2025/07/10 - 2025/07/26
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willyさん
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旅は中盤。氷の世界満喫のあと夜中に80度線を再度こえて、島の西側に戻るまで。生き物ばっかりですのであしからず。
ホッキョクグマの氷の減少による絶滅の危惧についてはよく知られていると思う。
でも、実は人間によるゲームハンティングで今も相当数が殺戮されているらしく、こちらのほうがより直接的危急の原因となるのだが、不都合な真実なのか大きく報道されず、あまり知られていないそうだ。実際私も初めて知った。
ガイドを務めてくれた専門家の2人は、皆さんにはぜひこのことを伝えてほしいとおっしゃった。
世界で唯一、カナダではガイド料やライセンスなど日本円にして総額400万円~700万円を支払えば、外国人を含めた非居住者は、ホッキョクグマを遊興としてハンティングできるそうです。
カナダでは個体数を厳密に管理しているということですが、脅威としては自然現象よりもなくすのは容易ではないかと思います。やめればいいんだから。
これに限らず遊びで生き物の命を奪うことや、さらにそれを飾って喜ぶことが私には理解ができません。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 旅行の手配内容
- ツアー(添乗員同行あり)
-
セイウチも氷が少なくなっているために、こうして砂浜にあがって休むことが増えたそうだ(ハウルアウトというそうです)。そうするとこの巨体故に圧死する確率も増えているとのこと。
中央に赤ちゃんが見えます。この大きさでは押しくらまんじゅうにも耐えらえないでしょう。だから群れの外側にいるしかない。
彼らはいい場所を確保するためにケンカする。血がにじんでいる個体も見えます。
お母さんセイウチは赤ちゃんがある程度大きくなるまでは群れに参加せず、単独行動するそうです。 -
ある時は遠くにクマ発見。夏の青い空をバックに美しい光景だった。
北極の夏は晴天率の日がほとんどなくて、80%程度は低い雲や霧のどんよりした気候だそうだけど、そんな状態があってもすぐにこんな風に晴れた。ラッキーだったのかな。 -
その若い個体は見た中で一番綺麗で、すぐにメンバーの一人から「美人さん」と命名された。まっしろ!
だけど毛の1本1本は実は中空になっていて透明です。 -
進んでいく海面の氷からはパチパチと音がする。
氷は雪由来の氷河から分離したものと海水が氷った海氷の2種類があって、見ただけでは区別できないそうです。大きさかと思ったけどそうでもない。なめてもどっちも塩味はしない(海氷も氷る段階で塩分はでてしまうらしい)。 -
そんななかでキョクアジサシが採餌する。
北極で2か月間子育て、8か月を旅に費やし、残りの2か月は南極でバケーション。
往復7~8万キロ旅する驚異の鳥です。
体重わずか100g。 -
ホンケワタガモの雄たちはここで見たのが一番綺麗な夏羽だった。
実はケワタガモをぜひ見たかったのだが、ほんの一瞬飛んだだけで証拠写真しか撮れなかった。ケワタガモの雄は最高にヘンな顔をしている。 -
そわそわと逃げて行きました。
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クロトウゾクカモメも何度も出会えました。日本では見る機会は少ない。もちろん私は初見。
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小さくてキュートなミツユビカモメ再登場。足がまっくろなカモメはこれとゾウゲカモメくらいです。目もまっくろでそれがかわいいく見える所以。
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このあたりは氷床があって、ゾディアックで近くまで見ににいきました。高さは30m。海面下もいれると50mほどだそうです。
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その断崖から融けた水が怒涛の勢いで落ちてきて大迫力です。
毎年同じ場所からこのように落水するそうです。
この激流を、カヤックで下ったスペイン人冒険家がいるらしい。
YOUTUBEで探せば見つかるそうです。 -
どうしてこんなに直線になるんだろう。
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鳥と比べるとその大きさが感じられます。
静かで雄大でした。こうなるまでに数千年~数万年、あるいはそれ以上。 -
セイウチも氷の上のほうが映える。
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ゾディアックは脅かさないようにゆっくりと距離を保つ。
いろんな角度から見られるように回ってくれる。 -
