鉄道の旅　最終章　パリへ2011⑯　Final stage of travel on the railways

2011/10/17 - 2011/10/28

アンスバッハの宮殿広場Schloss-platzにある馬の彫刻Anscavallo(1993)
2011.10.25

先に公開した「2011ヨーロッパ鉄道の旅12日間/概要」http://4travel.jp/traveler/810766/album/10617323/に続いて個別の都市ごとの旅日記に基づいた写真旅行記の連載を進めます。
第16回は今回の鉄道の旅の最終章ローテンブルグからパリです。
2011.10.25（火）曇り
6時にモーニング・コールを頼んでおいたが5時過ぎには起きてしまった。
6：10ごろフロントへ行ってみたが真っ暗で誰もいない。
6：20頃には人の気配がして灯りが点いていた。朝食を用意する係りが二人いたので、6：40には出発するのでコーヒーを準備してもらった。朝食はバナナとコーヒーだけで済ませた。
6：45にチェックアウトを済ませて出かけたが、外はまだ真っ暗でクルマのライトが目立った。
駅舎の入り口は鍵がかかっていたので脇から入ってロッカーからキャスタ・ケースを取り出した。
停車中の列車の行き先を人に聞いて確認し乗り込んだが通学の子供達などで混んでいた。
BAHN（ﾄﾞｲﾂ国鉄）から送られた時刻表の7:03より6分も早く6:57に発車したので、検札に来た女車掌に尋ねたら、時刻表の最新版をスマホで確認して手書きで写してくれた。
乗り換え列車を2本書いてくれたので早いほうを選び、主要都市のアンスバッハAnsbachで待ち時間をつぶすことにした。結果は正解だった。

Ansbachで2時間半も待つことになったが、駅の案内所で旅行者用の観光案内をと頼んだら詳しい小冊子をくれた。この街には王宮庭園をはじめ、Ansbachが歴史的にこの地方の主要都市であることを示す教会がいくつもあり見応たえがあった。
2時間あまりの庭園・街歩きはただ駅で待つよりずっとよかった。見学地が一つ増えて得した気分だった。

Ansbach10:07発Carlslue行きの列車IC2160は5分遅れで到着。ホームの表示板にも少し遅れるWenige Minuten spaterと表示されていて親切だ。
Stuttgart中央駅に到着したのは定刻の11：53。
先ずはパリ行きのTGVの車両と座席番号をDBの案内所で確認。Wg..12 Pl.61（12号車　61番席）
ランチは駅構内のNORDSEEでフィッシュ・アンド・チップスの小　2.99ﾕｰﾛ。
揚げたてをたっぷりのﾀﾙﾀﾙｿｰｽつけてとても美味しかった。構内を何枚か写して、最後はSCHLEMMER-GRILLでドイツ最後のビールを飲んだ。2.4ﾕｰﾛ。
シュトッタガルトは1996年6月末の出張以来15年ぶりで、そのときはフランスのストラスブルグのGMPT（GMのAT工場）を訪問したあと翌週にベンツを訪問するために列車で移動した。
「ヨーロッパ出張①トリノ、ストラスブルグ、シュトットガルト」
http://4travel.jp/traveler/810766/album/10467662/

パリ行きのTGV9574列車は定刻の12：54出発。20分ほどして検札のあと、食事のワゴンサービス（一等車）があったが、食べたあとなのでりんごジュースと水をもらった。
パリ行きのためか車内放送は独→仏→英の順であったが、ストラスブルグの大聖堂の尖塔を見てしばらくするとフランス語のみに変わった。
15時前に紅茶やコーヒーのドリンク・サービスがあったのでコーヒーをもらった。車窓に広がる雑木林は2002年と同じ時期で、ちょうど黄葉が始まった季節だ。
パリ東駅には定刻4：37着。さすがTGV。

10月20日にヴェネチアを出発して6日間（乗車は5日間）で約1900Kmの列車の旅が無事に終わり、何度も滞在して慣れ親しんだパリへ戻って正直ほっとした。
明日は列車の旅の締めくくりとしてパリの６大駅めぐりを楽しみにしています。

2011.10.25（Tues）列車運行記録
Rothenburg 6:57→Ansbach（到着時刻記録不明）

Ansbach 10:07 IC2160→Crailscheim 10:35→Ellwangen 10:51→Aalen 11:03→Schwabisch Gmund 11:20→Stuttgart Hbf 11:53

