2023/11/04 - 2023/11/05
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RAINDANCEさん
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佐賀県南西部、嬉野市の真ん中やや西寄りに位置する嬉野温泉を訪れました。佐賀県を代表するこの温泉は、開湯時期は不詳ながら8世紀の「肥前国風土記」の「東の辺に湯ありて、能く人の病を癒す」との記述が指していると言われる歴史ある温泉です。
★嬉野温泉の老舗旅館に泊まり、美肌の湯とご当地グルメを満喫。
[いただいた郷土料理/ご当地グルメ]
◎嬉野茶ラングドシャ
◎嬉野および佐賀の地酒
◎嬉野温泉湯豆腐
◎嬉野茶粥
◎嬉野茶
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- レンタカー ANAグループ
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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さきの訪問地である唐津から嬉野へ向かいます。
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日本三大美肌の湯と言われ、佐賀県を代表する温泉である「嬉野温泉」にやって来ました。
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ですが、温泉街へ行く前に立ち寄るところがあります。銀杏も黄色く染まる季節。
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それがこちら「轟(とどろき)の滝公園」、温泉街から南に1kmほどのところです。ここはその駐車場。
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塩田川と岩屋川内(いわやがわち)川との合流付近にある小さな滝が「轟の滝」です。川底の地層が見事、メダカがたくさん泳いでました。
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落差は11メートルとのこと。
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段になってる右のこちらが轟の滝…かな?
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橋の向こうと手前にキャンプ場がありました。ここでキャンプして嬉野温泉で温泉につかるのもいいかもしれませんね。
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長崎街道に沿った温泉街に入りました。
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まず向かったのは「シーボルトの湯」。初代は明治期の建物でしたが大正11年(1922年)の温泉街火災で全焼、その後ゴシック調建築で復旧したものの4代目が老朽化で平成8年(1996年)に一旦は閉鎖となってしまいました。
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その後平成17年(2005年)の福岡西方沖地震で建物の一部が倒壊し解体されてしまいましたが、復活を望む市民の声を受けて平成22年(2010年)にゴシック調建築で再建されたとのこと。
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元々は「古湯温泉」と言われてましたが、シーボルトが江戸時代に泉質を調べに来たことにちなんで、再建の際にわざわざシーボルトの末裔に許可を得て「シーボルトの湯」に改名したらしいです。このあと旅館で温泉に入りますので、風呂には入るつもりはなく建物の雰囲気のみ。
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シーボルトの湯は塩田川沿いに建っています。塩田川に架かる「嬉野橋」。
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橋を渡ると「嬉野温泉公園」。
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公園から塩田川越しに望むシーボルトの湯。個人的には、ちょっとやってきただけのシーボルトに無理に頼る必要はなく、本来の「古湯温泉」のままで建物は初代に近い様に復元した方が良かったのでは…と思います。この温泉の深い歴史を鑑みれば。
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続いて向かったのは「豊玉姫神社」、長崎街道温泉街から表参道よりアプローチ。
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神社の境内へ。由緒については不詳ながらも古い神社の様です。江戸の天正年間に兵火で焼失し、元和年間(1615~1624年)には社殿を再建し鍋島藩の祈願所となったそうです。
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能舞台らしきものがありました。
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しかし、この神社の名物はこちら、豊玉姫様の使いである美肌の神様「なまず様」。
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この白なまず様に水をかけて二礼二拍手一礼、祈願することで美肌がかなうとされてます。嬉野では昔からこの信仰がある故、ナマズを粗末に扱ったり、もちろん食用にもしなかったというマジなエピソード。
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現在の社殿がいつ頃建てられたのかは判りませんでした。
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美肌だったとされる豊玉姫様と使いの白なまず。
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続いて、豊玉姫神社から北へ徒歩3分の「瑞光寺(ずいこうじ)」へ。
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応安年間に創建され、嬉野が長崎街道の宿場町として栄えていた江戸時代には、大名などが宿泊する本陣として利用されたとのこと。入口の大きな楠木は推定樹齢820年。
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本尊には運慶作とされている木造の薬師如来像が祀られているそうなのですが、ご祈祷なのか何かが催されていて入れそうになかったので断念。
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瑞光寺から野畠通りを南下。さきほど訪れた瑞光寺が元々あった場所に来ました。応安2年(1369年)にこの地域を治めていた白石氏がここに瑞光寺を建てましたが、狭くなったため長禄年間の1460年頃に現在の場所に移転されたのだとか。
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瑞光寺跡の「六地蔵塔」、室町時代初期の地蔵信仰で各地に建てられたものの一つとのこと。
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いい感じの鮮魚店。
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おさかなくわえたいトラ猫たち。
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温泉街メインストリート(長崎街道)に戻ってきました。「湯遊広場」に「シーボルトのあし湯」があります。
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平成12年(2000年)に完成したそうです。
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この、番号が入った石は「藩境石」。藩境をめぐって争いが絶えなかったので、40kmに渡って藩境を示す石が20mおきに2千個置かれたそうです。こんな藩境は日本でもここだけだったという珍しいものらしい。
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温泉街を一巡したところでこの日の宿「嬉野温泉 大正屋」にチェックイン。
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宿の脇には「長崎街道嬉野湯宿西構口」。
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大正14年(1925年)創業の老舗旅館です。広々としたロビーラウンジ。
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客室は本館和室ツイン。
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和の雰囲気に寝心地の良いベッド。こう言うタイプの客室は好きです。
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バストイレ付。
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お着き菓子は、原製茶園の「幸せあわせ」。嬉野茶をフレーバーに使ったラングドシャです。あ、こりゃ美味い!嬉野はお茶の産地として知られてますがそれについては後ほど。
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お着き菓子をいただいた後はさっそく温泉へ。
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「滝の湯」。
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直線的で端正な美しいデザイン。
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大きな窓の向こうには滝そして鯉。なんとも趣深い風呂でした。泉質は、美肌に効果があると言われているナトリウムを多く含む塩化物泉。
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温泉熱を利用したミストサウナもあり。宿泊者専用で立ち寄り湯もないため、静かにゆったりと楽しめました。
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水風呂もありました。
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夕食までにはまだ時間がありますのでもうひと風呂。…といいますか、こちらはチェックイン時に予約しておきました。マイクロバスで向かうのは温泉街からは少し離れた大正屋グループの「椎葉山荘 しいばの湯」。大正屋の宿泊者はグループの旅館を湯巡りできます。
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途上では至る所に嬉野名産の茶畑。嬉野での茶の生産は室町時代から始まったとされてます。かつて嬉野茶の代表格は釜炒り玉緑茶でした。中国の緑茶に似て、茶葉は丸く緑の艶が特長でその形状から玉緑茶(グリ茶)とも呼ばれ、香りと旨味が強いお茶。
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しかし、静岡で生み出された栽培しやすい「やぶきた茶」が普及するにつれ、釜炒り玉緑茶は総生産量の5%程度まで減り、伝統を守るための保存会があるのだそう。
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「椎葉山荘 しいばの湯」に到着。
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自然あふれる山の中、渓流沿いに露天風呂がある外来温浴施設です。
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大正屋には露天風呂がないので、それをカバーするのにグループの施設を活かしているのかな?
