2016/05/25 - 2016/05/29
400位(同エリア1683件中)
jokaさん
旅行三日目
今日はモッチョム岳登山。
宮之浦岳縦走の疲れがどの程度でるかわからず、どうしようか昨晩まで迷っていましたが、風呂に入って美味しいもの食べたら何とかなりそうな気がしてきたので決行することに。
下山後は温泉を四つはしごして、いなか浜へと移動。これまた楽しみにしていたウミガメの産卵観察です。
1日目
愛子岳
2日目
淀川登山口〜宮之浦岳〜縄文杉〜白谷雲水峡
3日目
モッチョム岳&屋久島の温泉三昧&ウミガメの産卵観察
4日目
ウミガメの卵の移殖&サイクリング(永田浜〜西部林道〜尾之間)&温泉&指宿へ
5日目
開聞岳&指宿で砂蒸し風呂&いぶすきの玉手箱号&鹿児島中心部で食べ歩き
- 同行者
- 一人旅
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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3時50分起床。
6時間近く睡眠をとれたためか、思ったほど疲れはない様子。 -
5時に予約したタクシーで出発。
話し好きの運転手さんで退屈せずにすみました。 -
5時26分、千尋の滝駐車場に到着。
売店もまだ閉まってる。
売店のすぐ先にモッチョム岳の登山口があります。 -
初日、二日目は不要な荷物を預けての山行でしたが、今日は旅装まるまる背負って歩くことになります。45Lのザックもパンパン。
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出発前に百メートルほど奥の展望台まで足を延ばして千尋の滝を見学。
と、遠い……
この距離からでも迫力は伝わってきますが……千尋の滝 自然・景勝地
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気を取り直して出発!
5時35分です。
モッチョム岳は標高940mと低山ではありますが、前半は手を使わないと登れないような急斜面が続き、後半はアップダウンの激しいロープ場が多数出現するという厳しい登山道を有する山として知られています。
また“日本一の陰陽山”としても有名です。
理由は…………わたしの口からは言えません。
興味のある方は調べてみてください。 -
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スタート直後から容赦のない急登。
噂通りのエグい山です。 -
ふだんはなるべく手を使わずに登るようにしているわたしですが、この山ではそんなこと言ってられません。
“四つん這いで登る”が正解です。 -
6時39分、万代杉
屋久杉としては珍しく見晴らしのいいところに立つ名物杉。 -
樹高 13.2m、胸高周囲8.6m、樹齢3,000年。
山中の開けた場所に立っているため数字以上の存在感です。 -
ロープ場もちらほら出てきました。
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ホテルのフロントで受け取った登山弁当。
昨日と全く同じ…
あんまり食欲ないのでまずは半分だけ。 -
モッチョムのヤクシカはのんびり屋さんが多い気がする。
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とにかく這い登る。
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7時51分、神代展望台
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展望台を過ぎてからがこの登山道の核心部。
とにかく激しいアップダウンの連続です。
まずはぐんぐん高度を下げていきます。 -
ほんとビックリするぐらい下げるんです。
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10分以上ほぼ下り続けてやっと底に到達。
ただし、“底”っていうのは後になってわかることで、往路では先がどうなるかわからないままひたすら登り下りが連続するため、実際の時間以上に長く感じました。 -
とはいえ登山道自体は変化に富んでとてもおもしろい!
体感垂直に近い斜面を何度も登り下りします。
「山に登ってる♪」という気分を体全体で感じられる素晴らしいコースです。 -
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ゴール間近な予感…
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ここまで数多くのロープがありましたが、基本的には万が一の時の安全確保用といった感じで、実際に登り下りするには必要のないものがほとんどでした。
が、最後のこの登りだけは別。岩登りの経験者でないとロープ無しでは難しいと思います。技術ゼロのわたしも泣く泣く力任せに登らざるを得ず…… -
8時27分、モッチョム岳山頂
こんな字をあてるんですね。知らなかった。本富岳 自然・景勝地
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来し方を振り返ってみた。
神代展望台はあのてっぺん近く。
実はあちらの方がモッチョム岳山頂よりも標高が高いという驚愕の事実!
