2025/02/20 - 2025/02/20
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プロムナードさん
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2025年2月~3月のネパール→インド→パキスタンの旅を記録します。カトマンズ最終日で、インドに入る初日です。
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早朝、カテシンブー・ストゥーパを再訪する。通りの向こうに白い塔が見えるとほっとする。カトマンズの安らぎの場所。
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すぐに犬たちがよってくる。旅のあいだ家にいる猫たちと離れ離れになってしまう寂しさがあり、ネット時代の旅ゆえにLINEで送られてくる猫たちの写真を見ることもできるが、癒せるのは旅先で出会う動物たちとの触れ合いだけだ。カトマンズでは旅行者と会話する機会もなく、ごわごわした人懐っこい犬たちが交流相手だ。
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タメル地区、アサン・チョークあたりの朝市。客の呼び込みと値切り交渉、そこにバイクが突っ込んでくる喧騒。活気があると余計なことを考えなくてすむ。
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ダルバール広場は、寺院の石段に腰かけてぼーっと過ごすべきだ。外国人は1000ネパールルピーの支払いが必要になるが、地元のひとたちはもっと気軽に訪れている。
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京都の鴨川みたいなものだろう。私は大阪の育ちだが、四天王寺にも通じる。ぼんやりしていればいいのだ。ここにも鳩と犬がたくさんいて平和だ。
平和ゆえにSNSを覗いてしまう。Wi-Fiがなくてもプリペイドしたe-simがネットに接続してくれる。ぼんやりとはできず、日常と旅との間隙にはまり込む。日常の重力から離脱するには2週間ほどかかる。それが過去の経験だ。この旅はまだ4日目だから、まだまだだ。 -
ダルバール広場で一番目を引くのはカーラ・バイラヴァの像だ。手に生首を持ち、ひとの頭でできたネックレスで飾られる神を老若男女がカジュアルにお参りしているのは素晴らしい。これはシヴァの化身マハー・カーラで、大黒天で、チベットで私がもっとも惹かれた恐るべき神・ヤマンタカである。カーラとは「黒」であり「時」である。どちらも絶対的な存在だ。凡人にとっては。私が絶対的な存在に惹かれるのは、相対的なものがひしめく日常の現実を破壊してくれるからだ。
朝の寒さ、歩き通しのために痛む足腰、疲労、そしてiPhoneから追いすがる日常を感じながら、寺院の石段に腰かけて破壊神の参拝を眺める。そこに癒しがある。 -
それでも観光地から逸れたとき、突然自分がどこにいるのかわからなくなる。地図上のどこかという意味ではなく(それはGoogleマップが2秒で教えてくれる)、自分が存在する理由が消えてしまう感覚だ。「観光している」という虚構が消えるせいだろう。
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カトマンズの最後に、シヴァの聖域のひとつだというパシュパティナートを歩く。ガンジス川の支流があって、岸辺一帯が火葬場になっている。
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親族らしいひとびとがずらっとベンチに座り、キャンプファイヤーみたいに上がる炎と黒い煙を眺めている。淡々と進む法事のようだ。
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火葬場の隣の寺院は一転して明るい行楽地で、家族旅行のネパール人が詰めかけている。自撮り、記念撮影、笑顔。
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親族の遺体を焼くのも、親族と行楽するのも、定型化されたセレモニーという気がする。どこにも外国人旅行者を(つまり欧米人や東アジア人を)見かけない。私の居場所がない気がしたので早々に立ち去る。
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そのまま空港へ歩く。今日はカトマンズを発ってインド入りだ。空港近くは観光地とも聖地とも趣きが違い、ひとつの日常がある。パシュパティナートよりこっちのポタラ宮殿みたいに積み重なった建物群のほうが面白い。
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昼食を食べる。ここにももちろん犬がいる。
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チキンのトゥクパ、170ネパールルピー(約180円)。カトマンズの最後のご飯だ。
