2008/05/02 - 2008/05/02
1241位(同エリア2655件中)
MILFLORESさん
- MILFLORESさんTOP
- 旅行記352冊
- クチコミ221件
- Q&A回答161件
- 1,629,287アクセス
- フォロワー115人
アルマデンの闘牛場ホテルに泊まって5日後の今日、マドリードで闘牛観戦。
何だか、闘牛づいちゃいました・・・
実は、マドリード在住19年にして初めての闘牛見物です。
今まで、単に興味がなかっただけ。
それなのに、なぜ今回行きたくなったのか?
それは、今日が5月2日(マドリード州祝日)で、
マドリードで年に1度の「ゴジェスカ闘牛」だったからです。
GOYESCA(ゴジェスカ)=「GOYA(ゴヤ)の」という意味。
通常の闘牛と変わりないのですが、違うのは衣装!
闘牛士、助手、槍方、死んだ牛を引く係り、闘牛場の人夫、
皆が画家のゴヤの時代(200年前)の扮装をして登場するのです。
通常のキンキンキラキラな「TRAJE DE LUCES(光の衣装)」ではなく、
組みひも模様が綺麗なゴヤ時代の衣装を着て闘牛するので
「CORRIDA GOYESCA ゴジェスカ闘牛」と呼ばれます。
今年はこの「5月2日」に特別な意味合いがある年です。
1808年5月2日、マドリード市民はナポレオン軍の侵略に抵抗して決起します。
対仏、スペイン独立戦争(1808-1813)の始まりです。
「5月2日」と「5月3日」はゴヤにも描かれた、
マドリード市民にとってとても誇り高い記念日。
今年は丁度、その200年記念なのです。
今日はマドリード中で記念式典や、軍隊のパレードや、野外芸などが行われ、
何を見に行こうか迷ったのですが、衣装見たさに闘牛に決定!!
面白かったです。
* 今回、タイトルは夫の案でスペイン語が先。
PR
-
Plaza De Toros Monumental de las Ventas
ベンタス闘牛場
収容人数2万5千人は世界3位
(1位はメキシコ・シティー 4万6千人)、
RUEDO(闘牛が行われる砂場)の大きさは世界一の直径60m。
比較的新しく、1929年に完成、
1934年に杮落し。
それまでは別の場所に闘牛場があった。
そのもっと前18世紀には、
闘牛はマヨール広場で行われていた。
アクセス:地下鉄2番線(赤)・5番線(緑)
VENTAS駅下車、目の前。 -
チケット売り場。周りにはダフ屋がたくさん。
今回、オフィシャルサイトからのチケットWEB購入にセキュリティーの不安を持ったため、当日闘牛場で購入することに決めました。
http://www.taquillatoros.com
年に1度のゴジェスカだし、マドリードは連休中。空席があるか不安だったのですが、買えました。
ただし、一番上の席。 -
スペインで初めての闘牛観戦、もっと前で見たかったな〜と、一旦は入るのを諦めかけたんですが、せっかく来たからと思い直して、ソル・イ・ソンブラ SOL Y SOMBRA(半日向半日陰)の一番安い席を買いました。
一人 5.90ユーロ。 安い! -
観客席のマップと値段表。
分かりやすい。 -
今日の興行ポスター。
闘牛士の名は上から下へ、正闘牛士に進級してからの年数の長い順に並んでいます。(人気や歳の順ではない)
1番上のベテランが1頭目と4頭目、
真ん中が2頭目と5頭目、
1番下の新人が3頭目と6頭目を相手にします。 -
見事な演技をした闘牛士は肩車に乗って場内1周、PUERTA GRANDE(プエルタ・グランデ=正門)から退場します。
闘牛場前のモニュメント -
ベンタス闘牛場は建物の細部、タイルやレンガの組模様がとても美しい。
-
興行日の闘牛場周辺は、試合前のサッカー・スタジアムと同じ雰囲気。
違いは客層。
圧倒的に多いのは中高年の男性だけど、意外に家族連れ、カップル、男女混ざった友達グループが多い。もちろん観光客も。
前の方の高い席に座る人たちは、随分とお洒落して来てます。男性はブレザー、女性はハイヒールにワンピース。上流階級の社交場でもあるのですね。 -
マドリード在住とはいえ、闘牛に関しては半分観光客的な私たちは、こういう店を冷やかすのも楽しい。
子供用の闘牛士扮装セットも売ってます。 -
闘牛ほどエスパニョール(スパニッシュ)なもの、ありませんね!
何故かサッカーのマフラー(それもバルサの!)まで売られていますが。 -
我慢できずに、私も購入しちゃいました。
姪っ子に送ろうっと♪
スペイン国旗色のバンデリジェーロ(銛士)。
かわいい〜 -
ワーイ!
