2025/07/01 - 2025/07/15
27位(同エリア75件中)
funasanさん
- funasanさんTOP
- 旅行記670冊
- クチコミ18件
- Q&A回答38件
- 4,352,498アクセス
- フォロワー201人
「フランスのヴェネチア」とも言われるアヌシーの運河沿いの街並み(写真)は息をのむ美しさです。旧市街には花々があふれ、カフェのテラス席には観光客が詰めかけ、まるで毎日がお祭りのようです。エメラルド色に輝くアヌシー湖はヨーロッパ随一の透明度を誇り、ボート遊びや湖畔散歩も格別。今回は、そんな夢のような街を、のんびり徒歩観光しました。もう一度訪れたい都市になりました。
※新著出版しました。
『鉄道で駆け巡る シニア夢の旅路』(キンドル版)
ーミラノからハンブルクまで ヨーロッパ縦断18日間
前編:北イタリア5都市訪問ー
https://www.amazon.co.jp/dp/B0F3ZNY12Z/ref
私のホームページに著書紹介、旅行記多数あり。
『第二の人生を豊かに』
http://www.e-funahashi.jp/work/index.htm
-
アヌシーは湖畔の小さな街で、駅から旧市街の中心まで歩いて10分ほどです。朝食後、早めにホテル「モクシ―」(写真)を出発し、勢い込んで街歩きをスタートしました。
-
ホテルから外に出てみると、何だか寒い!スマホでアヌシーの天気(写真)を調べてみると、何と15℃、連日35℃近い酷暑の日本(名古屋市)から脱出し、遠路はるばるフランスの山岳リゾートまで来た甲斐がありました。
-
アヌシー旧市街のメインストリート「ロワイヤル通り」を歩くと、豪華な建物(写真)に目が引かれます。
-
石造りと装飾的なバルコニーを備えた建物(写真)は、歴史ある街に相応しい風格を感じさせます。
-
ロワイヤル通りは途中から道幅が狭くなり、石畳の続く歩行者天国になります。カラフルな外壁とカフェのテラス席(写真)が続き、散策するだけで楽しくなってきます。
-
リベラシオン広場に出ると一気に雰囲気が変わりアヌシーらしい運河が出てきます。目の前に広がる緑と水の世界。花々に彩られた運河(写真)と木陰の遊歩道は、まさに「フランスのヴェネチア」と呼ばれるアヌシーらしい風景です。
-
そして、この運河の先に見えるのが「愛の橋」(写真)です。水面に映る緑とボートの列が、物語のワンシーンのように美しく心を奪います。夫婦共に一気に気分が盛り上がって「愛の橋」に向かってgo go go!
-
「愛の橋(ポン・デ・ザムール)」(写真)に到着しました。この橋は恋人たちのデートスポットとして有名で、「橋の上でキスをしたカップルは永遠に幸せになれる」というロマンチックな言い伝えがあります。
-
「若いカップルが永遠に幸せになる」、何と素晴らしい言葉でしょう。しかし、これは“ウソ”、と言ってしまえば語弊がありますが、極めて難しいです。
写真:湖側から見た「愛の橋」 -
念願だったアヌシー湖畔の「愛の橋」に立つ妻(写真)。澄んだ湖とアルプスの山々を背に、夢が叶った喜びがあふれています。28歳で結婚し、45年間も崩壊せずにカップルを続けてこれたことに感謝しよう。
-
愛の橋を渡ると、一気に視界が開けてシャン・ド・マルス公園(写真)が広がります。木陰には船を模した大型遊具があり、子供たちの笑い声が響く、のどかなひとときです。
-
公園の広大な芝生(写真)は、散歩やジョギング、自転車、ボール遊びなどにぴったり。地元の人々と観光客が思い思いに体を動かし、アヌシーの穏やかな日常を垣間見ることができます。
-
公園を抜けた先には、白亜の宮殿のような建物(写真)がそびえています。この建物は「アヌシー県庁(オート=サヴォワ県庁)」です。
-
アヌシー県庁の建物(写真)はネオ・クラシカル様式で、白い外観と壮麗な鉄製の門が特徴的で、1862年から1866年にかけて建築家レオン・シャルベによって建てられました。
-
アヌシー湖で30分間、ペダルボート(写真)を借りて湖上散歩を楽しみました。レンタルの際に身分証明書の提示・預入が必要でしたが、ホテル「モクシ―」の部屋にセキュリティ―ボックスがなかったので、パスポート持参で来ていました。少し不安でしたが、パスポートを預けてボートに乗り込みました。
-
参考までに、料金表です
〈ペダルボート(PÉDALO)〉
・2~3人:30分16ユーロ(2720円)/45分19ユーロ(3230円)
・4~5人:30分20ユーロ(3400円)/45分23ユーロ(3910円)