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こんこんと注がれる自家源泉。
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椎葉山荘に付帯する温泉施設とはいえ立ち寄り湯でもありますので、椎葉山荘の宿泊客にとっては外来客が多いとちょっと落ち着けないかもしれませんね。
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大正屋に戻り、楽しみにしていた夕食です!
食前酒は…自家製2年熟成の梅酒
先付は…南瓜の天寄せ、小松菜落花生和え、鰯南蛮漬け、烏賊柚子胡椒
中皿は…このしろ酢〆、蛸、鹿島蒟蒻、紅芯大根、パプリカ
焼物は…鰆巻繊焼、薩摩芋蜜煮、梅昆布、はじかみ -
こうなるとやはり日本酒が欲しくなります。地元嬉野市、肥前浜宿に近いところにある五町田(ごちょうだ)酒造の日本酒「東一(あづまいち)」の冷酒をチョイス。
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造りは…鯛、鮪、平須(ヒラス=ヒラマサ)、烏賊
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吸物は…牡蠣豆腐、白木耳、短冊人参、つる菜、柚子
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最初の東一がなくなったところで、佐賀地元酒造の純米吟醸酒飲み比べセット。
小城・天山酒造の「七田」、伊万里・古伊万里酒造の「前(さき)」、鹿島・能古見酒造の「能古見」 -
強肴は…特選牛陶板焼、茸、芋餅、ブロッコリー
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焼けてきました~!
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最後は地元嬉野の井出酒造の「虎の児」の純米生貯蔵酒。
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蓋物は…鯛あら炊き、牛蒡、獅子唐
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蒸物は…蟹饅頭羽二重蒸し、生姜餡かけ
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御飯は…うれしの棚田米
止椀は…田舎味噌、大根鬼卸し、薄揚げ、なめこ -
デザートは…リンゴのコンポート、白胡麻プリン…嬉野茶とともに。
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いやいや、これぞ旅館メシという一つ一つが美味しいものでした。アメリカのハンバーガーとBBQに慣れた胃に和ダシが染み渡りました。食後のカフェをゲットして部屋へ戻ります。
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嬉野温泉公式のゆるキャラ「ゆっつらくん」。
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翌朝…客室の窓から。
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朝風呂です。
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大浴場「四季の湯」。
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2階(男湯)と3階(女湯)が吹き抜けの解放感、緑に囲まれた空間…こんな大浴場はなかなかありませんね。2024年1月10日~4月20日の間は改修工事を行っているようです。次はどんな姿になるのでしょうか?
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打たせ湯もありました。
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朝食は昨夜と同じダイニングルーム。
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ドリンクバーで豆乳をゲット。
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出てきました朝食、これは美味そうです。
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献立はこちら。焼魚は鰆でした。
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メインはなんといってもコレ「温泉湯豆腐」、大正屋自家製です。
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辛めのゴマ醤油を少しかけていただきます。いやこれ美味いでしょ。豆腐好きの妻は興奮。
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温泉湯豆腐はおかわりできます。妻は当然おかわり。
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御飯と味噌汁と嬉野茶粥。
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茶粥は少し塩で味付けして。いやいや朝食も楽しい。嬉野グルメをたっぷり堪能できました!
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最後はやはりお茶で締め。ごちそうさまでした。
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朝食後に旅館をチェックアウト。お土産にお茶を買って帰りましょう。旅館内にも売店はあるのですが…
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あえて、旅館の向かいにあった専門店「草野製茶園」へ。
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茶の香りがふわっと。綺麗な店内です。
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スタッフの方におススメのお茶を聞き、2種類ほど買って帰りました。ついでに羊羹も。
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そろそろ嬉野温泉をあとにします。モダンで新しい感じのJR嬉野温泉駅。
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鉄道駅でありながら、道の駅もありました。「道の駅 うれしのまるく」、整備されたばかりの様でまだ殺風景、これから賑やかになっていきそうな予感。
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開湯時期は不詳ながら、8世紀の「肥前国風土記」の「東の辺に湯ありて、能く人の病を癒す」との記述が嬉野温泉を指している…という説があるようです。長崎街道上では数少ない温泉地だったこの地は「嬉野湯宿」と呼ばれ、旅人の疲れを癒してきたとのことですが、今日も旅人の私たちをしっかり癒してくれました。
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