Stuttgart Hbf 12:54 TGV9574→Karlslue 13:36→Strasbourg 14:22→Paris Est 16:37

今回の旅行記はローテンブルグからパリへの移動日のため、人とのふれあいは少なく、人物写真も少ししかありません。これも連載旅行記の宿命ですが割愛せずに公開します。

撮影　CANON EOS40D EF-S 17/85
参考資料
ブルーガイド　わがまま歩き14　ドイツ
ANSBACH INFORMATION(市内地図付き）

旅行記2011①～⑮は前記の概要編http://4travel.jp/traveler/810766/album/10617323/にURLの記載(ﾘﾝｸ）があります。
第16回公開　2012.02.25　
毎週土曜日に新編公開予定「土曜旅画劇場」（入場無料）

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エリア アンスバッハ(ドイツ)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.0
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 25万円 - 30万円
• 交通手段: 鉄道 徒歩
• 航空会社: アエロフロート・ロシア航空
• 旅行の手配内容: 個別手配
• 利用旅行会社: JTB

2011.10.25　　7：44
鉄道の旅の最終行程です。

車窓から見る夜明け前の空は異様な赤みを帯びていた。
正直、大地震の前触れではないかと心配しました。

Ansbachの駅舎　8：29（日の出7：51）

ここで２時間近い待ち合わせをすることになりました。
後で調べるとローテンブルグを出発するのが早すぎたようです。
ローテンブルグからパリまでの列車のネット予約のときDBサイトにお任せでした。
結果的には早起きして三文の徳でした。

アンスバッハANSBACH駅の案内所でくれた市内の案内図

地図のほかに見どころ、ホテル、カフェ、レストランなどが詳細に記載された総合観光案内（34頁）です。
案内ﾃﾞｽｸのｱﾗﾌｨﾌのマダムに「2時間待つのだがﾂｰﾘｽﾄにお奨めの見どころは？」と訊ねたら奥の棚から出してきてくれたものです。これのお陰で予期せぬ街歩きができて、訪問地が一箇所増えて得した気分になりました。

なにか要望があったら遠慮なく尋ねてみるのが充実した旅の無料のｻﾌﾟﾘﾒﾝﾄです。

駅前のポスト（郵便局）8：30

日本郵政民営化で比較された、先に民営化されたドイツ・ポストDeutsche Post。
同じ建物にPostbankもあるようです。

王宮庭園へ向かう途中のカラフルな建物

王宮庭園前通り　8：33

夜明けと朝の間。

王宮庭園内の道

王宮庭園の広場 8:39

王宮庭園

朝早いためか人はほとんど見かけません。8：45
気温は10℃ぐらいで寒さです。

ｳｫｰｷﾝｸﾞ･ﾚﾃﾞｨの歩く姿勢に美しさを感じます。

Orangerie
宮殿の庭園の中にあるオレンジ栽培温室

パリのチュイルリー公園の南西隅にあるオランジュリー美術館も元は温室でした。2006年に大規模改修が完成しクロード・モネの大作「睡蓮」が自然光で見られるようになっています。

ノルマンディー・ブルターニュの旅2008⑨パリ　その4　モネの睡蓮とルーブルの夜景
http://4travel.jp/traveler/810766/album/10489821/

窓に映る空は雲がいっぱいです。8：49

秋の気配を感じる庭園

うろこ雲（高積雲）は秋の雲です。8：54

噴水も寒々としています。9：19

王室庭園の西の出口を出たところです。9：23

王宮広場Schloss-Platzの彫刻

王宮広場の石畳には枯葉が散っていて秋の気配です。

王宮広場の馬の彫刻Anscavallo 9:27
ドイツの彫刻家Jurgen Goertz(1939〜)の作品。

このベビーカーは車輪が大きく乗り心地がよさそうです。
そのうえ立って乗れるボードが付いた第５輪も備わっている優れものです。

これも同じ彫刻家でしょうか。

鯉の塩焼きではありません。9:36

噴水口でしょう。

アンスバッハの朝の街並み　　9：38

表紙の馬の彫刻と同じ目をしているのでJurgen Goertzの作品でしょう。

青いガラスの目玉をよく見ると、いささか不気味です。9:41

理科の実験をしているみたいです。9：41

St. Gumbertus 教会

黄葉が綺麗ですが何の木か分かりません。

金色の像はあまり見かけませんが、今回の旅行ではミュンヘンのマリエン広場のマリア像以来です。
一番記憶に残っているのはパリのピラミッド広場にあるジャンヌ・ダルクの騎馬像です。

St.Johannis教会　9：44

アンスバッハの街並み

ヘリーデル門　Herrieder Tor 9:47

花屋の店先にはリース(花輪wreath)がたくさん並んでいます。9:49

もうしばらくするとクリスマスシーズンでもっとたくさんのリースなどが並ぶのでしょうね。

ルードウィグ教会Ludwigkircheの塔 9:54

ルードウィグ教会Ludwigkirche

Ansbach10:07発Carlslue行きの列車IC2160は5分遅れで到着。ホームの表示板にも少し遅れるWenige Minuten spaterと表示されていて親切だ。
10：03

