スリランカ １カ月の旅いざ出発 ⑨ ー キャンディで「ペラへラ祭り」を見る（最終編）

2012/07/28 - 2012/08/02

スリランカ旅行も最終地キャンディを残すのみ。キャンディでは「ぺラヘラ祭り」を見ることが第一の目的で、その他はあまり動きまわらずにホテルでのんびりすることにしました。

今年の「ぺラへラ祭り」は７月23日から８月１日までの10日間開催されました。百年以上も続く、仏教に基ずく伝統的な祭りで、100頭余りのきらびやかに飾り立てられたゾウやキャンディアン・ダンスを踊る人々、楽隊等が何時間もキャンディの街中を練り歩きます。この祭りは「アジア最大の祭り」と言われています。

「ペラヘラ祭り」のぺラへラとは「行列、行進」といった意味で、仏教徒だけでなくヒンズ―教徒も参加し、祭りの期間中はスリランカのみならず世界中から観光客が押し寄せます。そのためなかなかホテルの予約が取れなかったり、宿泊料が大幅に値上がりする等小生たちのような旅行者には大変です。

★★ 2006年に見たペラヘラ祭りの記録も併せてご覧ください。

「キャンディ・ペラヘラ祭りを見る」　
http://4travel.jp/traveler/srilanka/album/10092621/

エリア キャンディ(スリランカ)

キャンディでは２箇所のホテルに宿泊しました。ここは最初に泊ったホテルで、Nature Walk Resort という名前です。

ホテルでの朝食です。このホテルではビュフェではないのがよかったです。ビュフェだといろいろなものがあり、つい食べ過ぎてしまうので、このホテルのような朝食が小生の好みです。

最初にジュース（スイカ）と果物が出ました。果物は４種類、スイカ、バナナ、パイナップル、そしてパパイアです。これらの果物にはライム(真ん中にスライスしたものが見えますが、これがライムです）をかけて食べるとより一層美味しく食べることが出来ます。

次に出てきたものは、パン、玉子（オムレツをオ―ダー）、紅茶です。分量としはちょうど良いくらいで、紅茶は２杯飲み、これでもう十分でした。

ホテルは小高い丘の上にあり、周囲の景色が周りに広がり、朝と夕方美しい風景を堪能することが出来ます。

これはランでしょうか。ホテルの庭先に咲いていました。

２回目に宿泊した Swiss Residence というホテルです。市街地から少々離れていて街に出るには不便でしたが、静かな環境の中にあり、のんびり出来るホテルでした。

Swiss Residence のレストランです。このホテルでは、朝食と夕食はここでとる Half Board にしました。

ホテルから見たキャンディ近郊の風景です。

仏歯寺の前では仏に奉げる花が売られています。参拝者たちは皆このような花を求めて、寺に向かっています。

これはまだつぼみの状態のハスの花です。

売る段階でこのように大きく広げて、いくつかの花をまとめて売られています。

仏歯寺付近を歩いていたら、歩いている人たちがみんな右側の方を見ています。

この男性２人も何か変わったものでも発見したかのように右側の方を見ていますが、一体何なんでしょうか。彼らの視線を追って行くと・・・・・

それはこのゾウたちを見ていたのですね。スリランカと言えども日常的にゾウを見る機会はそんなに多くないでしょうから、このように珍しいのかもしれません。

一心不乱に餌を食べているこれらのゾウは、夜のペラへラ祭りに出るゾウです。昼間はこんな風にしているのですね。

ゾウがゾウ使いに体を洗ってもらついて、いかにも気持ちよさそうに目を細めていますね。

宿泊していたホテルでは、ちょうど結婚式があり、その様子を見学することが出来ました。スリランカの結婚式では、キャンディアン・ダンスが式の前に披露されて、彼らはそのダンサーたちです。

花嫁（中央）と左右の付き添いの女性たちが車を降りて、ホテルに入っ来ました。花嫁はかなり緊張しているようです。

結婚相手は軍人のようです。軍の関係者がたくさん詰めかけています。

キャンディ湖（人造湖）と市街地を見下ろすことが出来るビューポイントへ来てみました。左側赤茶色の屋根をした建物が仏歯寺です。

こちらが仏歯寺です。ペラヘラ祭りはここから出発します。祭りを見るのにこの日（8/30）は仏歯寺の前に来てみました。普通、祭りを見るには沿道で見るか、それとも観覧席で見るかの２つの選択があります。前者は無料、後者は有料で、祭りの最終日には今年は85USドルもしました。

