2024/07/31 - 2024/07/31
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たびたびさん
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今回の旅の一番の目的は、魚津のたてもん祭り(じゃんとこい魚津まつり)。5月の城端曳山祭からの流れですが、これで富山県の三つのユネスコ無形文化遺産(高岡御車山祭(https://4travel.jp/travelogue/11240423)、城端曳山祭(https://4travel.jp/travelogue/11901985)、魚津のたてもん祭り)がすべて完了するという目論見です。ただ、富山の祭りは、あの有名なおわら風の盆とか派手派手の夜高祭に躍動感あふれる獅子舞、砺波チューリップ祭とかもっともっと多彩で、この三つがそこまで特別というものでもない。ユネスコ無形文化財遺産がこうやって後回しになったのもおかしなことではないでしょう。そして、たてもん祭りへの道すがら、この機会に沿線の加賀温泉郷に松任・白山、金沢を加えて、北陸五日間の旅としました。この辺りも長くもやもやが残っていた地域ですからね。
さて、初日は加賀温泉郷。加賀温泉郷は、粟津温泉、片山津温泉、山代温泉、山中温泉の加賀四湯を総称した名前ですが、そのうちの山中温泉を中心にして最後にちらり山代温泉を加えるというコースです。加賀温泉郷駅から山中温泉までは北鉄加賀バスで約30分。もう記憶がほとんどありませんが、調べると前回来たのは2009年3月。つまり、その時は加賀温泉郷周遊バス CANBUSを使ったのですが、本数が少なかったり、終便が早かったりと便利なようで意外にそうでもない。結局、あんまりCANBUSに頼り過ぎない方がよさそうだなと思ったのですが、さりとて、これといった代わりの策があるわけでもない。面倒くさくなって、そこから長く放置していたという感じですね。
今回は、まあ、その辺で言うとあちこち欲張らない。山中温泉と山代温泉に限ったことで、かなりすっきり、落ち着いた旅になったように思います。特に、山中温泉は、それでなくても見どころが豊富。芭蕉が9日間も逗留したという名湯が楽しめる菊の湯を中心として、鶴仙渓と遊歩道にいくつかの名物橋や芭蕉ゆかりの山中温泉芭蕉の館に山中節の山中座などなど。旧加賀藩家老職、加賀八家の横山家の建物、無限庵も必見ですから、それなりに時間がかかります。泉質のことをもう少し付け加えると、加賀温泉郷で塩分が全くないのは山中温泉。山代温泉はわずかですが塩分が混じってきて、粟津温泉、片山津温泉は塩分の温泉。山中温泉は湯量も豊富だし、爽やかなさっぱり感が素晴らしいですね。私としては、今回ですっかり山中温泉が推しになりました。
一方の山代温泉は、加賀温泉駅から山の方に向かってすぐ。山中温泉に向かうバスは山代温泉を経由するという位置関係です。加賀四湯では一番交通の便がいい温泉で、大型のホテルも多いし、古総湯、総湯あたりを中心に温泉街らしい町並みが比較的広い範囲に広がります。そして、自慢というか特筆は魯山人ゆかりの温泉ということ。篆刻看板を生業としていた魯山人が当時の須田菁華の主人から焼き物を学び、その後の陶芸家としての輝かしい道が開けるというのは大いなるサクセスストーリーですからね。ただ、その辺りは既に回っているので、今回は古総湯でまったり。しかし、菊の湯を知ってしまうとこれではちょっと物足りないかなあ。立派な建物ではあるのですが、山中温泉の湯の魅力には及ばないような気がしました。
そんなところで、1日目としてはこれくらいがほどほどだし、山中温泉をはっきりさせたことで加賀温泉郷の全体がまたよく理解できたような感じ。しばらく放っておいたもやもやがそれなりに解消できたと思います。
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京都駅から特急サンダーバードで敦賀駅に到着して、ここで北陸新幹線に乗り換えます。階が違うのでちょっと面倒くさいですが、駅はとんでもなく立派。JRが相当な力を入れたことは伝わってきます。
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敦賀駅から加賀温泉駅に到着。ここからバスで山中温泉に向かいます。
加賀温泉駅を出てすぐ目の前にあるのはアル プラザ加賀。平和堂が運営する大型のショッピングモールです。駅の周辺は温泉街ではありませんが、それでもここはバリバリの観光地。観光客を当て込んだ加賀百撰街もあって、観光地仕様の品揃えになっています。 -
この時間は、まだCANBUSは走っていません。
北鉄加賀バスで、山代温泉経由、山中温泉まで向かいます。 -
山中温泉の市街の南側、山中温泉 ゆげ街道で下車します。
効率を考え、山中温泉の中心部を過ぎて、奥の方から散策という形です。 -
ゆげ街道の石柱を右手に見て、さらに進みます。
長谷部神社の辺りのメインストリート by たびたびさん山中温泉 ゆげ街道 名所・史跡
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途中から、大聖寺川というか、その川沿いの鶴仙渓の方に下りて行く道。この先がこおろぎ橋です。
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そのすぐ手前にあるのは、岩不動。小さなお不動さんで、
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中を覗くと苔むした岩の間から湧き水が湧いています。ひしゃくが置いてあって飲むこともできると書いてありました。まあ、そんな雰囲気でもないんですが、そのようです。
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こおろぎ橋に到着。山中温泉には名物橋がいくつかあって、この橋もその一つ。山中温泉街の南端にあって、鶴仙渓を見下ろすロケーション。木製の橋で擬宝珠の付いた欄干とかの意匠も雰囲気がありますね。
擬宝珠の付いた欄干とかの意匠も美しいです by たびたびさんこおろぎ橋 名所・史跡
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橋から眺める鶴仙渓です。鶴仙渓は山中温泉の市街の東側を流れる大聖寺川に沿って長く続いているので、ここだけでなく、いくつかある名物橋からも簡単に鶴仙渓を眼下に眺めることができます。
