2025/05/14 - 2025/05/15
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tomo_miichiさん
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*この旅行記は、ドイツ観光局の提供により投稿しています*
ドイツにいると、ゲーテの格言が何かの場面で突如として身近に現れることがあります。
ゲーテを知らずしてドイツを知ることはできないのかも、いやいや逆の発想をすれば、ゲーテを知ることがドイツを知ることの近道なのかも、という気持ちにさせられるのであります。
というわけでこのたび、ゲーテ街道8都市
フランクフルト
ヴェッツラー
フルダ
アイゼナハ
ヴァイマール
エアフルト
ライプツィヒ
ドレスデン
を8日間でめぐるという、ゲーテオタク的には夢のような旅に出てみました。
スタートは、ドイツの空の玄関として知られるフランクフルトからです。
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Hier bin ich Mensch, hier kaufe ich ein.
(ここでこそ私は人たらん、ここでこそ私は買い物をする)
この格言をご存知ですか?
とフランクフルトのゲーテハウスで尋ねられました。
1973年創業のドイツ国内最大手のドラッグストアチェーン、DMの企業スローガンです。
オリジナルはゲーテの『ファウスト』一部、「市門の前」の章に出てくる「Hier bin ich Mensch, hier darf ich’s sein(ここでこそ我は人たらん、今こそ我は人たらん:粂川麻里生訳)」に由来するものです。
ひとつの格言の背景に思想と哲学が込められたゲーテの言葉は、現代を生きる私たちにとっても、人生について何か大切なものを気づかせてくれる力を持っています。
「フランクフルトが生んだ最も偉大な息子」ゲーテは、どのようにゲーテとなったのでしょうか。 -
ドイツの都市としては珍しく、高層建築のビルが立ち並ぶ国際金融都市として知られるフランクフルトですが、歴史ある古い街並みが第二次大戦で完膚なきまでに破壊されてしまったために、この街で見ることのできる昔風の建物は、ほぼすべて戦後に修復されたものなのです。
美しい旧市庁舎の建物が立ち並ぶレーマー広場前で
「それじゃ、今私たちが見ているものはフェイクというわけですね」
というと、フランクフルトを案内してくれた歴史学者のルーエさんに「オリジナルを修復したものと言ってください」と注意されました。フランクフルト旧市庁舎 建造物
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聖バルトロメウス大聖堂 寺院・教会
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ゲーテ(1749~1832)が生きた時代の欧州は、オーストリア継承戦争(1740~48)が終わり、フランス革命(1789)が起こり、ナポレオンの登場によって神聖ローマ帝国が解体された(1806)激動の時代でした。
ナポレオンの登場まで続いた神聖ローマ帝国の直属自由都市であり、皇帝の戴冠式が行われていた由緒正しい町フランクフルト。
その輝かしい歴史を今に伝えているのがフランクフルト大聖堂(聖バルトロメウス大聖堂)と、皇帝の間(カイザーザール)です。1562年以降はこの大聖堂で神聖ローマ皇帝の戴冠式が行われ、皇帝の間で祝宴が催されたのだそうです。若き日のゲーテもその場に列席したと記録が残っています。
Kaisersaal
Römerberg
60311 Frankfurt am Main
https://www.visitfrankfurt.travel/poi/kaisersaal -
商業の街としても中世の時代から栄え、外国人人口の割合がドイツの中でもずば抜けて高く、開かれた国際都市であるフランクフルトでは、人はいつから「フランクフルト人」になれるのでしょうか?
