当初の予定では「氷見漁港」で昼食を食べるはずでしたが、能登自身の被災地区に含まれることから「道の駅万葉の里高岡」での自由昼食になりました。事前に調べて富山ブラックラーメンが美味しいとあったので、昨晩も無理して町中でラーメンを食べには出掛けませんでした。最後に「雨晴海岸」に立ち寄りました。午前中はとても天気が良かったので、先に「雨晴海岸」に行けばと思いましたが、添乗員さんにはそれほど力は無さそうでした。思った通り午後は少し雲が出て美しい姿ではありませんでしたが、何とか立山連峰の姿を見ることは出来ました。富山駅へ向かう途中で予定外の「越中反魂丹」の店に寄ることになり、これは嬉しい誤算でした。さらに丸薬の丸め方の実演を見せてもらい、自分でも体験することが出来ました。ついつい「鼻くそ丸めて万金丹」なんて子供の頃に覚えた歌が浮かんできます。富山駅でもフリータイムがあり、新幹線の出発まで夕食を買ったり、お土産を買ったりすることも出来ました。新幹線の中では美味しい寿司をつまみに檸檬堂で反省会を開き、いい気分で大宮まで戻ります。池袋で友人の車に拾ってもらい、お土産の鱒ずしを配りながら帰宅しました。

クラブツーリズム　五箇山と東尋坊・永平寺・金沢3日間（4）高岡で富山ブラックを食べ、雨晴海岸で立山連峰を望み、反魂丹を丸めて旅を終える。

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2024/02/29 - 2024/02/29

322位(同エリア629件中)

エリア

高岡(富山)

旅行の満足度: 4.0

観光: 4.0

ホテル: 3.5

グルメ: 4.0

ショッピング: 4.0

交通: 4.5

同行者: カップル・夫婦（シニア）

一人あたり費用: 5万円 - 10万円

交通手段: 観光バス新幹線徒歩

旅行の手配内容: ツアー（添乗員同行あり）

利用旅行会社: クラブツーリズム

菅沼展望広場の駐車場でバスに乗って、ここまで来た道を引き返します。
本来は氷見漁港で自由昼食を食べるという日程でしたが、能登沖地震の影響で氷見が被災地域に含まれるということで旅行会社の基準で立ち寄れなくなっていました。
午前中はとても天気が良かったのですが、午後からは曇ってくるという天気予報だったので、午前中に「雨晴海岸」へ行きたいところでした。晴れていれば午後に方が良いのだろうと思いますが。
ということでこの日のお昼は「道の駅万葉の里高岡」になりました。これはちょっとがっかりですが、昨日はブリ尽くし一昨日は越前ガニ尽くしだったので氷見漁港でなくても良かったのかもしれません。
入口には「平和観音像」が鎮座しています。高岡銅器の起源は1609年に加賀藩主の前田利長が高岡城へ入城し高岡の町を開いた際に町の繁栄を図るために鋳造師を金屋町に呼び寄せたことに始まります。明治時代になると廃刀令により職を失った刀職人が銅器産業に参入し、第2次世界大戦中には地金の銅が不足し、代わりにアルミニウムで軍用飛行機部品の生産に転じたことから、戦後のアルミニウム工業の発展の契機となりました。

まずはフードコートで富山ブラックラーメンをいただきます。初めてこのラーメンを食べたのは宇奈月温泉へ行く前の「越中境サービスエリア」で食べたことがありました。
本当は昨晩富山駅の中にある発祥店の「大喜」に行きたかったのですが、ブル尽くしの後ではお腹が空いていなかったのと、この日の昼に食べるものが無くなってしまうので諦めていました。
高岡商業高校と道の駅のコラボによる「さとエビコロッケ」もいただきます。
お昼を食べた後は小矢部川を越えて「雨晴海岸」に向かいます。やはりだんだん天気が下ってきています。
こんな看板のような景色が見られるのでしょうか。

「道の駅雨晴」の駐車場にバスを停めて20分ほどのフリータイムになります。ここまで来れるのなら氷見漁港へ行っても良いと思うのですが…。
氷見線を渡った先に義経岩と「義経社」があります。「義経岩（よしつねいわ）」は鎌倉幕府の追捕を受けた源義経主従が奥州へ落ち延びる途中、にわか雨の晴れるのを待ったという岩で、地名の「雨晴（あまはらし）」の由来となっています。
貼れとは言えませんが何とか立山連峰の山々を見渡すことは出来ました。
「女岩」周辺も干潮の時間帯できれいに岩も見えています。名前の由来も「女岩」と周囲の小さな岩が母親とたくさんの子供のように見えることからこの名が付いています。
コマーシャルやポスターで見る風景は肉眼ではなく、望遠レンズを使って表現できる景色だと感じます。

