2026/05/29 - 2026/05/30
80位(同エリア79件中)
旅猫さん
母親が施設に入って七ヵ月。そのため、昨年六月に訪れた谷川温泉が最後の旅になったと思っていた。ところが、五月に入り、急に海月が観たいと言う。そこで、16年前に一緒に訪れた加茂水族館へ、もう一度連れて行くことにした。とは言え、歩くのも大変な状態なので、現地ではすべてタクシーでの移動とし、加茂水族館だけに行くことにした。宿は、やはり16年前の旅で泊まった湯野浜温泉の『いさごや』とした。
(2026.06.14投稿)
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.5
- ホテル
- 3.5
- グルメ
- 3.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- その他
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- タクシー 新幹線 JR特急 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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大宮駅を9時34分に出る『とき311号』に乗車。この列車は、大宮を出ると、すべての駅を通過し、終着の新潟駅に着く。乗車時間は67分。新潟駅では、同じホーム上で、羽越本線の特急『いなほ3号』に乗り換えることが出来る。10時50分に出発した列車は、越後路を走り抜け、庄内へと入り、日本海沿いを北上し、鶴岡駅には12時43分に到着した。
特急 いなほ 乗り物
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母は高齢で足も悪いため、駅前からタクシーを利用する。そして、加茂水族館には、20分余りで着いた。16年前に訪れた時は、建て替え前であったので、新しい施設を観るのは初めてである。それにしても、物凄い風が吹いていて、怖いくらいであった。
鶴岡市立加茂水族館 動物園・水族館
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お昼を食べていなかったので、まずは食事処に入る。『沖海月』と言う名の店で、硝子張りの店内からは、間近に海を眺めることが出来た。
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しかし、料理の数は少なく、しかも海月が多い。仕方が無いので、16年前と同じ海月ラーメンを注文した。食べてみたが、やはり美味しくない。
沖海月 グルメ・レストラン
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気を取り直し、見学を始める。まず目に付いたのは、鮭の稚魚。鮭と言うと、大きな魚体で川を遡上する姿が目に浮かぶが、子供の頃は、とても小さくて可愛いのだ。
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そして、クラネタリウムである。加茂水族館の人気は、海月の展示に他ならない。一種類の海月から始まり、現在は百種類にもなり、世界最大の海月展示を誇っている。
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中へ入ると、まずは幽霊海月の仲間が現れた。その中の『ヴェルシカラー』と言う海月は、大きくならない種類なのだそうだ。
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兜の形をした『兜海月』は、縁が光を反射し、とても綺麗である。庄内浜では、夏から秋にかけて大量に発生するそうだ。
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しばらくすると、広い部屋が現れた。その入口近くに、一匹の海月が展示されていた。その海月は、『逆海月』と言う。1997年、偶然、水槽内で発見された海月で、この海月の展示が、閉館の危機に陥っていた加茂水族館を救ったのだそうだ。
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この部屋には、たくさんの小さな海月が展示され、海月に関する説明も多くある、バックヤードも眺められ、面白い空間となっていた。
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展示されている百種類のうちの多くがこの部屋に展示されている。それらは、虫眼鏡で見ないと分からないほど小さなものが多い。海月の仲間に、これほど小さなものが多くいるとは知らなかった。
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南ヨーロッパに生息する『パルモ』と言う海月は、菫色の縁取りが洒落ている。
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『縮緬海月』と言う名が付いた海月もいた。模様が、縮緬のように見えるからだそうだ。色合いも美しく、優雅な海月である。
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空色に白い斑点が美しいのは、東南アジアに生息する『プンクタータ』。蛸海月の仲間で、日本にも近縁種がいるそうだ。
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ひらひらの尾のようなものが美しい『パープルストライプトジェリー』は、他の海月を食べるそうだ。アメリカ西海岸に生息するそうで、アメリカらしいとも言える。
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そして、海月と言えば、水海月である。多くの水族館で観ることが出来る海月の仲間で、透き通った丸い姿がとても美しい。
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大西洋の沿岸に生息する『アビアータ』も、水海月の仲間だ。頭のような部分が透けていて、幻想的な姿で漂っている。
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突然、目の前に大きな水槽が現れた。そこには、無数の水海月が漂っている。これほどの海月を観るのは初めてである。
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建物の一角に、ひれあし広場と言う場所があり、そこでは、カリフォルニアアシカとゴマフアザラシが泳いでいた。
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カリフォルニアアシカは、かなり大きい。だが、小さな部屋やプールなどで飼われているため、少々可哀そうである。ゆっくり回ったが、一時間足らずであった。市立の水族館であるため、規模は大きくないのだ。それでも、海月をたくさん見ることが出来たのは良かった。
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タクシーを呼び、今宵の宿がある湯野浜温泉へと向かう。泊まるのは、16年前にも利用した『游水亭いさごや』である。当時は、二食付きで一万円未満であったが、今回は、ほぼ三倍になっていた。
游水亭 いさごや 宿・ホテル
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前回に利用した時の印象は、あまり記憶していない。大浴場がいまひとつなのと、海が良く見えたことくらいであった。ところが、今回は、宿の前に着いた時から好感が持てた。外まで出迎えがあり、受付もとても好印象であった。館内の落ち着いた佇まいも好ましい。
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庭の見えるロビーに通され、抹茶のおもてなしがあった。お茶請けは、落雁であった。
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一階部分は広々としている。浴衣の種類も多い。
