202402 #04 ロンチェン

2024/02/05 - 2024/02/05

ラオス内戦当時「世界で最も秘密の場所」と呼ばれた村、ロンチェンを訪ねる。

【Day05】
ロンチェンはシェンクワンから100kmほど南西、山深い山間部にある村。
ラオス内戦時、アメリカＣＩＡが軍事基地として建設し「Lima Site 98」と呼ばれた空軍基地の跡地がある。秘密戦争当時の姿をとどめている基地はここだけだそうだ。
ラオス各地に建設されていたこのような基地、ロンチェンを含めて世界的にあまり知られていない場所を訪れた。

エリア ポーンサワン(ラオス)

• 同行者: 一人旅
• 交通手段: レンタカー 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

Day05　早朝５時ポーンサワンを出発。
前日レンタルバイク屋で「このバイクでロンチェンへ行く」と言ったら、それじゃ貸せないといわれた位の僻地にあるそう。片道４時間、しかも４駆じゃないと行けない場所らしく、結構な金額を支払って車を手配した。

最後のガソリンスタンドで満タンにする。
運転手はヤンさん。昨日お世話になったレンタルバイク屋のご主人だった。電話でしか話していなかったので、お互いに改めて自己紹介しながらのドライブが始まった。

朝食を求めて Ban Hai という小さな街に立ち寄る。

マーケットは準備中で朝食なし。お菓子を買って食べながら出発。
今日は道がいいから走りやすいよ！と言っているが、未舗装のガタガタな悪路を走っていく。
バイクもスクーターやカブじゃ無理だと納得、オフ車でないと通れない道が続く。

車が速度を落とした。
ここも基地があって、この左手が滑走路だったそうだ。確かに道はまっすぐだ。

しばらく走ると、今度は車を停めた。
小学校？何かあるの？と降りる。

ここも基地だった場所だそうだ。
1,000m程度でも平な場所があれば滑走路を造れるので、基地を建設できるうってつけの場所だったらしい。

至るところに基地が作られていたことがわかった。
基地を作るときはモン族の人たちが駆り出され、兵士として訓練もされていたそう。ヤンさんもモン族だった。

休憩。村の商店に立ち寄る。

至るところに爆弾。店内外でインテリアになってる。

これは爆弾ではなく増槽っぽい。燃料の予備タンク。
よーくみると「US」と書いてある。

いくつもの山を越える。
とっくにシェンクワン県を出てサイソムブーン県に入っているそうだ。
このサイソムブーンは、ラオスで一番治安の悪い地域。外務省の海外安全情報だと「レベル２の不要不急の渡航中止」エリアで、JICAなどで派遣された日本人の立ち入りは禁止されている。
これから訪ねる方、自己責任です。

ロンチェンに着いた。
舗装された滑走路が残っているだけで博物館や資料館はない。展示物があればもっといい場所なんだけど。

滑走路奥の山からの眺めが良いらしいが登らず。
近くに司令官の住居跡が残っていたが、興味なく写真は撮らなかった。

朽ちたトラック。
滑走路脇にはラオス軍の基地があった。

モン族の女性。
滑走路近くにマーケットがあるらしく、生活道路の一部になっていた。

近くの食堂で昼食。
食事しながらロンチェンの感想を聞かれたので「資料館があればもっと良かったけど、ラオスの原風景も見れているし不満はないよ」と言うと、喜んでくれて良かったと笑顔だった。過去には滑走路跡だけ？と怒った客もいたそうだ。

その後はヤンさんが１時間休憩させてというので了承。そりゃ山道４時間の運転は疲れるよね。

ポーンサワンへ戻る。
途中、あまりにも景色がよいので停めてもらった。

急な山道を通っているのがよくわかる。
雨季になると道がぐちゃぐちゃになって動けなくなる車もあるらしい。実際に中国ナンバーの高級車が放置されていた。

山間部ではみかんが特産。寒暖差が栽培に適しているらしい。
ヤンさんがお土産で買っていた。少しわけてもらったが甘くておいしかった！

山道は轍がひどく、30km程度のスピードしか出せない。
襲われる場合は、こういう茂みの多い場所だと教えてくれた。今日は出ませんように…。

この山には若い女性の神様がいるそうだ。みかんをお供えするから～と停車。

男根を模したお供えがたくさん。
好きだった男性と結ばれないまま亡くなり、山の神となったそう。たくさんのお供えがあるので、地元で信仰を集めているのがわかる。

途中、自転車に乗った欧米系の旅人とすれ違った。いつか私もやってみたい気もするが相当大変だろうな。
このあたりは電波も通じないし舗装もされていない。雨季だと恐ろしい道になるというし、何かあったときは本当に困るだろう。

山を下って登り返すのがよくわかる一枚。
このあたりのジャングル、高地だから象は住んでいないそう。トラは生息していて、まれに見かけることがあるらしい。

MAGの活動現場を通った。
見学できるかな？と聞くと「絶対無理」と即答だった。

ポーンサワンの市内に戻ってきた。
戦闘機が展示してある場所（公園？）があったので寄ってもらった。全部ミグ？

バスターミナルに立ち寄り、ヴィン行のチケットを買った。600,000LAK。
会話の中で「明日はベトナムへ行く」と話していたので気を利かせて寄ってくれたようだ。有り難いです！

５時にバスターミナルと言われたが、泊ってる宿に近い場所にバス停があるようなので、そこから乗車することにした。

ヤンさんのレンタルバイク屋で解散。
料金は高かったしロンチェンには何もなかったけど、色んな話もできたし行ってよかったです。本当にお世話になりました。

バス停はバイク屋の並びのパン屋「トムアンドジェリー」だった。わざわざターミナルまで行かずに済むので助かった。

ポーンサワンの最後の夜、爆弾の店でビアラオを飲み納め。
おじさん２人でのドライブの一日だったけど、いろいろと興味深い話も聞けたし良い一日だった。