年末年始中国之旅（１）家族11人揃って大阪南港から蘇州号で2泊3日の上海へのフェリークルーズ。

2008/12/26 - 2009/01/02

年末年始恒例の東京での家族集合を趣向を変えて、大阪に集合したあとに全員11名で大阪南港から蘇州号で上海に向かいました。北海道の次男家族5名は千歳空港が閉鎖になったために急遽函館→青森→八戸→仙台→東京（泊）、翌日ののぞみ１号で新大阪合流となりました。本当は前日に大阪で美味しい物を一緒に食べるはずだったのですが…。大阪南港からは瀬戸内海を通り関門海峡から長崎県の平戸沖を抜けて東シナ海をへて長江から黄浦江に入り上海に至ります。瀬戸内海のクルーズは以前にパンスターフェリーで釜山に行った折に経験していましたが、明石海峡大橋や瀬戸大橋の下を潜る体験を家族にもさせたいと思って選びました。また父親が車椅子なのも選択肢の一つでしたし、東京で集まれば母親が大変ですが、船での旅行では気楽に過ごせて良かったと思います。値段は高かったですが、両親用と全員が集まれるように予約した貴賓室も大正解で家族全員楽しい思い出ができました。

エリア 上海(中国)

• 旅行の満足度: 5.0
• 観光: 5.0
• ホテル: 4.5
• グルメ: 4.5
• ショッピング: 3.0
• 交通: 4.5

• 同行者: 家族旅行
• 一人あたり費用: 5万円 - 10万円
• 交通手段: 観光バス 船 タクシー
• 旅行の手配内容: 個別手配

今回は車椅子の父と母と一緒の旅なので、事前の準備が必要でした。当日の東京駅までの移動は事前にワゴンタクシーを予約しておいたので車椅子やキャリーバックも楽々詰め込めました。

タクシーで東京駅に到着した後も係員さんの誘導で予約しておいた車両まで楽々の移動でした。

今回の旅行はフェリーの予約が難しく約半年がかりの手配でした。希望していた蘇州号の2部屋の貴賓室は年末年始は2つの旅行会社に押えられており、ツアーに参加しないと使えない状態でした。最終的には希望される方がいらっしゃらなくてクルーズプラネットさんに現地別行動と言う形で手配していただけました。

新幹線もＪＴＢさんにお願いして希望時間と希望席（車椅子を置きやすい一番後の席）を予約いただけました。最終的には予約出来ましたがハンディキャップのある人間を個人で海外に連れていくのは大変だと思いました。特に日本では列車の夜y句は1か月前でないと出来ないので不便です。

東京駅で買い求めたお弁当と缶チューハイで乾杯です。この旅の3週間前に腎臓結石で1週間ほど入院して退院したばかりなのでボルタレンを持っての旅になりました。

この日は富士山が奇麗でした。妻の実家は富士宮なので新幹線の中から年末のご挨拶です。北海道の弟家族は先に大阪入りの予定でしたが、千歳空港閉鎖のために札幌から列車を乗り継いで東京に向かっています。東京駅でホテルを予約しておいて正解でした。ちなみに最終の新幹線で東京駅に着いたようです。

この日は新大阪まで移動して大阪で1泊して翌日のフェリーの乗船に備えます。

新大阪のホテルはＪＴＢの新幹線と宿泊のパックで駅前のラフォーレにしました。年末年始を跨いだ予約が出来て助かりました。値段も格安でホテル代金分が浮いた感じでした。タクシーで道頓堀に出て三男のお嫁さんのご両親と合流しました。こんな時でもなければ車椅子の父親を連れて来れないのでお会いできて良かったです。

グリコの看板の前で記念写真を撮っておきましょう。心斎橋そごうの仕事で大阪には3か月ほど滞在していたので懐かしい眺めです。

翌年の３月には閉鎖されると聞いたので極楽商店街に来ました。大人数でいろいろな物が食べられます。本当はここを一番楽しみにしていた北海道の姪っ子と甥っ子はこの時間ではまだ仙台にも着いていませんでした。

ここも事前にバリヤフリーを確認しておきましたが、風情のある階段を見て父親が歩きたいと言いだして大変でした。

思い思いにたこ焼きを食べたりお酒を飲んだり楽しめました。

一番喜んで楽しんでいたのは父だったので、少しは親孝行で来た気がします。

いろいろな物が食べ歩けてみんな大満足でした。

表に出るとくいだおれの看板がまだ残っていました。道頓堀を少し散歩してタクシーで新大阪まで戻りました。ホテルの宿泊に付いていたドリンク券で最上階のバーで水割りをいただきました。ここでも父がご機嫌なのが何よりです。スタッフの方も親切でとても気持ちの良いホテルでした。

早めに朝ご飯を食べて出発に備えます。

朝1番の新幹線で新大阪に到着する次男家族を駅まで迎えに行きました。前日の昼に札幌を出て、陸路を東京まで出て1泊して翌朝の新幹線で新大阪まで移動ですから疲れたと思います。