今日は特別にRUEDO(砂場)に入れます。
5月2日 闘牛開始前の特別イベント
ゴジェスカの衣装を着た地元の人たちが乗った馬車が、RUEDO内を回っています。 -
愛想良く手を降ってくれたおばちゃま。
-
ゴジェスカ衣装は頭に付ける網飾りが独特。
-
老いも若きも、凛々しい。
-
この二人は御揃い。
かっこいいなー -
ゴヤの絵から出てきたような女性。
-
馬もきれいでした!
-
白馬
-
凛々しい 黒!
-
スコットランドからの観光グループ?
いいですね〜 こうして闘牛観戦。
日本の団体も浴衣で来たらどうかしら? -
RUEDOから、正面席側を撮る。
-
馬車の後から、マドリード州立ブラスバンドの騎乗楽隊も退場。
-
かっこいいー!!
-
観客席はコンクリートです。
2時間座っているのは辛いから、クッションを借りましょう。 1.20ユーロ。
帰るときはそのまま席に置いていけばよい。
観戦慣れしている人たちは、家からクッションやサンドイッチ持ってきていました。 -
席に付きましょう。
当日、買えたのは、最上部席。
ANDANADA 8
最上階まで階段で上がります。 -
私たちの席は最上部席の最後列
これ以上後ろ、上はありません!って席。
席に行き着くまでは良かったんです。
上見てただけだから・・・ -
席について下見て・・・
め・ま・い クラ〜〜
怖い!
慣れるまでちょっとかかりました。
転落事故とかないんだろうか。 -
一人分のチケットより高かったピーナツ菓子。7.50ユーロ
外の屋台で買った。
私たちの席はSOL Y SOMBRAですが、
ひさしの下なので、最初から最後まで日陰でした。 -
高さに慣れてきたところで、あちこち観察。
闘牛に欠かせない音楽を奏でる楽隊。 -
正面の主催者席。
ダメな闘牛を引っ込める判断や、芸の良かった闘牛士に耳や尾を与える判断をするのはこの人たち。 -
闘牛コメンテーターと言えば、必ずこの人!(左)
この闘牛はマドリードTVで生中継されました。 -
州政府関係者は立ち見。
相撲で言えば砂かぶり、ですね。 -
闘牛場が丁度SOL(ソル=日向)と
SOMBRA(ソンブラ=日陰)に真っ二つに分かれた頃・・・ -
この日は18:30分開始。
スペインで時間通りに始まるのは闘牛のみと言われてる。
この通り、満員御礼! -
パソドブレが演奏され、PASEILLO(パセイージョ)、闘牛士の入場です。
-
入場の先頭は2人の騎士。
ゴジェスカ衣装を見るのを目的で来てますので・・・
早速、闘牛ファッションショー・スタート! -
PICADORES(ピカドール、槍方)とその助手たち。
-
本日一番ベテランのマタドール。
JOSE IGNACIO UCEDA LEAL
(マドリーっ子)
オレンジ色のちょっと派手目な衣装。
この日、1頭目のこの闘牛が一番良かった。
1頭目は闘牛、闘牛士とも拍手。
4頭目はダメ。 -
2番目の闘牛士はセビージャ出身。
MANUEL JESUS "EL CID"
深緑のシックな装い。
この日は当たった牛、2頭とも良くなかったようです。
闘牛士自身にも2度とも拍手なし。
闘牛ファンって結構厳しいんだ。
2頭目のこの牛、柵飛び越えちゃったんです!
柵の内側の通路に落ちて、また誘導されて場内に戻りましたが、勢い付いて客席の方までどんどん上がっちゃったらとんでもない惨事になってたでしょうね。(ちょうど都合のいい足場になりそうな屋根がある部分だったので、その可能性はあった) -
1番若手のフランス人闘牛士。
SEBASTIAN CASTELLA
余りパッとしない薄紫の衣装。
長髪なのがちょっと気になる。
6頭目、最後の闘牛で観客から大喝采。
全体的に牛が良くない興行だったようで、ブーイングが多かった観客を沸かせようと、随分と思い切った危険な芸を見せてくれた。 -
助手たちで、頭にネットを被っていたのはこの人だけだった。
-
助手たち
-
もっと、助手たち。
様々な色があってきれいでしょう?
