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【レグ4→http://4travel.jp/traveler/jillluka/album/10110038/】からの続き<br /><br /><5月15日 屋久島空港11:40離陸 薩摩硫黄島飛行場12:15着陸><br /><br />次のレグは今回の旅のメイン、薩摩硫黄島飛行場へのフライトです。今回大阪からセスナを飛ばしてきたのはこの飛行場に来たかったからなのです。<br />薩摩硫黄島・・・屋久島と薩摩半島の間にある島で、鹿児島県三島村に属します、この村は3つの島で成り立っていて村役場は村民の足の便を考えて村内ではなく鹿児島の港にある変わった島です。<br />その3島のなかの中心が薩摩硫黄島、なにせまずそのビジュアルに心惹かれるものがあります。島の東半分は火山、西半分は平地で飛行場・・・ほんとにかっこいい?島なのです。三島村のHP(http://www.mishimamura.jp/)で島の俯瞰写真が見れますの興味のある方は是非どうぞ。<br />薩摩硫黄島飛行場は日本で唯一の村営飛行場というのにも心惹かれました。<br />屋久島空港の事務所で次は薩摩硫黄島に行くと言うと「あの飛行場今でも降りれるの?」と言われびっくりする。<br /><br />さて、屋久島から薩摩硫黄島までは30マイル弱、ずっと海の上の飛行になる。<br />屋久島空港RWY(滑走路)32を離陸し、もし風の影響がなければまっすぐ飛べば硫黄島ですが、実際はもちろん風の影響もあるので、通常は屋久島空港から出ている電波標識の方位信号に随って飛ぶ。<br />しかし今回は宮之浦岳の影響(間に障害物が入ると精度が落ちる)か意外と早くその電波標識が使えなくなった。こういう時は下の地面が見えていると機上で風の向き、速さを計算して針路を決めれるのだが、このレグはすべて海上なのでそれもできない・・・屋久島から薩摩硫黄島の地図上の磁方位に北風分の適当な数値を足して飛ばなくてはならない、かなりラフな航法なので絶対に目で薩摩硫黄島を見つけないと着陸できない・・・が、やはりまた視程が悪く周りに島影は見えない。<br />薩摩硫黄島を含むこの空域は飛行機の訓練空域になっていて、進入する前に連絡が必要、鹿児島インフォメーション(鹿児島空港の管制情報官)に連絡し薩摩硫黄島飛行場に着陸することを告げると少し驚いた声で「パーミッション(許可)は取れてますか?」と聞いてきた、先ほどの屋久島空港でのやりとりといいそんなに許可の取りにくい飛行場のなんだろうか?僕は電話一本で許可取れたけど・・・。<br />計算上着陸の着陸時間にあと7分程のところでやっと島らしき影が見えてくる、東半分火山・・・西半分平地・・・薩摩硫黄島だ。<br />薩摩硫黄島飛行場には無線施設は何もない、こういう所では飛行機同士が無線で自分の位置を連絡しあいながら飛行する、もっとも今は応答してくれる飛行機もいないけど。<br />風向きも分からないので、一旦飛行場東側に向かい、そこから滑走路上を垂直に飛び吹流しを探す・・・が、見つからない。<br />まあ今日は確実に北風なので滑走路西側を南に旋回してぐるっと回ってRWY36に向かう。<br />RWY36の進入端は絶壁になっており、着陸の最後の最後で下降気流にのみ込まれやすいと聞いていたので要注意。<br />最終進入・・・やはり下降気流がある、一気に機体が沈む、様子を見る余裕もないので多めにパワーを足す・・・機体は浮き上がる、スピードが増す・・・滑走路が600mしかないので厳しい。<br />予定では滑走路すぐのところに接地するつもりだったのだが、実際には1/3程入った所への接地となった、でも残りの距離でセスナなら十分に止まれる・・・うわ、滑走路でこぼこ!!!保守がなされていないのか、火山島で地面が動くのか?まったくグリップ感がなく、フラットスポットがこわくブレーキも強く踏めない(こんなところでパンクしたらどうしようもない)。<br />ゴーアラウンド(着陸やり直し)しようかと考えた時、やっと機速が落ちてきた、けっこうギリギリで停止し、滑走路上でUターンしてエプロンに入る。<br />駐機してから鹿児島インフォーメーションを呼び出し、飛行計画書をクローズしてもらう。管制官や情報官のいる空港、飛行場では着陸と同時に飛行計画書を閉じてくれるが、そうでない空港、飛行場では電話や無線で連絡し飛行計画書を閉じないと、着陸予定時間を30分を越えた段階で自動的に救難捜索が開始されてしまい、大変な事になってしまう。<br />機を降りて飛行場事務所に向かうと職員の方が一人おられた、その方に着陸料を払おうとすると「無料なんですよ」と言われてまたびっくり。それではさすがに申しわけないと思い、待合室のショーケースの中の椿オイルを購入したいと言うと「これも3年くらい置きっぱなしだから使えないよ」と言われる、もちろん定期便もないしほとんど飛行機の利用はないようだ。<br />村民の救急の為に飛行場を残しているという感じだった。<br /><br />さて、今日は長崎まで行く予定なのでのんびりもしていれないのだが、せっかくの薩摩硫黄島、すこし島内を散歩する。<br />素晴らしい、民宿や温泉もあるそうだし次は一泊しようと心に決めた。<br /><br /><br />セスナで行く九州【レグ5】屋久島空港→薩摩硫黄島飛行場 終<br />【レグ6】薩摩硫黄島飛行場→枕崎飛行場→http://4travel.jp/traveler/jillluka/album/10110746/に続く<br />

