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映画『大室家』の聖地巡礼のため、富山を目指す旅。<br />まずは都内の聖地を巡礼しつつ新宿駅までやってきた。<br /><br />新宿駅前で食事を済ませ、出発の準備は整った。<br />何を考えたのか敢えて険しいルートで富山を目指すどMな長旅が今ここに幕を開けるw<br /><br />聖地富山の手前に立ちはだかる大山脈・北アルプス。<br />越えるためにはまずその麓へと向かわなければならない…。<br />かつて昭和の時代、そんな北アルプスの麓へ向かう登山者たちに愛用された伝説の列車があった。その名は「アルプス」。<br />令和の世に奇跡の復活を遂げた夜行列車「アルプス」に乗って、伝統の旅路を味わっていこう。

2024年9月富山旅行~夜行列車とアルペンルートで往く大室家聖地巡礼~ PART1・夜行特急アルプス編

9いいね!

2024/09/13 - 2024/09/16

162位(同エリア309件中)

常盤つばめ

常盤つばめさん

この旅行記のスケジュール

2024/09/13

  • 新宿駅23:58→(夜行特急アルプス)→信濃大町駅5:52

  • 信濃大町駅6:05→(アルピコ交通バス・臨時増便)→扇沢6:32

この旅行記スケジュールを元に

映画『大室家』の聖地巡礼のため、富山を目指す旅。
まずは都内の聖地を巡礼しつつ新宿駅までやってきた。

新宿駅前で食事を済ませ、出発の準備は整った。
何を考えたのか敢えて険しいルートで富山を目指すどMな長旅が今ここに幕を開けるw

聖地富山の手前に立ちはだかる大山脈・北アルプス。
越えるためにはまずその麓へと向かわなければならない…。
かつて昭和の時代、そんな北アルプスの麓へ向かう登山者たちに愛用された伝説の列車があった。その名は「アルプス」。
令和の世に奇跡の復活を遂げた夜行列車「アルプス」に乗って、伝統の旅路を味わっていこう。

旅行の満足度
5.0
観光
5.0
交通
5.0
交通手段
高速・路線バス JR特急
旅行の手配内容
個別手配
  • 【PART0・都内編、出発まで より続く】<br />同じ列車に乗る知り合いのN氏と合流し、夕食を済ませ、必要な買い物も終わり旅の準備は整った。<br /><br />ここはSuicaペンギン像の見守る新宿サザンテラス口前の広場。<br />時刻は既に23時を回っているが多くの人で賑わっている。<br />集まっている人のほとんどは若者で、中には大きめの旅行カバンを携えている人も複数。<br />高速バスの出発待ちの人が多いのだろうか。

    【PART0・都内編、出発まで より続く】
    同じ列車に乗る知り合いのN氏と合流し、夕食を済ませ、必要な買い物も終わり旅の準備は整った。

    ここはSuicaペンギン像の見守る新宿サザンテラス口前の広場。
    時刻は既に23時を回っているが多くの人で賑わっている。
    集まっている人のほとんどは若者で、中には大きめの旅行カバンを携えている人も複数。
    高速バスの出発待ちの人が多いのだろうか。

    新宿サザンテラス 名所・史跡

  • 新宿駅南側に併設されている日本最大のバスターミナル「バスタ新宿」。<br />全国各地様々な行先に向け、昼夜問わず多くの高速バスがひっきりなしに発着する。<br /><br />これから我々が乗るJR特急アルプスとほぼ同じ行先「安曇野・白馬栂池」という行先も確認できる。最大のライバルといったところだろうか。<br /><br />ここ新宿駅からはかつて昭和の時代、中央本線を駆け抜け甲信地方へ向かう夜行列車が複数出ていた時代もあった。<br />しかしやがて高速道路網が充実してくると、小回りが効いて料金の安い高速バスに次第に需要を奪われ、夜行列車は衰退してゆく。<br />戦後間もない時代から愛された夜行急行「アルプス」も2002年に廃止、その後を継いだ臨時夜行快速「ムーンライト信州」も2018年を最後に運行が途絶え、新宿発の夜行列車はひとつもない時代が続いていた…。

    新宿駅南側に併設されている日本最大のバスターミナル「バスタ新宿」。
    全国各地様々な行先に向け、昼夜問わず多くの高速バスがひっきりなしに発着する。

    これから我々が乗るJR特急アルプスとほぼ同じ行先「安曇野・白馬栂池」という行先も確認できる。最大のライバルといったところだろうか。

    ここ新宿駅からはかつて昭和の時代、中央本線を駆け抜け甲信地方へ向かう夜行列車が複数出ていた時代もあった。
    しかしやがて高速道路網が充実してくると、小回りが効いて料金の安い高速バスに次第に需要を奪われ、夜行列車は衰退してゆく。
    戦後間もない時代から愛された夜行急行「アルプス」も2002年に廃止、その後を継いだ臨時夜行快速「ムーンライト信州」も2018年を最後に運行が途絶え、新宿発の夜行列車はひとつもない時代が続いていた…。

    バスタ新宿 乗り物

  • そんな経緯で完全に絶滅したかに思われていた中央本線の夜行列車が、突如奇跡の復活を果たした。<br />何故今年になって突如復活したのか…全国的なバス運転手の不足、外国人観光客の急増など理由は素人考えにもいくつか思い当たるが、ともあれこの時代にあえて夜行列車を復活させる賭けに出たJR東日本の意欲的な挑戦に、心から敬意と感謝を示したい。<br /><br />JR改札を入り中央線の発車案内を見ると、確かに堂々と存在感を放つ「特急 アルプス 23:58 白馬」の文字。<br /><br />おかえりなさい、中央本線夜行。<br />遥か昔に消えた「アルプス」に乗れる日がやってくるとは、ついこの間まで夢にも思っていなかった…。<br />筋金入りの夜行列車愛好家であるN氏と共に、夜行列車復活の喜びを噛み締める。

    そんな経緯で完全に絶滅したかに思われていた中央本線の夜行列車が、突如奇跡の復活を果たした。
    何故今年になって突如復活したのか…全国的なバス運転手の不足、外国人観光客の急増など理由は素人考えにもいくつか思い当たるが、ともあれこの時代にあえて夜行列車を復活させる賭けに出たJR東日本の意欲的な挑戦に、心から敬意と感謝を示したい。

    JR改札を入り中央線の発車案内を見ると、確かに堂々と存在感を放つ「特急 アルプス 23:58 白馬」の文字。

    おかえりなさい、中央本線夜行。
    遥か昔に消えた「アルプス」に乗れる日がやってくるとは、ついこの間まで夢にも思っていなかった…。
    筋金入りの夜行列車愛好家であるN氏と共に、夜行列車復活の喜びを噛み締める。