タクシー2台に分乗して大阪南港まで移動しました。このフェリーターミナルには釜山行きのパンスターフェリーでも利用しているので勝手は分かっています。

3男夫婦とも合流して出国手続きをします。

無事に蘇州号に乗船出来ました。大阪港からは段差無くフェリーに乗り込めますが、上海での下船は階段で降りることになるのが心配です。

蘇州号には2室の貴賓室があり、大きなベットルームと大きなリビングルームがあります。ここを両親の部屋にして、我々は4人部屋を2部屋押さえることにしていました。ところがこの貴賓室は2つのクルーズ会社が発売前に抑えていて年末年始のツアーに参加しないと予約が取れませんでした。

その旅行会社とかなり前から交渉して、11月頃に貴賓室を利用してツアーに参加する人がいない時点で譲っていただきました。形式的にはクルーズプラネット社にフェリーのチケットを手配してもらい、現地のホテルと観光は別手配にしていただきました。

落ち着いたところでデッキに出てみました。懐かしいフェリーターミナルの建物が見えました。

いまだに見に行けないフンドレット・ワッサーのデザインした清掃工場です。

幹事さん兼添乗員さん兼介護士さんはお疲れです。
ほっとしたところです。３人兄弟といってもそれぞれ家族がいるのでそちらが優先されて行動がバラバラです。背中の「諸行無常」が気持ちを物語っています。

釜山行きのパンスターフェリーも同じタイミングで停泊していました。

子供たちは24時間かけて札幌から大阪まで地べたを走って日本縦断してきました。これから船に乗って残りの日本をフェリーで横断です。

貴賓室のリビングは思っていたより広くこれなら全員集合しても大丈夫。冷蔵庫に持ってきたお酒やおつまみを入れておけます。DVDのデッキもあるので子供向けのアニメなんかも持ってきました。

全員集合の記念写真も残しておきましょう。結果的には家族全員が揃った旅はこれが最初で最後になりました。

嬉しい誤算は12月28日に上海に着いた後にそのまま上海の港に停泊しているので、不要な荷物は貴賓室に置いておいても良いと言われたことです。これで正月用のシャンパンとかは持って出る必要がなくなり、荷物も軽くなります。

続いて全員でデッキに出て記念写真を撮りました。このために大型の3脚まで持ってきました。

船内の最大の娯楽は卓球でした。言葉が通じなくても甥っ子もおばあちゃんも中国の家族連れと楽しく遊んでいます。

大阪と上海の航路は往路が瀬戸内海を通過して関門海峡から東シナ海に出て、東シナ海から長江と黄浦江というルートですが、復路は東シナ海から鹿児島の三網を通過して太平洋から大阪に入るというルートです。

大阪南港を出た蘇州号は夕日に向かって進みます。

何度見ても船で行く瀬戸内海は美しいです。特に東西に向かって進む航路はあまり無いので、釜山航路と上海航路は貴重です。

瀬戸大橋が見えてきました。パンスターフェリーだと出航時間が３時間ほど遅いので明石海峡大橋あたりで夕日を眺めることになりますが、瀬戸大橋に沈む夕日は初めてです。

一度も行った事のない四国を眺めながら西に向かいます。讃岐富士がきれいに見えました。

何度通っても船で橋の下を過ぎる瞬間はドキドキします。

これです。この瞬間がたまりません。

夕食は基本的に中華のレストランです。注文式では無く並んでいる出来たての料理をトレーに取って精算しますが、1皿300円から高くても500円しないので、11人で食べて飲んで9,000円程でした。母は「あらこれなら毎年も来ようかしら。料理も洗い物もしないで最高だわ！」との事でした。

どれも中国人のコックさんが作るので本格的な料理です。年末の最後の船で満員ということもありセルフ式でしたが、普段は注文を取るスタイルらしいです。

日も暮れて漁火が美しく見えます。ちなみにトイレは共通で、お風呂は大浴場が24時くらいまで使えました。

夜はクルーズプラネット社ともう一つのツアー合同のビンゴ大会がありました。外れ無しとの事で燃えましたが、なかなか当たりませんでした。でも人数が多いので紹興酒やアクセサリーなどたくさんいただきました。全部船内の土産物店で売っている物でした。

夜明けが美しいのもクルーズの醍醐味です。携帯のＧＰＳで場所を検索すると長崎県の平戸の沖合い辺りでしたが、しばらくすると電波が途絶えました。

これだけを見るためにフェリーに乗っても良いと思います。まだまだ乗っていない航路があるので挑戦してみたいと思います。

地中海のフェリー航路を旅していた頃を思い出します。シチリアのパレルモからの船はナポリに夜明け時に入港しますが、東の空が真赤に焼けてヴェスヴィオ山が黒いシルエットに浮かぶ姿を思い出しました。今までで一番美しい夜明けでした。

晦日と言うのにポカポカ暖かい日でした。上は半袖Ｔシャツでも寒くありませんでした。この日は終日航海です。

終日航海と言っても乗務員さんによる「やさしい中国語講座」があったりして飽きることはありません。