2005/07/13 - 2005/07/20
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さすらいおじさんさん
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テヘランはイランの人口の約10%、650万人を擁する首都。16世紀にサファビー朝の城郭都市となるまでは小村だったが1796年カージャール朝の首都となった後に急速に発展している。
テヘランの見所はイランの歴史文化を集約した多くの博物館だろう。
サハダーバード宮殿博物館はテヘランの北端、アルボルズ山麓にある。広大な敷地に建つ宮殿は1979年のイラン革命までパフラヴィー王家の豪華な夏の離宮だった。緑の宮殿と呼ばれる離宮には鏡と絨毯で飾った豪華な部屋が並び国王の豪奢な夏のリゾートぶりが想像できる。メラット宮殿は「白い宮殿」と呼ばれるパフラヴィー2世の王妃の宮殿でかつてパフラヴィー王の巨大な銅像があったが、みせしめに足の部分だけ残して引き倒されたそうだ。イラクのサダム・フセイン像が引き倒されるテレビのシーンを連想させられた。但しイラン革命では国王の衛兵は犠牲になったが、国王らは海外に亡命して安泰だったとのこと。
サハダーバード宮殿博物館の周辺はイランの富裕層が住む高級住宅街。1997年の日本でも人気があるマジード・マジーディ監督のイラン映画「運動靴と赤い金魚」の運動靴も買えない貧しい父と息子が庭の手入れをさせてほしいと大邸宅を1軒1軒訪ねるシーンはこの高級住宅街でロケをしたそうだ。
宝石博物館には、3000個のダイヤをちりばめた王冠、3.6Kgの純金と5万個以上の宝石で作られた地球儀などパフラヴィー王家の財宝が収納されており、庶民とかけ離れた国王の暮らしぶりが解る。
イラン考古学博物館は紀元前7世紀から19世紀までの考古学・歴史文化上重要な陶磁器、青銅器、ブロンズ像、彫刻などが集められたイラン最大の博物館。
絨毯博物館は15世紀から20世紀までの芸術的に価値の高いペルシャ絨毯を100点以上集めた博物館。
アーブギーネ・ガラス陶器博物館には紀元前400年から現代に至る、日本の正倉院の宝物やヴェネチアグラスにも影響を及ぼしたと言われる多くのガラス・陶器が展示されている。
テヘランの博物館を回るとペルシャ帝国の繁栄の歴史、シルクロードの要衝として発展したペルシャ絨毯、ガラス、陶器などの歴史を短時間に見ることができる。
(写真はサハダーバード宮殿博物館の広大な敷地)
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サハダーバード宮殿博物館の緑の宮殿。
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緑の宮殿の入口。
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緑の宮殿の壁に鏡を張った部屋。
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緑の宮殿の食事室。
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緑の宮殿の中庭。
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サハダーバード宮殿博物館から見るアルボルズ山系。
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宮殿の中庭。
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メラット宮殿。「白い宮殿」と呼ばれるパフラヴィー2世の王妃の宮殿。パフラヴィー王の巨大な銅像があったが、みせしめに足の部分だけ残して引き倒された。足の部分を見るイランの人達。
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イラン考古学博物館。紀元前7世紀から19世紀までの考古学・歴史文化上重要な陶磁器、青銅器、ブロンズ像、彫刻などが集められたイラン最大の博物館。
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イラン考古学博物館。ペルセポリス遺跡、百柱の間の牡牛の柱頭。
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イラン考古学博物館。ペルセポリス遺跡のレリーフ。
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イラン考古学博物館、牡牛像。
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イラン考古学博物館。岩塩の中から発見されたミイラ。
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イラン考古学博物館。目には目を、歯には歯をで知られるハンムラピ法典の複製。
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イラン考古学博物館のモザイク図。
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イラン考古学博物館。13世紀の木彫り扉。
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絨毯博物館を飾る絨毯織りのホメイニ師像。
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絨毯博物館の十二支図。中国からシルクロードを経由してペルシャに伝わった。辰(たつ)が鯨、亥(いのしし)が豚に変わっているがその他は日本と同じだ。