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木々の枝が両側から張り出して、緑に覆われた景色。夏の時期でも涼し気です。
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こおろぎ橋のたもとには、鶴仙峡を散策する遊歩道の入り口も。遊歩道は、南のこおろぎ橋から北の黒谷橋まで1㎞ちょっと続いています。
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こおろぎ橋を渡ってすぐのところにあるのが無限庵。
堂々とした風格と気品も備える静かな佇まい by たびたびさん無限庵 名所・史跡
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この建物は、旧加賀藩家老職、加賀八家の横山家が大正元年、子息の婚儀用として金沢市内に建てた武家書院屋敷を移築したもの。
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横山家は、明治期に小松市で尾小屋鉱山を営み財を成したということで、贅を極めた建築がこの建物の見どころ。
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玄関を入って、
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ここから奥に入ります。
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畳み敷の部屋が奥に続きまして、
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手前すぐには洋間。ちょっとした待合みたいな感じかな。
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で、突き当りの部屋まで入ります。
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そこを右に曲がった奥が茶房うるはしという喫茶。
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イチオシ
ここを利用すると無限庵の拝観料が無料になると強く勧められたので、そうしてみますか。
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まあ、お得はお得なんでしょうが、それ以上にこの店内の気持ち良さや
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注文したアイスクリームの上質さとかは悪くない。拝観の前に気持ちも落ち着くし、いろんな意味でありがたい喫茶だと思いました。
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改めて、さっきの部屋の方に戻ります。
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途中、女中部屋みたいな感じかな。
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で、これが最初の部屋。
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きちんとした部屋ではあるのですが、
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まあまあ。
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上質な感じがなくはないですが、
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驚くようなものではないのかな。
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イチオシ
つまり、見どころはここから奥の大広間なんですね。
ぐるりに畳の廊下が巡り、壁は一面の金地、蒔絵のような障壁画。一歩間違うと宴会場みたいになってしまうところを、華美とはならず堂々とした風格と気品も備える静かな佇まいは、金沢の伝統を踏まえてこそ出来た意匠なのかもしれませんね。圧巻と言ってよいかと思います。
旧加賀藩家老職、加賀八家の横山家。加賀藩の重臣という地位ではあるのですが、3万石を知行していて、実質的には大名と同じですからね。それが実業家としての成功もあって、いわば名誉も金もあってのなせる業でしょうし、また、その建物が山中温泉にあるというのもなかなか興味深いことだと思います。 -
では、ここから引き返して、ゆげ街道に戻ります。
橋立港大井鮮魚 魚舞は、そのゆげ街道沿い。比較的新しいお店のような感じでしたが、接客対応も落ち着いているし、鮮魚中心のメニューもすっきりしていて分かりやすいですね。冷静に考えると山中温泉がある加賀市は海に面していますからね by たびたびさん橋立港大井鮮魚 魚舞 グルメ・レストラン
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イチオシ
たぶんこれが看板メニューだと思いますが、海鮮どんぶりをいただきました。山中温泉は海から遠いようなイメージもありましたが、冷静に考えると山中温泉がある加賀市は海に面していますからね。きちんとした味わい。これなら値段もリーズナブルだと思います。
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その並びにある肉のいづみやも人気のお店。ここも外せませんよね。
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名物のコロッケをいただきました。想像していたよりも、お饅頭のような形でボリューミー。ジャガイモの味もほくほくしたおいしさがあるし、確かにこれは名物ですね。イートインスペースもちょこっとあって、暑い日はそれも助かります。
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長谷部神社は、ゆげ街道の途中に参道入り口があります。
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石鳥居はちょっとグラグラして危険なようで回り道したり、