ぺラヘラ（行列）が通る沿道の歩道にはもう昼ごろから地元の人々がビニールシートを敷いて場所取りをしています。太陽が照りつける炎天下で、7時間も8時間もじっと待っているのですね。感心しました。

祭りの開始時間は夜の7時過ぎですが、もう夕方から祭りの衣裳に着替えている参加者たちがいました。

参加者の中にはこれから着替えようとする前に腹ごしらえをする人々もいます。

すでに着替えを終えた参加者が写真に収まってくれました。

祭りが開始される２時間くらい前に人々が集まりだしました。それを目当てに様々な物売りが繰り出し、彼らに風船やらスナックやらビニールシート等を売っています。

仏歯寺前のキャンディ湖にも夜の帷が降り始め、すっかり暗くなりました。

仏歯寺はきれいにイルミネーションされて、美しく浮かび上がっています。ここから出発するパレードが楽しみです。

お寺の前の参道も美しく飾られています。普段はこんな風に飾られていません。ぺラヘラ祭りの時期だけです。

ペラヘラ祭りの最終日は満月の日に当たり、ちょうど祭りの場所から煌々と輝く月を見ることが出来ました。

この祭りは、エサラ月（７月〜８月）の新月から満月にいたる２週間ほどの行事で、そのため「エサラ・ペラヘラ」と言われることもあります。この２週間は「デーワーレペラへラ」、「タンバルぺラヘラ」、「ランドリーペラヘラ」の３つにそれぞれ５日間に区切られ、夜キャンディ市内を巡行します。しかしながら、市内を回り始めるのは「タンバルぺラヘラ」からで、徐々に規模が大きくなり、最後の晩に頂点に達します。翌日は「ディペラへラ」として昼間巡行し、すべてが終わります。

祭りが開始される前には仏歯寺の中ではセレモニーが行われていました。これから仏歯をカスケット（舎利容器）に収め、ラージャと呼ばれるゾウの背中に載せるところです。

祭りが開始されました。時間はもう8時半を過ぎていました。2時間以上も待ったでしょうか。これから3時間位は続くでしょう。

パトカーに先導されて先ず登場したのは「ムチ打ち」です。太いムチをたたきつけるようにして地面に打ちたたき、進んで行きます。彼らは祭りの先導役です。

小さな子供たちも登場して火の玉（ Fire Ball )を踊りながら回しています。うまく回さないと火が体に付いたり、着ているのもに付いたりして、大変危険です。

竹馬に乗って頭上に括りつけた火の玉を回しています。これまた大変危険です。

剣を持つ少年たちの登場です。

仏歯寺の前ではこれから出発しようとしている太鼓のグループが待機しています。こんなにたくさんの楽士たちが一団となって演奏するのは壮観でしょうね。

警察官があちこちに目を配りながら、警備に勤しんでいます。

チャルメラを吹いている老人です。独特の音色がたまりませんね。

タンバリンを10個も両手に、さらに口でくわえて、踊りながら移動しています。落とさないかと見ている方がひやひやですが、当人は落とすことなく前を通って行きました。

ウス・ダンスを踊っている踊り手ですが、彼は長年日本に住んでいて、キャンディアン・ダンスを教えています。毎年、祭りに参加するために帰国しています。

仏歯が収められているカスケットを乗せたラ―ジャと呼ばれるゾウが登場しました。

仏歯を載せたラ―ジャと呼ばれるゾウが街中を進んでいます。白い布がゾウの前に敷かれ、その上を歩いて行きます。このゾウが通ると、沿道の人々は立ち上がり、「サドゥー」、「サドゥー」と叫びながら手を合わせていました。

３時間余りの行列が終了しました。たくさんの人々が帰ろうとして沿道は溢れかえっています。小生たちは30分位待ってからホテルに戻りました。

今年のペラヘラ祭りも無事に終了しました。かって民族紛争があった時期は仏歯寺が破壊される等祭り自体の開催が危ぶまれることもありました。しかし、そのような時にも祭りは開催され、一度も途切れることなく続いてきました。ペラヘラ祭りは長年営々と続くスリランカの伝統行事であり、スリランカ人の誇りです。