2014/03/14 - 2014/03/16
138位(同エリア871件中)
紅い翼さん
(思いがけず)早春の相模路をぶらりゆく旅。
幕山のふもとに広がる「湯河原梅林」での観梅を終えた後、万葉の里・湯河原温泉へ向かいます。。。
神奈川県の西端に位置する湯河原温泉は、かの『万葉集』にもその情景が詠まれたというくらいにその歴史が古く、また明治以降も多くの文人墨客が滞在し、今もその閑雅な雰囲気が残る温泉街です。
まずは湯河原駅近くの歴史ある寺社を巡り、1年中変わらぬ水量を誇る滝を眺め、木々の合間にこの地ゆかりの文学者の作品を紹介した小径を歩き、そして最後に滔々と湧き出る湯に浸かり……。
これぞ王道の温泉街の旅・「湯河原温泉そぞろ歩き」となりました♪
【旅の行程】
・湯河原駅 ~ 城願寺 ~ 五所神社 ~ 不動滝 ~ こごめの湯 ~ 万葉公園 ~ 独歩の湯 ~ 湯河原温泉 源泉かけ流しの宿 湯楽(泊)
【(思いがけず)早春の相模路をぶらりゆく旅】
・旅行記その1~4,000本の梅花が春を告げる…「2014 湯河原梅林・梅の宴」へ~
http://4travel.jp/travelogue/10867509
・旅行記その3~関東の覇者・北条氏5代の居城 小田原城登城記~
http://4travel.jp/travelogue/10883874
【温泉街そぞろ歩き】
・雲翳の妙高山と赤倉温泉街そぞろ歩き(新潟県妙高市)
http://4travel.jp/travelogue/10706639
・渓谷美に恵まれた地・水上温泉そぞろ歩き(群馬県利根郡みなかみ町)
http://4travel.jp/travelogue/10695302
・日本三名泉のひとつ・草津温泉そぞろ歩き(群馬県吾妻郡草津町)
http://4travel.jp/travelogue/10761681
・ダムに沈みゆく幻の温泉街・川原湯温泉そぞろ歩き(群馬県吾妻郡長野原町)
http://4travel.jp/travelogue/10763120
・深緑に包まれた河鹿橋と上州の名湯・伊香保温泉そぞろ歩き(群馬県渋川市)
http://4travel.jp/travelogue/10814353
・修善寺温泉そぞろ歩き(静岡県伊豆市)
http://4travel.jp/travelogue/10604700
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.0
- 交通
- 3.5
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
<ここから旅行記その1(http://4travel.jp/travelogue/10867509)の続きになります。>
〔 湯河原駅 〕
「湯河原梅林」からバスで「湯河原駅」の前まで移動してきました。
ここからは、湯河原町内に点在するスポットを巡りつつ、湯河原温泉までそぞろ歩きとまいりましょう☆
ちなみに駅前に建つこちらの銅像は、平安時代末期にこの地で挙兵した源頼朝公と行動をともにしたこの地の武士・土肥次郎実平だそうです。湯河原駅 駅
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〔 城願寺 〕
駅から東に向かい、JR東海道本線の線路の下をくぐった少し先に、銅像の土肥実平をはじめとする土肥一族の菩提寺でもある「城願寺」があります。城願寺 寺・神社・教会
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(城願寺の風景①)
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参道を進んでゆくと、見事な巨木に目を奪われます!
樹高約20メートル・推定樹齢約800年のビャクシン(イブキ)の樹で、国の天然記念物に指定されているそうです。 -
幹の捻じれ方なんかを見上げてみると、800年もの長きにわたり生きているというものすごい生命力を感じますね〜。
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(城願寺の風景②)
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イチオシ
(1つ上の写真の)御本堂とともに、ビャクシンの樹のとなりにあるのが、石橋山の戦いで源頼朝公と共に逃げのびた頼朝七騎が祀られているという「七騎堂」です。
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お寺は山裾の高台にあるので、遠く相模湾を見渡せます♪
あと、境内には土肥一族の墓所もあるそうですが、パッと周りを見回したところちょっとなさげ。。。
まあ、お墓を探して境内を歩いていくのも何だか無粋なので、そろそろ次へ移動しましょう。 -
「城願寺」を後にして、湯河原駅の北側をてくてく歩いていると、あの先に見えるのは……桜?