赤い電気機関車とホムの列車編成図

このホーム（2番線）に乗る列車が入ってきます。10：08

シュトットガルト駅構内のシーフード店　NORDSEE　ノルトゼー

この店はウィーンでも利用したことがあります。
「ウィーン・ザルツブルグの旅②美術史美術館・ウィーンの森 」
http://4travel.jp/traveler/810766/album/10464221/

NORDSEE店内
この店でフィッシュ・アンド・チップスを食べました。
売れ筋は写真が掲げられているので、指差し注文もできます。

揚げたてのアツアツのフィッシュにタルタルソースやケチャップなどつけて食べる「シアワセ！」はレストランでゆったりと味わうのに比べて決して遜色はありません。

ヘーゼルナッツ・スタンド

包装や飾り付けがケバケバしく、シニアには近づき難いです。

ホームへの出口　12：19

駅構内は天井が高く明るいですが、正面の時計は止まっているようです。12：19

最後のドイツ・ビール　　2.4ﾕｰﾛ　12:27

今回の鉄道の旅で訪れたヴェネチア、スイス、ドイツでホテルのハウス・ビールを含めたくさんのビールを味わいました。それぞれ美味しかったですが、あえて一番を挙げるとイタリアのモレッティ　サン・スーシー・エクスポート Al 5.6%　苦味が少なく甘みがあり味わい深いビールでイタリアのビールの評価を上げました。
「ヴェネチア　ムラーノ島からサン・マルコへ2011③」
http://4travel.jp/traveler/810766/album/10622201/

ｱｻﾋ・ｽｰﾊﾟｰﾄﾞﾗｲほどｷﾘｯとした切れ味の鋭いのはありませんでした。
私の好みは、暑い時、食事などその時の状況で変わります。

ビールを飲んだカフェ・バーSCHLEMMER-GRILL 12:31

先ほどここでドイツで最後のビールを飲みました。12：39

パリ東駅行きTGV9574の発車案内板　12：38　

これが乗る列車です。12：38

PRESSE CENTERは新聞・書籍などの印刷物の店

YORMA'Sのミュンヘン駅構内店ではホット・ドッグが美味しくて2度食べてしまいました。

シュトットガルト駅の時刻表　12：41

シュトットガルトからパリへのTGVの座席番号　61　　　12：48

お世辞にも見やすいとは言えません。

航空機や新幹線などのように座席番号が固定しているわけではないようです。

私の席の窓枠の上の座席表示です。
Stuttgart Hbf-Paris EST 10.25 TGV 5974号　12号車　61番

一等車はがらがらでした。　　12：51
これだからネット販売の割引率が非常に高い（60％）のが理解できます。

一等車の座席の配列は1列＋2列です。12：51

座席のテーブルは日本の新幹線より広く、パソコン作業などには便利そうです。12：53

座席の番号表示は凝りすぎていて決して見やすくはありません。13：11
アイデア倒れとはこのことか。

一等車の車内サービス　　13：17

座席のリクライニング・ボタン　　13：19

カールスルーエ中央駅　　13：32

車内サービスのりんごジュースと水　　13：41

車掌の車内精算端末　　13：42

ストラスブルグSTRASBOURG　　14：16

2006年に訪ねた懐かしい街ですが今回は素通りです。

フランスの旅2006①ストラスブルグ大聖堂とコウノトリ
http://4travel.jp/traveler/810766/album/10498571/
フランスの旅2006②ストラスブルグのプティッﾄ・フランス
http://4travel.jp/traveler/810766/album/10499699/
ブルゴーニュの葡萄畑の黄葉とディジョン市内
http://4travel.jp/traveler/810766/album/10500245/

ストラスブルグ市街地

ストラスブルグ大聖堂の尖塔　　14：23

風力発電風車　　15：17

一面の曇り空ですが、15：37

パリへ近づくにつれて青空が見えてきました。16：16
明日は晴れるぞー、と元気が出ます。小学生みたいですか（笑い）

TGVは定刻16：37にパリ東駅に着きました。16：39
ヴェネチアから約1900Kmの鉄道の旅も無事に終わり、ほっとしました。

長い列車の旅にお付き合いいただきありがとうございました。
列車に乗ったのは20,21,22,24,25の5日間ですがあまりにもたくさんの経験をしたので10日間ぐらいの感じがします。
明日はおまけのパリです。