2024/11/20 - 2024/11/20
197位(同エリア587件中)
玄白さん
仏教の信仰心はほとんど持ち合わせていないが、古美術としての仏像や仏教寺院の建築の美しさを愛でるのは楽しい。
というわけで、中学校の修学旅行以来60年ぶりに世界遺産が3つもある奈良県に3泊4日の旅へ。わずか4日の旅で、それぞれの地の歴史・文化を深く理解するのは無理で、見所のいくつかをつまみ食いのように巡る、まさしく修学旅行スタイルのせわしない旅である。
三日目の午前中は、奈良盆地東側に位置する長谷寺と室生寺を巡ってきた。春には長谷寺はボタン、室生寺はシャクヤクが咲き乱れる花の寺だが、秋にはいずれも紅葉がきれいな寺である。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 交通手段
- レンタカー
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
8:30にホテルをチェックアウトして、まず向かったのは、春はボタンで有名な長谷寺へ。源氏物語や枕草紙にも書かれている古刹で、創建は飛鳥時代686年である。
仁王門横の紅葉が程よく色づいている。 -
仁王門をくぐると、長谷寺のシンボル、登廊が本堂まで続く。399段の階段だが、段差は小さく昇りやすい
-
イチオシ
屋根付きの階段で、天井からは長谷型灯篭が延々と連なっている。
-
室町時代の茶道家・水墨画家・連歌師として活躍した能阿弥の顕彰碑が登廊途中の脇に建てられていた。今年の3月に建てられたばかりだという。能阿弥は、晩年を、ここ長谷寺で過ごし、亡くなったのが縁で、茶道の武者小路千家の家元が揮毫して建立された。
-
登廊が途中で右に折れ曲がるところに、嵐の坂という別の階段が続き、菊の鉢植えが並べられている。昨年から紅葉の季節に始められるようになった「菊回廊」である。
-
登廊の2番目の折れ曲がる場所にあった紀貫之の歌碑。
「ひとはいざ、心も知らぬ、ふるさとは
花ぞ昔に匂いける」 -
イチオシ
本堂。江戸時代、徳川綱吉の時代に再建された。中央が土間で仕切られ、正堂と礼堂に分かれた双堂形式という寺院建築方式である。写真は礼堂を端から見たところ。外の紅葉が床に映り込み、賓頭盧尊師像のシルエットが良い雰囲気を醸し出している。ポスターにも使われるアングルでの撮影である。
-
外に舞台が張り出した構造で舞台造りの建築でもある。京都の清水寺と類似している。
-
本堂の舞台からの眺め。遠方の建物は奥の院陀羅尼堂。
-
本堂の舞台からの眺め。本坊の大講堂
-
イチオシ
五重塔。比較的新しく1954年に建てられた。歴史的建造物とは言えないが、紅葉に囲まれて佇む姿は美しい。
-
紅葉に囲まれた五重塔をバックに長谷型灯篭と舞台の擬宝珠
-
賓頭盧尊師像。紅葉を背景に礼堂の撮影をした写真で、シルエットで写っていた像である。自分の体の不具合がある部分を撫でると治るという信仰がある撫で仏ゆえ、大勢の参拝者に撫でられてピカピカに輝いている。
その効果を信じているわけではないが、頭脳明晰になるようにと頭を撫でておいた。 -
礼堂と正堂の中間から礼堂内部を撮る。正堂と本尊の十一面観世音菩薩像の撮影は出来ない。この本尊、10mを超す巨大な木像である。
-
本堂の北西側から開山堂を見下ろす。長谷型釣り灯篭には、朝から明かりが灯っている。
-
五重塔の方に行ってみる。途中にある大黒堂。名前の通り、大黒天が祀られている。
大黒天は、元はヒンズー教の鬼神だったのが、インド密教として日本に伝来すると、仏教の守護神の一人となり、さらに神道との習合により、七福神の一人となって、親しまれるようになった。 -
開山堂。 長谷寺を創建した僧、徳道上人が晩年に住居した跡とされる場所に建てられ、開祖、徳道上人を祀っている。屋根の鬼瓦が迫力がある。
-
五重塔
-
五重塔を間近で。
-
真下から五重塔を見上げる。
-
五重塔の周りのモミジは青モミジだ。
-
五重塔は高台にあるので、見晴らしがよい。
-
五重塔付近から本堂を遠望する。
-
境内の紅葉
-
竹林もある。
-
奈良も他の地域と同じく、今年は紅葉が遅れているのかもしれない
-
一時間半ほど時間をかけてのんびり境内を散策してから、駐車場に戻る。
-
次に向かったのは、三重県との県境に近い宇陀市にある室生寺へ。
室生川の畔の紅葉がきれいだったので、路肩に一時駐車して川沿いの紅葉撮影。