    新宿駅

  • 新宿駅7番線ホーム。<br />普通は中央線の上り東京駅方面の電車が使うホームだが、臨時列車である特急アルプスはここが出発ホームとなるようだ。<br /><br />同じ列車に乗る予定のもう1人のフォロワーC氏ともホーム上で合流。彼は特に『ゆるゆり』『大室家』ファンではないようだが頻繁に旅行を楽しむ趣味者であり、この特急アルプスに乗ってアルペンルートを巡る予定が一致したため、富山まで同行することにしていたのである。<br /><br />あと30分もしないうちに日付が変わる、そんな夜遅くにもかかわらずホーム上は大変な賑わいを見せていた。<br />特急アルプスにこれから乗る旅人、写真を撮りに来たり珍しい駅放送を録音しに来た鉄道オタクなど。<br /><br />客層もライトな鉄道ファン風の若者から、親子連れ、さらには本格的な登山装備を背負った登山者と思われる人々など幅広く、この列車の今後の人気化の可能性を感じさせてくれる光景だった。<br /><br />ホームに響き渡る間もなく列車が入線するとのアナウンス。少し緊張しながら待ち構える。<br />

    新宿駅7番線ホーム。
    普通は中央線の上り東京駅方面の電車が使うホームだが、臨時列車である特急アルプスはここが出発ホームとなるようだ。

    同じ列車に乗る予定のもう1人のフォロワーC氏ともホーム上で合流。彼は特に『ゆるゆり』『大室家』ファンではないようだが頻繁に旅行を楽しむ趣味者であり、この特急アルプスに乗ってアルペンルートを巡る予定が一致したため、富山まで同行することにしていたのである。

    あと30分もしないうちに日付が変わる、そんな夜遅くにもかかわらずホーム上は大変な賑わいを見せていた。
    特急アルプスにこれから乗る旅人、写真を撮りに来たり珍しい駅放送を録音しに来た鉄道オタクなど。

    客層もライトな鉄道ファン風の若者から、親子連れ、さらには本格的な登山装備を背負った登山者と思われる人々など幅広く、この列車の今後の人気化の可能性を感じさせてくれる光景だった。

    ホームに響き渡る間もなく列車が入線するとのアナウンス。少し緊張しながら待ち構える。

    新宿駅

  • 発車約20分前くらいになって、いよいよ主役の登場。<br />これから特急「アルプス」として走る車両がゆっくりと東京方から入線してくる。<br />首都圏近郊で広く使われる特急型、E257系電車である。<br /><br />現在は「ペニンシュラブルー」と呼ばれる鮮やかな青と白の装いで、特急「踊り子」「湘南」として東海道線の特急運用が中心だが、この車両はかつては甲州を象徴する「武田菱」デザインの塗装をまとい、特急「あずさ」「かいじ」として中央本線を毎日忙しく往復していた。<br />この電車にとってはまさに「里帰り」である。<br /><br />車両は全車指定席で、グリーン車1両普通車8両の計9両編成。

    発車約20分前くらいになって、いよいよ主役の登場。
    これから特急「アルプス」として走る車両がゆっくりと東京方から入線してくる。
    首都圏近郊で広く使われる特急型、E257系電車である。

    現在は「ペニンシュラブルー」と呼ばれる鮮やかな青と白の装いで、特急「踊り子」「湘南」として東海道線の特急運用が中心だが、この車両はかつては甲州を象徴する「武田菱」デザインの塗装をまとい、特急「あずさ」「かいじ」として中央本線を毎日忙しく往復していた。
    この電車にとってはまさに「里帰り」である。

    車両は全車指定席で、グリーン車1両普通車8両の計9両編成。

    新宿駅

  • 車内に乗り込む。<br />普通車の座席はこちら。<br /><br />あくまで普段は昼間の特急列車として使われている車両そのままであり、至って普通の「特急列車」の座席である。<br />ただ、特急型なのでもちろんリクライニングはしっかり倒れてくれるし、高速バスなどに比べるとやはり座席幅も足元も広く、身体を伸ばせて圧迫感がないので、個人的感想としては一晩過ごす座席としては合格点である。<br /><br />常盤は横になれない座席タイプの夜行列車としては「ムーンライトながら」を何度か経験済みだったが、2020年春に乗車したのを最後に「ながら」が廃止されて以来、久しぶりの座席夜行列車である。<br />ながらも特急型のリクライニング席ではあったが古い国鉄型の185系。やはりそれに比べるとE257系は座席のフィット感など改善されているところが多い。<br /><br />夜行列車「アルプス」もムーンライトながらの前身「大垣夜行」も、国鉄時代には普通列車と大差ないボックス席だったそうだ。つまり昭和の旅人は見知らぬ人と狭い4人がけ席で膝を突き合わせ、直角背もたれに身を預けて一晩を過ごさざるを得なかった。そもそも全車指定席の今と違い自由席主体で、座席すら得られず通路やデッキに新聞紙を敷いて寝ることを強いられる乗客もいたと聞く。<br />それに比べれば令和の「アルプス」は飛躍的な進化である。<br /><br />またスマホ社会のこの時代、長距離移動手段にはやはり充電用コンセントは欠かせない。<br />この列車では窓側の壁にのみだが、一応コンセントも設置されているのでスマホの充電も安心だ。<br />この車両はかつて中央線特急時代にはまだコンセント非設置だったが、東海道線特急への転属に伴う車両改造で新たに設置された。<br />「ムーンライトながら」では古い国鉄型をそのまま使っていたので、もちろん座席周りにコンセントなどあるはずもなかった。自分は毎回必ずモバイルバッテリーを2~3個持って旅に出ていたし、車内で唯一コンセントがある洗面台(おそらく電気カミソリ用)では複数の乗客がテーブルタップを持ち寄り、タコ足配線の様相で各々スマホやカメラなどを置いて充電する、色んな意味で危なっかしい光景も目にしていた。

    車内に乗り込む。
    普通車の座席はこちら。

    あくまで普段は昼間の特急列車として使われている車両そのままであり、至って普通の「特急列車」の座席である。
    ただ、特急型なのでもちろんリクライニングはしっかり倒れてくれるし、高速バスなどに比べるとやはり座席幅も足元も広く、身体を伸ばせて圧迫感がないので、個人的感想としては一晩過ごす座席としては合格点である。

    常盤は横になれない座席タイプの夜行列車としては「ムーンライトながら」を何度か経験済みだったが、2020年春に乗車したのを最後に「ながら」が廃止されて以来、久しぶりの座席夜行列車である。
    ながらも特急型のリクライニング席ではあったが古い国鉄型の185系。やはりそれに比べるとE257系は座席のフィット感など改善されているところが多い。

