2025/10/30 - 2025/11/14
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Brad Nomuraさん
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サンディエゴのデル・マー競馬場で行なわれた世界最強馬決定戦の呼び声高い競馬のブリーダーズカップ(BC)を観戦に行きました。
私は競馬はほとんどわかりませんが、同行者に詳しい方が複数いていろいろ説明してもらいました。BCは本日だけで8つのG1レース(賞金も高い最高グレードのレース)が行なわれ日本馬も4頭参戦しています。
中でもメインレースのBCクラシック(賞金総額 約10億円)は有名なケンタッキー・ダービーと並ぶ米国でも屈指のレースで、ケンタッキーが若い3歳馬だけのレースなのに対し、BCクラシックは年齢に関係なく最強の馬を決めるレースです。
日本からはサイバーエージェントの藤田晋社長が所有するフォーエバーヤングが日本馬初の優勝を狙って乗り込んできました。未だかつて日本の馬がこのBCクラシックで勝った事はありませんが、フォーエバーヤングは昨年のケンタッキーダービー、BCクラシックでいずれも僅差の3位と米国馬と同等の戦いを繰り広げており今年こそはと大きな期待がかかっています。
日本の馬が初めて米国で勝つところを見たいし、それで馬券も当たれば二重に嬉しい。当然フォーエバーヤングの単勝、複勝2つと馬券を全てフォーエバーヤングで買いました。
そして夕食は西海岸屈指のタコスの名店「タコス・エル・ゴルド」へ。激混みでしたが皆さんに満足してもらいました。
●本日の費用
競馬観戦チケット 212ドル
THHサンドイッチ 7.5ドル
タコス・エル・ゴルド 25ドル
合計 244.50ドル
●本日の走行距離
187マイル(300km)
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THHサンドイッチ
競馬場に限らず野球場でもアリーナでも、アメリカのスタジアム飯はどこも値段は高いのに大して美味しくもないです。そこでランチ用に私のオススメのバインミー(ベトナミーズサンドイッチ)を調達してから出かけました。
ベトナムはかつてフランスに統治されていたため食生活もフランスの影響を受けており、バゲットが普通に食べられているようです。中でもバゲットになますや肉、香菜などを挟んだバインミーは美味しくて腹持ちもいいのでお気に入りです。
今日はハウススペシャルとバーベキューポークの2種類のサンドイッチを買っていきました。
ちなみにボトル入りの水も持って行ったのですがデル・マー競馬場は水を持って入場することは禁止とのことで入り口で没収されてしまいました。場内では同じ水が7ドルで売られていました。なかなかエグい商売をしています。 -
デル・マー競馬場へ
アーバインからデル・マー競馬場までは約1時間のドライブ。競馬場に駐車場はありますが、ここへ停めると80ドルも駐車料金がかかります。そこで競馬場まで無料シャトルバスが走っている近くのソラナ・ビーチ駅に無料の駐車場があるとのことで、そこへ車を停めてシャトルで競馬場に行くことにしました。
ところが駅に着くと駐車場の入り口には「競馬観戦のパーキング禁止」の張り紙が!話が違うと思いましたが、何とか近くに無料で停められる場所を確保できてホッとしました。
シャトルバスは内装も豪華で競馬場までは10分で到着。車内には早くも資料を広げてレースを分析している人が何人もいました。私は競馬場に行くのは人生初で気分が盛り上がってきました。 -
デル・マー競馬場エントランス
年に一度の最高峰レースなので観客の出足も早いようです。特に女性はイギリス貴族風の丸く平べったい帽子をかぶってオシャレをしている人が多かったです。 -
馬券を買う
馬券の購入は機械で行ないます。カード社会の米国ですがギャンブルは現金が原則。現金を機械に入れてレースを選び、賭ける金額、馬券の種類と馬を指定します。すると馬券がプリントアウトされてきます。
もし馬券が当たったらそれを有人の窓口に持って行くと現金と交換してくれる仕組みです。
私は単勝(1着の馬を当てる)、複勝2着(買った馬が2位以内に入る)、複勝3着(同じく3位以内に入る)でいずれも日本のフォーエバーヤングを買いました。
日米でオッズ(配当率)が違う!
BCクラシックは日本でも注目度が高く、日本競馬会(JRA)でも馬券を買うことが出来ます。日本では当然ながらフォーエバーヤングの人気が高く、単勝のオッズは2.7倍でした。一方アメリカでは米国馬の人気が高いためフォーエバーヤングの単勝オッズは4.5倍も付いたのです。
つまりJRAは日本での馬券の注文をアメリカの胴元に流すのではなく、自らが胴元となってオッズを決めているので日米で同じ馬券を買っても配当が違うのです。
これって自分が競馬のノミ屋になって日本で注文を受け付け、アメリカでその馬券を買って、もし当たり馬券が出ても日本の配当で払えばいいのでノーリスクで配当の差が自分の懐に入るスキームができない?
