2011/07/05 - 2011/07/05
167位(同エリア241件中)
まみさん
2011/07/05火 トビリシ(グルジアの首都)市内半日観光
(寝台車でトビリシ到着12時15分)
・公衆浴場のあるアバノス通り〜ゴルガサリ広場(旧市街)
・シナゴーグ見学
・ノラシェン教会&ジュヴァリス・ママ教会見学
・シオニ大聖堂見学
・ダヴィスプレビス(自由)広場(新市街)〜ルスタヴェリ大通り散策
・カシュヴェティ教会見学
(地下鉄でアヴァラバリ駅へ)
・アヴァラバリ地区からホテルに戻るまで夕景・夜景を楽しむ
【トビリシ泊:ホテル・ティフリス・パレス(Tiflis Palace)】
夏に旅行すると日照時間が長いので、撮影散策がたっぷりできるし、ホテルに戻るのが遅くなっても、暗くなってからの一人歩きになることが少なく、安全面でも有利です。
だけど代わりに、夜景を見るチャンスが減ります。
なので、今回のコーカサス旅行でも、夜景撮影のチャンスはないだろうとあきらめていただけに……思いがけないチャンスに驚喜しました。
旅行先で夜間の一人歩きをなるべく避けるため、日没時間はチェックしておきました。
私がグルジアに滞在する時期の日没時間はだいたい8時30分。
だけど日没後30分くらいはまだ明るいはずなので、遅くとも9時頃にホテルの近くまで戻っていればいいやと思いました。
初日のトビリシ観光を一通り終えて、地下鉄でホテル最寄りのアヴァラバリ駅に到着した段階で、8時30分を過ぎていました。
アヴァラバリ駅前も、旅行者にとって便利なエリアでした。
この時間でも営業していた両替商で余っていたアゼルバイジャン・マナトをグルジア・ラリに換金したり、個人経営のスーパーで1.5リットル・ボトルのミネラルウォーターを調達したりした後、ホテルに向かって歩き出した頃には、9時近くになっていました。
ホテルに戻る方角の見当をつけるのに、ダヴィスプレビス(自由)広場の観光案内所でもらったトビリシの地図が役に立ちました。
旧市街に含まれるアヴァラバリ地区の細かい通りまできちんと描き込まれてあったからです。
沈んだ太陽で黄金色に染まった西の空の彼方は、建物の影に隠れてしまい、坂を下っている最中に、あたりはどんどん薄暗くなりました。
でも、アヴァラバリ駅前広場からホテルに向かって歩いた通りは、ちょうどムトゥクヴァリ川とメテキ教会やゴルガザリ広場周辺の旧市街を見下ろしながら歩ける通りでした。
日が落ちたあとすっかり白くなっていた空は、次第にうっすらワイン色がかった群青色に変わっていきました。
ゴルガザリ広場からメテキ橋にだんだんと明かりが灯りました。
旅行人のガイドブック「シルクロード」で「実写版マグマ大使のような」と形容された巨大なカルトゥリス・デダ(グルジアの母)像は、空にくっきり浮かんだ三日月と向き合っていました。
テレビ塔が色を変えながらちらちらと瞬いていました。
川にたどり着くと、昼間は泥色だった水面が、街灯の光を受けてキラキラ揺れていました。
みるみる黒く染まっていく空には、あかね色の雲が浮かんでいて、とてもドラマチックでした。
せっかくなので、ちょっとだけ回り道をして、お椀のような屋根のある公衆浴場や、青いタイルが美しいモスクのようなオルベリアニ浴場のライトアップも見に行きました。
刻一刻と鮮やかに変貌する町の夕景から夜景。
トビリシ初日の観光は最後の最後まで楽しませてもらえました。
夕景・夜景散策の起点となったアヴラバリ駅と駅前広場の写真
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/22690670/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/22690671/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/22690672/
関連の旅行記
「2011年コーカサス3カ国旅行ハイライトその6:食べ物編(ホテルの朝食以外)<アゼルバイジャンのバクーとグルジア編>」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10587126
「メテヒ(聖母)教会とアヴラバリ地区
メテヒはカラ(旧市街)を見下ろす戦略的な要地。ここにも古くから砦があったが、12世紀のバグラト朝の時代には宮殿となった。今のメテヒ(聖母)教会は13世紀後半にその一部として、当時の王デメトレ2世が建てたもの。帝政ロシア時代は一時牢獄、またソ連時代には劇場に転用されたが、独立後は教会として活動を再開している。前にある騎馬像は、5世紀末にトビリシへの遷都を決めたイベリア王ヴァフタング・ゴルガサリ(452〜502)だ。そのすぐ北、左手に半円型のベランダの建物が見えるが、これは1776年にイラクリ2世が妃のため建立したサチノ宮殿の礼拝堂の部分。他は残っていない。
通りをそのまま進むとアヴラバリ広場がある。このあたりは数百年の歴史を持つアルメニア人地区で、そばには1804年建立の聖エチミアジン教会が残る。なお、北に見える真新しく巨大なツミンダ・サメバ大聖堂はグルジア正教のもの。アルメニア人墓地の敷地に建てられたことで、大きな軋轢を生んだ。」
(「旅行人ノート シルクロード 中央ユーラシアの国々 [改訂版]」(2006年11月改訂)より)
※2011年コーカサス3カ国旅行の旅程一覧はこちら。