そりゃあ下げるわけだよ。 -
海岸線を一望です。
快晴ならばどえらい眺望でしょうね。 -
これから向かう尾之間の町もバッチリ。
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弁当の残り半分を食べた後、自分にしては珍しくデザートもいってみた。
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8時52分、下山開始。
鎖場やロープ場は下りの方が怖いのはいつものこと。 -
ほんの十数分前まであのてっぺんにいたなんて、ちょっと信じられません。
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登山道のど真ん中で悠然とお食事中。
声をかけても逃げませんでした。
人擦れしているというよりは、逆に人に慣れてないから警戒心が薄いといった印象。 -
10時16分、万代杉まで下りてきました。
疲れはそれほどないけれど、膝のばねが効かなくなってきたのでペースが上がらず。 -
11時8分、登山口
思ったより時間がかかってしまいました。 -
売店も開いてますが、その横のこちらの方がもっと気になる。
げじべえの里 千尋販売所 お土産屋・直売所・特産品
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ど・ち・ら・に・し・よ・う・か・な?
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たんかんジュース 250円
とにかく美味い!!!
しっかり甘いけど、飲み口爽やかで後味スッキリ♪
これは大ヒット!
もう一杯飲んでもいいかな… -
と思いながらも、コレクター気質のわたしはとなりの砂糖きび生ジュースも注文。
なぜこちらだけに“生”と付いているかといえば、秘密兵器を使ってその場で絞ってくれるからなんですね。
機械の投入口からサトウキビを7、8本、次々と差し入れます。 -
搾り汁を薬缶に入れ、茶こしで濾して完成!
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搾りたて感がしっかり出てます。
予想以上に甘くて、その割には後味スッキリ。青竹のような香りがフッと漂います。
煮詰めて黒砂糖を作れるくらいだから、このくらい甘いのも当たり前か。
冷えていたらもっとおいしく感じるだろうに。
気前よくサトウキビを投入し過ぎたのか二杯分できてしまったようで、もう一杯サービスしていただきました。
お腹ちゃぷちゃぷです…… -
ここからタクシーで尾之間まで移動することも考えていましたが、往路のタクシーの運転手さんが「歩いても2、30分だよ」と言っていたのでそのまま歩いてみることに。
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20分歩いて原と尾之間の分岐点へ。
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さすが尾之間のシンボル。
どこから見ても一目でわかるその姿。 -
別荘らしき建物の庭で派手な鶏が叫んでました。
門扉も何もない開放的な所だったけど、逃げたりしないのかな? -
道路わきにはヤクシカが。
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12時14分、見覚えのある尾之間の信号に到着。
けっきょく登山口からここまで1時間歩きました。分岐からにしたって2、30分じゃ無理だよね。
“現地の人の道や時間に関する助言(「道なりに歩けば迷わない」「○○分で着くよ」など)を当てにしてはいけない”という私的旅あるあるがまたしても証明されました。 -
凄い名前だ!
とにかくヤバそうな奴なのは伝わってくる……
翌日湯泊温泉で地元の方から聞いた話の中にこいつが出てきて、噛んだり毒をもってたりするわけではないけど、刺激すると強烈な悪臭を放つ厄介な虫だということが判明しました。 -
南国っぽい風景。
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12時19分、尾之間温泉
屋久島随一の泉質を誇る名温泉。
地元の方々にも愛され、この時間帯では観光客らしき人はほぼ見当たらず。
3年前に引き続いての訪問です。尾之間温泉 温泉
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見よ、この渋いたたずまい。
入浴料200円也。
屋久島を代表する有名温泉となった今でも“地元の方々の公衆浴場”といった性格の強い場所なので、あくまで“お客さん”としてのマナーを守って入浴しましょう。 -
お湯は適度なぬめりがあって肌にしっとり馴染む感じ。
