2024/02/10 - 2024/02/13
2490位(同エリア5151件中)
バウトさん
この旅行記スケジュールを元に
春節時期にANAの特典航空券で北京に行きました。
4日間の旅行での2日目の記録です。
北京へ行くのはおそらくこの一度きりだろうと考えていたので、王道の観光スポット巡りを計画しました。しかし春節でお休みだったり、混雑のために入場できなかった場所などもあって思い通りには事が進まなかったので、また機会があれば行ってみたいと思っています。
私の北京旅行への動機の源は2007年5/15号の雑誌BRUTUSの特集「北京的二〇〇七」にありました。その当時との様子の激変ぶりに残念に感じた面もありますが、残っている古い北京の面影に触れることも出来て、思い出に残る良い旅になりました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
朝早くに目が覚めるのは年寄りの私だけで、まだ眠っている同室の皆さんを起こさぬように荷物を抱えて別棟のコモンスペースに移動した。
猫さんは起きていて、身支度を整えている私の荷物を見つめると、オメーは日本から来たのか?だったらその中にちゅーる入ってるだろ?と詰め寄ってきた。 -
北京のあちこちで見かけた、寺院の屋根に整列している動物の装飾が興味深かった。
それぞれに意味と役割があるのだろう。路地の門番たちが朝日に浮かび上がり頼もしく見えた。 -
隆福寺街から東四西大街に抜けて中国美術館前を西に向かって歩く。
混雑を避けて故宮を俯瞰するために早い時間に景山公園に向かった。 -
景山公園の入り口は故宮の出口に当たる神武門の向かいにある。
並んでいる人はいなかったので入り口の門の隣に券売所があることに気が付かなかった。
柵には正月らしく福の張り紙が飾られているけど、これは逆さにするのではなかっただろうか? -
園内には経路案内が多く配置されていて、迷わずに故宮を眺める丘の上までたどりけた。
-
ガイドブックには朝は逆光になるので写真を撮るには向かないと書いてあるけど、朝靄に覆われた故宮も幻想的で趣きがあった。
ここにはとても長い歴史があるのだなとこの景色を見て納得した。 -
まだ朝の8時半。人が少なくて見やすい。
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遠くには北京商務中心区(CBD)の摩天楼が見えて気持ちが高ぶる。
そこに行く予定はなかったけどやっぱり見に行ってみよう。 -
南鑼鼓巷(ナンルオグーシャン)に向かって歩き出し、いくつもの路地を抜けていった。
携帯の電池が弱っているので、なるべくマップを使いたくなかったけど、さすがにこんな迷路のような道を観光客が抜けられるはずがない。 -
道に人の流れが見えてきた。ここが噂の南鑼鼓巷か。
2007年のBRUTUSの北京特集でもこの通りが紹介されていた。
それによると、南鑼鼓巷発展の先駆けとなったカフェ、過客/Pass by Barは、オーナーの小辮兒氏が自転車でのチベット旅行から帰ると自身で内装工事も行って仲間うちの為に開いた店だった。そこへやがて外国人旅行者たちも押し寄せて大盛況となり若い旅人たちの聖地となった伝説的な店だということだった。
周囲に新しい店が集まってきて今ではすっかり人気の観光地になったこの通りはなかなか進めないほどの混雑だと聞いたけど、この時間はまだ人影もまばらの様だ。 -
昔の景観は保たれているのだろうか。BRUTUSで見た写真からは改革開放前の中国の様なローカルな雰囲気が感じられるところが魅力的だったのだが、今の風景はとても小綺麗に感じる。でも変に複合施設なんかが建てられていないだけいいのだろうな。
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地球の歩き方は地図の都合で中国に持ち込めないという話もあったので、街の地図だけをはがして持ってきた。
南鑼鼓巷の頁と照らし合わせて目的地のあたりに立つ。
カフェらしき店は見当たらないが、この店の看板には過客の文字がある。
どういうことだろう?まさかこんな浮かれた姿に変わってしまったのか。業態を変えたのだろうか?それともここから離れてしまったのだろうか?