一般に紅葉は川沿いのような湿度が高い場所の方が、鮮やかになることが多い。 -
室生川にかかる太鼓橋を渡って、室生寺境内へ。橋の両側の紅葉の色づき具合がよろしい。
-
室生寺表門。ただし、ここを通って境内にはいることはできない。境内に入るのは、右折して仁王門から入る。
高野山金剛峯寺と同じく、真言宗の寺院だが、高野山が永らく女人禁制だったのに対し、室生寺は、鎌倉時代から女性の参拝を受け入れてきたので、女人高野とも呼ばれている。
寺の創建は奈良時代で、680年という説と770年という説があり、創建年ははっきりしない。 -
イチョウも鮮やかに黄葉している。
-
仁王門手前にある三宝杉という巨木。樹齢100年以上の古木である。2年前に3本の杉のうち一本が倒れてしまったという。残った2本の杉も倒れる恐れがあるので、現在対応を検討しているとのこと。
-
仁王門。江戸期元禄年間に焼失したままになっていたが、1965年に再建された。
-
仁王門の両脇を固める仁王像。これも門と同時期に新しく作られたものである。
-
門の向こうの境内の紅葉。
-
仁王門をくぐると左側に小さな池がある。梵字のヴァンという文字の形をしているので、ばん字池と呼ばれている。水が濁っているので、あまりきれいな映り込みにはなっていない。
-
イチオシ
池の畔に、落ち葉にまみれて、かわいい石仏が鎮座している。
-
金堂や本堂に通じる階段。武士の鎧のさねに似ているので鎧坂(よろいざか)と呼ばれている。
著名な写真家、土門拳の写真集第5巻「土門拳の古寺巡礼」では、この坂を鐙坂(あぶみざか)と間違えている。それはともかく、この著作によって、写真家にとっても室生寺が魅力的な撮影ポイントとして知られるようになったようだ。 -
鎧坂を上りきると右手に金堂が見えてくる。平安時代に建てられた杮葺(こけらぶき)の屋根が特徴的。屋根の葺き替えのための勧進が行われていた。
本尊は国宝の釈迦如来立像だが、例の如く撮影は出来ない。 -
イチオシ
その先には、本堂がある。別名、灌頂堂。灌頂とは、真言密教で、頭から水を被り、悟りの境地に達したことを証明する儀式のこと。
-
本堂の前のモミジは、まだ青モミジだ。
-
さらに階段を上っていくと、室生寺のシンボル、五重塔に達する。平安時代の初めに建立された五重塔で、法隆寺の五重塔についで、2番目に古い歴史を塔である。
室生寺でもっとも古い建物だが、明治32年に解体修理が施され、その後も昭和になって二回、屋根の葺き替え工事が行われている。
1998年に台風による杉の大木の倒壊により大きな被害を受けたが、難工事の末、修理・復元に成功した。 -
写真家、土門拳は、この五重塔に魅了され、40年間、撮影に通う続けたという。
比較的最近の復興なので、建物は新しい。もちろん、国宝指定が解除されたわけではない。 -
イチオシ
奥の院に続く階段を上って真横から眺めてみる。高さ50mはあろうかという杉木立に囲まれている姿は、一層コンパクトに見える。
-
五重塔近くの石仏群
-
奥の院までは40分ほど往復でかかりそうなので、五重塔を見たところで引き返すことにした。
-
本堂の屋根を上から見下ろす。
鎌倉時代の1308年に創建された。入母屋造りの優美な曲線が見ごたえがある。 -
苔むした灯篭と色づき始めたモミジのグラデーションが美しい
-
苔むした灯篭をアップで。
-
仁王門の横に見えるモミジ
-
もう一枚パチリ
-
太鼓橋の上から見た室生川の畔の鮮やかに紅葉したモミジ。色の鮮やかさからするとイロハモミジだろうか?
-
駐車場に戻る途中の苔むした石垣に可憐なピンクの花が咲いていた。クサキョウチクトウ??
-
室生川沿いの紅葉を飽きもせず、しつこく撮影しながら歩いている
-
途中に土産物の店があり、室生名物のよもぎ餅を売っていたので、すかさず連れ合いが1パックお買い上げ。
-
宿の朝食で満腹になっているので、昼食は、よもぎ餅で軽く済ませることにした。
-
室生川沿いを県道28号が走っている。所々で紅葉のきれいな場所があると、路肩に車を停めて、撮影しながら、次の目的地、談山神社に向かう。
-
室生川沿いの紅葉
-
室生川は、清冽な水をたたえながら、ゆったりと流れている
-
次の目的地、談山神社まで、約30km、45分ほどの道のりである。
初めての道で、カーナビを頼りにゆっくり向かう。
続く
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
60