Toboggan(すべり台付き):30分23ユーロ(3910円)/45分26ユーロ(4420円)
〈電動ボート(BATEAU ÉLECTRIQUE)〉
2~3人:30分40ユーロ/45分53ユーロ/1時間65ユーロ/
4~5人:30分45ユーロ/45分58ユーロ/1時間70ユーロ/
(※18歳未満のみでの利用は禁止/ペダルボートのみ動物同伴可/身分証明書が必要/障がい者対応可) -
アルプスに囲まれたアヌシー湖(写真)の透明度の高さは、ヨーロッパで一番ともいわれています。アヌシー湖では遊泳はもちろん、ウィンドサーフィンやヨット、水上スキーなどのウォータースポーツが人気です。
-
ペダルボートを漕ぎ出すと、湖上から見える旧市街の景色(写真)が目の前に広がります。尖塔を持つ教会と緑の木々、そして街並みが、湖面に映り込んで一幅の絵画のよう。
-
白鳥(写真)が優雅に泳ぐ水面の先に「愛の橋」が見えます。白鳥を見ていたら何だかとても幸せな気分になり、ペダルをこぐのをやめてしばらくこの場所に漂っていました。
-
湖上から「愛の橋」(写真)に近づいてみました。ボートが静かに揺れ、湖畔のにぎわいと自然の静けさが同時に味わえる、忘れられないひとときでした。
-
ボート遊びを終えて「愛の橋」を渡り、反対側に行くと「ヨーロッパ公園」(写真)が広がっています。芝生の上では子どもたちが元気に遊び、大人たちは木陰でくつろいでいます。ここも市民の憩いの場です。
-
公園を歩いていると、公衆トイレ(写真)を発見。日本では当たり前の設備ですが、ヨーロッパの観光地では意外と少なく、見つけると嬉しくなります。ただし、有料だったり(1ユーロコインは必需品)、ドアが重くて開かなかったり、苦労します。ここは無料でした。
-
アヌシー旧市街の運河沿いに建つサン・フランソワ教会(写真)。尖塔と素朴な外壁が青空に映え、通りを歩く観光客や地元の人々の目を引きます。
-
教会内部(写真)に足を踏み入れると、白と深緑の柱が整然と並び、豪華な祭壇が奥に輝いています。観光客のざわめきから離れ、心を落ち着けるのに最適な場所です。ここでしばらく休憩です。実は、ここからアヌシー観光のクライマックスがはじまります。
-
この美しさを見て下さい。本日のベストショット!アヌシー湖の水は、ヨーロッパ公園に沿った「ティウー運河」(写真)へと流れ込み、そのまま旧市街の中を流れていきます。運河沿いに密集した家々には、色鮮やかな花で飾られ、その風景の美しさに心奪われます。
-
運河の中州には「旧牢獄(パレ・ド・リル)」(写真)が浮かんでいます。12世紀にジュネーブ伯爵の宮殿として建てら、その後、牢獄や裁判所として使われました。現在は歴史博物館になっています。パレ・ド・リルは、1900年に歴史的建造物に指定されました。
-
橋のそばに並ぶカフェのテラス席(写真)は、世界各国から集まった観光客で大盛況です。この時は小雨が降っていたので、お客はテントの下に退避しています。
-
橋の上では、楽器を手にしたストリートミュージシャン(写真)たちが陽気なメロディーを奏でていました。街全体を小さなフェスティバルのように盛り上げています。
-
運河沿いには地元アーティストの作品(写真)が並び、通りすがりの人々は足を止め、絵画鑑賞しています。でもあまり買う客はみかけません。
-
アヌシー旧市街を縫うように流れる運河(写真)添いの遊歩道を歩いていると、まるでフランス中世の世界に迷い込んだような気分になります。運河巡りは、アヌシー観光の醍醐味そのものです。
-
ティウー運河に沿って歩道は片側(写真)しかなく、多くの観光客が行き来します。狭い遊歩道に次々と趣向を凝らしたカフェが現れ、それらを見て回るだけでも楽しいです。
-
運河にかかる橋の上では、マーケットが開かれていました。アヌシーのあるサヴォワ地方ではチーズ・乳製品が有名で、年配の店主は気楽に地元チーズの試食をすすめてきます。
-
同じマーケットの一角には、色鮮やかな帽子(写真)が整然と並び、観光客の目を引いていました。
-
対岸に驚きのカフェ?個人の住宅?を見つけました。お2人の専用席(写真)です。この狭い運河添いの遊歩道は500mくらいしかなく、のんびり歩いても10分もすると大きな「レピュブリック通り」に至ります。
-
「レピュブリック通り」では大規模なマルシェ(写真)が開かれていました。新鮮な野菜や果物、肉、魚などの生鮮食材はもちろん、チーズやワイン、ソーセージ、ジャムなど地元の特産品が手に入ります!
