全知全能の神は天地を創造し、神に似た人アダムを造り、アダムのあばら骨から女性のエヴァを造った。<br /><br />蛇に唆され、神が造った楽園に生える邪悪のリンゴを食べ、アダムとエヴァは楽園を追放されるが、二人の子孫の人類が堕落し増え続けたため、神は大洪水を起し、ノアとその家族だけ箱舟で救い、ノアの息子アブラハムに、子孫が住む地”カナン”を与えると約束する。<br /><br />かくしてアブラハムはイスラエルの民の祖となり、カナンがイスラエルの民の地と約束され、アブラハムの孫ヤコブにイスラエルと云う名が与えられる。<br /><br />イスラエルの息子ヨセフは父に溺愛されたため、これを妬んだ兄たちに追われ、エジプトに逃れエジプトで宰相に抜擢される。（エジプトに住んでいた民族は誰が造ったのだろう？）<br /><br />後に出世したヨセフを頼って、兄たちを初めイスラエルの民がエジプトに移住するが、400年経ち奴隷にされてしまう。<br /><br />これを見兼ねた神はイスラエルの民の中からモ−ゼを選び、「約束の地・カナン」に向けてエジプト脱出を促す。<br /><br />モ−ゼに連れられたシナイ山を超える苦しい旅に、エジプトでの安楽を選ぼうとする同道した人々に、神はモーゼを介して「十戒」を刻んだ石版を与え、神への忠誠を誓わせる。<br /><br />モーゼの死後その跡を継いだヨシュアは40年荒野を彷徨った末にヨルダン川を越えカナンに到着する。<br /><br />しかしカナンにも誰が造ったか不明の先住民がいて、その先住民との戦いの為イスラエルの各部族は団結の必要に迫られ、予言者により指導者としての王が選ばれる。<br /><br />その最初の選ばれた王こそダビデで、その子ソロモンが神殿（第１神殿）を建設し、この神殿に「十戒」を収めた「契約の箱」を安置し、ここに古代イスラエル統一国家が誕生する。<br /><br />しかしソロモンが異教徒の女性を娶り、偶像崇拝に走ったのを神は怒り、ソロモン没後古代イスラエルを北イスラエルと南ユダ国に分割してしまい、北イスラエルはアッシリア帝国に、ダビデの子孫が継いだユダ王国も新バビロニアに滅ぼされ、神殿も町も崩壊、民はバビロニアに連行される。<br /><br />後に新バビロニアを滅ぼしたペルシャ王から帰還を許され、現在の嘆きの壁や地下の壁の遺構として残る第2神殿を建設。<br /><br /><br />ユダヤのヘロデ王没後、ユダヤがローマの属州になって間もない頃、ユダヤ教の信じるユダヤ人聖職者の間にも混乱が生じていたと思われ時代に神はキリストを救世主として地上（ナザレ）に誕生させる。<br /><br />成人したキリストはユダヤ教の改革をし、ローマの圧政に苦しむ人々を救い、「神の国」を造ろうと説教を開始する。<br /><br />エルサレムに入ったキリストは同じユダヤ人の長老達の反発を買い、冤罪で訴えられたキリストをローマ総督ピトラは不本意ながらも磔刑の判決を下す。<br /><br />キリストが神に地上に遣わされて30数年、キリストが説教を開始して僅か3年余のことである。<br /><br />その後のローマの圧政を不満とするユダヤ人が対ローマ戦争を起すが敗北し、第2神殿は破壊され、紀元132年ユダヤ人はエルサレムの立ち入りを禁止される。<br /><br />祖国を失ったユダヤ人の2000年に及ぶ世界各地への放浪生活はここから始まる。<br /><br />しかし世界各地でユダヤ人迫害は後を絶たず、十字軍、ロシアのユダヤ人大虐殺（ポグロム）、フランスで起きた冤罪事件（ドレフェス）、ナチスのユダヤ人大虐殺（ホロコースト）はその最たるもので、ドレフェス事件を機にユダヤ人はシオンの丘に帰還し、国家を建設しようと云う”シオニズム運動が活発化する。<br /><br />イスラエルに帰還したユダヤ人は、1948年、イスラエル国独立を宣言、同時に第1次中東戦争が始まり、いまだイスラエル・パレスチナの紛争のニュースを毎日のように目にする現状は続く。<br /><br />我々が旅し、直接目にしたイスラエルは、そんな生臭い、緊張に満ちた世界を全く感じさせない風景が大半であったが、我々を案内した現地ガイドの信夫さんの場所ばしょの折角の素晴らし解説は、これらの歴史の前提なくしては中身が見えてこなかったり繋がらなかったりする場面も多々感じたので、イスラエルと神の歴史を超概略ながら眺めて見ることから、旅を開始することにしました。<br /><br /><br />第１章イスラエル回遊　目次<br /><br />01成田〜イスタンブール・アタチュルク空港空港<br />02イスタンブール・アタチュルク空港〜テリアビブ・ベングリオン空港<br />03昔からのエルサレムへの巡礼者の港町ヤッホ<br />04ユダヤ人の造った新たな大都会テルアビブ寸描と最初の昼食<br />05ハイファへの道<br />06エルサレムへの海の玄関口ハイファ<br />074000年の歴史を持つ港町アッコ<br />08ローマ皇帝ティベリウスの名を冠した町ティベリア<br />09マリアの住居（洞窟）があった受胎告知教会 in ナザレ<br />10キリストの義父ヨセフの仕事場跡に建つヨセフ教会<br />11マリアが受胎告知を受けた水汲み場に建つ聖ガブリエル教会<br />12イエスが初めて説教をしたというカペナウムのシナゴーグ<br />13ペテロ兄弟が魚釣りをした聖ペテロの首位教会前の湖 in タブハ<br />14セント・ピーターズ・フイッシュの昼食<br />15イエスが行った奇跡その１カナの町の婚礼教会<br />16「心の貧しい人は幸いである」垂訓教会 in タブハ<br />17イエスが行った奇跡その２パンと魚の教会 in タブハ<br />18死海への道その１イスラエル特有のテガニア農業生産共同体<br />19死海への道その２世界最古の町エリコのあるパレスチナ自治区<br />20死海への道その３塩の海・死海沿岸を往く<br />21巨大遺跡マサダその１死海沿岸から見上げる断崖の上のマサダ<br />22巨大遺跡マサダその２ユダヤの民族の誠心の源マサダの砦<br />23巨大遺跡マサダその３マサダの砦から見下ろす死海のパノラマ<br />24死海滞在その１遊泳体験と夕食<br />25死海滞在その２死海の朝日<br />26三宗教の聖地エルサレムへの道その１鉱泉の湧くエンゲディの鹿<br />27三宗教の聖地エルサレムへの道その２紀元２世紀に”死海写本”が発掘されたクムラン<br />28三宗教の聖地エルサレムへの道その３エリコ街道から見るイスラエ・ルパレスチナ自治区分離壁<br /><br />

