2012/09/19 - 2012/09/19
1614位(同エリア7090件中)
クッキーさん
鎌倉を訪れる機会を得ました。さて、どこへ行こう?もちろん寺社をいくつか訪れるつもりでしたが、それだけでは物足りないし・・・
と云う訳で、ネットで調べたら、情報満載です。
鎌倉市民の、我が街への愛情が感じられます。
「鎌倉はご存じの通り三方が山に、南が海に遮られています。山で分断されていた街に出入りするために、鎌倉時代、山を削って道、切り通しが出来たわけです。化粧坂や、朝比奈峠、釈迦堂口など。今では生活のための道の役割を県道などに譲ってしまいましたが、鎌倉の歴史を感じる一番の場所ならば切り通しではないか、そんな感じがします。」 (吉田茂穗さん(鶴岡八幡宮宮司)My鎌倉より)
こんなコメントを見ると、訪れない訳にはいかない。ネットからダウンロードしたハイキング地図も持って、早速歩いてみました。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 高速・路線バス JRローカル 私鉄
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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都営浅草線、西馬込行き6:20発。
新橋で横須賀線、久里浜行きに乗り換え、7:43鎌倉着。
早朝行動のおかげで、田舎者の私には想像を絶するラッシュアワーに遭遇することなく、移動完了。
駅に着き、今日の天気が心配だったので、まずは朝比奈切通しを歩こうと、京急バスに乗り込みます。ところが、乗ってからすぐに雨が降り始め、十二所神社のバス停に着く頃には、かなりの雨。
でもここまで来たからには引き返すのも癪なので、傘をさして歩き始めます。
初めは普通の住宅街。ちょっと心配になって、通りかかった女性に尋ねると、この道で大丈夫、と言われたので安心して進みます。日本語だと楽です。
切岸状の崖岩が現れました。ここで道は大きく右へ曲がっていました。この辺りからいよいよ切通し道の様相を呈してきています。
朝比奈切通は鎌倉七切通の中でも、かっての切通し道のままの姿が一番長い距離残っているところです。この切通しは鎌倉の地勢と外部との連絡状況を示す貴重な史跡として昭和44年に国の史跡に指定されているそうです。 -
中世鎌倉は南には海・三方を山に囲まれ、鎌倉幕府は峰々には堅固な土塁や切岸を築き守られていました。鎌倉に入るには七口(ななくち)とよばれる七つの切通しを通るしかありません。
西から極楽寺坂・大仏坂・化粧坂・亀ヶ谷坂・巨福呂坂・朝夷奈・名越の七切通しが主要な往還路でした。
七口のうち昔の面影を残すのは朝夷奈切通しなのだとか。
朝比奈切通し入口の表示。 -
車止めを過ぎたすぐ右手に小さな滝がありました。雨のせいもあってか、水が勢いよく流れ落ちています。
三郎の滝。 -
滝のそばには「朝夷奈切通」の記念碑が建っています。「朝比奈」は「朝夷奈」とも書くようです。
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岩畳の道が続いています。両側にある崖や道の岩畳を見ていると、岩盤を削って造られたというのがよく分かります。
切り通しの土質は、しっかりとしまった砂層と粘土から出来ているので、実は掘り易く、切り通しそのものを作ることはそんなに難しいことではなかったそうです。 -
とはいっても、建機があったわけではないだろうし、人の力で道を切り開いていったのですから、やはり大仕事だったことでしょうね。
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菊池寛著作の「恩讐の彼方に」のモデルとなった実在の僧・禅海の話を思い出しました。
耶馬溪にあった交通の難所に、村人のために、青の洞門を開削した僧です。
青の洞門辺りは、火山礫や火山灰の凝灰岩、安山岩質だそうなので、もっと大変だったのかな? -
この雨の中、歩いているのは私一人・・・
と思ったら、向こうから一人歩いてきました。
出会ったのはこの人だけ。 -
雨は一向に止む気配はなく、石畳には雨水が小川のように流れるほど。
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これぞ切通し、っていう感じ。
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石地蔵が一体佇んでいます。
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右手の崖が大きくくり抜かれていて、その壁には等身大の仏像が彫られています。
この辺りが、朝比奈峠。 -
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この辺りが鎌倉市と横浜市の境になっている所。
晴れていれば、熊野神社へ行って、朝比奈バス停に出る予定だったのですが・・・ -
8:55。
杉木立の間の道は、まるで泥道。見るからに、苦難を予想させるものです。 -
古道の雰囲気も堪能したことですし、もう引き返すことにします。
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上って行くのは平気だったけれど、下りは注意しなくては滑りそうです。
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約1時間のハイキング。
晴れていさえすれば、森林浴を兼ねた気持ちの良いハイキングだったのに、ちょっぴり残念。 -
バス停の所の右手に見えた小さな橋から。
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バスを待つ間、十二所神社に立ち寄りました。