    夜行列車「アルプス」もムーンライトながらの前身「大垣夜行」も、国鉄時代には普通列車と大差ないボックス席だったそうだ。つまり昭和の旅人は見知らぬ人と狭い4人がけ席で膝を突き合わせ、直角背もたれに身を預けて一晩を過ごさざるを得なかった。そもそも全車指定席の今と違い自由席主体で、座席すら得られず通路やデッキに新聞紙を敷いて寝ることを強いられる乗客もいたと聞く。
    それに比べれば令和の「アルプス」は飛躍的な進化である。

    またスマホ社会のこの時代、長距離移動手段にはやはり充電用コンセントは欠かせない。
    この列車では窓側の壁にのみだが、一応コンセントも設置されているのでスマホの充電も安心だ。
    この車両はかつて中央線特急時代にはまだコンセント非設置だったが、東海道線特急への転属に伴う車両改造で新たに設置された。
    「ムーンライトながら」では古い国鉄型をそのまま使っていたので、もちろん座席周りにコンセントなどあるはずもなかった。自分は毎回必ずモバイルバッテリーを2~3個持って旅に出ていたし、車内で唯一コンセントがある洗面台(おそらく電気カミソリ用)では複数の乗客がテーブルタップを持ち寄り、タコ足配線の様相で各々スマホやカメラなどを置いて充電する、色んな意味で危なっかしい光景も目にしていた。

  • 7号車(※この号車は本来踊り子運用では「3号車」だが特急アルプスでは編成の向きが逆転するので7号車。)にはミニラウンジスペースがある。<br />それほど広くはないが眺めのいい大きな窓と、広いテーブルと簡素な腰掛けを備えた座席定員外のフリースペースで誰でも自由に利用可能。<br /><br />かつて中央本線定期特急時代、常盤は一度ここで甲府盆地の車窓を眺めながら車内販売で購入したサンドイッチとワインを味わっていたことがある。少し懐かしい気分になった。<br />※なお特急アルプスには車内販売のサービスは無し。車内で必要な飲食物は乗車前に駅内外であらかじめ調達しよう。<br /><br />乗り合わせたフォロワー氏とは座席も号車も皆バラバラなので、発車時から暫くはここに集まってお菓子でもつまみながら車窓を眺めることにした。<br />フォロワーのフォロワーの方まで集まってきて、何やら車内で軽くオフ会の様相を呈してきた。<br />ただ客席では普通に寝ようとする乗客も多いと思われるので、歓談は迷惑にならないようヒソヒソ声で…を心掛ける。

    7号車(※この号車は本来踊り子運用では「3号車」だが特急アルプスでは編成の向きが逆転するので7号車。)にはミニラウンジスペースがある。
    それほど広くはないが眺めのいい大きな窓と、広いテーブルと簡素な腰掛けを備えた座席定員外のフリースペースで誰でも自由に利用可能。

    かつて中央本線定期特急時代、常盤は一度ここで甲府盆地の車窓を眺めながら車内販売で購入したサンドイッチとワインを味わっていたことがある。少し懐かしい気分になった。
    ※なお特急アルプスには車内販売のサービスは無し。車内で必要な飲食物は乗車前に駅内外であらかじめ調達しよう。

    乗り合わせたフォロワー氏とは座席も号車も皆バラバラなので、発車時から暫くはここに集まってお菓子でもつまみながら車窓を眺めることにした。
    フォロワーのフォロワーの方まで集まってきて、何やら車内で軽くオフ会の様相を呈してきた。
    ただ客席では普通に寝ようとする乗客も多いと思われるので、歓談は迷惑にならないようヒソヒソ声で…を心掛ける。

  • 23時58分、列車は定刻通り、ゆっくりと新宿7番線から滑り出してゆく。<br /><br />発車してまず右手側の車窓に見えてくるのは「眠らない街」歌舞伎町の夜景だ。先ほど(PART0参照)とは逆に、靖国通りの大ガードの上から一番街アーチを眺める構図である。<br /><br />ここを過ぎる頃、時刻はちょうど0時。日付けが変わって9月14日を迎える。<br />深夜0時を迎えてもなお煌びやかに美しく輝く街の灯りたちが、夜汽車に乗って都会を離れてゆく旅人たちを盛大に見送ってくれる。

    23時58分、列車は定刻通り、ゆっくりと新宿7番線から滑り出してゆく。

    発車してまず右手側の車窓に見えてくるのは「眠らない街」歌舞伎町の夜景だ。先ほど(PART0参照)とは逆に、靖国通りの大ガードの上から一番街アーチを眺める構図である。

    ここを過ぎる頃、時刻はちょうど0時。日付けが変わって9月14日を迎える。
    深夜0時を迎えてもなお煌びやかに美しく輝く街の灯りたちが、夜汽車に乗って都会を離れてゆく旅人たちを盛大に見送ってくれる。

    歌舞伎町 名所・史跡

  • この列車に関する諸々の案内を伝えるアナウンスが車内に響きわたる。<br />案内事項が多く、まだアナウンスが終わらないうちに列車は中野を通過。<br />2年ほど前に営業を終え、再開発のため取り壊しを待つばかりの中野サンプラザが真っ暗な空に物寂しく聳え立つ。<br /><br />列車はこれより先、立川、八王子、松本、信濃大町、終点の白馬に停車する。<br />八王子を出ると次は松本まで止まらない驚異のダイヤ。<br />(運転の都合により途中も甲府など何箇所かに列車は停まりはするが、深夜帯で駅員がおらず改札業務もできないため、ドアは開かず乗客の乗り降りはできない。いわゆる運転停車。)<br />特に立川、八王子まで短距離利用する乗客は、うっかり寝過ごしてしまうと次の松本までの運賃料金を請求することになるから注意せよとのアナウンス。<br />実に恐ろしい列車であるw<br /><br />我々は終点のひとつ手前、信濃大町まで乗車する。

    この列車に関する諸々の案内を伝えるアナウンスが車内に響きわたる。
    案内事項が多く、まだアナウンスが終わらないうちに列車は中野を通過。
    2年ほど前に営業を終え、再開発のため取り壊しを待つばかりの中野サンプラザが真っ暗な空に物寂しく聳え立つ。

    列車はこれより先、立川、八王子、松本、信濃大町、終点の白馬に停車する。
    八王子を出ると次は松本まで止まらない驚異のダイヤ。
    (運転の都合により途中も甲府など何箇所かに列車は停まりはするが、深夜帯で駅員がおらず改札業務もできないため、ドアは開かず乗客の乗り降りはできない。いわゆる運転停車。)
    特に立川、八王子まで短距離利用する乗客は、うっかり寝過ごしてしまうと次の松本までの運賃料金を請求することになるから注意せよとのアナウンス。
    実に恐ろしい列車であるw

    我々は終点のひとつ手前、信濃大町まで乗車する。

    中野駅 (東京都)