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絨毯博物館、ペルシャの四季図。四隅にはアダム、モーゼ、キリスト、アブラハムの4人の予言者が描かれている。
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絨毯博物館、13世紀の国王狩猟図。
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絨毯博物館の見事な絨毯。
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宝石博物館の3.6Kgの純金と5万個以上の宝石で作られた地球儀。写真撮影禁止のため説明書の写真をUPした。
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アーブギーネ・ガラス陶器博物館。日本の正倉院にもシルクロード経由で伝わった同形のガラス器が収納されているそうだ。
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アーブギーネ・ガラス陶器博物館。14世紀モンゴル様式の陶器。
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アーブギーネ・ガラス陶器博物館。14世紀モンゴル様式の陶器。
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アーブギーネ・ガラス陶器博物館の水差。
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テヘラン郊外にあるホメイニ師廟。
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テヘランの街並み。
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この旅行記へのコメント (3)
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- ちどり OYAJIさん 2006/12/31 21:33:26
- はじめまして
- さすらいおじさん様
はじめまして・・・
何度かお邪魔させていただいておりますが
初めて書き込みをさせていただきます。
テヘランの様子懐かしく拝見させていただきました。
私は1984年 イラン イラク戦争の最中に一年ほどテヘランにおりました。
パーレビ宮殿も 一度見に行きました。
子どもの頃にアルセーヌルパンを読んで、シャンデリアを落として
人を殺害するシーンで「どうして照明が落ちたくらいで人が死ぬんだろう?」
と思っていたのが パーレビ宮殿のシャンデリアを見て、合点が行った思い出の場所です。
一年ほどおりましたが、 戦争中でよその土地への旅行もままならず
テヘラン市内や カラジダムで観光をしておりました。
その後、いよいよイランイラク戦争が激しくなり、進退窮まり
最後のトルコエアーで イスタンブールへ脱出した次第です。
戦争さえしなければ、石油もあり 観光資源もたくさんあるいい国なのに
と当時思っておりましたが、 今は豊かになっているのでしょうね。
環境が許せばもう一度訪ねてみたい場所です。
さすらいおじさん様の旅行記の多いのにはびっくりしました。
これからも時々お邪魔させていただきます。
よろしくお願いします。
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- キムパプさん 2005/07/24 22:09:10
- 歴史の深さを感じます
- さすらいおじさん こんにちは
イランの旅行記大変興味深く拝見しました。
どの博物館もすばらしく、絨毯博物館、宝石博物館の伝統工芸品はぜひ一度自分の目で見てみたいものです。 またアーブギーネ・ガラス陶器博物館の水差しの隙模様は韓国の青磁器にも似ていますので、歴史的な世界の繋がりを感じます。
さすらいおじさんのホテルや空港の情報もとても参考になりますので、
また詳しく教えてくださいね。
※シラーズ・ハーフェズ廟の売店の女性、本当に綺麗ですね。
- さすらいおじさんさん からの返信 2005/07/24 23:30:12
- RE: 歴史の深さを感じます
- キムパプさん イランをご覧いただきありがとうございます。
>イランの旅行記大変興味深く拝見しました。
どの博物館もすばらしく、絨毯博物館、宝石博物館の伝統工芸品はぜひ一度自分の目で見てみたいものです。 またアーブギーネ・ガラス陶器博物館の水差しの隙模様は韓国の青磁器にも似ていますので、歴史的な世界の繋がりを感じます。
イランとはシルクロードを通じて、中国、韓国、日本と交流がありますから、恐らく青磁器も交流していたでしょう。韓国の文化がイランに入った
のかも知れません。日本でよく言う「ちゃらんぽらん」はイラン語でいい加減という意味だそうでイランから来た言葉だそうです。
韓国語もイラン語があるかもしれませんね。一つ疑問を持つとつぎつぎ疑問が湧くので旅で得る知識は楽しいですね。
>さすらいおじさんのホテルや空港の情報もとても参考になりますので、
また詳しく教えてくださいね。
※シラーズ・ハーフェズ廟の売店の女性、本当に綺麗ですね
ありがとうございます。お役に立てるよう情報の報告をします。
シラーズ・ハーフェズ廟の売店の女性、最も印象に残った一人です。イスラム衣装、チャドールが女性の魅力を引き出していると思いました。
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