2013/08/22 - 2013/08/27
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jsbachさん
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8/26
6時15分、ユジノサハリンスク着。イワンさんは途中駅で降り、車室にはパンツ男と巨大な鞄の持ち主の中年男だけだが、起きてそそくさと身支度をしているうちに到着してしまったので、眼を合わせることも会話することもなかった。
雨が降ったらしく、駅前には巨大な水たまりができている。空は曇って少し肌寒い。雨が降って、少し秋が近づいたのかも知れない。
こんな時間だが、ふたたびホテル・モネロンに厄介になる。とりあえずはベッドで少し休むことにする。行きと違って帰りの列車の寝台はやや古い車両だったせいかよく揺れてあまりよく眠れなかったのだ。
9時過ぎ、ようやく起き出して、まずは朝食にする。駅に隣接したホテルの1階にファストフード店がある。150ルーブルのミニセットなるものを注文する。ハンバーガーとポテト、紅茶で量的にも質的にも日本のハンバーガーショップと大差ない。
今日はユジノサハリンスク随一のショッピングモールに行って見ようと思う。空港近くの郊外にあるので、行くにはマルシュルートカと呼ばれている小型バスに乗る。
一般にサハリンの物価水準は日本と大差ないかむしろ高かったりするが、公共料金については非常に安い。ユジノサハリンスクのマルシュルートカは一乗車15ルーブル、日本円で50円ちょっとである。頻繁に走っているので便がいい。問題は路線図というものが存在せず、バス停には時刻表はおろかバス停名すら書いていないことである。ただ、一応バス停名が存在することは、車両に記された経由地と行先の札や車内の停留所一覧を見れば分かる。あくまで地元の人がわかればいいという感覚なのだろうか。
やって来たマルシュルートカはシティ・モール行きとある。ここが私の行ってみたいショッピングモールである。車内は10人ちょっとが座れるだけである。
郊外の片道2〜3車線ありそうな幹線道路沿いにシティ・モールはあった。外観からして日本のショッピングモールと同じようなものである。表の巨大な広告に「道北物産展」とある。
内部は吹き抜けの広場を中心に1階はセレクトショップやスーパー、自動車のショールームなど、2階はファッション、3階は映画館、フードコートと子ども向けフロア、4階は家具やその他のショップ、5階はゲームセンター、6階はキッチン家具のショールームとなっている。そういえばオリガさんが言っていたが、シティ・モールは若者に人気のデートスポットであり、ファミリーが子供の誕生日に終日訪れる場所でもあるのだそうだ。船橋のららぽーとが千葉の高校生たちのデートスポットだったという友人の話を思い出す。
さて、内部はなかなか興味深い。まずは1階のセレクトショップ。ロクシタンのショップのとなりにあったのはロイズのチョコレートショップである。まさか北海道以外でお目にかかるとは。
3階のフードコートには「ラーメン一番」なるお店がある。これは立ち寄るべきだろう。250ルーブル也の塩ラーメンをオーダーする。レシートに番号が付されていて、出来上がるとカウンターの上にある電光掲示板で表示されるのまで日本と変わらない。やがて出来上がった塩ラーメンは、麺がややパスタ的なのを除けば日本の塩ラーメンと変わらないものだった。当然のように割り箸で供され、見てみるとロシア人の客も箸をつかって食べている。
5階のゲームセンターを覗いてみる。夏休みのせいか平日の昼下がりなのにけっこう子どもが多い。レースゲームのいくつかは日本語でメーカー名が記載されているし、画面も日本語のままである。
6階のキッチン家具のショールームを見る限り、サハリンのキッチンでは電熱ヒーターが主流のようである。10種類くらい展示してあったうち、ガスコンロ式は2つだけで、そのうちひとつは電熱ヒーター併用だった。すべてのキッチンに標準装備されていたのはオーブンで、逆に食洗機内蔵型は一つもない。そういえばシンクも日本に比べて小さめである。
オリガさんから聞いたとおり、サハリンが好景気だというのは本当らしい。そうでなければこのような施設ができることもないだろうし、平日の昼間から少なからぬ客が訪れるということもないだろう。
市内に戻って、風車のマークのチェーン店らしいカフェで一休みする。店内はケーキやコーヒーを楽しむ女性客で満ち溢れている。一休みした後、ふたたびマルシュルートカに乗る。今度は日本人墓地に向かう。町外れのサハリン各地の街の紋章に飾られたオベリスクのある広場の近くに墓地がある。日本と違い、こちらの墓地はうっそうと茂る林の中に墓がある。それぞれの墓所はフェンスで囲われていて、中には墓石のほかにベンチとテーブルを設えたものもある。墓参の際には、墓の主と飲食を共にしようという趣旨なのだろうか。
日本人墓地は少し奥まったところにあった。周囲は韓国・朝鮮系の人々のお墓が多い。日本人墓地は広く囲ったなかに大きな石碑がたっている。いささか厳粛な気分でお参りを済ませた帰り際、日本人墓地の前で工事をしていた人が話しかけてきた。そもそも日本人墓地の石碑がなんなのかよく分かっていない様子だったので、ガイドブックを示すと納得したようだった。何人の墓なのかというので、たくさんの人のだと答えると、これも納得したようである。日も暮れてきたので、ホテルに戻る。
8/27
ロビーにドライバーがやってきてピックアップされる。今日は日本に帰る日である。小一時間かけてコルサコフに到着する。到着時と違い、人がばらばらとやってくるので出国審査はごくスムーズである。それを差し引いても乗客が少ない。こんな状況で果たしてこの航路は維持できるのだろうか。結局乗船したのはバス2台分、おそらく100人にも満たない人数である。
行きと違い、少しばかり波があるらしく揺れを感じる。デッキに出て遠ざかるコルサコフの街や港を眺める。到着した時ははるばるやってきたという感慨があったが、北サハリンまで行ってしまった今となっては、ノグリキやアレクサンドロフスクに比べれば風が暖かいなあと感じるくらいである。船には明らかに日本人よりロシア人が多い。飛行機より安いフェリーで稚内に渡り、稚内や旭川、札幌で買い物を楽しむというのがサハリンのロシア人の娯楽のひとつらしい。なるほど、日本に行く高揚感もあるのかも知れない。声高に話すロシア人たちの傍らで、私は飽かず遠ざかるサハリンの陸影を眺めていた。
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ユジノサハリンスクのマルシュルートカはこんな感じの小型バスです。
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空港近くにあるシティ・モール。
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道北物産展。結局館内のどこでやっているのか分かりませんでした…。
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まさかサハリンでこのロゴにお目にかかるとは!
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おもちゃ売り場。このあたりはロシア人の好みがよく表れています。
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フードコート。分かりにくいですが奥の黒い看板が「ラーメン一番」
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塩ラーメン250ルーブル也
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酸素バー発見。
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まるっきり日本の自販機発見。お値段は日本よりちょっと高め。
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5階ゲームセンター
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サハリンでの日本ブランドのビールといえば、アサヒなのだとか。
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バス停はこんな感じで停留所名も時刻表も路線図もありません。
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町外れの墓地の参道
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日本人墓地
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コルサコフを離れます。
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船には食堂がないので、乗船後にお弁当が渡されます。
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稚内に到着して最初にしたこと→海鮮丼を食すこと。
サハリンでは口にできない逸品でした。
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