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部屋は四階である。十二畳半の和室で、広縁が付いている。中居さんの説明や立ち居振る舞いも良く、日本の温泉宿らしい。あとで気が付いたのだが、宿の方はすべて日本人であった。
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窓からは、正面に日本海が望める。
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風が非常に強く、雲も出ている。それでも、景色は良い。
湯野浜海水浴場 ビーチ
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白波が立ち、そこに日が当たり輝いている。
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しばらく休んだ後、温泉に浸かる。大浴場は入れ替え制。最初に入ったところは、半露天風呂がふたつと内湯がひとつあった。内側の半露天は岩風呂である。海側の半露天からは、海が良く見えた。
※浴室内は撮影禁止のため、公式HPから写真を転載しています。 -
部屋に戻ると、雲が少なくなっていた。陽も傾き始めている。このまま行けば、日本海に落ちる夕陽が見られそうだ。
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18時になり、夕食となった。会場は、『月岡』と言う食事処。
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席の数が少なく、ゆったりとしている。食前酒は梅酒。烏賊鳴門巻、庄内三軒豚のピンチョス、鰤味噌粕漬焼、伊達巻真丈などである。
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お酒は、まず、月山の麓にある西川町の『月山銘水館』で醸造されている『月山ビール』のピルスナーをいただく。飲んでみると、かなり薄い。
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次に出てきた料理は、お造りの代わり。献立にも、わざわざ造里替りとある。その料理は、何と米沢牛の煮込みであった。とても柔らかく、美味しかった。
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蟹の甲羅が出て来た。省内の海で獲れる紅ズワイガニ『天喜紅蟹』だそうだ。『天喜』とは、湯野浜温泉が開湯したと云う平安時代の天喜年間に因むそうである。とは言え、蟹身は少なかった。
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窓の外では、夕陽が輝いている。
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続いて、米沢牛ロースのにぎり寿司が出て来た。生が苦手なので、きちんと火を通してくれたようだ。とろけるような食感で、これは美味しい。
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夕陽が雲に隠れ、光が海に差し込んで綺麗だ。
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米沢牛が続き、しんたま味噌漬サラダである。これも美味しかった。
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そして、ついに日本海に陽が落ちた。
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地酒は、地元鯉川酒造が醸す夏限定の『鯉川 夏の辛口 特別純米 DRY』とした。夏の酒らしく、きりりとしている。猫の表紙も可愛い。
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台の物は、米沢牛ロースの石焼。量は少ないがやはり美味しい。一緒に、蛤と庄内麩の土瓶蒸しも出て来た。
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その土瓶蒸しは、蛤の味わいが感じられた。蛤自体は小粒であったが、悪くはない。
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ご飯は、庄内の『はえぬき』である。ちょうどよい固さの炊き上がりで、美味しくいただいた。
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その頃には、すっかり夕暮れ時である。落ち着いた雰囲気の食事処で、係の方の対応も良い。外国人や賑やかな客もいない。静かである。
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最後に出て来た水菓子は、『アーモンドミルクのブランマンジェ 山葡萄ソースかけ ストロベリージェラート』と言う長い名前が付いていた。甘さと酸味が調和した味わいで、さっぱりとしていた。前回もそうであったが、この宿の料理は微妙に美味しい。印象に残るものは無いのだが、美味しいのだ。量もちょうど良い。
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翌朝、起きて外を眺めると、快晴であった。しかし、相変わらず強い風が吹き荒れている。浜に出ている人もいない。
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とりあえず、朝風呂を使う。昨日とは違う浴室となり、内湯と半露天がひとつずつあるが、景色は見えなかった。
※公式HPより転載。 -
朝食会場は、昨夜と同じ場所。窓側の席である。
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これと言ったものは無いが、あおさだけの味噌汁が良かった。塩納豆や、銀鱈の醤油漬焼も美味しかった。
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締めは、鳥海高原ヨーグルト。ラフランスが載っていた。
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食後、ロビーで無料の珈琲を飲む。この宿の館主が魯山人好きなのだそうで、館内には、魯山人の作品などが数多く展示されていた。
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部屋に戻り、海の景色を楽しむ。
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ロビーで見かけた夫婦が散策しているのが見えた。やはり、かなり風が強いようだ。
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8時45分に宿を辞す。とても落ち着いた宿で、寛げた。何より、静かなのが良かった。先日の白馬では、廊下で大騒ぎしている外国人や、大声でしゃべるお年寄りなどがいて、部屋にいても寛げなかったのでなおさらであった。タクシーで鶴岡駅へと戻る途中、月山が綺麗に見えていたが、鳥海山は雲の中であった。
月山 自然・景勝地
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鶴岡駅からは、9時31分発の特急『いなほ6号』に乗車。母が歩くのもやっとなので、今回の旅は、海月と温泉だけである。
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帰りも、車窓には日本海が綺麗に見えていた。沖合に浮かぶ粟島もくっきりと見え、遥か遠くには、薄っすらと佐渡島も望めた。
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終着の新潟駅で、11時25分発の『とき318号』に乗り換える。同じホームで乗り換えることが出来るのは、とてもありがたい。復路は、上越新幹線内のすべての駅に停車する。そして、13時3分に大宮駅に着いた。母を施設まで送り、今回の旅を終えた。もう一度、母を旅に連れて行くことが出来て良かった。とても喜んでいて、秋にもどこか近くに行きたいとも言っていた。嬉しいことである。
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