簡易版「2011年コーカサス3カ国旅行プロローグ(旅程一覧)地図付」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10584724
詳細版「2011年コーカサス3カ国旅行の詳細旅程(写真付き)」
http://mami1.cocolog-nifty.com/travel_diary1/2011/07/2011-1ab0.html
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夕暮れの中のシルエットのエチミアジン大聖堂
アルメニア人が多く住むアヴァラバリ地区のアルメニア教会です。 -
カメラの露出を教会に合わせると、姿を現したエチミアジン大聖堂
後日買った「TBILISI Travellers Guide」によると、18世紀末、エルケル2世に招かれたアルメニア正教総本山のエチミアジン出身の人々が、エチミアジンの煉瓦を使って建てた教会だそうです。
※「TBILISI Travellers Guide」はネットにも掲載されていました。
http://tbilisiguide.ge/w/tourist_routes.php -
黄金のとんがり屋根のツミンダ・サメバ教会
アヴァラバリ地区のエチミアジン大聖堂とツミンダ・サメバ教会は、ドームの形が似ており、どちらも正十字形の構造をしているので、ぱっと見たかんじ、双子の教会のようによく似ています。
ツミンダ・サメバとは聖三位一体を意味します。
キリスト教のキーワードの一つであるこの言葉の名前の教会はあちこちにありました。
この新しい巨大な教会には、後日、訪れて、内部の写真をじっくり撮るチャンスがありました。 -
ゴビノ(Ghvino)通りを下りながらヨーロッパ広場(メテキ橋の手前)へ向かう
町を見下ろす「グルジアの母」像がよく見えました。
あの母の足元まで行く時間かなかろうと思ったのですが、ナリカラ要塞を見学しに行ったトビリシ最終日にあそこまで足をのばすことができました。 -
ゴビノ(Ghvino)通りの出窓の美しい家
あいにく手前の家は売出し中で無人で、少しさびれていました。 -
出窓とテラスがすてきな家々
すてきではあるけれど、ずいぶんくたびれた印象もしました。
私がホテルに戻るために下っているこの坂(ゴビノ(Ghvino)通り)は、後日買った「TBILISI Travellers Guide」によると、かつてワイン市場があったため、「ワインの坂(Gvinis Agmarti)」と呼ばれていたそうです。 -
ゴビノ(Ghvino)通りのテラスと塔のある家
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テレビ塔と、ムトゥクヴァリ川に架かる現代彫刻みたいなガラスの橋
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ガラスの橋に注目
この橋を渡るチャンスはありませんでした。 -
ナリカラ要塞下に広がる旧市街とメテキ橋の手前のヨーロッパ広場
日がすっかり沈み、町全体がバラ色に染まってきました。
後日買った「TBILISI Travellers Guide」によると、ヨーロッパ広場は昔、ムトクゥヴァリ川の中州島だったそうです。
水がひいて、島ではなく河畔と陸続きになりました。
なのでこの広場は、砂の意味のペスキ(Peski)とも呼ばれるそうです。 -
夕方のメテキ(聖母)教会
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灯りが次々と点り始めたヨーロッパ広場
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あかね色の雲が浮かぶ空の下のメテキ教会
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アヴラバリの城壁
ナリカラ要塞ではありませんので、念のため。 -
メテキ教会と、川向こうのライトアップのナリカラ要塞
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メテキ教会近くのホテルなど
今回のトビリシの滞在ホテルは、ナリカラ要塞の下にあるホテル・ティフリスにしましたが、メテキ教会の近くにあるホテル・メテキとどっちにしようか迷ったものです。
でもホテル・メテキはこれではなく、もっと川沿いの崖っぷちに建っていたはず。
このあたりには意外にホテルがありました。 -
メテキ橋から撮った、夕景のムトクゥヴァリ川
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ライトアップのナリカラ要塞と、ふもとのゴルガサリ広場
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ぼおっと光って浮かぶ、ライトアップのナリカラ要塞と聖ニコラス教会
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ムトゥクヴァリ川の夜景
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光るメテキ教会
後日買った「TBILISI Travellers Guide」によると、ここは5世紀の昔から、グルジア王国の王宮があったところだそうです。
トビリシに遷都したヴァフタング・ゴルガサリ王の時代から。
