2014/07/22 - 2014/08/04
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funasanさん
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ブリュッセル滞在2日目に水の都「ブルージュ」に出かける。ブリュッセルからブルージュまでベルギー国鉄で1時間ほどなので日帰り圏内である。ブルージュとは「橋」の意味で、街を縦横に流れる運河には多数の美しい橋がかかっている。かって北海と水路で結ばれていたブルージュは、12〜13世紀には西ヨーロッパ第1の貿易港となり、中世ヨーロッパの商業の中心として繁栄したという。
2000年、「ブルージュ歴史地区」として世界遺産に登録された。
注:最初ブルージュを訪れた時、天気が悪くて期待したような美しい景色に出会えなかった。そこで後日、パリに滞在中、天気の良い日を選んで、再度ブルージュ観光をした。写真は主に2度目のものである。
私のホームページに旅行記多数あり。
『第二の人生を豊かに』
http://www.e-funahashi.jp/
(新刊『夢の豪華客船クルーズの旅
ー大衆レジャーとなった世界の船旅ー』案内あり)
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ブリュッセル中央駅(写真)からブルージュ方面の電車は多数出ている。しかし、「ブルージュ行き」とはどこにも書いていない。駅員や乗客に聞きながら「オステンド」行きの列車に乗り込む。オステンドは北海に面したビーチリゾートで海水欲客が多い。
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客車内は若いグループが多く、ノリノリの雰囲気である。こちらも楽しくなってくる。1時間でブルージュ駅(写真)に到着。今日は徒歩で市内を巡る。
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ブルージュ駅前を北に歩くとすぐに深い緑におおわれた運河(写真)に出会う。ここを直進してサンド広場方面から市内中心に入る道もあるが、右折して運河に沿った小道を進んだほうがいい。
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緑の芝生と大きな木々の下の小道を歩くこと5分くらいで「愛の湖公園」(写真)に着く。いきなり絵葉書のような美しい風景に出会う。さすがブルージュ!
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愛の湖公園は中世ブルージュの内港だった所で、今では運河と水門で仕切られた湖となっている。その水門の先には運河クルーズの船(写真)がひっきりなしに行き来する。
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「ペギン会修道院」(写真)の中庭が美しい。この修道院の設立は1245年と古く世界遺産にも登録されている。「フランドル地方のペギン会修道院群」(1988年)
現在は15世紀そのままの修道服を身につけたベネディクト派の修道女たちが暮らしているという。 -
ペギン会修道院前の小さな橋を渡ったふもとにお洒落なカフェ(写真)があったので早速コーヒータイムにする。
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不思議な事に、道行く観光客が我々の席の前で立ち止まり、何やら上の方を見て写真を撮っている。屋根の出窓からサングラスをかけた修道女?(写真)が花束を持って我々を出迎えている。
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このカフェの先に馬の水飲場(写真)があり多数の観光用馬車が休んでいる。
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ベルギーはダイヤモンド産業の世界的な中心地で、ダイヤモンドの研磨技術はブルージュの金細工師が発明したという。
写真右:「ダイヤモンド博物館」
写真左:日本料理レストラン「たぬき」(オーナーは日本で修業したベルギー人) -
5分ほど幅の広い「マリア通り」を北に進むと「聖母教会」(写真)に至る。13〜15世紀に造られた教会で尖塔の高さは122mもある。
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聖母教会(写真)は何度も改修が加えられ見る角度によって印象が違う。残念ながら内部は大規模な修復中である。
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聖母教会から北西に伸びる運河沿いの道(写真)に街路樹が整然と植えられ、週末には骨董市が開かれる。
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この街路樹が終わるあたりの対岸に白亜のホテル「オランジェリ」(写真右)があり、ホテルの正面が運河巡りのボート乗り場になっている。
http://www.hotelorangerie.be/hotel-orangerie_brugge_photos.asp?taal=jp -
ホテル「オランジェリ」の運河に面した部屋に宿泊して一日中運河を眺めながら過ごしてみては…?ホテルのロケーションは抜群でホテル横の橋(写真)を直進すれば「マルクト広場」である。
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この橋の反対側の眺め(写真)も捨てがたい。運河にはひっきりなしにボートが行き交い、湖岸の道を多くの観光客がそぞろ歩きをする。
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運河が左に折れ曲がっている辺りも絵になる。中世ヨーロッパの古城を思わせる尖塔の建物の中に真新しいホテルが建つ。
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ここで運河と古い建物を見ていると過去にタイムスリップしてしまう。以前、友人が送ってくれた絵葉書に「ブルージュの風が吹いています…」と書かれていた。今日は7月31日、日本では真夏日であるが、ここブルージュには爽やかな高原の風が吹いている。
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ヨーロッパの古い街並みが好きな妻は終始ルンルン気分で歩く。小さな広場(写真)にはお洒落なレストランがオープンし、つい休みたくなる。「コーヒータイムを」という私の提案に妻はあっさり「No,thank you」と言って先に行く。
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広場の一角にテントで店を構える画家(写真)は終始無言で絵を描いている。作品は実に美しくつい買いたくなる。しかし、我が家に飾る場所はない。
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いよいよブルージュの中心に入る。まずは「ブルグ広場」である。写真正面は「市庁舎」で3本の尖塔と外壁に施された装飾が素晴らしい。1376年から1420年の建造。写真左の黄金の建物は「公文書館」で1537年の完成。
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ブルグ広場の周囲には多数のレストラン(写真)が軒を連ねている。写真正面の小道を入ればブルージュの中心「マルクト広場」に行き着く。ブルグ広場ではしばしばコンサートが開かれる。
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やってきました、ブルージュの中心「マルクト広場」。その中央に「鐘楼」(写真)がそびえ立つ。鐘楼の高さは83mあり、塔の展望台までは366段の石のらせん階段で上ることができる。
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マルクト広場の周囲には美しい建物が並んでいる。中でも魅力的なのが白壁の「州庁舎」(写真中央)である。
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マルクト広場の北側と西側(写真)には切妻屋根のレストラン、カフェ、土産物屋、銀行等が建ち並んでいる。
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特にマルクト広場の北側(写真)はレストラン街となっており、昼時には多くの観光客が集う。ここのテラス席からは鐘楼が目の前に見える。
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また、マルクト広場の西側のレストラン(写真)からは州庁舎が目の前である。いづれにしても夏のバカンスを楽しもうと大勢の旅行者がここマルクト広場に集まっている。
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我々もマルクト広場に面するレストランのテラス席でランチタイムにする。2人ともやや疲れがあるので、大事をとって軽めのメニューにする。トマトのクリームスープ+パン2個(5.6ユーロ)。濃厚なトマトスープで抜群にうまい。フランスパンもGood.