皮の厚さ5㎝、皮下脂肪10㎝。
さすがに負けますww -
あられもないポーズもどうぞ。
この個体は雄でございます。 -
ワモンアザラシ。
アザラシはクマの主食で、特にこのワモンの赤ちゃんが大好物なんだそうです。
この時は遠くからそろりそろりとクマが近づくのを、アザラシはちゃんとしっていて、絶妙なところでしゅっと逃げました。
クマの狩りの成功率は20回に1回程度だそうです。 -
アゴヒゲアザラシはたくさん見る機会があって、好奇心も旺盛らしく船のそばまできては「ひょっこりはん」してくれました。
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ちょっと箸休めにたべもの。
船の食事はおいしくて素晴らしかったけど、お菓子はなおなお素晴らしかった。
限られたスペースと食材を駆使して毎回工夫を凝らしてくれました。
ネーミングも凝っていて、たとえば「iceberg in iceland」なんていうメレンゲもりもりのもありました。 -
ある日の夕方、緊急ベルが鳴り響く。
生き物発見の急報です。
島の東側の狭い海峡は、6月までは氷に閉ざされて入れなかったそうですが、そこにクジラがでた。
ミンクとザトウでした。 -
ミンクはすぐに見えなくなったけど、ザトウは何度もプルークアップを見せてくれました。ブリーチングやテイルスラップなんかも見たいなあ。
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鳥も集まります。
船のすぐそばまできてくれて大感激。大きな生き物は畏怖を感じる。
もっともっと見たくなりました。南米のバルデス半島にいけば1500頭のミナミセミクジラに囲まれることができるんだそうです。 -
ベルーガにも2回遭遇できました。
見られるとは思っていなくてこれまた感激でした。
イッカクも期待したけど、カナダ側にたくさんいるらしく、こちら側では見たことがないとガイドさん。 -
この時は20頭以上いたようで、灰色の子供(真ん中)も連れていたけど、
どうしても顔を海面にだしてくれませんでした。 -
フィヨルド奥は鏡のように静かな海面が美しい。
セレンゲティやラダックとはまた違うどこまでも広い空。
だけどはるかに人の気配は薄い。
果てまできたのだと感慨深いです。 -
そしてまた別の日。
次は氷の上でホッキョクグマみたいよね~といっていたら、そうなりました。
雄大な氷床とミツユビカモメの乱舞をバックに、仕留めたアザラシをたべるクマ。 -
そしてこれも、バーダーとしてはなんとしてもみたかった希少なゾウゲカモメもセットで。
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この鳥は営巣地が内陸のためとても見づらくて、ガイドさんたちでもなかなか見ることがないといいます。
氷よりも白いゾウゲカモメ。
美しい見かけとは裏腹にスカベンジャーです。 -
ある日には2回目のパフィンの営巣地にいきました。
ここはゾディアックで近づけないのかデッキからの観察。
遠いし早いし、これを2.5㎏(カメラ本体いれると3㎏)レンズで撮るのは難しく、
すでに腱鞘炎になっている肘は痛むし。 -
全然うまくいかず、もしかしてこのままで終わるのか~、見るのは見たけどこれという写真も撮れてないのに~と焦るわ、へこむわ。
-
岩がバックだとなかなか合わない。
小さくて見えづらいからファインダーに入れるのがそもそも大変。 -
次は親子がみられたらいいよね~と言っていたらそうなるという、北極マジックが存在しました。
初の親子グマのお母さんは、おおきな首輪型発信機をつけていました。
こうして個体管理をしているそうだけど、やっぱりこういうのは異形なので疎まれるそうです。それでも子熊がうまれてよかった。
お顔がまっくろなのは獲物を食べた後だから。このあと雪にすりすりして汚れ落としをしていました。 -
こんどは小さい子を2頭連れた親子ぐまに会えたら最高だよね~といっていたら、またまたそうなりました。この時は夜の10時近くで、さっさか歩くお母さんのあとを子熊が一生懸命ついていくのでした。
ずっとみていたら、お母さんは「ここで待ってなさい」というように子熊をおいて、アザラシのハンティングに向かうのですが、残念ながら失敗。
その間子熊たちはおとなしく二人で待っているのがいじらしかった。
体がやや小さいほうは止まるやいなや居眠りを始めてしまうし。おなかすいて疲れているのでしょう。
1時間以上も観察したら、映画1本見終わったくらいの物語がありました。 -
さらに雪の斜面でまったり眠るクマも。
足跡がついているのがなんだかよくてよくて。
彼らの行動が目に見えるからだと思います。
白夜の中で、生き物たちは眠りをどうコントロールしているのかガイドにきいてみた。答えは簡単。眠くなったら寝る。
時計や予定に縛られるのは人間だけですね。 -
この日は1日で10頭も見るという、クマ三昧の日でした。
この個体も綺麗でした。まっしろ。