セスナで行く九州【レグ5】屋久島空港→薩摩硫黄島飛行場

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2006/05/14 - 2006/05/16

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jillluca

jilllucaさん

【レグ4→http://4travel.jp/traveler/jillluka/album/10110038/】からの続き

<5月15日 屋久島空港11:40離陸 薩摩硫黄島飛行場12:15着陸>

次のレグは今回の旅のメイン、薩摩硫黄島飛行場へのフライトです。今回大阪からセスナを飛ばしてきたのはこの飛行場に来たかったからなのです。
薩摩硫黄島・・・屋久島と薩摩半島の間にある島で、鹿児島県三島村に属します、この村は3つの島で成り立っていて村役場は村民の足の便を考えて村内ではなく鹿児島の港にある変わった島です。
その3島のなかの中心が薩摩硫黄島、なにせまずそのビジュアルに心惹かれるものがあります。島の東半分は火山、西半分は平地で飛行場・・・ほんとにかっこいい?島なのです。三島村のHP(http://www.mishimamura.jp/)で島の俯瞰写真が見れますの興味のある方は是非どうぞ。
薩摩硫黄島飛行場は日本で唯一の村営飛行場というのにも心惹かれました。
屋久島空港の事務所で次は薩摩硫黄島に行くと言うと「あの飛行場今でも降りれるの?」と言われびっくりする。