  • 列車はスピードを落とし、やたらゆっくりと吉祥寺駅を通過。<br />この列車は特急と言えど臨時列車のため定期の通勤電車を待たせて追い抜くということができず、特に本数の多い中央線のE電区間は他の電車のスジに合わせてゆっくり走らなければならない場面がどうしても多いのだろう。<br /><br />京王井の頭線との乗り換え駅であり、駅周辺は昔から洒落た商業地として賑わい、夜でも比較的明るい吉祥寺。<br />何度か色々なアニメ・漫画の聖地になっており、常盤も度々聖地巡礼に訪れている。<br /><br />既に深夜で日付けも変わっているが、この駅を発着する通勤電車はこの後もまだ何本かあるようでホームはまだまだ人の姿が多い。普段はこんな深夜の、それも中央線に現れるはずのない青と白の特急列車が通過してゆくのを、皆物珍しそうな目で眺めていた。

    列車はスピードを落とし、やたらゆっくりと吉祥寺駅を通過。
    この列車は特急と言えど臨時列車のため定期の通勤電車を待たせて追い抜くということができず、特に本数の多い中央線のE電区間は他の電車のスジに合わせてゆっくり走らなければならない場面がどうしても多いのだろう。

    京王井の頭線との乗り換え駅であり、駅周辺は昔から洒落た商業地として賑わい、夜でも比較的明るい吉祥寺。
    何度か色々なアニメ・漫画の聖地になっており、常盤も度々聖地巡礼に訪れている。

    既に深夜で日付けも変わっているが、この駅を発着する通勤電車はこの後もまだ何本かあるようでホームはまだまだ人の姿が多い。普段はこんな深夜の、それも中央線に現れるはずのない青と白の特急列車が通過してゆくのを、皆物珍しそうな目で眺めていた。

    吉祥寺駅

  • 三鷹駅を通過するとすぐに車窓左側には三鷹車両センターが見える。<br />暗くて見えづらかったが、黄色い帯の中央総武線各駅停車用E231系500番台、地下鉄東西線直通用の水色帯E231系800番台、特急用のE353系などが一日の仕事を終え、所狭しと留置線を埋め尽くし静かに眠りについていた。<br /><br />この辺りでミニラウンジでのオフ会はひとまず解散とし、各々自席へと戻っていった。<br />自分の席は10時打ちで確保した進行方向左側の窓側席。<br />これから先の絶景を楽しむには申し分のない特等席である。

    三鷹駅を通過するとすぐに車窓左側には三鷹車両センターが見える。
    暗くて見えづらかったが、黄色い帯の中央総武線各駅停車用E231系500番台、地下鉄東西線直通用の水色帯E231系800番台、特急用のE353系などが一日の仕事を終え、所狭しと留置線を埋め尽くし静かに眠りについていた。

    この辺りでミニラウンジでのオフ会はひとまず解散とし、各々自席へと戻っていった。
    自分の席は10時打ちで確保した進行方向左側の窓側席。
    これから先の絶景を楽しむには申し分のない特等席である。

    三鷹駅

  • 0:33、最初の停車駅、立川に到着。<br />川崎方面の南武線、多摩センター方面の多摩モノレールなど乗り換え路線の多い拠点駅。<br /><br />本来到着してすぐ発車する予定だが、この日は接続する南武線の電車が遅れていて、乗り換え待ちのため7分ほど停車時間を延ばすとのアナウンス。<br /><br />車外に出て少し足りなかった飲み物をホームの自販機で補充しつつ、先頭車に回って列車を撮影する時間ができた。<br />新宿入線時にはまだ「回送」だった先頭の種別表記がちゃんと「特急」に切り替わっている姿がここでようやく撮れた。思わぬボーナスタイムw<br /><br />この先では松本までの間いくつか長時間運転停車する駅があるので、ここでの多少の遅れはそこで吸収されてほぼ影響はなくなるだろう。

    0:33、最初の停車駅、立川に到着。
    川崎方面の南武線、多摩センター方面の多摩モノレールなど乗り換え路線の多い拠点駅。

    本来到着してすぐ発車する予定だが、この日は接続する南武線の電車が遅れていて、乗り換え待ちのため7分ほど停車時間を延ばすとのアナウンス。

    車外に出て少し足りなかった飲み物をホームの自販機で補充しつつ、先頭車に回って列車を撮影する時間ができた。
    新宿入線時にはまだ「回送」だった先頭の種別表記がちゃんと「特急」に切り替わっている姿がここでようやく撮れた。思わぬボーナスタイムw

    この先では松本までの間いくつか長時間運転停車する駅があるので、ここでの多少の遅れはそこで吸収されてほぼ影響はなくなるだろう。

    立川駅

  • 立川を発車すると程なくして多摩川を渡る。<br />広い河川敷にかかる見通しのいい長い橋梁で「撮り鉄」の名所として知られ、乗る側にとっても一つのビューポイントである。<br />深夜帯なので河川敷はもちろん真っ暗で見えないが、遠くの橋の灯りが川面に映る景色が少し幻想的だった。

    立川を発車すると程なくして多摩川を渡る。
    広い河川敷にかかる見通しのいい長い橋梁で「撮り鉄」の名所として知られ、乗る側にとっても一つのビューポイントである。
    深夜帯なので河川敷はもちろん真っ暗で見えないが、遠くの橋の灯りが川面に映る景色が少し幻想的だった。

    多摩川 自然・景勝地

  • 豊田駅を通過すると、中央快速線の車両基地豊田車両センターが見えてくる。<br />ここでは中央快速線のオレンジの電車E233系が場内を埋め尽くして寝静まっていた。<br /><br />車両基地奥側には多摩丘陵。京王線沿線の住宅地だろうか。<br />丘の斜面に建ち並ぶ家々の灯りが夜空に浮かぶ。これがこの地域の印象的な夜景である。

    豊田駅を通過すると、中央快速線の車両基地豊田車両センターが見えてくる。
    ここでは中央快速線のオレンジの電車E233系が場内を埋め尽くして寝静まっていた。

    車両基地奥側には多摩丘陵。京王線沿線の住宅地だろうか。
    丘の斜面に建ち並ぶ家々の灯りが夜空に浮かぶ。これがこの地域の印象的な夜景である。

    豊田駅

  • 定刻0:44より少し遅れて首都圏側最後の停車駅・八王子に到着。<br />向かいのホームには横浜線の黄緑色のE233系。既に今日の運転を終え、このままこのホームで夜を明かすのだろうか。<br /><br />ドアを開け、少しの乗り降りがあった後すぐにまたドアは閉まる。<br />すっかり深夜だがこの駅の発車メロディは時間帯問わず「夕焼け小焼け」。全く関係ない時間帯に流れるのは少しシュールであるw

    定刻0:44より少し遅れて首都圏側最後の停車駅・八王子に到着。
    向かいのホームには横浜線の黄緑色のE233系。既に今日の運転を終え、このままこのホームで夜を明かすのだろうか。