-
旧市街では、火、金、日(7:00~13:00)の週に3回、マルシェが開かれるようです。マルシェが開催されると街が一気に盛り上がります。
-
そして、旧市街もアヌシー駅に近ずくと近代的なマンション群(写真)が現れ、現実にもどります。
-
今度は逆に、ティウー運河から一歩奥に入ってみると、狭い路地「サント・クレール通り」(写真)が現れます。石造りのアーチとカラフルな家並みが続き、中世の面影を色濃く残す旧市街の散策が一層楽しくなります。
-
サント・クレール通りの両脇には、雨の日でも快適に歩けるアーケード(写真)が続いています。柔らかな日差しと石畳のコントラストが美しく、時を越えた趣が漂います。
-
アーケードの中には、帽子やバッグ、雑貨を扱う小さなショップ(写真)が所狭しと並びます。おしゃれな土産物や手仕事の品々を眺めながら、ゆっくりと街歩きを楽しめます。
-
サント・クレール通りを歩くと、オシャレなカフェや軽食の店が立ち並んでいます。赤いテントが目印のサンドウィッチ店(写真)では、昼時になると多くの人が気軽に立ち寄り、テラス席でひと休みしています。
-
通りの角には、サヴォワ地方の郷土料理を提供する「Ô Savoyard」。外には赤いチェアと大きな牛のオブジェが飾られ、チーズ料理の本場らしい温かい雰囲気が漂っていました。
-
さらに進むと、行列ができている店がありました。アイスクリーム店「Le Palais des Glaces」(写真)です。色とりどりのジェラートは目にも楽しく、暑い午後にぴったりのご褒美スイーツです。甘いワッフルもあります。
-
参考までに大きなメニューを写真に撮ってきました。ワッフル1枚が4~6.5ユーロ(約680~1100円)、カフェが2~5ユーロ(約350~805円)と、日本の観光地と比べてもやや高めですが、観光地価格としては納得感のある水準です。
《手作りワッフル(Gaufres Maison)》
・砂糖 4.00ユーロ
・生クリーム(自家製) 4.50ユーロ
・ヌテラ 4.50ユーロ
・チョコレート(自家製) 4.50ユーロ
・キャラメル 4.50ユーロ
・塩バターキャラメル(自家製) 4.50ユーロ
・ジャム 4.50ユーロ
・生クリーム+アマレーナチェリー 5.00ユーロ
・ピスタチオクリーム 5.00ユーロ
・マロンクリーム 5.00ユーロ
・アイスクリーム添えワッフル 6.50ユーロ
・生クリーム追加 +0.50ユーロ -
サン・クレール通りから少し上ると「アヌシー城」(写真)が現れます。小高い丘の上にあり、12世紀に建てられた城塞です。15世紀から16世紀にかけてサヴォワ家の住居として使われていましたが、現在は博物館として一般公開されています。
-
城門を抜けると、広い中庭(写真)に出ます。ここでは音声ガイドや展示室を通じて、アヌシーとサヴォワ地方の歴史をじっくり学ぶことができます。料金:大人6.5ユーロ ※7・8月は7ユーロ
-
城の高台から見下ろす旧市街(写真)は、赤茶色の屋根が一面に広がる絶景です。遠くにはジュラ山脈の稜線が続き、眼下には教会の尖塔と近代的な街並みが同居しています。
-
アヌシーの旧市街を歩いていると、静かな通りの一角に堂々とした石造りのサン・ピエール大聖堂(写真)が現れました。1535~1538年に建てられた元コルドリエ修道会の礼拝堂が起源です。
-
ジュネーブで宗教改革が始まった1538年以降、亡命したカトリック聖職者たちの避難所として用いられ、1822年から正式にアヌシー司教区の大聖堂となりました。
-
最後にもう1つ、「サン・モーリス教会」(写真)です。もとはドミニコ会の礼拝堂として1422年に建設が始まり、16世紀初頭に完成したとされています。
-
アヌシー旧市街で現存する最古の教会のひとつで、内部には15世紀のフレスコ画や美しいステンドグラスが残っています。
-