第１部イスラエル周遊旅情第１章イスラエル回遊

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2011/10/30 - 2011/11/02

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全知全能の神は天地を創造し、神に似た人アダムを造り、アダムのあばら骨から女性のエヴァを造った。

蛇に唆され、神が造った楽園に生える邪悪のリンゴを食べ、アダムとエヴァは楽園を追放されるが、二人の子孫の人類が堕落し増え続けたため、神は大洪水を起し、ノアとその家族だけ箱舟で救い、ノアの息子アブラハムに、子孫が住む地”カナン”を与えると約束する。

かくしてアブラハムはイスラエルの民の祖となり、カナンがイスラエルの民の地と約束され、アブラハムの孫ヤコブにイスラエルと云う名が与えられる。

イスラエルの息子ヨセフは父に溺愛されたため、これを妬んだ兄たちに追われ、エジプトに逃れエジプトで宰相に抜擢される。（エジプトに住んでいた民族は誰が造ったのだろう？）

後に出世したヨセフを頼って、兄たちを初めイスラエルの民がエジプトに移住するが、400年経ち奴隷にされてしまう。

これを見兼ねた神はイスラエルの民の中からモ−ゼを選び、「約束の地・カナン」に向けてエジプト脱出を促す。

モ−ゼに連れられたシナイ山を超える苦しい旅に、エジプトでの安楽を選ぼうとする同道した人々に、神はモーゼを介して「十戒」を刻んだ石版を与え、神への忠誠を誓わせる。

モーゼの死後その跡を継いだヨシュアは40年荒野を彷徨った末にヨルダン川を越えカナンに到着する。

しかしカナンにも誰が造ったか不明の先住民がいて、その先住民との戦いの為イスラエルの各部族は団結の必要に迫られ、予言者により指導者としての王が選ばれる。

その最初の選ばれた王こそダビデで、その子ソロモンが神殿（第１神殿）を建設し、この神殿に「十戒」を収めた「契約の箱」を安置し、ここに古代イスラエル統一国家が誕生する。