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9:40頃のバスに乗り、報国寺へ。
報国寺は、臨済宗建長寺派の寺院となり、山号は功臣山。開基は「足利家時(1260年〜1284年)」(別に上杉重兼の説もあり)となる足利氏ゆかりの寺となります。
さすが鎌倉、武士の街、臨済宗なんですね。
「山門」 -
報国寺は、孟宗の竹林で知られる寺で「竹の寺」と呼ばれています。
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「本堂」
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「報国寺の竹林」
竹の寺とも呼ばれるだけあって、2000本余りの孟宗竹の竹林は見事。 -
雨も止み、清々しい雰囲気の竹林。
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「休耕庵(茶席)」
竹林の奥には茶席が設けられています。 -
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「抹茶」は500円。
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抹茶を頂きながら、素敵な竹林を眺めながらの、心落ち着くひと時。
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素朴な露地のたたずまい。
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「足利一族の墓」
「足利家時」や「足利義久」等、足利氏一族の墓だそうです。 -
庭園。
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「鐘楼」
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きれいに手入れされた茅葺屋根。
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報国時を出て、鎌倉駅方面へ少し歩くと、通りを渡った向かい側に、十一面観音で有名な杉本寺があります。
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杉本寺は、鎌倉最古の寺。初の大僧正となった行基の開山。
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朱塗りの仁王様が左右に。
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正面には石段がありますが、苔むした石段を保護するため立ち入り禁止。
この女性を囲んで行われていた撮影会。
ちょっと便乗。 -
左側の別の石段を登ると、
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本堂 (観音堂) のある平場に出ます。
長い歴史を物語るような、茅葺き屋根の観音堂。 -
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萩は、しっとりとした美しさを見せています。
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苔むした鎌倉石の石段。
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この旅行記へのコメント (3)
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- くまゆさん 2013/02/24 17:03:48
- 雨の切り通し
- クッキーさん
今頃コメントしてもなんだかなーで、すみません。
私は鎌倉に住んでいたことがあるのですが、その頃は出無精であまり歩きませんでした。
朝比奈切り通しも行ったことがあるような、ないような…
クッキーさんの旅行記を読んで、なんて素敵なところでしょう! と改めて思いました。
雨だったのは残念ですけど、クッキーさんの写真を見ると雨に煙る切り通しの良さが伝わりますよ。
釈迦堂切り通しは、大好きでよく行きました。
よかったら今度チャレンジしてください。
それにしても、6:20の電車で出発とは、さすがです!
くまゆ
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- ちょんたさん 2012/11/04 09:23:16
- 雨の鎌倉、緑がきれいですね。
- クッキー様
初めまして、ちょんたと申します。
雨の鎌倉の様子、歩く方は大変だったでしょうが、その中をこの沢山の写真。
とても緑がきれいで、すがすがしい写真ばかりでした。
鎌倉は、私が子供のころから大学受験までピアノのレッスンに通っていた懐かしい場所です。が、行きも帰りも重い心を抱いて(笑)の往復でしたから、お寺などには寄った記憶がありません。
まして切通しなど・・。
でも、今度鎌倉に住む友人を誘って一緒に歩いてみたくなりました。
北欧の一人旅もなさったんですね。そちらも興味津々。またゆっくりお邪魔致します。
ちょんた
- クッキーさん からの返信 2012/11/19 12:08:34
- RE: 雨の鎌倉、緑がきれいですね。
- ちょんたさん、こんにちは。
雨の中の朝比奈切り通しは、歩くのも大変でしたが、写真を撮る方がもっと大変でした。でも、写真に残しておかないと、記憶はすぐに薄れてしまうんです。
ちょんたさんは、鎌倉がお近くのようですし、新緑の季節に是非訪れてみて下さい。
こんなことを書いていたら、また行きたくなってしまいましたよ。
首都圏に住んでいる人達が羨ましいです。
by クッキー
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