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けっこう満開に近いですけど、桜ですよね〜。
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湯河原が温暖なところなのでもう咲き出しているのか、単にこの桜の樹がせっかちなのか(苦笑)。
でもありがたいことに、沖縄に住んでいるので、もしかしたら今年これが最後の観桜になるかも……(さてどうしようかな)。 -
〔 五所神社 〕
湯河原駅を越えてさらに西側へ進んで東海道新幹線の高架橋の下をくぐると、神社の鳥居が見えてきました。
この「五所神社」は、約1300年前にこの土肥郷が開拓された際、その総鎮守として創建されたと伝わるとっても由緒ある神社です。五所神社 寺・神社・教会
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(五所神社の風景①)
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神社の境内に屹立するのが、その樹高約36メートル・推定樹齢約600年のクスノキの樹です!
先ほどの城願寺のビャクシンにも負けずとも劣らない立派な樹ですね〜。 -
こちらがご社殿。
(先ほども出てきた)土肥実平は、源頼朝公が挙兵した際に味方につき、合戦前にこの神社の社殿の前で戦勝祈願を行ったと伝わっているそうです。
こうして訪れてみると、湯河原の歴史はけっこう源頼朝つながりが多いですね。
・緑溢れる中伊豆縦断小旅行【1】〜韮山周辺に点在する歴史の足跡を巡る〜(頼朝配流の地・蛭ヶ小島)
http://4travel.jp/travelogue/10603639 -
道路をはさんだ神社の向かいには、こちらも樹齢が800年超と伝わる「明神の楠」がどっしりと構えています。
これで今日3本目の巨木に出会うことができました☆ -
こんな感じで2つの社寺を廻ったところで、ここからいよいよ湯河原温泉へ向かいます。
ここから歩くのはさすがにちと難儀なので、五所神社前のバス停から路線バスで移動しましょう。 -
〔 不動滝 〕
温泉街にゆく前に1か所だけ寄り道を。
奥湯河原行きの路線バスに乗り、温泉街を抜けて不動滝バス停までやってきました。不動滝 自然・景勝地
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この「不動滝」は湯河原を流れる藤木川にそそぐ滝で、明治の文豪・夏目漱石の未完の絶筆『明暗』にも登場するという、湯河原を代表する滝です。
この周りの雰囲気からすると、絵的には新緑の季節に一段と映える感じかな。 -
滝の落差は約15メートルの直瀑で、滝壺のそばに不動明王をお祀りしていることから名づけられたのだとか。
この時期でも水量もあって流れが綺麗ですね〜。 -
イチオシ
(不動滝の風景①)
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滝の左手にその不動明王をお祀りするお堂がありましたが、石積みの道が危険なのか、立入禁止になっていました。
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その代わりといってはなんですが、滝の右手側にある大黒天をお祀りしているお堂へは行けました。
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(不動滝の風景②)
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ではでは、ここ不動滝から湯河原温泉の中心街を目指し、川沿いの道をぷらぷら歩いてゆきましょう♪
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「だるま滝」と名付けられた小さな滝も。
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お…いつの間にか旅館が立ち並ぶ一帯に出ましたね。
バス停でいうと「公園入口」あたりになります。
ここから川を渡り急な坂道を上がってゆくと…。 -
(湯河原温泉の風景①)
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〔 こごめの湯 〕
日帰り温泉施設「こごめの湯」に到着。
午前中も梅林を歩き回りましたし、温泉街に来たらまずは入浴しないと〜〜ということで、まずはこちらへ☆
こちらは大浴場と露天風呂を備えた日帰り温泉施設で、通常入浴料1,000円のところ、湯河原梅林の入場券を持っていたので800円で利用できました。
それではしばし失礼をば………。
※詳細はこちら(http://kogomenoyu.com/)でどうぞ。こごめの湯 温泉
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〔 万葉公園 〕
湯河原温泉のなめらか〜なお湯を満喫したところで、ほてった体を冷ますべく、隣接する「万葉公園」のゆっくり散策してゆきましょう♪
地図を見ても分かるように、横長な公園になっています。 -
まず公園の真ん中に鎮座する「熊野神社」へ。
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イチオシ
さすが湯河原温泉のお湯を守る神社だけあって、手水まで温泉の源泉が使われています!