美しいステンドグラス(写真)を眺めていると癒されます。観光客が多いアヌシーの街の中で、教会内部は時間が止まったような静けさを味わえます。ここでしばらく休憩です。
-
さて、お楽しみの夕食です。どこのレストランで食べるのか?運河添いの眺めのよいテーブル席がいい。でも、魅力的な場所があり過ぎて困ってしまいます。
-
このレストラン探しが面白いのですが、色々、物色している内に天気が悪化して、冷たい雨が降ってきました。これは一大事です。
-
結局、観光客が一番多く、レストランも集中しているティウー運河入口付近(写真)のレストランにしました。
-
最初はテラス席(写真)に座ったのですが、雨風が入って寒い!とても気分よく食事などできないので室内のテーブル席に移動しました。まずはレストランのメニューをじっくり見てみましょう。
-
《サヴォワ地方の名物料理 / SPECIALITÉS SAVOYARDES》
・タルティフレット(グリーンサラダ付き) … 15.50ユーロ
レブロションチーズ、角切りベーコン、スライスしたポテト、玉ねぎ
・サヴォワ風チキンのグラタン(フライドポテト付き) … 16.50ユーロ
レブロションチーズソースで焼き上げたチキンのグラタン
・クルート・サヴォヤード(グリーンサラダ付き) … 16.50ユーロ
ガーリックトースト、ラクレットチーズ、トマト、クリーム、ベーコンチップ
《パスタ / LES PÂTES》
スパゲッティ または ペンネ(バジルペストとブッラータチーズ) … 14.00ユーロ -
《バーガー / BURGER》
・サヴォワ風バーガー(フライドポテト付き) … 19.50ユーロ
バンズ、グリーンサラダ、トマト、フライドオニオン、ベーコンチップ、レブロションチーズ、ラクレットチーズ、ハンバーグステーキ
・チーズバーガー(フライドポテト付き) … 18.50ユーロ
バンズ、ハンバーグステーキ、フライドオニオン、バーガーソース、チェダーチーズ
《肉料理 / VIANDES》
・アンガスリブステーキ(EU産肉) … 23.50ユーロ
・ホテル風バターソースのリブステーキ … 25.50ユーロ
・モリーユ茸ソースのリブステーキ … 28.00ユーロ
・ミラノ風仔牛カツレツ(トマトソースのスパゲッティ付き) … 20.00ユーロ -
まずは前菜として、フランス・サヴォワ地方(アルプス山脈の麓)の郷土料理「タルティフレット」(写真)を選びました。レブロションチーズをたっぷり使ったポテトグラタンでgoodです。付け合わせのグリーンサラダも美味しく完璧の前菜になりました。これで15.5ユーロ(2634円)
-
お次は、気合を入れて「アンガスリブステーキ(EU産肉)」(写真)23.5ユーロ(3995円)を注文しました。ボリューム満点の巨大なステーキを見た瞬間、嬉しさがこみ上げてきました。しかし、…。食べた瞬間、期待が絶望に変わりました。
-
肉が硬くて、おまけに、何度噛んでも噛みきれないのです。まるでゴムを噛んでいるようです。しかも、巨大なステーキの大部分がそんな感じの肉だったのです。よって、ほとんど食べずに無残な食べ残しになりました。2人でシェアして合計39ユーロ(6630円)
-
ここで疑問です。このEU産のリブステーキをヨーロッパの人達は「美味しい」と言って食べているのでしょうか?
-
もし彼らが日本に来て、最高級和牛の「A5等級ヒレ・サーロインステーキ」を食べたら何というでしょうか?人生観が変わるくらい衝撃を受けるのでは?
→「唖然、予約列車が来ない!アヴィニョンまでの苦しい列車の旅」に続く
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
funasanさんの関連旅行記
アヌシー(フランス) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
63