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ランチタイムであるが終日「オムレツ(ハム、チーズ)」(写真:12ユーロ)がある。これもうまい。パンをお代わりし、最後にカプチーノ(3.5ユーロ)を追加注文してランチを終える。合計3000円くらい。高〜い!
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食後のお昼寝にいい場所を見つけた。聖母教会からダイヤモンド博物館にもどる道(マリア通り)の途中、小さな路地を運河方面に入ると芝生の綺麗な空き地(写真)に至る。ここの芝生に寝転がって30分くらい昼寝をする。実に気持ち良く、これで2人とも元気回復である。
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マルクト広場の鐘楼に上ってみる。入場料8ユーロ(1120円)を払い、長いらせん階段(366段)を上る。上に行くほど階段は狭くなり、息が切れる。
注:エレベーターはない
写真:北西(ブルグ広場)方面 -
自分の足で上るには結構時間と労力がかかるが、展望台からの眺めは素晴らしい。ブルージュの街とフランドル平原の絶景が見渡せる。
写真:ブルージュの運河 -
真下に先ほど食事をしたマルクト広場のレストラン(写真)が見える。
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ブルージュに来て「運河クルーズ」は外せない。クルーズ乗り場は多数あり、どこで乗ってもルートは同じである。我々はブルグ広場に近いクルーズ乗り場から乗船する。1人7.6ユーロ(1064円)
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所要時間は約30分、運河沿いにボートの中から昔ながらの邸宅を見学する。古い建物の壁に年代(写真:1614)が書かれている。何と400年前の建物である。徳川家康が生きていた時代の建物だ。
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次々と古い建物(写真)が現れ中世の時代にタイムスリップする。
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実は12〜13世紀に繁栄したブルージュは15世紀になると急速に衰退していく。
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これは戦争ではなく、ブルージュと北海を結ぶ水路が沈泥のため浅くなり、商船が出入りできなくなってしまったからである。
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水路を絶たれたブルージュは商業都市としの機能を喪失し急速に衰退していった。
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歴史の舞台から降りたブルージュは、まさにそのおかげで中世の景観をそのまま現代に残してくれた。
写真:聖アンナ教会 -
そんな貴重な古都を運河クルーズに乗って周遊する。ヨーロッパの歴史好きな人にとってはたまらなく魅了的な場所である。
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運河クルーズで周遊する場所は限られている。また、ボートは意外と速く、あっという間(約30分)に終わってしまう。
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妻が「運河沿いの道を歩きたい」と言うので、クルーズ終了後、再び市内散策をはじめる。ボートが来ない外周路に向かう道を歩いていくと素晴らしい運河の景色(写真)に出会った。
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この運河はブルージュ市内を取り囲む外側の大きな運河に続く水路で、商船のためのハネ橋(写真)もある。
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ボートも観光客もいない実に静かなブルージュ!夏の青空と白い雲が運河の水面に映る。ここでは時間が止まっている。
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運河沿いに大きな建物「長老派神学校」(写真)があったので、敷地内に入ってみる。少々歩き疲れたので木陰で休む。青々とした芝生に寝転がって目を閉じたら寝込んでしまった。
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ブルージュの外周に大きな運河が走っており、その周囲は遊歩道・自転車道(写真)になっている。
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運河に沿って広い緑地帯(写真)も作られ、サイクリング・ツアーの一団(写真)が集う。ブルージュ市内は広くはないが徒歩だけで全部回るには大変だ。よって自転車が威力を発揮する。
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この運河沿いに風車が数基建っている。17世紀には城壁に沿って30基の風車があったという。聖ヤンハイス風車(写真:1770年建設)の内部に入ってみる。(有料:2ユーロ)係員が風向きによって風車の方向を(人力で)変え、常に羽が回転するように設計されている。
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ボンヌ・シェール風車(写真)は1888年東フランドルのオルスヌで建てられた風車で1911年にブルージュに移された。
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ブルージュは卵型の運河で囲まれており、町と外部を結ぶ橋には城門が造られた。町の西側のゲントの門(写真)がその威容を誇っている。
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オランダにしてもベルギーにしても北海と内陸を結ぶ水路をいかに確保するかが国家戦略上の重要課題だったのであろう。堤防に林立する風車は水路の水の汲み出しのための最新テクノロジーだったのでは?
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ブルージュ観光の最後は運河ツアーのボートが行き来する華やかな場所のレストランに入りティータイムにする。運河に面したテラス席に座り、さて何を注文するか?
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ここはベルギー、やはり「ワッフル」にしよう。トッピングに「生クリームとチョコレート」、そしてカプチーノを注文する。限りなく甘いワッフルを食べながら世界遺産「ブルージュ」観光を終える。妻の顔は満足感でいっぱいである。明日はルクセンブルクに移動する。
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