「2年くらい住んで、居心地がいいと思ったら、その人はもうフランクフルト人です」
というのがルーエさんの答えでした。
ちなみにルーエさんはヴィースバーデン出身ですが、学生時代から30年以上フランクフルトに住んでいるとのことで、並々ならぬフランクフルト愛の持ち主でした。 -
そんなフランクフルトのローカル文化を感じてみたかったら、この街の台所的マーケット、クラインマルクトハレを覗いてみるのがおすすめです。
クラインマルクトハレ市場 市場
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野菜や肉、魚、花市場などのある地上階から階段を上がったところに飲食コーナーがあり「Daheim in der Kleinmarkthalle」ではハントケーゼやグリューネゾーセなどのご当地名物盛り合わせ「フランクフルトのタパス」が楽しめます。
https://kleinmarkthalle-daheim.de -
刻んだ玉ねぎを散らし、お酢に浸かって出てくるハントケーゼは濃厚な味わいのチーズ。食べると「(お腹の中で)音楽を奏でる」と言われるので、少しずつ味わってみましたが美味でした。
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フランクフルト名物の、7種類のハーブが入った緑のソース、グリューネゾーセは、イースター前の「緑の木曜日」に食べるとされる春の味覚ですが、フランクフルトのレストランでは定番メニューとして登場します。
ゆで卵やジャガイモに合わせて食べる食べ方が一般的です。
クラインマルクトハレでは、お家でグリューネゾーセを作るためのハーブセットを売っていました。 -
ここから歩いていける距離にあるゲーテの生家、ゲーテハウス。
ゲーテの家は、戦前から記念館になっていましたが、第二次大戦の爆撃で焼失。しかし戦後すぐに再建され、1951年には再オープンしたということからも、この家がフランクフルト市民にとってどれほど重要な存在だったのかが伺えます。ゲーテハウス 博物館・美術館・ギャラリー
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1749年8月28日、裕福な市民階級の家に生まれたゲーテは手厚い教育を受け、この家でドイツ語以外にも英語、フランス語、ラテン語、ギリシャ語など6カ国の言語を習得したそうです。早くから文学を志したものの、父親の意向を受けて大学で法学を学ぶために16歳の時、ライプツィヒ大学に入るために一度この家を離れます。
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「ゲーテは天才だったと言われています。しかし、当時の帝国自由都市フランクフルトで生まれ、裕福で教育熱心な家庭で育ち、見聞を広める機会に恵まれていたことが、ゲーテという人間を形成したことは間違いありません」
とゲーテハウスで案内をしてくれたファーバーさんが語ってくれました。 -
読書や音楽に親しみ、クリスマスには人形劇団が家にやってくる…
ゲーテの自由な精神を育んだ幸福な子ども時代の記憶が、この家のあちこちに残されているのを感じることができます。
ゲーテ自身も上り下りをしたとされる階段も修復されて残っています。 -
さて、フランクフルトといえば忘れてはいけないのが、2022年にユネスコ無形文化財に登録されたアップルワインの存在です。
17世紀に天候不順でワインブドウが不作の年があり、そのときに作られるようになったのがりんごを原料にしたワインだったのだとか。
そんなフランクフルトのローカル食品としてのアップルワインに着目し、進化させたアップルワインの生産と普及に取り組んでいるお店「アプフェルヴァイン・コントア(Apfelweinkontor)」が、ザクセンハウゼン地区の片隅にあります。
Apfelweinkontor
Schellgasse 8
60594 Frankfurt/M
www.apfelweinkontor.com -
アップルワインを入れるベンベルと呼ばれるかめに、独自の絵付けをして販売しているのもこのお店の名物。
他の地域から来る人たちにとってのアップルワインは、ちょっと素朴すぎて垢抜けない味わいと敬遠されてしまうことが多いのですが、このお店のものは甘みやフルーティーな香りが加わった、洗練されたアップルワインです。 -
ここから少し足を伸ばせばザクセンハウゼン地区の中心部、アップルワイン居酒屋がずらりと並ぶシュヴァイツァー通りがあります。
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お店いっぱいに美しい絵が描かれている「ツム・ゲマールテン・ハウス(Zum Gemalten Haus)」で、シーズンだったのでシュパーゲル(白アスパラガス)をオーダー。
ツーム ゲマルテン ハウス 地元の料理
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ドイツではシュパーゲルに溶かしバターかホランデーズソースをかけるのが定番なのですが、これにもグリューネゾーセ添えという、フランクフルトならではのご当地バージョンがありました。
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20世紀初めまで、ドイツで最高級のホテルやレストランはフランクフルトにあり、一流のホテルマンになりたかったら職業訓練はフランクフルトで受けるもの、とされていたそうです。
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1876年創業のシュタイゲンベルガー・アイコン・フランクフルターホーフは、そんな古き良き伝統を今に伝える最高級ホテルです。
数々の著名人が泊まった歴史の中で、ノーベル文学賞作家のトーマス・マンが泊まったことを記念するトーマス・マン・スイートは、広々とした日当たりのよい部屋から中庭に面した優雅なバルコニーに出られるのが魅力。シュタイゲンベルガー アイコン フランクフルター ホフ ホテル
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このホテルが戦災に遭ったときも、焼失することなく残った豪華なファサード部分をこの場所から望むことができます。
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戦争による喪失と再生を経験した街フランクフルト。
文学者であり法律家であり、政治家、自然科学者としてもさまざまな業績を残したゲーテという人物の自由な精神(Freigeist)を育んだこの街には、時代を超えて今も受け継がれている誇りと精神が生きているのを感じることができます。
ゲーテ街道の旅は、そんな精神の軌跡をたどる旅となりました。
次は当時一大ベストセラーとなったゲーテの『若きウェルテルの悩み』の舞台となった町、ヴェッツラーを訪れます。
https://4travel.jp/travelogue/11981791
(協賛:ドイツ観光局/協力:Steigenberger Icon Frankfurter Hof)
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