キンキンキラキラより、このゴジェスカ衣装の方がいいと思うんだけどな〜。 -
死んだ闘牛を引いて出て行くロバたちもこの通り、今日は特別扮装。
-
合間に出てきて砂を均す闘牛場の人夫さんも、今日は衣装着て。
-
砂の線引き係りの人も。
この二重のライン、各芸この内外でやるように決まりがあります。 -
砂の整備が済んで、皆が砂場から出たことを確認して、牛舎の門を開閉する係りの人。
-
では、闘牛の進行について説明しましょう。
(写真の都合で、6頭のがゴチャゴチャと混ざります。ご了承ください。) -
登場する牛の名前、誕生年月、体重、牧場名がプレートで案内されます。
この日一番大きかったのは、598?の牛。 -
牛舎の門が開き、牛が出てきます。
-
助手たちがカポーテ(表ピンク裏黄色のマント)を振って牛を呼びます。突進してきたら板の後ろに隠れて、また違う方向で助手が牛を呼びます。
闘牛場内を走らせて、この間に闘牛士は牛の癖などを見極めます。 -
闘牛士がカポーテの技を披露します。
これは、余り長い間やっていません。
この写真、ちょっとお気に入り・・・
SOL Y SOMBRA
1頭対1人の戦い
注:繊細な方はここから先は見ないで下さい。 -
次はピカドール(槍方)の登場です。
闘牛士はカポーテの動きで牛を馬の方へ誘導します。 -
牛が馬に気付いた。
ピカドールの芸は二重ラインの外側で行われます。 -
ドスッと右側から角を突いてくるところを、ピカドールが牛の肩の筋肉を槍で突きます。
-
牛を馬の下から出すために助手がカポーテを振って気付かせようとするのですが、これがなかなか。
長引くとそれだけ牛を弱らせちゃうので、観客からすごいブーイングが起きます。 -
ピカドールの芸は全て、私たちの目の前で行われた。
初めて牛の背が鮮血に染まるシーン。
馬は耳栓・目隠し・腹の内側まで完全防御されてます。 -
この人、最後6人目のピカドール。
唯一、ピカドールの中で観客から拍手をもらっていた。
他の5人は皆ブーイング。 -
勢い余った牛に馬ごとピカドールが倒されちゃうこともあります。
重い防具を付けた馬を引き上げるのは大変。 -
今回、3頭目の牛は観客から退場リクエストがあり、交代させれました。
最初からとても気が散って余り勢いがなかった上、ピカドールに余分に刺されて弱まりすぎた。 -
闘牛を退場させるためには、場内にMANSO(マンソ)と呼ばれる先導牛を入れます。人間が何もしなくても、闘牛は一緒に牛舎へ戻っていく。不思議な習性ですね。
この闘牛は多分この後、裏で屠殺されたのでしょう。 -
ピカドールの後は、バンデリジェーロ(銛士)の見せ場。
1頭の牛に3回、計6本の銛を打ち込みます。 -
突進してくる牛の背に刺しつつ飛び交わす。
-
横っ飛び。
ちゃんと2本刺さらないと、ブーイング。
本当に、観客が厳しい。 -
ただし、きちっと決まったときには拍手喝さい。
最後6頭目の牛の最後の2本を刺した助手には、割れるような拍手がいつまでも続いた。
マタドールに対する拍手よりもすごかったその湧き方に、鳥肌が立つくらいでした。
闘牛ファンは感動した時もとても正直なんだ。 -
最後、闘牛士の見せ場。
ムレタ(真紅のマント)技を始める前に、闘牛士は主催者席へ挨拶します。 -
その間、反対側では助手が闘牛の気を引き付けています。
-
闘牛士、最大の見せ場。
華麗にムレタを操って、牛をあっちへこっちへ翻弄させる。闘牛士が最も美しく見える時。 -
闘牛を倒すまでに闘牛士に与えられた時間は10分間。
この白茶の牛は、退場した3頭目の代打で出てきた。 -
クライマックス
ムレタを使って牛の前足を揃えさせ、頭を下げさせ、75?の真剣を首の後部から突き刺し、心臓近くの大動脈・大静脈を切ります。 -
息を呑む瞬間。
真剣が柄の部分まで全部収まれば拍手喝さい。そうでないと野次が飛ぶ。
3人の闘牛士で、2度とも綺麗に入れられたのは若手のフランス人闘牛士のみでした。
でも上手く剣が刺さっても、ドスッ、コロッと死んではくれない・・・
地面に膝を突くまではカポーテで右に左にと動かされます。地面に蹲ったら首の急所を突いて殺します。結構これが長くて、かわいそうに思えてきた。
きれいな死を与えるのはなかなか難しいことのようで・・・ -
牛が良かったら、ロバに引かれて退場していく死んだ牛に拍手が送られます。
今回は最初の1頭のみ。
他はブーイング。
牧場主さん、相当参ったろうな・・・。 -
5頭目終わる頃には、
ソル席にもここまで日陰が進んだ。 -
全部終わったのは20:50
闘牛の交代があったからちょっと延びた。 -
闘牛が終わって、闘牛場を出て行く人々。
集まってワイワイやるのが好きなスペイン人は、この後、周囲のバールを埋め尽くして飲んだり食べたりするのです。 -
ベンタス闘牛場、裏側。
隣接の牛舎。
ちゃんと獣医や保険所の管理の下、牛は解体されて食用に使われます。
大人になってからの初闘牛(子供の頃にメキシコで見たことはあった)。闘牛場に響く歓声や拍手にすごく血が騒いだ、面白い体験になりました。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
MILFLORESさんの関連旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
77