    ドアを開け、少しの乗り降りがあった後すぐにまたドアは閉まる。
    すっかり深夜だがこの駅の発車メロディは時間帯問わず「夕焼け小焼け」。全く関係ない時間帯に流れるのは少しシュールであるw

    八王子駅

  • 八王子を発車。<br />再びこれから先の停車予定に関するアナウンスと、最後に中央本線優等列車としての「アルプス」の歴史に関する説明があり、「かつての中央本線の夜行列車の風情を味わって頂ければと思います。」と締めくくった。粋な演出だ。<br /><br />そしてアナウンスが終わると車内は減光。<br />高速バスのようなほとんど真っ暗とはならないがかなり薄暗くなり、自分はまだ暫く寝るつもりはないが寝たい人たちにとってはかなり寝やすい環境になるだろう。<br />かつてのムーンライトながらではなかったサービスだ。<br /><br />何故寝ないのか。<br />それはせっかく乗った夜行列車、この先に「最高の夜景スポット」があるのを知っていて見逃したくなかったので、少なくともそこに辿り着くまでは絶対寝ないようにすると決めていたのである。<br />乗車前に大きめのエナドリを2本買って車内で飲みまくり、目はすっかり冴えている。既に今晩寝ない覚悟はキマったw

    八王子を発車。
    再びこれから先の停車予定に関するアナウンスと、最後に中央本線優等列車としての「アルプス」の歴史に関する説明があり、「かつての中央本線の夜行列車の風情を味わって頂ければと思います。」と締めくくった。粋な演出だ。

    そしてアナウンスが終わると車内は減光。
    高速バスのようなほとんど真っ暗とはならないがかなり薄暗くなり、自分はまだ暫く寝るつもりはないが寝たい人たちにとってはかなり寝やすい環境になるだろう。
    かつてのムーンライトながらではなかったサービスだ。

    何故寝ないのか。
    それはせっかく乗った夜行列車、この先に「最高の夜景スポット」があるのを知っていて見逃したくなかったので、少なくともそこに辿り着くまでは絶対寝ないようにすると決めていたのである。
    乗車前に大きめのエナドリを2本買って車内で飲みまくり、目はすっかり冴えている。既に今晩寝ない覚悟はキマったw

    八王子駅

  • 京王線の高架を見上げる高尾駅を通過。<br />通常多くの人が「中央線」としてイメージするオレンジの通勤型電車のほとんどがここで折り返す。<br /><br />中央本線は当駅を境に東側は運転本数が多く、住宅や商業地がひしめく平野部の車窓だが、西側は完全に山間部の車窓で本数もガクッと減る…という非常にはっきりした「都会と田舎の境目」がここにある。

    京王線の高架を見上げる高尾駅を通過。
    通常多くの人が「中央線」としてイメージするオレンジの通勤型電車のほとんどがここで折り返す。

    中央本線は当駅を境に東側は運転本数が多く、住宅や商業地がひしめく平野部の車窓だが、西側は完全に山間部の車窓で本数もガクッと減る…という非常にはっきりした「都会と田舎の境目」がここにある。

    高尾駅 (東京都)

  • そんな高尾を通過すると窓から飛び込んでくる街灯りもほとんどなくなり、車内は一層暗くなる。<br />そして列車は長い小仏トンネルに入り、東京都を離れる。

    そんな高尾を通過すると窓から飛び込んでくる街灯りもほとんどなくなり、車内は一層暗くなる。
    そして列車は長い小仏トンネルに入り、東京都を離れる。

    高尾駅 (東京都)

  • 小仏トンネルを抜けると神奈川県相模原市。中央本線はわずかながら神奈川県も通過する。<br />相模湖付近はほとんど真っ暗だったが、高台を走る列車の中から時々山あいの盆地の街灯りが見下ろせる地点があり、宝石箱のような車窓が楽しめた。

    小仏トンネルを抜けると神奈川県相模原市。中央本線はわずかながら神奈川県も通過する。
    相模湖付近はほとんど真っ暗だったが、高台を走る列車の中から時々山あいの盆地の街灯りが見下ろせる地点があり、宝石箱のような車窓が楽しめた。

    相模湖駅

  • 山梨県に入り、大月駅を通過。<br />富士急行線に接続する比較的主要な駅であり、客のいない深夜帯も煌々と灯りがついていて駅員の姿もみられた。<br />富士急行線ホームではJR東日本から譲渡された旧205系改め6000系電車が寝静まっていた。

    山梨県に入り、大月駅を通過。
    富士急行線に接続する比較的主要な駅であり、客のいない深夜帯も煌々と灯りがついていて駅員の姿もみられた。
    富士急行線ホームではJR東日本から譲渡された旧205系改め6000系電車が寝静まっていた。

    大月駅

  • 列車はもう一つの長大トンネル・笹子トンネルを通過。<br />このトンネルを抜けると列車は甲府盆地に至る。<br /><br />光量の強いライトが狭い間隔で設置されていて、寝静まる車内に光が容赦なく差し込んでくる。<br />夜はむしろトンネルの中のほうが眩しい。

    列車はもう一つの長大トンネル・笹子トンネルを通過。
    このトンネルを抜けると列車は甲府盆地に至る。

    光量の強いライトが狭い間隔で設置されていて、寝静まる車内に光が容赦なく差し込んでくる。
    夜はむしろトンネルの中のほうが眩しい。

    笹子駅

  • 長い山岳区間を抜け、視界が一気に開ける。<br />勝沼ぶどう郷駅を通過する前後は、中央本線随一の絶景車窓ポイント。<br /><br />そう、先程エナドリを2本キメてまで「絶対見逃したくない景色」と言ったのはまさにここである。<br />ここはちょうど中央本線が峠道から甲府盆地へ飛び出す地点。高台の上から甲府盆地を一望することができる。<br />晴れた日の昼間であれば広がる盆地の向こうに聳える南アルプスの山々を眺めることができる。<br />夕暮れ時であれば南アルプスに沈む夕日。<br />そして夜は山は見えないが、盆地に街灯りが散りばめられた最高の夜景を拝むことができる。<br /><br />期待以上の景色。やはり乗ったからにはこれを見ずに寝るのはあまりにも勿体ない…。

    長い山岳区間を抜け、視界が一気に開ける。
    勝沼ぶどう郷駅を通過する前後は、中央本線随一の絶景車窓ポイント。

    そう、先程エナドリを2本キメてまで「絶対見逃したくない景色」と言ったのはまさにここである。
    ここはちょうど中央本線が峠道から甲府盆地へ飛び出す地点。高台の上から甲府盆地を一望することができる。
    晴れた日の昼間であれば広がる盆地の向こうに聳える南アルプスの山々を眺めることができる。
    夕暮れ時であれば南アルプスに沈む夕日。
    そして夜は山は見えないが、盆地に街灯りが散りばめられた最高の夜景を拝むことができる。