中を覗くと小吃の店が並ぶフードコートのようになっている。
とにかくもう2007年のあの店は無いようだ。 -
時間の流れを嘆いても仕方ない。気持ちを切り替えて何か食べるか。
先ずは焼小籠包を食べた。それを食べている間に近くの少年が食べていた物がうまそうに見えてあたりを見まわした。きっとこれだ、しかし何と読んでいいのかわからないし、冷という字が入っているけどさっきの少年はとても熱そうに食べていた。 -
読めないので指をさしてこれを下さいと注文した。調理の様子をずっと見ていたけど何と何で作られているか、はっきりはわからなかった。例えて言うとお好み焼きのような味でやわらかくて好き系の味だった。
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南鑼鼓巷を散策しようともしたけれど、なんだかもう気が済んでしまったので地下鉄に乗って望京に向かった。
望京駅から歩いて、ザハ建築巡り3つ目の望京SOHOに来た。
建物というよりやはり何か未知の生物に見える。 -
ここまで見てきた他のザハ氏の仕事でも同じように感じたのだけど、その遠景としてのデザインや、その空間に属した時の視覚への演出は傑出していると思えるのだけど、その素材感は他の案とかなかったのかなと思った。
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またしばらく歩いて798芸術区に来た。旧軍需工場施設を利用したギャラリーなどが並ぶ広大なアートエリアだ。ここも2007年のBRUTUSで知って興味を持った場所だ。
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壁面に書かれた1960年代の巨大なスローガンが残されているギャラリーに行きたかったのだけど、飲食店以外はどこも正月休みで閉まっていた。
外の壁にそれと同じようなスローガンが書かれてある建物を見つけたけど、これも当時の物だろうか。ちょうどテラス席からこの壁が見えそうなスタイリッシュなカフェがあったので、そこで金髪イケメン君に作ってもらったコーヒードリンクを飲みながらこの文字をしばらく眺めていた。 -
バス停の路線図から地下鉄の駅名を探し出し、北京中心部に向かいそうなバスに乗った。大きなバスターミナルに向かうバスだった。
バスはなんと景山公園から遠くに見えていたCBDを経由し、レムコールハース師匠による建築の中央電視台を通過した。貫禄がある。ところでザハハディッド氏はこのレムコールハース師匠の事務所で働いていたこともあるのだそうです。 -
四恵駅でバスから地下鉄に乗り継いでこの日も前門に来た。
これもBRUTUSで知ったのだが、北京市規劃展覧館の近未来予想展示が見たかったのだ。2007年当時の近未来なので、今はどのような展示か分からないけど、その頃にはザハ氏による未来の住居の展示もあったようだ。
しかし、ここも今では入場に予約が必要だと門番の男性が言うので、WeChatを起動して予約画面までは進めたのだが、どうしても電話番号認証が出来ずに予約は出来なかった。どちらにしても当日の入場はできないみたいで、明日発券係の人がいる時間に来るように提案された。
もう前門に来るのは面倒だなと思って入場はあきらめたのですが、私のわずかな中国語でそこまでやりとり出来たのは面白かったし、門番さんが中国語はわかりませんと言っている私に中国語だけで伝わるまでなんとか伝えようとする姿勢は立派だとも思った。 -
ということでオリンピック公園に行ってみることにした。
ヘルツォーク&ドムーロンによる鳥巣スタジアムの前では投げ輪が行われていてにぎわっていた。 -
公園の売店ではビールなどは販売されていなかった。
売店前のテーブルに同じ空き容器が沢山並んでいてとても気になったので、一本買ってみた。甘い牛乳を想像していたけど、ヨーグルトでした。 -
中華圏でよく見かける、青空エアロビクスや太極拳の風景を今回は見ていないなと思っていたところ、ここオリンピック公園で最新の風景に遭遇した。ラティーノEDMに乗せたダンスエクササイズが行われているのだが年配の皆さんもよく付いていけてるなと感心した。
-
地下鉄で街に戻り、湖沿いにバーが並んでいるという什刹海(シーチャーハイ)に行ってみた。
そこはに予想もしなかった風景が広がっていた。ライブバーの様な店が何軒も並んでいて、各店それぞれ独自のスタイルのショーが開かれている。アイドル風、KPOP風、HIPHOP、アコースティックなどなど。どこも外からでも見えるようになっている。満席の店もあれば、全く客がいない店もある。これはなんなんだろう、とても興味深い。 -
そのうちの一軒に入ってみた。シンガーは何人かいて、一曲ずつ交替で歌うスタイルだった。皆歌がうまい。なんというか、中国は独特だなと思った。
チャージなどはかからなかったけど、その分メニューがビールで50元以上などと、だいぶ高かった。そしてスタッフの人たちはこれまで他の場所では見かけなかった、やんちゃっぽいムードがあって、この都市にはこういう面もあるのだと知って何というか緊張がほぐれた気がした。
面白かったので数件はしごして帰りました。
最終回につづく。
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この旅行記へのコメント (3)
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- nachopapaさん 2024/04/21 20:34:10
- 今回の写真の…
- 今回の写真 本当に文章をしっかり説明していて読みながら入って行きやすかったです。
実際にどんなものを求めて行くのが正しいのか分かりませんが…行きやすくなればなるほど本来の(伝統的な)街並みからは離れてしまうのかも知れませんね。
そういう意味ではドンドンと西側諸国に近づいてしまうのかも知れません。
さて最新版の旅行記に行きたいと思います。
- バウトさん からの返信 2024/04/22 00:41:02
- Re: 今回の写真の…
- ありがとうございます。
そうですね、世界がどんどん平均化してしまうのでしょうね。きっと都市に地下鉄ができることによって独自の公共交通が消えてゆくという事もそのひとつかなと思います。
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- nachopapaさん 2024/04/21 20:24:30
- 今回の写真の…
- 今回の写真 本当に文章をしっかり説明していて読みながら入って行きやすかったです。
実際にどんなものを求めて行くのが正しいのか分かりませんが…行きやすくなればなるほど本来の(伝統的な)街並みからは離れてしまうのかも知れませんね。
そういう意味ではドンドンと西側諸国に近づいてしまうのかも知れません。
さて最新版の旅行記に行きたいと思います。
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