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山の中腹にある神社に向かって上がる石段もかなり苔むしていて、ちょっとおどろおどろしい雰囲気のある神社ですね。
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ただ、創建は明治5年とさほど古くはない。
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傷ついた脚を流れに浸している1羽の白鷺をみつけ、山中温泉を復興した鎌倉時代前期の武士、長谷部信連を祀っています。なお、長谷部信連は、以仁王の挙兵が発覚した際、以仁王を庇った人物。その後、頼朝に地頭職を与えられますが、つまり、尊王の匂いがしますから、明治になってから人気が高まったのではないかなと思います。
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ゆげ街道からさらに中心部へ。
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もう中心部に近い辺り。
これは、山中片岡鶴太郎工藝館。
オーナーが集めたという片岡鶴太郎のコレクションを展示しているのですが、直接片岡鶴太郎と関係があるということではないでしょう。まあ、全体の雰囲気かな by たびたびさん山中片岡鶴太郎工藝館 美術館・博物館
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ここからが有料スペース。
例によって、華やかな色使いに癒されます。ただ、作品はそこまで洗練されたレベルではないので、じっくり見るとちょっと物足りなさもなくはないのですが、まあ、全体の雰囲気かなとは思います。 -
最後のところで撮影可の作品があって、なんとか記念にはなりました。
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市街中心部に入って、灯明寺は、浄土真宗大谷派のお寺。
蓮如上人ゆかりの寺であり、蓮如上人が吉崎御坊に滞在中、黒谷城の城主である富樫政昭の招きで山中温泉に湯治に訪れたという旧跡。 -
政昭は蓮如上人の弟子となり、この燈明寺を創建したのですね。
一方、寺は穏やかな構え。浄土真宗らしいいかめしさはほとんど感じません。 -
山中温泉芭蕉の館は、山中温泉市街の中心部。松尾芭蕉は、元禄2年(1689年)、門弟の曾良を伴い、ここ山中温泉を訪れ、泉屋に9日間逗留しました。その泉屋に隣接していた扇屋の別荘がこの建物。
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明治38年の建築でとても雰囲気がありますね。展示室では、芭蕉の「やまなかや菊は手折らじゆのにほひ」の掛軸真蹟とかが見どころ。
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芭蕉の息づかいが伝わるようなお宝だと思います。
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さて、山中温泉にはこのほか。
名物橋がいくつかあって、その代表があやとりはしです。あやとりのような意匠が斬新でインパクトがありますね by たびたびさんあやとりはし 名所・史跡
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市街中心部からすぐの鶴仙渓に架かる橋。
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イチオシ
豊かな緑をバックにした薄紫の鉄の橋で、あやとりのような意匠が斬新でインパクトがありますね。
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アクセスもいいので、これを見逃す手はありません。
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再び中心部に戻ってきて、左手の大きな建物は菊の湯。
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その向かいの芝生の広場です。
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この菊の湯は、山中温泉の共同温泉。 山中温泉のシンボル的な存在です。
加賀温泉郷では外せない湯 by たびたびさん山中温泉 菊の湯(共同浴場) 温泉
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イチオシ
湯舟は深さもあるし、湯量はたっぷり。無色透明の湯ですが、浸かっていると名湯であることをはっきりと感じる気持ち良さがありますね。ちょっと期待以上。外観は鉄筋コンクリートなので風情はイマイチですが、肝心の温泉の方は太鼓判。加賀温泉郷では絶対外せない湯だと思います。
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飲泉処 菊の露は、菊の湯の前の玄関前。竹の先から無色透明の湯が出ていて、それが飲めるようですが、コロナ禍なのでマイカップを持参して飲むようにという注意書き。手ですくって飲むこともできたかもしれませんが、まあそこまではしないかな。清らかな湯であることは見ただけでも分かります。
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山中温泉 からくり時計は、菊の湯と山中座の間の広場の一角。山中温泉こいこい音頭を演ずるからくり。ちなみに、こいこい音頭も山中節。元禄に起源があるとされる日本三大民謡の一つ。北前船の船頭たちが寄港地で覚えた各地の俗謡を山中温泉に訪れた際、歌ったことが始まりだそうです。
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足湯 笠の露もその広場の一角。傘の形のまあるい屋根のある足湯です。
笠の露というのは、松尾芭蕉と曽良が別れたこの地で、曽良との別れを惜しみ読まれた句「 今日よりや 書付け消さん 笠の露」から付けられたもの。さりげなく芭蕉ゆかりの山中温泉をアピールしています。 -
そして、これが山中座。菊の湯の向かいに建つ立派な建物です。
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先ほど少し触れた日本三大民謡の一つ、山中節を発信する施設で、
入ってすぐのロビーには、 -
山中節の発祥と歴史、正調山中節名人、初代米八や