    期待以上の景色。やはり乗ったからにはこれを見ずに寝るのはあまりにも勿体ない…。

    勝沼ぶどう郷 名所・史跡

  • 勝沼ぶどう郷のから次の塩山駅までの間は中央本線一の急勾配区間。列車はカーブを描きながら一気に甲府盆地の中へと駆け降りる。<br />そしてしばらく甲府盆地を進んでいくと車窓にはまた段々と住宅やビルが多くなってくる。<br />列車はスピードを落とし、闇夜に浮かぶ櫓と高い石垣が見えてくる。ここはもう甲府だ。

    勝沼ぶどう郷のから次の塩山駅までの間は中央本線一の急勾配区間。列車はカーブを描きながら一気に甲府盆地の中へと駆け降りる。
    そしてしばらく甲府盆地を進んでいくと車窓にはまた段々と住宅やビルが多くなってくる。
    列車はスピードを落とし、闇夜に浮かぶ櫓と高い石垣が見えてくる。ここはもう甲府だ。

    舞鶴城公園 (甲府城跡) 公園・植物園

  • 甲府城のど真ん中に造られた山梨県の中心駅・甲府駅。<br />JR東海身延線との接続駅であり、東海お馴染みの313系電車がホームで寝泊まりしていた。列車は丁寧にブレーキをかけ、甲府駅に運転停車する。

    甲府城のど真ん中に造られた山梨県の中心駅・甲府駅。
    JR東海身延線との接続駅であり、東海お馴染みの313系電車がホームで寝泊まりしていた。列車は丁寧にブレーキをかけ、甲府駅に運転停車する。

    甲府駅

  • 車内アナウンスも何もなく、ほとんどの乗客が既に寝静まっている中、列車は静かに停止した。<br />停車中は駅の灯りが車内に差し込んできてとても眩しい。<br />向かい側のホームでは貨物列車が通過してゆくところも見られた。この時間帯の鉄道の主役は貨物である。<br /><br />止まったのが2時15分頃。<br />15分間の停車を挟み、2時30分に再び列車は動き出した。<br />さすがに少しばかりの眠気を感じてきたし、この後はしばらくあまり夜でも見られる絶景ポイントもないので、しばし眠りにつく…。

    車内アナウンスも何もなく、ほとんどの乗客が既に寝静まっている中、列車は静かに停止した。
    停車中は駅の灯りが車内に差し込んできてとても眩しい。
    向かい側のホームでは貨物列車が通過してゆくところも見られた。この時間帯の鉄道の主役は貨物である。

    止まったのが2時15分頃。
    15分間の停車を挟み、2時30分に再び列車は動き出した。
    さすがに少しばかりの眠気を感じてきたし、この後はしばらくあまり夜でも見られる絶景ポイントもないので、しばし眠りにつく…。

    甲府駅

  • 列車が止まるブレーキの揺れで一瞬目が覚める。列車は上諏訪駅に運転停車。<br />甲府盆地から再び勾配区間を駆け上り、列車は既に山梨県から長野県へと突入していた。<br />半分ウトウトしていたので何分停まっていたかはわからない。<br /><br />駅構内には中央本線普通列車用の211系の他、飯田線用の213系らしき姿も見られた。

    列車が止まるブレーキの揺れで一瞬目が覚める。列車は上諏訪駅に運転停車。
    甲府盆地から再び勾配区間を駆け上り、列車は既に山梨県から長野県へと突入していた。
    半分ウトウトしていたので何分停まっていたかはわからない。

    駅構内には中央本線普通列車用の211系の他、飯田線用の213系らしき姿も見られた。

    上諏訪駅

  • 再び目が覚めると列車は上諏訪駅を動き出し、諏訪湖の湖畔をぐるっと回るように通過しているところだった。<br /><br />まだ暗いので諏訪湖の湖面はもちろん見えないが、湖の対岸に連なる街灯りが時折数珠繋ぎに輝いて見えた。<br /><br />寝過ごしても困るのでそろそろ起きよう。<br />残っていたエナドリを全て飲み干し、持っていたお菓子を口に運んで眠気を覚ます。

    再び目が覚めると列車は上諏訪駅を動き出し、諏訪湖の湖畔をぐるっと回るように通過しているところだった。

    まだ暗いので諏訪湖の湖面はもちろん見えないが、湖の対岸に連なる街灯りが時折数珠繋ぎに輝いて見えた。

    寝過ごしても困るのでそろそろ起きよう。
    残っていたエナドリを全て飲み干し、持っていたお菓子を口に運んで眠気を覚ます。

    諏訪湖(長野県諏訪市) 自然・景勝地

  • 薄っすらと東の空が明るくなり始めたのが認識できた頃「おはようございます。間もなく松本に到着します。」のアナウンス。<br />列車は南松本駅付近の貨物駅横を通過。側線に停まるタキ1000形タンク貨車を連ねたEH200型電気機関車牽引による貨物列車の姿が見られた。これも中央本線では頻繁に目にする車両である。

    薄っすらと東の空が明るくなり始めたのが認識できた頃「おはようございます。間もなく松本に到着します。」のアナウンス。
    列車は南松本駅付近の貨物駅横を通過。側線に停まるタキ1000形タンク貨車を連ねたEH200型電気機関車牽引による貨物列車の姿が見られた。これも中央本線では頻繁に目にする車両である。

    南松本駅

  • 朝5:03、列車は長野県側最初の停車駅・松本駅に到着。<br />ほとんどの特急「あずさ」の終点駅であり、向かい側のホームでは現在の定期中央線特急として活躍しているE353系電車が東京方面への出発に向けて準備を整えていた。<br /><br />ここは国宝・松本城のお膝元であり、また長野方面の篠ノ井線、アルピコ交通の上高地線などに接続する長野県有数の拠点都市・ターミナル駅である。<br />やはりこの駅で降りてゆく乗客も多い。そのまま松本観光したい人、篠ノ井線に乗り換えて長野へ出たい人、上高地線に乗り換えて穂高連峰方面の山歩きに向かう人など様々であった。

    朝5:03、列車は長野県側最初の停車駅・松本駅に到着。
    ほとんどの特急「あずさ」の終点駅であり、向かい側のホームでは現在の定期中央線特急として活躍しているE353系電車が東京方面への出発に向けて準備を整えていた。

    ここは国宝・松本城のお膝元であり、また長野方面の篠ノ井線、アルピコ交通の上高地線などに接続する長野県有数の拠点都市・ターミナル駅である。
    やはりこの駅で降りてゆく乗客も多い。そのまま松本観光したい人、篠ノ井線に乗り換えて長野へ出たい人、上高地線に乗り換えて穂高連峰方面の山歩きに向かう人など様々であった。

    松本駅

  • 列車はこの先さらに大糸線に乗り入れて進むが、当駅では7分間の停車時間がある。<br />飲み物を補充しつつ、まだ撮れていなかった列車の後ろ側の顔を撮影。<br /><br />前方とは大きく異なる印象の貫通扉を備えた顔。<br />当列車では基本編成のみの9両で運転されているが、普段の特急踊り子として運転される際はこちら側にもう5両の付属編成を連結し14両で走ることができる。基本編成のほうは伊豆急下田へ向かい、付属編成のほうはJR東海~伊豆箱根鉄道に乗り入れ修善寺に向かう運用になっている。<br /><br />当列車もいずれ人気がさらに高まれば14両で運行され、需要によっては付属編成を切り離して篠ノ井線や中央西線や飯田線方面にも乗り入れる、そんな未来もあり得るだろうか…?