望遠レンズには被写体と背景との距離が圧縮されたように写る「圧縮効果」というものがあります。
この辺りが剣岳や雄山や大汝山など3.000メートル級の山が並んでいるはずですが、山頂部分が霞んでいるのではっきり確認できません。
立山は昭和45年の1970年に家族5人で旅した懐かしい場所です。もう同じルートを5人で旅することは出来ませんが、妻が動けるうちにと2年前くらいから立山黒部の旅もしました。
ちょうど氷見線の2両編成の記者が通過していきました。本当は反対側から写真を撮りたかったのですが、間に合いませんでした。
手前に貨物船を置いて写真を撮ってみます。山々の雄大さがよく感じられます。

富山湾の地形は浅いところが少なく、岸近くから急に深くなっていることが大きな特徴で、海底は深い谷（海底谷）が刻まれた複雑な地形をしていることでしられています。
添乗員さんがいらしたのでシャッターを押してもらいました。人間を入れると立山連峰は白く飛んでしまいます。
富山駅へ戻る前に予定表には無かった「越中反魂丹池田安兵衛商店」の店に立ち寄りました。
富山と言えば薬売りなのは今朝の散策でも駅前の銅像で思い出していました。「池田安兵衛商店」は創業昭和11年で初代池田実が現在の地に和漢薬種問屋として暖簾を掲げ、江戸時代に一世を風靡した「反魂丹」の製造販売を始めました。染め抜かれた角三の屋号は「信用」「伝統」「研鑽」の3つを極めよという家訓を表すものだそうです。
「反魂丹」の歴史は古く、江戸時代の中期にまでさかのぼり、富山藩の2代目藩主の前田正甫は元来薬草の研究家と知られ、城内には立派な薬草園までありました。
備前の医師の万代常閑（まんだいじょうかん）から製法を伝授された「反魂丹」を城下の薬種商松井屋源右衛門に命じて製造を始めました。
富山の薬売りやこの店の説明が一通り終わったところで「丸薬製造体験」がありました。現在はこのような木製の機材で作ることはありませんが、昔はこれで造っていたそうです。
まずはお店の型が実演してくれますが、簡単そうに造っています。
まずは丸薬の材料をステンレスの箱の下から5ミリほど絞り出してカットします。穴は35ほど並んでいるので35粒分が一度の取れます。
そのカットしたものを下に張られた布の上に並べていきます。この状態の見た目は金魚の餌みたいな感じです。

この上に同じ大きさの木枠に同じ布を張ったものを乗せます。そして均等に力が加わるように回転させて球体に成形します。
この状態のものを乾燥させると出来上がりです。木製のヘラみたいなものには細かい窪みがあり、縦横10で100個の丸薬の数を数えられます。実際にやってみましたが、何個かがくっついて丸薬の形にはなりませんでしたが、面白い体験でした。
20代くらいまでは自宅へも富山から薬売りの方が来ていて、年に1階だったか2回来て古い薬を入れ替えていたのを覚えています。現在のようにいつでも店が開いている時代ではなかったので、家に各種の薬があるのは今から思えば心強かったと思います。
見覚えのある放送があるので家の置き薬もここの会社だったのだろうかと想像しますが、記憶は定かではないし、実家も両親もいないので確認も出来ません。
子供の頃にこの歌を謡った記憶があります。それは誰から教わったかも記憶は定かではありません。何十年振りに口には出さずに唱えてみます。
横手の増田町で古い薬局の蔵を見学したばかりなので古い看板には目が留まってしまいます。
「反魂丹」は動植物性の生薬を効果的に組み合わせて作られており、胃腸障害、食べ過ぎ飲み過ぎによる各症状、消化不良などにすぐれた効果があるということなので少し購入しています。吉野で買った「陀羅尼助丸」も伊勢で買った「萬金丹」もまだ手付かずのままなのですが。
富山駅でバスを降りて集合場所を確認して1時間ほど自由時間になります。
2月末日の旅だったので北陸新幹線延伸の直前でした。
今回は1枚だけ絵葉書を書きました。最近は絵葉書を売っていない観光地が増えた気がします。