でもお顔が汚れてないのは食べてない証拠。
夏はホッキョクグマにとって絶食に近い苦難の時期だそうです。 -
どこをみてもいつまでも見ていられる風景に囲まれてずっとため息です。
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日程も後半にさしかかり、島の東側の海峡からまた西側に戻るために2回目の80度線をこえました。
夜の11時半ごろだったせいか誰も来なくて、私だけこの画像を取得したので、その後他の人にもシェアできました。
実際にはもうちょっと北上したので、最高は81度くらいまでいったみたいです。
まあ、自分なりには垂直方向もそこそこだったので、水平もこれがMAXでしょう。
満足です。
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この旅行記へのコメント (8)
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- ちちぼーさん 2025/08/31 01:16:16
- 地球のてっぺんで
willyさん、こんにちは。
地図で見ると平面の場所でしかないけど、地球儀でみると(家にはないのでお店でみました)北極って本当にてっぺんなんだなあと思いました。
そんなところに行ってきちゃうwillyさんはやっぱりすごいなあと思います。
どんどん氷が溶けてホッキョクグマたちが住むのが大変になってきている地球。
クーラーをつけて明るい部屋でPCでそんなお話を読みながら、節電とは真逆の生活をしている自分が情けないけど、昔には戻れないです。
ホッキョクグマの毛が中空で透明だなって初めて知りました。
それもびっくりだけど、ゲームハンティングでも命を落としていてそのライセンス料が高額なことにも驚きました。
ちちぼー
- willyさん からの返信 2025/08/31 20:46:58
- Re: 地球のてっぺんで
- ちちぼーさん
こんにちは。コメントありがとうございます。
そうなんですよね、私も行くまで普通の地図しか見ていなくて、それだとそれほど北に思わなかったんですが、旅の途中で真上からの地図を見ることがあって、それを見て改めて緯度線は80度までしかないのだなあと、やっぱりいったところは1番てっぺんに近いのだなあと思いました。
そしてカナダ、アラスカ、ロシアと、世界中を見渡せるところなんだと思うと単純にすごいなあと思いました。地球はひとつなんですね。
みんなが幸せに暮らせるといいなあと思います。
そして地球儀って見なくなりましたよね。
うちにはなぜかあります(笑)
willy
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- きなこさん 2025/08/30 08:06:49
- 北極マジック
- おはよーございます
北極マジック!念ずれば、ですね~
そもそも人並み以上のパワフルな集まりだから念ずる以前の話かも(^^)
それを見てる私もラッキーです。映画一本より「ダーウィンが来た」のスペシャル版を観終わって満足感(^^)
「ケワタガモのオス」ググってみました、確かに変な顔してます(^O^)
ベルーガってシロイルカなんですね。そして「スカベンジャー」って言葉も知らなくて、ググりながら楽しくなってきました。
あ、シロクマの顔が汚れてたらハンティングに成功した証なんですね。
ほいみさんのお話も面白かったです
小さい頃は残酷ですよね。少しずつ知恵を得て変わっていくんでしょうね
私も幼い頃の虫虐待を思い出すと、後ろめたくなります
きなこ
- willyさん からの返信 2025/08/30 08:51:16
- RE: 北極マジック
- おはようございます~
コメントありがとうございます。
「ダーウィンが来た」のスペシャル版=ワイルドライフ、ですよね?よかったですよね、番組。地球ドラマチックも好きけどBBCのプラネットアースも大ファンです。
シロクマの顔が黒くなるのは食べるときに頭つっこんで血まみれにになったのが変色するそうです。すでに死んでいる動物を食べる場合はもっとまっくろになるみたいです。化学物質のせいという場合もあるかもとガイドさんが言ってました。
見る側としては真っ白だときれいで理想的!とか思うんですけどね。
ケワタガモ、変でしょう?どうしてこうなっちゃうの?という造作の生き物には妙に惹かれてしまいます(笑)
虫は、どうかんがえても不思議な生き物で、地球外からきたんじゃないかと本気で思います。すごい能力ももっているし、見た目がどうにも違和感満載なものが多いから好きと思えない場合も多いけど知るほどこれまた面白いですよね。
willy
- きなこさん からの返信 2025/08/30 09:48:17
- Re: 北極マジック
- ビックリです。
このコース一年先も既にキャセル待ちの大人気なんですね
きなこ
- willyさん からの返信 2025/08/30 10:09:32
- Re: 北極マジック
- でしょー?