    列車はこの先さらに大糸線に乗り入れて進むが、当駅では7分間の停車時間がある。
    飲み物を補充しつつ、まだ撮れていなかった列車の後ろ側の顔を撮影。

    前方とは大きく異なる印象の貫通扉を備えた顔。
    当列車では基本編成のみの9両で運転されているが、普段の特急踊り子として運転される際はこちら側にもう5両の付属編成を連結し14両で走ることができる。基本編成のほうは伊豆急下田へ向かい、付属編成のほうはJR東海~伊豆箱根鉄道に乗り入れ修善寺に向かう運用になっている。

    当列車もいずれ人気がさらに高まれば14両で運行され、需要によっては付属編成を切り離して篠ノ井線や中央西線や飯田線方面にも乗り入れる、そんな未来もあり得るだろうか…?

    松本駅

  • 松本駅を発車し列車は大糸線に進んでいく。<br />東側の空がかなり明るくなってきて、松本盆地の田園地帯の向こうに霧ヶ峰、美ヶ原方面の山々のシルエットが浮かび上がってきた。

    松本駅を発車し列車は大糸線に進んでいく。
    東側の空がかなり明るくなってきて、松本盆地の田園地帯の向こうに霧ヶ峰、美ヶ原方面の山々のシルエットが浮かび上がってきた。

    美ヶ原高原 自然・景勝地

  • 一方で西の空、北アルプスの雄大な山々が見える…はずの方面は厚い雲に覆われていた。<br />時折小さく雲が切れて朝日に赤く照らされる北アルプスの大岩壁がちらちらと顔を覗かせていたものの、なかなかその全容を拝むことができない。<br /><br />雲の切れ間から一瞬、鋭く傾斜した稜線が目に飛び込む。<br />あれがもしやあの槍ヶ岳か…!?<br />しかしこれ以上雲が切れることはなく、残念ながら全容を見ることはできなかった。

    一方で西の空、北アルプスの雄大な山々が見える…はずの方面は厚い雲に覆われていた。
    時折小さく雲が切れて朝日に赤く照らされる北アルプスの大岩壁がちらちらと顔を覗かせていたものの、なかなかその全容を拝むことができない。

    雲の切れ間から一瞬、鋭く傾斜した稜線が目に飛び込む。
    あれがもしやあの槍ヶ岳か…!?
    しかしこれ以上雲が切れることはなく、残念ながら全容を見ることはできなかった。

    槍ヶ岳 自然・景勝地

  • しかし、北に進むにつれどんどん雲がなくなっていき、西のほうにも急に青空が広がり、田んぼの向こうに聳える北アルプスの山々が、とうとう朝日に照らされる神々しい姿を現してくれた。

    しかし、北に進むにつれどんどん雲がなくなっていき、西のほうにも急に青空が広がり、田んぼの向こうに聳える北アルプスの山々が、とうとう朝日に照らされる神々しい姿を現してくれた。

    蓮華岳 自然・景勝地

  • まず見えてきたのは後立山連峰の蓮華岳。<br />ここから先の天気はどうやらかなり期待できそうだ…。

    まず見えてきたのは後立山連峰の蓮華岳。
    ここから先の天気はどうやらかなり期待できそうだ…。

    蓮華岳 自然・景勝地

  • 列車は高瀬川を渡る。<br />川の上流には雲の切れ間に鹿島槍ヶ岳の姿を見ることができた。<br />この橋を渡ると南大町駅を通過。そしてその次が降りる停車駅、信濃大町駅である。<br /><br />信濃大町駅では降りたら少し急ぐ必要がある。<br />荷物をまとめ、座席を戻し、すぐに降りられるようデッキに向かう。

    列車は高瀬川を渡る。
    川の上流には雲の切れ間に鹿島槍ヶ岳の姿を見ることができた。
    この橋を渡ると南大町駅を通過。そしてその次が降りる停車駅、信濃大町駅である。

    信濃大町駅では降りたら少し急ぐ必要がある。
    荷物をまとめ、座席を戻し、すぐに降りられるようデッキに向かう。

    鹿島槍ヶ岳 自然・景勝地

  • 5時53分、特急アルプスは信濃大町駅に到着し下車。<br />列車はこの先もう一駅、白馬駅まで運行する。<br />そちら方面にも行ってみたいところだが、これから先北アルプスを越えて目的地富山へ向かうルートに連絡するには、この駅で降りなければならない。<br />おそらく同じルートへ向かうと思われる乗客がどんどん降りてくる。<br /><br />だいぶ少なくなった残りの乗客を乗せたアルプスは再びドアを閉め、終点白馬へ向けて発車。<br />ここまでありがとう。お気をつけて。

    5時53分、特急アルプスは信濃大町駅に到着し下車。
    列車はこの先もう一駅、白馬駅まで運行する。
    そちら方面にも行ってみたいところだが、これから先北アルプスを越えて目的地富山へ向かうルートに連絡するには、この駅で降りなければならない。
    おそらく同じルートへ向かうと思われる乗客がどんどん降りてくる。

    だいぶ少なくなった残りの乗客を乗せたアルプスは再びドアを閉め、終点白馬へ向けて発車。
    ここまでありがとう。お気をつけて。

    信濃大町駅

  • 列車を降りるとすぐにフォロワーC氏の姿は見えたので合流。<br />彼とはこの先アルペンルートを同行する予定を組んでおり、ここで合流しておく必要があった。<br /><br />一方、N氏のほうはなかなか姿が見当たらない。ただ彼はアルペンルート内での予定が少し異なる部分があり、道中は会えたら会いましょうぐらいに思っといてください~とのことだった。<br /><br />N氏に限っては列車で寝過ごしている、またはこの次のバスに乗り遅れるなんてことはないだろう。<br />ひとまずはなるべく急いでバスの席を確保しなければならない。<br />ということでN氏も無事に来れてることを信じ、常盤とC氏の2人だけで改札を出る。

    列車を降りるとすぐにフォロワーC氏の姿は見えたので合流。
    彼とはこの先アルペンルートを同行する予定を組んでおり、ここで合流しておく必要があった。

    一方、N氏のほうはなかなか姿が見当たらない。ただ彼はアルペンルート内での予定が少し異なる部分があり、道中は会えたら会いましょうぐらいに思っといてください~とのことだった。