さて、屋久島から薩摩硫黄島までは30マイル弱、ずっと海の上の飛行になる。
屋久島空港RWY(滑走路)32を離陸し、もし風の影響がなければまっすぐ飛べば硫黄島ですが、実際はもちろん風の影響もあるので、通常は屋久島空港から出ている電波標識の方位信号に随って飛ぶ。
しかし今回は宮之浦岳の影響(間に障害物が入ると精度が落ちる)か意外と早くその電波標識が使えなくなった。こういう時は下の地面が見えていると機上で風の向き、速さを計算して針路を決めれるのだが、このレグはすべて海上なのでそれもできない・・・屋久島から薩摩硫黄島の地図上の磁方位に北風分の適当な数値を足して飛ばなくてはならない、かなりラフな航法なので絶対に目で薩摩硫黄島を見つけないと着陸できない・・・が、やはりまた視程が悪く周りに島影は見えない。
薩摩硫黄島を含むこの空域は飛行機の訓練空域になっていて、進入する前に連絡が必要、鹿児島インフォメーション(鹿児島空港の管制情報官)に連絡し薩摩硫黄島飛行場に着陸することを告げると少し驚いた声で「パーミッション(許可)は取れてますか?」と聞いてきた、先ほどの屋久島空港でのやりとりといいそんなに許可の取りにくい飛行場のなんだろうか?僕は電話一本で許可取れたけど・・・。
計算上着陸の着陸時間にあと7分程のところでやっと島らしき影が見えてくる、東半分火山・・・西半分平地・・・薩摩硫黄島だ。
薩摩硫黄島飛行場には無線施設は何もない、こういう所では飛行機同士が無線で自分の位置を連絡しあいながら飛行する、もっとも今は応答してくれる飛行機もいないけど。
風向きも分からないので、一旦飛行場東側に向かい、そこから滑走路上を垂直に飛び吹流しを探す・・・が、見つからない。
まあ今日は確実に北風なので滑走路西側を南に旋回してぐるっと回ってRWY36に向かう。
RWY36の進入端は絶壁になっており、着陸の最後の最後で下降気流にのみ込まれやすいと聞いていたので要注意。
最終進入・・・やはり下降気流がある、一気に機体が沈む、様子を見る余裕もないので多めにパワーを足す・・・機体は浮き上がる、スピードが増す・・・滑走路が600mしかないので厳しい。
予定では滑走路すぐのところに接地するつもりだったのだが、実際には1/3程入った所への接地となった、でも残りの距離でセスナなら十分に止まれる・・・うわ、滑走路でこぼこ!!!保守がなされていないのか、火山島で地面が動くのか?まったくグリップ感がなく、フラットスポットがこわくブレーキも強く踏めない(こんなところでパンクしたらどうしようもない)。
ゴーアラウンド(着陸やり直し)しようかと考えた時、やっと機速が落ちてきた、けっこうギリギリで停止し、滑走路上でUターンしてエプロンに入る。
駐機してから鹿児島インフォーメーションを呼び出し、飛行計画書をクローズしてもらう。管制官や情報官のいる空港、飛行場では着陸と同時に飛行計画書を閉じてくれるが、そうでない空港、飛行場では電話や無線で連絡し飛行計画書を閉じないと、着陸予定時間を30分を越えた段階で自動的に救難捜索が開始されてしまい、大変な事になってしまう。
機を降りて飛行場事務所に向かうと職員の方が一人おられた、その方に着陸料を払おうとすると「無料なんですよ」と言われてまたびっくり。それではさすがに申しわけないと思い、待合室のショーケースの中の椿オイルを購入したいと言うと「これも3年くらい置きっぱなしだから使えないよ」と言われる、もちろん定期便もないしほとんど飛行機の利用はないようだ。
村民の救急の為に飛行場を残しているという感じだった。

さて、今日は長崎まで行く予定なのでのんびりもしていれないのだが、せっかくの薩摩硫黄島、すこし島内を散歩する。
素晴らしい、民宿や温泉もあるそうだし次は一泊しようと心に決めた。


セスナで行く九州【レグ5】屋久島空港→薩摩硫黄島飛行場 終
【レグ6】薩摩硫黄島飛行場→枕崎飛行場→http://4travel.jp/traveler/jillluka/album/10110746/に続く

同行者
一人旅
交通手段

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  • 薩摩硫黄島飛行場の建物

    薩摩硫黄島飛行場の建物

  • 薩摩硫黄島飛行場の滑走路、ありえないほどでこぼこだった

    薩摩硫黄島飛行場の滑走路、ありえないほどでこぼこだった

  • 空港からの1本道を東向きに

    空港からの1本道を東向きに

  • 島には牛の放牧場がたくさんある<br />みんなほんとにひとなつっこい牛で遊んでほしそうにこっちをみてくる<br />

    島には牛の放牧場がたくさんある
    みんなほんとにひとなつっこい牛で遊んでほしそうにこっちをみてくる

  • 薩摩硫黄島には野生化したクジャクが100羽以上いる。<br />昔リゾート開発の際に持ち込まれて、開発失敗で置いていかれたとの事、中には真っ白なクジャクもいる

    薩摩硫黄島には野生化したクジャクが100羽以上いる。
    昔リゾート開発の際に持ち込まれて、開発失敗で置いていかれたとの事、中には真っ白なクジャクもいる

  • 牛農家の軒先にいた猫、離島の猫は野生的でたくましい感じがした

    牛農家の軒先にいた猫、離島の猫は野生的でたくましい感じがした

  • 島の東側にそびえる硫黄岳、所々蒸気が噴出している

    島の東側にそびえる硫黄岳、所々蒸気が噴出している

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