2018年に始まってから毎年そんなふうです。今年だけ2回設定だったそうです。来年分も8月半ばに発表だったんですよ。
-
- ほいみさん 2025/08/29 12:09:33
- 大人の都合
- カラコルムでも希少なナントカいう、巨大な角を持った山羊?が絶滅の危機に瀕して、ハンティングを禁止にして保護した結果、今では順調に数が増えたそうです。で、高額な狩猟許可でハンターを呼び、そのお金で周辺の村々が潤うとか。カラコルムトレッキングに行くと、必ずガイドがそんな話をしてくれます。狩猟免許の値段も聞いたけど、忘れちゃったなぁ・・・100万円位したと思うけど。しかもそのナントカ山羊が増え過ぎない様に間引きの意味もあるんだとか。
まぁ、上手過ぎる話なんで、何処かに大人の都合(お役人が貰っちゃう)も見え隠れしますが、あんな荒れた大地で家畜を育てて肉として売る・・・よりは効率も頭も良さそうに思っちゃいます。
>これに限らず遊びで生き物の命を奪うことや、さらにそれを飾って喜ぶことが私には理解ができません。
まったく同感です!
でも、子供の頃は、ヘビとかカエルとか遊びで殺しました。ある年齢になると、その行為があったことをとっても後ろめたくなるのですが、その体験がないまま育っちゃうのも恐ろしい気がします。ゴキブリが出ると、丸めた新聞紙でひっぱたいたり、有り得ない量の殺虫スプレーを掛ける母親の姿も子供心に怖かったです。
あ~…貴重な写真の感想を書かなくて、ゴメン!
ほいみ
- willyさん からの返信 2025/08/29 14:12:37
- RE: 大人の都合
- ほいみさん
マイルドなご意見ありがとうございます(笑)
まあ、どこまでいっても、どっち目線からみても、人間のわがままの話といえばそれまでです。温暖化もそうで、じゃあ電気も乗り物もつかわないかというと、もうそういう暮らしは今の社会では難しいし、凡人には考えてもどうしたらいいかわかりません。せいぜい危機感をもって小さいことをちまちまやるくらいしかできないです。でもやらないよりはましかな。
虫を殺すのとどうちがうのかというのもずっと答えがでないんです。わたしは蛇やカエルは殺しませんでしたが、病気を媒介してかゆい・痛いの蚊やダニは殺します。でも先日みた番組で、女王アリを見つけるために巣穴を破壊しているのをみるとアリが気の毒になりました。何を基準に考えるかも人それぞれでこれまた面倒な話です。
この件も先住民が狩猟枠を外国人ハンターに売るということがあって問題になっているという話もあるそうで、パキスタンと同様です。いずれにしても簡単な話じゃないでしょうね。
絶滅そのものは、古今東西太古の昔から自然現象として存在していただろうし、とやかく言うつもりはないんですけど、あえてわざわざしなくてもいいことで、それぞれの領域でそれぞれ生きているものを危機に追い込むことはわたしは変だと思います。
AIがこういうことに役立つようになってくれないでしょうか(支離滅裂?)
世の中が優しい思いやりにあふれた世界なら戦争もないでしょうが困ったものです。
写真はどうでもいいのしか使ってないのでコメント不要です(笑)
willy
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