湯温が高めで、よほど熱さに耐性がある人でなければ一度に長く浸かることは難しいにもかかわらず長湯したくなる絶妙の湯触りです。
浴槽は深く、お尻をつけてくつろぐことはできません。
底にはこぶし大の丸石が敷き詰められていて、足裏に心地いい感触を残します。
浴槽回りに座って時おり風呂桶で体にお湯をかけながら長湯する、という地元民スタイルもおススメです。 -
生ビール飲むまでがまんしようと思っていたのに、この雰囲気に負けてつい買ってしまった。
久々に飲んだけどやっぱり美味いね♪ -
とにかくわたしはここの泉質が大好きで、それなりにいろいろな温泉に浸かってきた中でも一番かもしれません。
シャツやパンツは言うに及ばず、下着から靴に至るまで総とっかえして気分爽快♪ -
13時、温泉を出発。
外に出てみるといきなり南国の太陽がお出迎え。
季節が二か月進んだかのような日差しと暑さです。
さあ次は昼食だっ! -
草木の緑も映えます。
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モッチョムもすっかり夏仕様。
そういえば尾之間温泉の壁に大きくモッチョムをたたえる地元の歌が書かれていました。
地域の誉れなんですね。
尾之間中心部にあるお目当ての店に向かうも休業中。
他をあたってみるもピンとくる店無し。
もともと時間もあまりないので昼食はすっとばしの方向で…… -
その代わりといってはなんですが通りすがりのスーパーで思わず買ってしまった。
でも缶ビールじゃ少し、というよりかなり物足りない。
やっぱり生がよかったな…… -
尾之間温泉入口バス停から13時40分過ぎのバスに乗って大川の滝方面へ。
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約15分後、西開墾バス停で下車。
その一つ手前に“海中温泉”というバス停があるけれど、バスの運転手さん曰く「こちらの方が目的地に近い」とのこと。
5分ほど歩くと見えてきました。 -
あんまり混んでないといいな。
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すぐそばには民宿もあります。
その人気と利用可能時間の短さ故常に賑わいを見せるこちら。
真夜中に星空の元でゆったりと浸かれたら最高だろうけど、屋久島のバスは夕方までなので車を運転しないわたしにとってはかなり、というかほぼ無理な話だと思っていました。
“泊まる”という手があったか。次回への課題としよう。 -
どーーーーーーーーーーん!
14時、平内海中温泉です。平内海中温泉 温泉
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百円払ってGO!
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干潮の前後2時間しか入浴できない(それ以外の時間は海の中)幻の温泉。
そのレア度と絶景により今や屋久島を代表する観光地の一つとなってしまいました。
それに伴い、観光バスで乗り付けて、入浴するわけでもなく入浴者の許可もとらずに写真を撮りまくるなんて非常識な観光客も増えているようです。有名税と言えばそれまでですが、尾之間温泉と同様、もともとは地元の方たちの公衆浴場なわけですから、最低限のマナーは守らないと。
ていうか「風呂に来たんだったら入れよ(゚д゚)!」と言いたい。 -
この日入浴していたのは、ほぼ毎日利用しているという地元の常連さんと鹿児島本土からいらした温泉好きの方の二人のみでした。
当日の干潮は16時30分。
平日の昼間かつ一般的な入浴推奨時間帯(干潮の前後2時間ずつ)よりも30分早いこともあってか人も少なく、ゆったりと入ることができました。
狙い通りです(^^♪ -
メインの浴槽は三つ。
とはいえ潮が引いた後に潮溜まりというか温泉溜まりがいくつか残るので、そちらでも入浴可能です。
こちらの温泉は混浴で水着の着用不可。タオルの使用に関しては、事前にネット上で調べてもいいのかいけないのかよくわかりませんでしたが、この日居合わせた地元の方曰く「大丈夫」とのこと。
「欧米の女性はタオルを巻いて平気で入ってくるよ」とのことでした。
個人的には混浴温泉に女性がいると気を遣って無駄に疲れるので、男だけの方が気楽でずっといいですね。 -
海に一番近いここがわたしのお気に入り。
写メではわかりにくいですが、“一日中曇りときどき雨”の予報だったにもかかわらず、尾之間温泉からここまで奇跡的にずっと快晴で、最高の環境で入浴することができました。
控えめに言ってヘブン(^^♪ -
バスの時間までずっとここで浸かっていようか悩んだ末、初志貫徹して次なる目的地に移動することに。
実際に浸かっていたのは30分ほどでしたが、この時の環境なら2時間でも平気。
「最高♪」の一言です。 -
こちらこそありがとうございました。
