側の登り石垣へは行けたが、黒御門へ行くのに、あまりにも遠回りになるため断念。酷暑でなければ行っただろう。
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天守と続櫓を見ながら、おりて行く。
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安土城に比べれば、楽におりて行ける。しかし、この搦手道から本丸に向かおうとすると、頭上から激しい攻撃を受けることになる。
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搦手にあった黒御門跡地を抜け、橋を渡る。高校野球の県予選が近くの野球場で行なわれており、試合を終えたのか、高校球児が走り抜けて行った。
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玄宮園の長い壁
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楽々園
4代藩主井伊直興が建立した下屋敷で欅御殿と呼ばれた。 -
11代藩主井伊直中(直弼の父)時代の規模は現在の10倍もあった。
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内部へは入れないが、のぞき見られる。
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耐震性の高かった「地震の間」は、当時は茶の湯に用いる茶座敷だった。
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楽々園の隣にある玄宮園。
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玄宮園の名の由来は、中国の宮廷に附属した庭園を「玄宮」といったことにある。9つの橋を有する廻遊式庭園で、彦根城天守が望める。
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9月にはライトアップされたなか、虫の声を聞きながら、邦楽や野点などを楽しむイベントが催される。
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玄宮園の正門。
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正門側から見た長く続く壁。
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右手奥に裏御門。
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佐和口多聞櫓には開国記念館がある。
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今年の大河ドラマに関する展示があった。内部撮影は禁止。正直、展示内容には物足りなさを感じた。
彦根城での滞在時間は開園した8時半から12時半までの4時間に及んだ。開国記念館入口のスタッフからは、長時間いることに驚かれたが、汗が止まらぬほどの暑さでなければ、もっとゆっくり隈無く回っていたはずだ。 -
佐和口から城を出て、埋木舎へ行った。
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ここは井伊直弼が17~32歳までを過ごした場所。もともとここは中級武士の屋敷があった地域であった。直弼は11代藩主井伊直中の14男で、5歳で母を、17歳で父を失い、藩の決まりにより、三百俵の捨扶持でこの屋敷で生活した。一生部屋住みで過ごす身分であることを覚悟し、「埋木舎」と名付けた。
「世の中をよそに見つつも埋もれ木の 埋もれておらむ心なき身は」(直弼) -
明治になり長年の忠勤と功績により、藩庁の文書により、埋木舎は元旗本の大久保家に井伊家から寄贈され、今日に至っている。現当主は駒沢大学名誉教授の大久保治男氏。
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