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ゆかりの芸能人として山中座名誉座長、森光子の紹介。
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イチオシ
二階の舞台も格調の高さを感じる立派な構え。山中節がなかなかのものだというのは初めて知りましたが、ここはその殿堂といった場所だと思います。
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市街の散策をさらに続けます。
小出仙は、温泉卵が名物のようですね。 -
しかし、店内に入ると主力商品はかまぼことかなのかな。
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まあ、それはそれとして温泉卵をバラでいただきます。
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殻は割りやすくて
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つるんとした温泉卵が現れます。
ほのかに塩味がするような感じでしたが、黄身の固まり具合とかの加減が絶妙です。 -
これは、最近できたものようですが、山中温泉ししがしらんど。
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大きな獅子頭が展示されていました。
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イチオシ
山中石川屋 本店では、看板商品の娘娘万頭をいただきます。
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娘娘(にゃんにゃん)というのは方言で娘さんという意味。娘さんのように愛される饅頭ということでの命名だそうです。
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口に入れた瞬間から黒砂糖のいい香り。餡子のしっとりは隠し味の味噌も利いているのかな。そうした要素がうまくバランスがとれている饅頭だと思います。
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山中市街の北側に架かる、これも名物橋のひとつ、黒谷橋までやってきました。大聖寺川に架かる橋で、この辺りも鶴仙渓の範囲に含まれます。石造りのがっちりした橋ですね。
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鶴仙渓の緑がこれを覆うように囲んでいて、石橋と緑の組み合わせは一幅の絵になる光景です。
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黒谷橋から鶴仙渓遊歩道の方に下りて行くと
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芭蕉堂です。
芭蕉の小像が安置され、俳聖芭蕉を祀るというお堂。山中温泉は、繰り返しになりますが、芭蕉が曽良を伴って訪れ、9日間も逗留したという芭蕉ゆかりの地。これも芭蕉への思いが現れた形かなと思います。 -
そして、その傍らにあるのが東山ボヌール。黒谷橋そばの山中温泉では知る人ぞ知るのカフェなんですね。涼し気な緑の中に隠れ家のような秘密基地のような二階建ての建物。ちょっと変わった雰囲気です。
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しかし、店内にはいると一転。これは洗練された雰囲気で、本棚のインテリアの一角とかは、まさにNHKの美の壷の世界ですね。
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ここから二階のスペースに上がって、
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イチオシ
ベリーのアイスクリームをいただきましたが、これも秀逸。
見ての通り、ギンギンに冷やしたベリーのワイルドな味覚と濃厚なアイスクリームの組み合わせ。これに最後はハーブのかき氷を偲ばせて、爽やかに締めるという素晴らしい演出なんか憎いですねえ。いろんなところで、女主人のセンスの良さに驚かされました。 -
白山神社は、山中市街の西側を走る国道364号線沿い。山中温泉市街からだと国道364号線に出るだけでも山側にけっこう上って行く必要があります。
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かつては、石像の観世音を祀っていた地元の産土神。
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昭和14年に移転してここに来たよう。参道の両側に石灯籠がたくさん並んでいました。
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同じ並びには、医王寺も。
山中温泉を開湯した僧行基が創建。山中温泉縁起絵巻や芭蕉の忘れ杖を伝える真言宗の古刹です。 -
境内には甘露水と呼ばれる湧水があって、地元の松浦酒造は、その水を使っているのが自慢です。
最後は、ちょっと駆け足になってしまいましたが、これで山中温泉は終了。 -
山中温泉から、山代温泉に移動しました。
バス停から山代温泉の中心部に向かいますが、その途中にある大きなお寺は、 -
専光寺。
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本堂の前に、蓮如が袈裟と数珠を掛けたと伝承される松の何代目か後の袈裟掛けの松というのがあって、それが見どころです。
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イチオシ
そして、これは総古湯。
ここが山代温泉の中心です。 -
総古湯のぐるりはロータリーのようになっていて、そこから市街の各方面に通りが伸びるというのが温泉街の構造です。
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山代温泉にはもうひとつの共同温泉があって、古総湯に対して総湯。山代温泉の中心部に向かいあって建っています。総湯も加水なしの100%源泉のようですが、かけ流しの温泉は古総湯の方。値段も古総湯が高くなりますが、そこまでこだわる必要はあるのかないのか。総湯は広いし、その分とても開放感があって快適です。