一生の思い出となる素晴らしい温泉でした。 -
国道沿いに隣のバス停まで歩きます。
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西開墾バス停から10分、次なる目的地への看板発見。
湯泊バス停のすぐそばです。 -
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14時58分、湯泊バス停から6分ほどで到着。
ここでも協力金100円です。 -
湯泊温泉
平内海中温泉同様海岸にある温泉ですが、こちらは潮の満ち引きに関係なく24時間入浴可能。いちおう申し訳程度に仕切りがあって男性用と女性用が分かれてはいるものの、更衣室もなく実際はほぼ混浴です。
こちらも基本的に地元の方の公衆浴場なので水着不可。タオルはたぶん可。
どうしても水着でないと、という方はこの背後を通って数十mの所に着用可の浴槽が一つあります。 -
わたしが到着したとき、地元の方三人がちょうど浴槽から上がったところでした。
「おにいちゃん、独り占めだよ。ツイてるね」と言われましたが、バスの時間が迫っていて10分ほどしかいられな旨を伝えると「そりゃ残念」と。
その方たちとあれこれお話をしているとあっという間に10分経過。
ほんとにぎりぎりまで入っていたため慌てて支度をしているわたしを見かねてか、ちょっとだけ近道を教えていただきました。
こちらの温泉は湯温がぬるめのため、お話したりしながらゆったり長く入るのが合っている気がします。 -
こちらは帰り間際に撮った、奥にある水着着用可の浴槽へと続く道。
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この時も水着着た中年男性がちょうど出たところでした。
正直言うと、成人男性が水着着て温泉入ってる姿というのはちょっと見苦しいかな…と思います。
そういう自意識過剰は中学生ぐらいで卒業しとかないと。 -
近道のおかげもあってかなんとか15時17分発のバスに間に合いました。
バス停でザック背負った男性としばしお話。
この方も愛子岳とモッチョム岳を登ったそうで、「単調な上りが続く愛子岳の方がずっとキツかった」と。
わたしが、道自体はベラボーにおもしろいもののいつ終わるともしれないアップダウンが続くモッチョム岳後半が精神的に参ったと伝えると、意外そうな顔をしていました。
感想は人それぞれなんだなぁと改めて実感。 -
16時15分、空港バス停で下車。
本日の宿泊地であるいなか浜へ向かう途中ですが、湯泊から乗車したバスは宮之浦止まりで目的地まで行きません。
次のいなか浜まで行くバスとの時間差(約1時間30分)を利用して、いくつか立ち寄りたい場所があるため降りました。屋久島空港 空港
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まずは初日に行きそびれたこちらから。
『エアポート屋久島』0997-42-1200
8:30〜18:00 年中無休
屋久島空港内のレストランです。エアポート屋久島 グルメ・レストラン
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空港付属の食堂とは思えない攻めたメニュー!
いろいろ試したいけど、宿の夕食まで2時間しかないのでおつまみ程度にしておきます。 -
滑走路を見渡す特等席!
一日数便しか離発着しないため、大半の時間帯ではひたすら舗装路を眺めるだけになるのが玉に瑕…… -
これがお目当て。
かんぱ〜〜〜〜〜〜い♪♪
やっぱり登山と温泉のあとは生に限る。缶じゃあ役不足です。
実はここ屋久島では昼食時を過ぎたこの中途半端な時間帯にアルコールを提供している店はかなり貴重で、確実に開いてるとなると大きめのホテル等のラウンジかここぐらいしかないんですよ。 -
せっかくなのでヤクシカの焼肉を頼んでみた。
規制が厳しくなる前は生肉も食べられたとのこと。残念… -
付属の山芋にはこいつを投入。
鹿児島の醤油の例にもれず甘口。だけどやり過ぎずバランスのとれた美味しい味。
甘口醤油の苦手なわたしでも抵抗ありませんでした。 -
シカ肉を山芋につけて食べると、若干残る野性味も緩和されてさらに食べやすい。
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なかなか個性的です。
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食後、空港から徒歩1分のこちらへ。
『縄文の宿 まんてん』
初日の愛子岳登山後、時間不足で立ち寄れなかった日帰り温泉(兼旅館)にリベンジです。縄文の宿 まんてん 宿・ホテル
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立派なエントランス。