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小川沿いの遊歩道に沿って、さらに公園の奥へ進んでゆきます。
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(湯河原温泉の風景②)
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その一角に、明治時代の小説家で、ここ湯河原を舞台にした作品も残している「国木田独歩の碑」もありました。
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〔 独歩の湯 〕
公園の1番奥には、これまた湯河原温泉のお湯を引いた足湯施設「独歩の湯」があります。
ちょっとのぞいてみたのですが…有料(300円)なんですね。。。
う〜ん。
まあさっき日帰り温泉に入ってきたので、ここはパスしますか。独歩の湯 温泉
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足湯で有料ってけっこう珍しいと思いますけど、たしかにその分広いしいろいろと趣向を凝らしたレイアウトのようで、けっこう賑わっていました。
たしかに気軽に温泉を楽しむ分にはもってこいですしね。 -
(湯河原温泉の風景③)
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イチオシ
帰り道はこの「文学の小径」を抜けていきましょう♪
ここ湯河原は古くから文豪たちに愛された地で、緑に包まれた小径沿いにそのゆかりの作品が紹介されています。 -
天気もすっかり回復してくれて、早春の木洩れ日を浴びながら歩くのはとっても気持ちいいですね〜。
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(湯河原温泉の風景④)
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ちょっと公園内を流れる小川のそばまで降りてみましょう☆
耳に聞こえてくるのは小川のせせらぎのみ…。
この閑雅な光景も、温泉と並んでこの湯河原の魅力なのでしょう。 -
イチオシ
小川の流れをスローシャッターで1枚パチリ。
新緑の季節だともっと周りの緑が鮮やかで良いのかな? -
小川沿いにはいくつかの名もなき小さな滝の姿もあります〜。
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イチオシ
(湯河原温泉の風景⑤)
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(湯河原温泉の風景⑥)
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そして、「万葉の歌碑」がある遊歩道の出口まで歩いてきました。
「足柄の 土肥の河内に いづる湯の 世にもたよらに 子ろが言はなくに」
という日本最古の和歌集『万葉集』に載っている歌は、まさにこの湯河原温泉を詠ったものだそうで、温泉地としての発祥が万葉集の時代にまでさかのぼることになるんですね〜。 -
〔 湯河原温泉 源泉かけ流しの宿 湯楽 〕
温泉街の見どころをざくっとひと回りしてきたので、このくらいで今日の宿である「湯河原温泉 源泉かけ流しの宿 湯楽」へ。
朝からいろいろ歩き回っていたし、温泉でゆっくりすることも旅の目的なので、時間はまだ15時半くらいとちょっと早めですが、このあたりでチェックインしちゃいます。湯河原温泉 源泉かけ流しの宿 オーベルジュ湯楽 宿・ホテル
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部屋から眺める相模路の閑静な温泉街を包む山並み。
沖縄から飛行機で移動してきて、東京で何やかんや仕事をして、ここ湯河原の自然の中を歩き回ってと、ここ数日バタバタしてましたので、ここから後はゆっくりこのお宿でくつろぐことにしましょう……。 -
〔 おまけ 〕
………普段であればこのあたりで旅行記も終わるところですが、ここからはちょっとおまけ的に、「湯河原温泉 源泉かけ流しの宿 湯楽」でのステイ内容をご紹介しましょう☆
宿にチェックインしてしばし休憩したのち、今回のプランに貸切露天風呂(50分)が付いていたので、さっそく露天風呂へ♪ -
廊下から中庭?を抜けてゆくと黒い木造の建物があり、その中にはモチロン……。
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20畳ほどの露天風呂に、湯河原の源泉100%の掛け流しお湯が!
ちなみに、露店風呂のとなりにはシャンプー等が備えられたシャワールームもあり、また脱衣所にはタオルや飲料水まで置かれていて準備は万全でした。 -
(湯河原温泉・ホテルステイ①)
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イチオシ
早春の陽射しが差し込む露天風呂にしばし身をゆだねます。。。
なめらか〜なお湯につかっていると、日々の疲れ(ストレス?)も吹き飛びますね〜。 -
(湯河原温泉・ホテルステイ②)
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露天風呂の次はお食事♪
さっそくオシャレな感じの食事処へ。 -
(湯河原温泉・ホテルステイ③)