一方でアメリカ馬が勝ったときのオッズはアメリカよりも日本が高いようでした。そこで競馬好きの友人は抑えでアメリカ馬の馬券を日本のJRAにネットで注文を入れていました(結果としてハズレ馬券でしたが)。 -
元メジャーリーガーのジェイソン・ワース氏と会う
今回BCを見に行く前に競馬ファンの友人に勧められてNetflixで公開中のアメリカ競馬のドキュメンタリー「Race for the Crown 華麗なる王たちのスポーツ」(全6話)を見ました。競馬の初心者でもその奥深さ、人間ドラマが見られてとても面白いシリーズでした。
シリーズの第2話と第6話に元メジャーリーガーのジェイソン・ワース氏が出演していました。彼は2000年代にフィラデルフィア・フィリーズで活躍。当時フィリーズでプレーしていた元オリックスの田口壮選手ともチームメートでした。メジャー引退後に馬主の道を進み、初めて自分が買った馬が大きなレースで勝って大興奮の様子が映っていました。
そのワース氏は196cmの大男で、Netflixで出ているのと全く同じいでたちでデル・マー競馬場に来ていたのですぐにわかりました。思い切って声をかけてみたらにこやかにレスポンスしてくれ、一緒に写真を撮ってもらいました。「ソウ・タグチの事はよく覚えているよ」と言っていました。 -
デル・マー競馬場
さすがアメリカ。競馬でも国歌斉唱と国旗掲揚は欠かせません。ここは内側が芝、外側がダート(土)のトラックで、ダート1周は1600メートルで日本の府中や中山と比べると小さめでカーブがきつく、カーブを曲がるテクニックが重要とのこと。ちなみに日本は芝がメインですがアメリカの競馬はダートが主流。ダートで勝つにはより馬力が必要となるそうです。 -
パドック
レース直前に馬主や騎手、調教師などの関係者が集まり、馬のお披露目をする場所です。このパドック内に集まることが競馬関係者のステータスだそうです。競馬通はここで自分の目で馬を見て当日の体調を読むとか。
ちなみにここで日本から来ていた若い女性2人組に会いました。競馬ファンと言うか騎手や馬の追っかけのようです。今日はちょうどワールドシリーズ第7戦がカナダのトロントであるのですが「大谷よりも馬ですか?」と聞いたら笑っていました。 -
フォーエバーヤングの関係者
オーナーの藤田晋氏、調教師の矢作芳人氏(黒い中折れハットがトレードマーク)、騎手の坂井瑠星氏らが集まり、メディアも取材して華やかな雰囲気でした。この後、藤田氏らは競馬場の貴賓席に移動していきました。 -
ブリーダーズカップ・クラシック
そしてお目当てのフォーエバーヤングが登場です。実は本命視されていたアメリカ馬「ソヴリンティ」が直前に発熱で出走を取り消したのもフォーエバーヤングに運が向いてきた感じがしました。
そしてレースはフォーエバーヤングが2位で終盤へ。最終コーナーの手前でトップに立つと、猛追するライバルのシエラレオーネをクビ差で振り切って見事優勝!最終コーナーの手前でライバルよりほんのわずか先にスパートをかけた騎手のテクニックが大きかったらしいです。
調教師によると「これは日本競馬会の快挙で、どのくらいの快挙かと言うとワールドカップで日本代表が優勝するのと同じくらいの快挙」だそう!
我々4人ももちろんフォーエバーヤングの馬券を買っていたので全員勝つことが出来ました。 -
フォーエバーヤング、優勝の晴れ姿
後からネットの動画を見ましたが、優勝の瞬間、オーナー、調教師さんたちが本当に嬉しそうでした。入念な準備をしてきた事が運を呼び込んだのでしょう。私も歴史的な快挙の場にいられて感激しました。同じ日本人として誇り高かったです。 -
夕食 タコス・エル・ゴルド
私が西海岸で一番美味しいと思うタコスの名店です。サンディエゴにしか店がないのでサンディエゴに用がある時は必ず行きます。
オススメはタコス・アドバダ(マリネ後にグリルした豚肉のタコス。タコス・アル・パストールとも言う)。ラードを使ってタコスの皮(トルティーヤ)焼いていると思います。あとマヨネーズ系の緑色のソースがコクがあって美味いです。私は4つは食べられます。
この日は土曜日の夜ということもあってすごく混んでいて1時間近く行列しました。日本からの友人らも「とても美味しい」と納得の味でした。
この時ちょうどメジャーリーグのワールシリーズ第7戦をやっていて携帯で見ながら競馬の祝勝会でした。
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