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館内も落ち着いた雰囲気でとてもきれい。
道路沿いのでかでかとした看板のせいでイメージ的にずいぶん損してる気がする…… -
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やったね、貸し切りだ♪
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30分ばかり露天風呂でボーーーーっとしてました。
あやうく寝落ちしかけたほど気持ちよかった♪ -
入浴料1600円と日帰り温泉としてはなかなかのお値段ですが、貸タオル付きでハンドタオルは持ち帰りOK、落ち着いた雰囲気でアクセスも最高!と個人的にはそれだけの価値が十分あると思います。
とにかく立ち寄りやすい場所にあるので、次回屋久島に来るときも利用する可能性大です。
これにて本日の温泉巡りは終了。
どこも特色があっていいお湯でした。湯泊温泉にゆったり浸かれなかったのが少し心残り…
次回訪問時には楠川温泉とJRホテルの温泉にも行ってみたいですね。
特にこの時期の楠川温泉は夜になると近くで蛍の乱舞も見られるとのことで、今回もなんとかねじ込もうとしたのですが、山三昧で時間がとれなかったのと車無しでは難しいロケーション(島内バスは夕方で終了のため)であることから断念しました。
思い切ってタクシー使わないとだめかな。 -
空港バス停17時47分発のバスで永田方面へ。
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約一時間かけていなか浜に着きました。
本日のお宿『民宿いなか浜』へ。民宿いなか浜 <屋久島> 宿・ホテル
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宿のすぐ目の前が浜。
それもウミガメ上陸(産卵)数日本一、ていうか北半球一というすごい浜なんですよ。永田浜(いなか浜・前浜・四ツ瀬浜) 自然・景勝地
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名前からしてもっと昔ながらのこてこての民宿を想像していましたが、洋風ベース(部屋こそ畳部屋ですが)の小ぎれいで静かな宿でした。
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風呂は貸し切りタイプの共用、トイレは各部屋に付いてます。
夕食開始18時30分とすでに始まっているので、部屋に荷物を置いたらすぐ食堂へ。 -
部屋数は四つで、中央に風呂場を挟んで横一列に並んでいます。
わたしの部屋は一番奥の“灯台”。 -
ここでも当然のようにビールで乾杯(^^♪
瓶ですが… -
けっこう大量です。
19時過ぎから今夜のウミガメ観察会について、宿のご主人からお話がありました。
それによると参加者は観察会前のレクチャーが始まる時間によって3組に振り分けられ、30分ほどの説明を受けたのち外で待機、係員の指示によって順次海岸に降りていきウミガメの産卵を見学するという段取りだそうです。
ちなみに観察会は定員制のため事前予約が確実ですが、永田お宿組合加盟の宿に宿泊した人に限って予約なしでも特別枠で参加できます。こちらの民宿も当然加盟店。 -
わたしは最も早い19時30分開始を選びました。
なるべく早く見終えて少しでもたくさん眠りたいので……
一グループに一つご主人が用意してくれた懐中電灯を手に徒歩2分ほどの屋久島うみがめ館へ。 -
夏至も近づく今日この頃、19時30分過ぎでもまだほんのり明るい。
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うみがめ館の受付で協力金1500円を払って館内へ。
こんなものもらいました。 -
19時30分開始とは言いながら、参加者が三々五々集まってくるので説明会がなかなか始まりません。
待ち時間を利用して館内を見学。屋久島うみがめ館 美術館・博物館
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ウミガメの赤ちゃんのホルマリン漬け。
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決して広いとは言えない館内ですが、ウミガメの生態や一生に関する説明がたくさんあって、しっかり読むとそれなりに時間がかかります。
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ウナギや鮭もそうだけど、この回遊って習性はすごいと思う。
これだけの手間暇かけて危険に身をさらしても、長期的に見れば種の保存に有利に働く何かがあるってことなんですよね?