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今回は、古総湯に入ります。
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明治時代の総湯を復元したという建物も風情があって、浴室の床の九谷焼のタイルやステンドグラスなんかも洒落ていますよね。
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2階には休憩所も。
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隣りの総湯も見下ろせます。
ただ、温泉としての基本的なところで気持ちの良さがそれだけあるかというとそうでもないような。正直言えば、話のネタくらいのレベルかなとも思います。 -
古総湯を出て、ここから改めて山代温泉の市街をあちこち。
源泉公園は、古総湯のロータリーに面した公園。公園の一角、入り口付近には源泉「薬壺の湯」があります。 -
イチオシ
一方、奥の方には近代的なデザインの立派な足湯。公園全体としては和の雰囲気なのですが、この足湯の存在できりりと締まったような印象です。
なお、源泉「薬壺の湯」には案内板があって、神亀2年(725年)の僧行基の開湯伝説から、一日約1000?、泉温64℃の温泉が湧く源泉からは温泉旅館やホテル等に配湯されているとかの説明がありました。 -
薬王院温泉寺は、古総湯からもほど近い場所。少し高台に建つ立派な構えのお寺です。
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創建は奈良時代の神亀2年(725年)と山代温泉の開湯の伝説と重なります。
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あいうえおの五十音図を創始したとされる平安時代の僧、明覚上人が中興の祖。明覚上人の供養塔は国の重要文化財となっているとか。
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朱塗りの本堂と本堂から見る苔の庭もきれいでした。
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れん永昌堂は、古総湯の北側にある羊羹の専門店。通称は、「れんの羊羹」。もう200年の歴史があるということでご主人にお話を聞くとちょっと自信たっぷりな感じです。
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それなりに期待をして、小さな箱の羊羹をいただきましたが、いやいやご主人の自信はそのとおり。確かに、なかなかここまでの羊羹はないんですよね。もしかしたら普通のように感じる人もいると思いますが、この柔らかさと滑らかな甘さはやはりただものではない。しっかり味わってもらいたいと思います。
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そして、山代温泉には、互いに200mくらい離れていますが、女生水と男生水という名水もあります。
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総古湯に近い方の女生水は、小さな屋根の付いた祠の中。まあるい石のちょうず鉢にちょろちょろと水が流れこんでいます。
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一方の男生水の方は、小さな祠の前に
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四角い石の水溜があって、澄んだ水が溜まっていました。
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あとは和菓子屋さんを二つ。
しもつねは、山代温泉にあって、もう100年の歴史がある老舗のようですね。 -
いただいたのは、豆大福。お餅のふっくらに歯ごたえのある黒豆のメリハリが効果的。しっとりしたあんこの甘さもさすがです。
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御菓子司 丸福は、総古湯から少し離れます。
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山代温泉ではあんまり温泉まんじゅうってアピールしていないのですが、ここに温泉まんじゅうがありました。温泉マークがしっかり入って、ちょっと素朴な味わいです。
これで山代温泉も終了。 -
加賀温泉駅から小松駅まで移動して。
今夜の宿は松屋旅館。小松駅のまさに正面にある昔ながらの小さな旅館です。おばあちゃんが応対してくれましたが、少しくらい遅くなっても駅前なので、これなら安心ですよね。ただ、周囲の飲食店は夜が遅いと居酒屋みたいなところしかなくなるので、要注意かなと思います。
明日は松任から鶴来。初めてのエリアです。
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この旅行記へのコメント (2)
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- Tripにこちゃんさん 2025/09/12 01:45:03
- 山中温泉の良さが伝わりました。
- たびたびさま
こんにちは。
石川県は、行ったことがありません。
さらにその先の山中温泉は、まったく知りません。
今回の記事や写真を拝読させて頂き、とても素敵な所だと感じました。
我が家からは遠いのですが、ぜひ行ってみたい場所になりました。
楽しい記事ありがとうございました。
- たびたびさん からの返信 2025/09/14 09:53:33
- RE: 山中温泉の良さが伝わりました。
- 続けてのコメントありがとうございます。
あちこち、知られているようで実はそうでもないようなところを細かく丁寧に発信していくようにしています。そのあたりをキャッチしていただいたようで、嬉しいですね。
なお、しばらく長旅が続いていて、返事が遅れていました。投稿の方も実質ストップしていたようなことで、これからぼちぼち挽回をしていきたいと思っているところ。引き続きよろしくお願いします。
たびたび
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