教会が建てられたのは、13世紀、中世グルジア黄金時代の女王タマラの父ゲオルグ3世時代と考えられていますが、その後、モンゴルの襲撃により破壊されてしまいました。
現在のメテキ教会は1270〜1289年に建てられたものだそうです。
ただそれも17〜18世紀のオスマントルコ支配下ではすっかり廃墟となっていました。
1748年、エルケル2世王の時代に再び宮殿が建てられまたが、1819年のロシア帝国支配下ではそれは牢獄として使われました。ソ連時代では劇場代わりにも使われたことがありました。
メテキ教会は現在、教会としての機能を回復しています。 -
メテキ教会とゴルガサリ王の騎馬像
同じく後日買った「TBILISI Travellers Guide」が情報源ですが、メテキ教会が建つ丘は、8世紀、アラブ人のグルジア正教徒の聖人アポが棄教を拒んで殉教した場所として聖別されているそうです。
また、5世紀のグルジア王国の王妃Shushanikiは、キリスト教へのあまりに熱心な信者ゆえに夫のVarsgen Pitiakhshiに拷問されて殉教しましたが、彼女はここに埋葬されたそうです。 -
三日月と向き合うグルジアの母
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グルジアの母が孤独に立つ丘と、ふもとのゴルガサリ広場
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あかね色の雲を背負ったメテキ橋と、ゴルガサリ王の騎馬像
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振り返ると目立っていた、ドームの建物
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夜のメテキ教会とメテキ橋
後日買った「TBILISI Travellers Guide」によると、メテキ橋はムトクゥヴァリ川に最初に架かった橋だそうです。
はじめは木造の橋で、1821年に架けられました。
金属製に変わったのは1870年で、現在の橋は1950年代に架け直されました。 -
ムトクゥヴァリ川と川沿いの通りを挟んで、メテキ教会とゴルガサリ王の騎馬像を見上げる
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ゴルガサリ広場のレストラン「ダ・マルコ(Da Marco)」とテレビ塔
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きらきらと色を変えて瞬いていたテレビ塔
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ゴルガサリ広場のスルプ・ケヴォルグ大聖堂(アルメニア教会)
本日、旧市街散策を開始したときにこの教会を見かけましたが、扉は閉ざされていて中に入れませんでした。
でも後日、見学&撮影することができました。 -
夜の公衆浴場
トビリシ見学はじめの昼間に見た公衆浴場の様子と比べると
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/23093697/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/23093698/
関連の旅行記
「2011年コーカサス3カ国旅行第3日目(1)トビリシ:18〜19世紀初頭にタイムスリップしたような、ほんのりエキゾチックな旧市街」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10599431 -
青いタイルが幻想的に光るオルベリアニ浴場
昼間撮ったオルベリアニ浴場
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/23093714/
関連の旅行記
「2011年コーカサス3カ国旅行第3日目(1)トビリシ:18〜19世紀初頭にタイムスリップしたような、ほんのりエキゾチックな旧市街」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10599431 -
ぼおっと光る公衆浴場の鍋のふたのような屋根と、彼方に光る教会
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夜の公園のヘイダル・アリエフ像
失策はあれど、やり手で国民の人気が根強かったという、アゼルバイジャンの前大統領です。
ん? なぜアゼルバイジャンの大統領像がここに?
昼間撮ったヘイダル・アリエフ公園は花がいっぱい@
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/pict/23093695/
関連の旅行記
「2011年コーカサス3カ国旅行第3日目(1)トビリシ:18〜19世紀初頭にタイムスリップしたような、ほんのりエキゾチックな旧市街」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10599431 -
そして、ホテルの部屋のテラスから眺めた、メテキ教会のある夜景
トビリシ2日目のムツヘタ日帰りの旅行記へとつづく。
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