「エサが豊富な場所に移動する」という説明をよく目にしますが、それだけでこんな長距離を移動する必要があるのか個人的には疑問に思う。
様々な環境や危機的状況を経験させることでより強い個体を残すといったふるいの機能を持たせてたりするのかな?大きな世界に身を置くことで種の多様性を保つなんて理由もあるんだろうか… -
子亀は光に惹かれ、親亀は光を嫌う。
いずれも生存可能性を高めるための本能です。
おもしろいですね。 -
ウミガメの生態に関する説明の中で一番興味深かったのがこの“脱出”という機序です。
ウミガメは天敵や悪天候から卵を守るため、地下60cmほどの場所に卵を産みます。
しかし卵を守るには不可欠なこの距離が、卵から孵化したウミガメの赤ちゃんにとってはとてつもない試練として働くことは少し考えてみれば明白なこと。
体長5cmに満たない子亀にとって、60cmの土の壁は絶望的な分厚さ。人間に置き換えると20mの圧縮された土の壁に閉じ込められた状態です。
では子亀はこの危機的状況をどう乗り越えるのか?
孵化した子亀は同じ穴の中の100〜120個の卵がすべて孵るのを待ち(最長で一週間ほど)、兄弟姉妹がボール状の隊列を組んだまま、力を合わせてゆっくりとゆっくりと地上を目指すのです。移動だけでも一週間ほどかけて。
つまり一番早く孵化した子亀は計二週間も灼熱の(ウミガメの孵化は7〜8月)砂の中で過ごすわけですね。
人も含め、動物の生存本能のえげつなさにはいつも驚かされます。 -
こういう昔の写真が大好きなので、ついつい見入ってしまいました。
-
そうこうしているうちにようやく説明会スタート。
スライドを見ながら30分ほどお話を聞きました。 -
左がアオウミガメ、右がアカウミガメ。
アオウミガメは体が大きく、海藻類を主食として顎が発達する必要がないため頭が小さい。性格も温厚です。
対してアカウミガメは体小さ目で、主に甲殻類を食べるので顎が丈夫で頭が大きい。気性も荒めだとか。
いなか浜にやってくるウミガメの95%はアカウミガメだそうです。 -
説明会の後はうみがめ館の外でひたすら待機。
卵を産み始める前に人が近づくと逃げてしまうので、準備万端になって係員さんがGOを出すまでは砂浜に立ち入れません。
わたしたちが産卵に立ち会えたのは説明会終了後一時間以上経った21時30分近くでした。
ウミガメの上陸は20時前後から翌早朝まで続くため、砂浜でフラッシュなどを焚くと上陸準備中のカメが警戒して上がってこなくなります。だから見学中のカメラの使用は厳禁となっています。
親亀にとっては産卵よりもその前段階の穴掘りや産卵後のカモフラージュの方がよっぽど大切で時間をかける作業です。考えてみれば当然か。
ウミガメのおしりに顔を近づけて産卵シーンを見たり、カメが前脚で跳ね上げる砂をバンバン浴びせられながらカモフラージュ作業を見学したりしました。
産卵中の親亀のため息も印象的だったな。
「ふおーーー」って啼くんですよ。
もちろんアカウミガメでした。 -
22時19分、宿に戻ってきました。
壁の写真はすべてご主人が撮ったものだそうです。 -
ウミガメ観察会を主催する永田ウミガメ連絡協議会はボランティア中心の運営なので、正直手際はあまりよくありません。
わたしたちも係員に指示された場所で待機していたにもかかわらず、存在を忘れられて見学開始が遅れてしまった……
そもそも指示の出し方があいまいなため、待機中のグループがばらばらになって係りの人が所在をまったく把握できてなかったし、仕切りがぐだぐだなのでせっかく開始時間を3組に分けた(当日は2組でしたが)のに順番がまったく守られない状態でした。
観察会は楽しくていい雰囲気なだけによけいもったいない。
協力金の名目とはいえお金を集めているわけだし、観光資源として売り出すつもりがあるなら、いくら素人とはいえもうちょっと頑張ってほしいな…と思いました。
人(柄)はいいんですよ、人は。仕切りの問題です。 -
この近辺にはアルコールの自販機がまったくないため、かわりにこいつで乾杯。
いったん宿を通り過ぎて近所の最寄りの自販機まで買いに行きました。
数分とはいえあんなに真っ暗な夜道を歩いたのは久しぶりかも。 -
和室で寝るのも久しぶり。
合宿みたいでちょっとテンションアップ!
明日は5時からウミガメの卵の移殖作業を体験させてもらう予定。これも永田お宿組合の宿泊者だけの特権です♪
23時前に就寝。
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