店の主人は日本に7年いて、稼いだお金で故郷に錦を飾ったという。いま日本からの航空券はいくらですか? デリー行きの航空券はいくらでしたか? 主人はやけに航空券の値段を聞いてくる。また海外に行きたいのかときくと照れたように笑う。 -
混雑する空港で手続きを済ませるあいだは意識が遠のいてゾンビになっている。手持ちのネパールルピーをインドルピーに変えておきたかったが、ゾンビになっていたのでし損ねる。
行先はインドの首都デリー、夜19時40分に着くらしい。無一文の状態で、そのうえ宿もとっていない。インドは初めてだが、ガイドブックには空港から市街地へ行くまでに騙されるトラブルがたくさん書かれている。だれもが「自分だけは騙されないと思った」というそうだ。不安しかない。昨日はあまり眠れておらず、ここ数日歩き回っているので疲労もピークだ。なぜ大金と時間を消費してわざわざ体力と気力を消耗させているのか、意味がわからない。 -
機内で陽気なネパール人青年と隣合わせになって片言英語で会話する。異国のひとと話すと楽しいだろうと言われるて、それが我々が旅に出る理由だよねと答えている。ほんとうに楽しい気持ちになってくる。
2時間ちょっとでデリーに到着する。空港バスに乗って、ここはもうインドかと思ううちに、生きる力が湧いているのを感じる。 -
デリーの空港ではちょうどJALが日本人旅行者たちを連れてきたところで、入国カードに困惑していた高齢男性に書き方を教える。定年退職後に思い立ってインド旅行に来たのだろうか、その彼は税関でも両替でも心許ない様子で、そのまま市街に出たら格好の餌食になるように思える。しかし彼を含めた日本人旅行者たちは、私よりはるかに高額の日本円をこぞって両替し、そして出国ゲートの先では送迎バンに迎えられる。私はそうではないので、ここからが勝負になる。
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空港から市街地までは車で40分ほど。まずは空港で先払いするプリペイドタクシーが比較的安全かなと思うも、ガイドブックにあった相場の倍以上するので諦める。
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空港の外に出た途端にUberだというおじさんが市街地まで乗せようと言ってくる。相場の半額だ。①向こうから声をかけてくる ②安すぎる という時点であり得ないのだが、周りに個人旅行者はほとんどおらず、市街地まで同乗しないかと何人かに声をかけても行先が一致しないし、だんだん疲れてくる。宿の送迎はないので自力で市街地に行くしかなく、おじさんが提示するよく分からない身分証を見ながら、まあいいかと思いかける。そのとき「自分だけは騙されないと思った」という言葉が浮かんで正気に戻る。このおじさんだけは確実にアウトだろう。「私はすでに宿をとっているから車はいらない」勢いででまかせを言った途端、にこにこ笑っていたおじさんは早く言えよという顔を残して消える。つまり彼はどこかのホテルへ強引に連れていってコミッションをもらおうとしていたのだろう。
その後は、空港のタクシー乗り場につけているタクシーのひとつを選び、交渉する。ほぼ相場でまとまる(800ルピー)。すでにどこそこの宿をとっているのだと伝えると、運転手はお勧めのホテルがあるとしつこかったが、最後には残念そうにして頷く。空港まで来るタクシーはだいたいそういうやり方なんだろう。
タクシーに乗り込んで、カトマンズとは比べものにならない大都会のデリーの夜景を眺めながら、それでもこのまま見知らぬ郊外へ連れて行かれるかもしれないなと思う。手元のGoogleマップが正しい道を走っていることを教えてくれるのが頼もしかった。 -
降りた先は正しくニューデリー駅の西側。そこから伸びるマーケット通りの夜の賑わいに圧倒される。
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昨日ネットで良さそうだと目星をつけていた宿を無事見つける。8人ドミトリー(相部屋)で1000ルピー(約1700円)、ホテル自体のつくりは悪くないし、ちゃんとお湯のシャワーも出るしいいと思う。なによりここなら、まだ遭遇していないバックパッカーに会えそうな気がする。
◎ 宿はHindustan By Backpackers Heaven、ニューデリー駅西側から歩いて20分ほど -
チェックインして9時過ぎ、まだ通りは賑やかなので屋台で軽食的なものを晩ごはんにする。平たくつぶしたポテトフライとライスボールをぱりぱりにして砕いたものらしい。なにやら色んな調味料をかけてくれて、ジャンクな味が楽しめる。
なおネパールルピーからインドルピーへの両替はデリーの空港ではできないため、虎の子として持っていた日本円(10,000円)をルピーに変えて無事現金もゲットしている。初インドは、幸運にもひどいトラブルなく夜を迎えた。
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