しかしソロモンが異教徒の女性を娶り、偶像崇拝に走ったのを神は怒り、ソロモン没後古代イスラエルを北イスラエルと南ユダ国に分割してしまい、北イスラエルはアッシリア帝国に、ダビデの子孫が継いだユダ王国も新バビロニアに滅ぼされ、神殿も町も崩壊、民はバビロニアに連行される。

後に新バビロニアを滅ぼしたペルシャ王から帰還を許され、現在の嘆きの壁や地下の壁の遺構として残る第2神殿を建設。

ユダヤのヘロデ王没後、ユダヤがローマの属州になって間もない頃、ユダヤ教の信じるユダヤ人聖職者の間にも混乱が生じていたと思われ時代に神はキリストを救世主として地上（ナザレ）に誕生させる。

成人したキリストはユダヤ教の改革をし、ローマの圧政に苦しむ人々を救い、「神の国」を造ろうと説教を開始する。

エルサレムに入ったキリストは同じユダヤ人の長老達の反発を買い、冤罪で訴えられたキリストをローマ総督ピトラは不本意ながらも磔刑の判決を下す。

キリストが神に地上に遣わされて30数年、キリストが説教を開始して僅か3年余のことである。

その後のローマの圧政を不満とするユダヤ人が対ローマ戦争を起すが敗北し、第2神殿は破壊され、紀元132年ユダヤ人はエルサレムの立ち入りを禁止される。

祖国を失ったユダヤ人の2000年に及ぶ世界各地への放浪生活はここから始まる。

しかし世界各地でユダヤ人迫害は後を絶たず、十字軍、ロシアのユダヤ人大虐殺（ポグロム）、フランスで起きた冤罪事件（ドレフェス）、ナチスのユダヤ人大虐殺（ホロコースト）はその最たるもので、ドレフェス事件を機にユダヤ人はシオンの丘に帰還し、国家を建設しようと云う”シオニズム運動が活発化する。

イスラエルに帰還したユダヤ人は、1948年、イスラエル国独立を宣言、同時に第1次中東戦争が始まり、いまだイスラエル・パレスチナの紛争のニュースを毎日のように目にする現状は続く。

我々が旅し、直接目にしたイスラエルは、そんな生臭い、緊張に満ちた世界を全く感じさせない風景が大半であったが、我々を案内した現地ガイドの信夫さんの場所ばしょの折角の素晴らし解説は、これらの歴史の前提なくしては中身が見えてこなかったり繋がらなかったりする場面も多々感じたので、イスラエルと神の歴史を超概略ながら眺めて見ることから、旅を開始することにしました。

第１章イスラエル回遊　目次

01成田〜イスタンブール・アタチュルク空港空港
02イスタンブール・アタチュルク空港〜テリアビブ・ベングリオン空港
03昔からのエルサレムへの巡礼者の港町ヤッホ
04ユダヤ人の造った新たな大都会テルアビブ寸描と最初の昼食
05ハイファへの道
06エルサレムへの海の玄関口ハイファ
074000年の歴史を持つ港町アッコ
08ローマ皇帝ティベリウスの名を冠した町ティベリア
09マリアの住居（洞窟）があった受胎告知教会 in ナザレ
10キリストの義父ヨセフの仕事場跡に建つヨセフ教会
11マリアが受胎告知を受けた水汲み場に建つ聖ガブリエル教会
12イエスが初めて説教をしたというカペナウムのシナゴーグ
13ペテロ兄弟が魚釣りをした聖ペテロの首位教会前の湖 in タブハ
14セント・ピーターズ・フイッシュの昼食
15イエスが行った奇跡その１カナの町の婚礼教会
16「心の貧しい人は幸いである」垂訓教会 in タブハ
17イエスが行った奇跡その２パンと魚の教会 in タブハ
18死海への道その１イスラエル特有のテガニア農業生産共同体
19死海への道その２世界最古の町エリコのあるパレスチナ自治区
20死海への道その３塩の海・死海沿岸を往く
21巨大遺跡マサダその１死海沿岸から見上げる断崖の上のマサダ
22巨大遺跡マサダその２ユダヤの民族の誠心の源マサダの砦
23巨大遺跡マサダその３マサダの砦から見下ろす死海のパノラマ
24死海滞在その１遊泳体験と夕食
25死海滞在その２死海の朝日
26三宗教の聖地エルサレムへの道その１鉱泉の湧くエンゲディの鹿
27三宗教の聖地エルサレムへの道その２紀元２世紀に”死海写本”が発掘されたクムラン
28三宗教の聖地エルサレムへの道その３エリコ街道から見るイスラエ・ルパレスチナ自治区分離壁