    N氏に限っては列車で寝過ごしている、またはこの次のバスに乗り遅れるなんてことはないだろう。
    ひとまずはなるべく急いでバスの席を確保しなければならない。
    ということでN氏も無事に来れてることを信じ、常盤とC氏の2人だけで改札を出る。

    信濃大町駅

  • 信濃大町駅前。<br />ここから「扇沢」という場所へ向かうバスに乗り換える。<br /><br />扇沢は北アルプスを越えて長野県と富山県を結ぶ日本随一の山岳観光ルート「立山黒部アルペンルート」の長野県側の起点である。<br />その扇沢へはここ信濃大町駅や長野駅などから連絡バスが出ているため、信濃大町駅または長野駅をアルペンルートの起点と解釈することもある。<br /><br />アルペンルート内の寄り道観光を存分に味わいつつ1日で富山まで抜けるためには、できる限り朝早くに扇沢から入ることが重要だ。<br />信濃大町に早朝に着ける夜行列車は、まさにアルペンルートとの相性抜群というわけである。<br />…ということで、予想通り特急アルプス到着後の信濃大町駅バス乗り場には長蛇の列が形成されていた。<br />幸い手早く切符を確保して列に並べたので、一番最初に来るバスに乗れるだろう。<br />バスは座席定員制らしく、座席数以上(立ち乗り)は乗れないので注意。

    信濃大町駅前。
    ここから「扇沢」という場所へ向かうバスに乗り換える。

    扇沢は北アルプスを越えて長野県と富山県を結ぶ日本随一の山岳観光ルート「立山黒部アルペンルート」の長野県側の起点である。
    その扇沢へはここ信濃大町駅や長野駅などから連絡バスが出ているため、信濃大町駅または長野駅をアルペンルートの起点と解釈することもある。

    アルペンルート内の寄り道観光を存分に味わいつつ1日で富山まで抜けるためには、できる限り朝早くに扇沢から入ることが重要だ。
    信濃大町に早朝に着ける夜行列車は、まさにアルペンルートとの相性抜群というわけである。
    …ということで、予想通り特急アルプス到着後の信濃大町駅バス乗り場には長蛇の列が形成されていた。
    幸い手早く切符を確保して列に並べたので、一番最初に来るバスに乗れるだろう。
    バスは座席定員制らしく、座席数以上(立ち乗り)は乗れないので注意。

    信濃大町駅

  • バスがやって来たので乗り込む。<br />事前に時刻表を調べて元々立てていた予定では、6:15発のバスに乗る予定だった。<br />だが特急アルプスによってアルペンルート行き客が大量に押し寄せることを見込み、バスを運行するアルピコ交通さんはこの日大増発をかけてくれていた。GJ…!<br /><br />乗ったのは予定より早い増発便で、本来より10分ほど早く6:05に信濃大町駅前を出発。<br />特急アルプスを降りてから待ち時間わずか10分少々でのスムーズ乗り継ぎ。とても有難い。<br /><br />バスは風情ある信濃大町駅前の商店街を駆け抜け、一路山奥へと突き進んでいく。

    バスがやって来たので乗り込む。
    事前に時刻表を調べて元々立てていた予定では、6:15発のバスに乗る予定だった。
    だが特急アルプスによってアルペンルート行き客が大量に押し寄せることを見込み、バスを運行するアルピコ交通さんはこの日大増発をかけてくれていた。GJ…!

    乗ったのは予定より早い増発便で、本来より10分ほど早く6:05に信濃大町駅前を出発。
    特急アルプスを降りてから待ち時間わずか10分少々でのスムーズ乗り継ぎ。とても有難い。

    バスは風情ある信濃大町駅前の商店街を駆け抜け、一路山奥へと突き進んでいく。

    信濃大町駅

  • バスは市街地を離れ、山へと近づいていく。<br />空はますます晴れてきて北アルプスの山々が次々と見えてくる。<br />南側遠くに見えるどっしりした形の山はおそらく野口五郎岳だ。

    バスは市街地を離れ、山へと近づいていく。
    空はますます晴れてきて北アルプスの山々が次々と見えてくる。
    南側遠くに見えるどっしりした形の山はおそらく野口五郎岳だ。

    野口五郎岳 自然・景勝地

  • バスは険しい山道に入り、森に囲まれた急勾配の道を猛スピードでどんどん登っていく。頻繁に耳がキーンとするw<br /><br />もう間もなくで終点扇沢へ到着とのアナウンス。速い…。

    バスは険しい山道に入り、森に囲まれた急勾配の道を猛スピードでどんどん登っていく。頻繁に耳がキーンとするw

    もう間もなくで終点扇沢へ到着とのアナウンス。速い…。

    扇沢 自然・景勝地

  • 6時30分過ぎ、バスは終点・扇沢に到着した。<br />本来ならば信濃大町を6時15分に出て、ここには6時55分着の予定だったが、バスは予想以上にスムーズに走り、予定より20分以上も早く着いてしまった。<br />まあ、早く着くに越したことはない。とても有難いことである。<br />せっかく次の旅程まで1時間も余裕ができたので、次章ではここにある観光施設も少し覗いてから北アルプス越えに挑むことにする。<br /><br />ここ扇沢は三方を北アルプスの山に囲まれた深い山の奥の奥。<br />ここが「立山黒部アルペンルート」の本当の入り口だ。<br /><br />一般の自動車が走ることを許された道路はここまで。<br />ここから先は環境保護のために設けられた「特別な乗り物」たちを駆使して大山脈を越えてゆくことになる…。<br />果たしてどんな世界が待ち受けているのか。<br />乞うご期待。<br /><br />【PART2・アルペンルート編 に続く!】<br />(編集中。気長にお待ちくださいませ…。)

    6時30分過ぎ、バスは終点・扇沢に到着した。
    本来ならば信濃大町を6時15分に出て、ここには6時55分着の予定だったが、バスは予想以上にスムーズに走り、予定より20分以上も早く着いてしまった。
    まあ、早く着くに越したことはない。とても有難いことである。
    せっかく次の旅程まで1時間も余裕ができたので、次章ではここにある観光施設も少し覗いてから北アルプス越えに挑むことにする。

    ここ扇沢は三方を北アルプスの山に囲まれた深い山の奥の奥。
    ここが「立山黒部アルペンルート」の本当の入り口だ。

    一般の自動車が走ることを許された道路はここまで。
    ここから先は環境保護のために設けられた「特別な乗り物」たちを駆使して大山脈を越えてゆくことになる…。
    果たしてどんな世界が待ち受けているのか。
    乞うご期待。

    【PART2・アルペンルート編 に続く!】
    (編集中。気長にお待ちくださいませ…。)

    扇沢 自然・景勝地

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