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宿名を「オーベルジュ(宿泊設備を備えたレストラン)」としているだけあって、普通の旅館と違い、和食とイタリアンを融合させた創作料理をいただけるとのこと。
ではでは、地元の相模湾で捕れた地魚のお刺身と赤ワインでお料理スタート☆ -
(雑食で味のワカラナイ私が料理を紹介するのもミスマッチなのですっ飛ばし)最後はデザートで締めましょう。
スイーツが何だったかは……ちと酔っていて覚えてません。。。 -
食事を終え部屋への帰りに、ふと「湯楽文庫」との看板を見つけたので中へ入ってみましょう。
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こちらのライブラリー「湯楽文庫」には、湯河原にちなんだ貴重な書籍などが置かれていて、宿泊者であれば自由に利用することができます。
-
(湯河原温泉・ホテルステイ④)
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1度部屋に戻り持ってきたのが、夏目漱石の未完の絶筆『明暗』。
旅に出るときにはいつも1冊だけ本を持っていくことにしていて、今回はこの作品が湯河原で執筆されたと聞いてセレクトしてみました。
ではしばし、明治の文豪が描き出す世界へ……こうして湯河原の夜は更けてゆきました。。。
<この続きは旅行記その3(http://4travel.jp/travelogue/10883874)で>
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この旅行記へのコメント (4)
-
- なつ0905さん 2014/05/18 21:36:59
- 湯河原ってなかなか雰囲気良いですねー
- 紅い翼さま
こんばんは〜
ご無沙汰しております。なつ0905です。
私、湯河原って行ったことがないのですが、紅い翼さんの旅行記を読んでいると、、お一人様でお散歩なんかしながらのーーんびり過ごすのに良さそうだなぁ。わさわさして無さそうだし♪
湯河原ってなかなか雰囲気良いんですねー
最近ちょっとご無沙汰気味のお一人様旅の次回は湯河原なんてどうだろうか。紅い翼さんの旅行記はそんなことを考えるきっかけをくださいました。ふふ(^^)どうもありがとうございまーす。
- 紅い翼さん からの返信 2014/05/19 23:41:30
- RE: 湯河原ってなかなか雰囲気良いですねー
- なつ0905さま
どうもこんばんは〜。
こちらこそご無沙汰しております。
> 私、湯河原って行ったことがないのですが、紅い翼さんの旅行記を読んでいると、、お一人様でお散歩なんかしながらのーーんびり過ごすのに良さそうだなぁ。わさわさして無さそうだし♪
ですね〜。わさわさしてないと思いますよ(笑)
あのあたりだと、やっぱり箱根が有名な観光地になりますので、まずはそっちに人が流れるのでしょうか。
また、湯河原温泉はとても歴史の古い温泉地のためか、(場違いに)派手な観光スポットもありませんし、とても落ち着いた雰囲気でした♪
もちろん、温泉のお湯はとても良い感じでした。
> 最近ちょっとご無沙汰気味のお一人様旅の次回は湯河原なんてどうだろうか。紅い翼さんの旅行記はそんなことを考えるきっかけをくださいました。ふふ(^^)どうもありがとうございまーす。
おお〜これは楽しみデス。
ステキな宿もいくつかありそうでしたので、湯河原の旅行記お待ちしてます。
紅い翼
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- 旅猫さん 2014/05/06 09:18:07
- ビャクシンの大木!
- 紅い翼さん、こんにちは。
ビャクシンの大木、素晴らしいですね!
樹齢を感じさせる幹の捻じれが圧巻です。
そして、五所神社のクスノキも。
クスノキは、大木が多いですよね。
熱海の来宮神社のも大きいですからね。
明神の楠は精霊が宿っていそうな雰囲気がありますね。
根元の膨らみ方は、尋常じゃないですね。
抱き付きたい(笑)
湯河原駅の近くに、こんなに大木があったとは。
それに、頼朝所縁の場所なのですね。
歴史好き、巨木好きの私にはうれしい場所だな。
湯河原温泉には一度だけ行ったことがります。
不動滝は行かなかったな。
こごめの湯には入りましたよ。
手水が温泉!
別所温泉の北向観音もそうだったな。
宿からの眺めも長閑で、いかにも山間の温泉街と言った風情。
のんびりできそうですね。
旅猫
- 紅い翼さん からの返信 2014/05/09 00:19:14
- RE: ビャクシンの大木!
- 旅猫さま
どうもこんばんは。
何と樹に抱き付きたくなるくらいの「巨木好き」だったのですね(笑)
そういわれてみれば、旅猫さまの旅行記によく巨木が登場するような。。。
かくいう私も実はけっこう好きで、大きな樹を見上げてみると、あの圧倒的な生命力にただただ圧倒されてしまう感じがいいですし、やっぱり歴史のある社寺にはよく巨木が残っているので、旅行先でもよく出会う機会があります。
熱海の来宮神社も行きましたけど、あそこのご神木もとても立派でしたね。
最初は久しぶりに箱根にしようかとも思ったのですが、ちょうどいい感じの宿も空いていたので、今回は落ち着いた雰囲気の湯河原温泉にしてみました。
箱根と違って、有名な観光スポットが無い分、のんびり過ごすことができました。
P.S
このゴールデンウイークに高野山へ行ってきました♪
おかげさまで「天空号」にも乗れましたし、笹巻あんぷも食べましたよ〜。
紅い翼
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